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鎧神社(新宿区)の御朱印と見どころ

鎧神社の紹介

新宿区北新宿にある鎧神社の参拝レポートです。

読み方は「よろいじんじゃ」です。日本武尊が東征の際にこの地に甲冑六具を隠したとも、平将門の鎧が埋められているとも伝えられている神社です。社名もそんな鎧伝説に由来しています。大久保駅と東中野駅のちょうど中間辺りに鎮座していています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

北新宿の「鎧神社」へ

鎧神社という社名は、シンプルですがけっこうインパクトがあります。覚えやすいというのもあるのですが、僕も以前からその名前で気になっていた神社でした。

これまでにも平将門に関わる神社には何ヶ所か参拝したことがありますが、鎧が眠っているという場所は初めてです。

いつか行ってみたいな~と漠然と思っていた中、4月の下旬に嫁と二人で新宿周辺の神社巡りをしましたので、その足でおもいきって北新宿まで行ってみることにしたんです。

この日は朝から南新宿~西新宿に掛けての神社を周り、けっこうな距離を徒歩で移動。おなかも空きましたし、足腰も疲労が蓄積されています。

最初に降り立ったのは小田急線の南新宿駅でして、そこから北上していくつかの神社に立ち寄りつつ、五ヶ所目に訪れたのが、西新宿にある成子天神社です。

地図で確認しますと、そこから次に向かう鎧神社までは、決して近いわけではありません。さらに北上し、そこそこの距離を歩くことになりそうです。

時間は既にお昼をとっくに過ぎていましたので、鎧神社に行く途中にどこかでランチをできれば、と。パワーチャージを。

鎧神社は北新宿にあるのですが、僕は北新宿というエリアには、これまでほぼ行ったことがありません。もしかしたら車などで通過したことはあるかもしれませんが、徒歩でウロウロするのは完全に初めてです。

どんな美味そうなお店があるのかなど、まだ未開の北新宿に期待を膨らませつつ、成子天神社の裏側に周り、北に向かって歩き始めます。

と、すぐにお地蔵さんに遭遇しましたので、手を合わせます。「淀橋咳止地蔵尊」と書かれていました。

淀橋咳止地蔵尊の紹介

さらにその奥に小さなお稲荷さんも発見。

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建物の一角にあるお稲荷さんでして、ご由緒などはわからなかったのですが、もちろん参拝します。

そこから再び地図を確認し、北へ北へと進みます。

どこかでランチを、と思いお店を探しつつ歩いていたのですが、北新宿って意外と何もないんですよ…。北新宿内でも場所によるとは思うのですが、僕たちの歩いた区域は見事に住宅ばかりでして、ほとんどお店が見当たりません。

新宿って言っても色んな場所があるんだな~と、改めて新宿の広さを感じたりもしました。

結局ランチにはありつけないまま、大久保通りを越えて少々入り組んだ路地へと入ります。

GPSと地図が頼りなのですが、僕のスマホがポンコツですので、ここで嫁のスマホに頼ったところ、ハプニングが発生。

嫁がスマホに向かい「鎧神社」と発したところ、なんとスマホに認識された言葉は…

「エロいじいちゃん」でした。

「よろいじんじゃ」と「エロいじいちゃん」、確かに響きは似ていますけれど、いかに嫁の滑舌が悪いのかよくわかりました。

予想外の変換に爆笑しつつ、改めて鎧神社の場所を確認。しばらく歩いて行きますと、木が茂る一角が視界に入りました。

ランチにはありつけませんでしたが、鎧神社には無事到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、日本神話の伝説的英雄である日本武命(やまとたけるのみこと)、国づくりの神様である大己貴命(おおなむちのみこと)、知恵の神様である少彦名命(すくなひこなのみこと)、平安時代中期に関東一円を治めた豪族である平将門公(たいらのまさかどこう)の四柱です。

創建は平安時代の前期、寛平年間で醍醐天皇の時代です。この地に薬師如来像を祀った円照寺というお寺が創建され、その鬼門鎮護のために、鎧神社が創建されたと伝えられています。

また、創建以前より、日本武命が東国の平定に向かった際、この地に甲冑六具をしまい隠したという伝説も残っています。

平安時代の前期、天慶の時代には、平将門が藤原秀郷によって討たれ、その死を悼んだ人々が将門公の鎧をこの地に埋めたという伝承もあります。一説には、将門公を討った後に重病となった藤原秀郷が、病はその祟りであると恐れたため、将門公の鎧を円照寺内に埋め祠を建てて霊を弔ったところ、病気がたちまち治ったとも言われています。

それらの鎧に関する伝承が、「鎧」という社名に由来していると考えられています。

明治には天神社を境内に摂社として祀りますが、そちらは西新宿にある成子天神社の元の社でもあります。

鎧伝説とともに、古くから人々に厚く信仰されている神社です。

 

境内案内

こちらが鎧神社の入口の鳥居です。

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鳥居の手前にはご由緒。

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一礼して鳥居をくぐります。鳥居の後ろにはシイの木でしょうか、大きな木が茂っています。

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二又になっているのが多分シイの木(違ってたらごめんなさい…)で、奥が銀杏です。その後ろには境内社がありますので、後ほど参拝します。

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この木の存在感が大きかったです。しばし見上げます。

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参道を進みます。

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右手には保育園。子供たちの賑やかな声が聞こえていました。

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左手に手水舎です。

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お清めをします。手水鉢には迫力のある顔をした龍がいました。

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参道に戻ります。左右には立派な燈籠。

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左には神輿庫が並んでいます。

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右手の先には神楽殿。

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拝殿へと歩を進めます。拝殿は茶色を基調としていて、とても落ち着いた雰囲気がある建物です。

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こちらは拝殿前、左の狛犬さんです。けっこう大きいです。

鎧神社の左の狛犬

 

こちらが右の狛犬さん。どちらも笑っていました。

鎧神社の右の狛犬

 

左の狛犬さんの脇には、これまた大きな銀杏です。

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拝殿前へ。境内には僕と嫁しかいないので、とても静かです。

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時間を掛けて参拝します。

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拝殿を背にして参道を見ますと、こんな感じです。狛犬さんの後ろ姿も可愛いです。

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拝殿の右前には立派な松があり、脇には「兜松之碑」と書かれた石碑。この松が将門の鎧を埋めた場所の目印になっていると伝えられているそうですので、この下に鎧が埋まっているのでしょうか。

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社殿を右斜め前からのアングルで。

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今度は左斜め前から。

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社殿の左奥に赤い鳥居が見えましたので、行ってみます。

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横からは本殿の姿も。

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突き当たりが境内末社です。一礼して鳥居をくぐります。

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末社の前にはお狐さん。どちらもスマートで綺麗なお狐さんです。

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末社の祠は少し高い位置にあります。こちらには稲荷神社、三峯神社、子の権現の三神が合祀されています。

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末社の脇が鎧神社へのもう一つの入口です。

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鳥居の左右には狛犬さんです。どちらも子供がいて、とても古い狛犬さんでした。

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末社の後ろにも大きな銀杏がありました。

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再び拝殿前に戻り、御朱印を頂くため拝殿の右手にある社務所へ。

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インターホンを押そうと思ったら…その下には無情にも「本日は御朱印受付しておりません」の文字。諦めざるを得ません。

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境内を後にします。やはり入口の木の存在感が凄いです。

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いったん境外へ出て、左手にある境内社へ。

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こちらの境内社は、摂社の天神社です。西新宿にある成子天神社の元の社です。

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左手に「狛犬型庚申塔」の説明がありましたが、庚申塔がどこにあるのかわからず…。

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その奥には石碑らしきものが並んでいます。

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天神社に参拝するため数段の石段を上がると、そこに変わった容姿の狛犬さんがいました。こちらが狛犬型庚申塔ですね。大変珍しいものだそうです。庚申塔をしばし眺め、天神社にも参拝し、鎧神社を後にしました。

鎧神社の狛犬型庚申塔

 

参拝を終えて

日本武命の鎧と、平将門の鎧が眠っているという伝承がある鎧神社。

この境内のどこかに鎧が眠ってるのかな~と思うと、それだけでロマンがありますね。

将門の鎧は拝殿前の松の下と伝えられているそうですが、日本武命の鎧は、大木の根元にあるのかな?とか、燈篭や狛犬の下なのでは?とか、そんなことも考えてしまいます。

この直前に訪れた成子天神社は、西新宿のオフィス街にあり大勢の人が行き交っていたのですが、鎧神社はとても静かでした。たま~に保育園から子供の声が聞こえるくらいです。

参拝する人の姿もほとんどなく、境内には僕と嫁しかいない状態でして、のんびりゆっくり時間を掛けて散策させて頂きました。

鳥居をくぐるとすぐ左手に大木が並んでいて、新緑がとても綺麗です。おそらく手前にあったのはシイの木だと思うのですが、遠目に見ても迫力があり存在感が大きかったです。

木の茶色を基調とした社殿も落ち着いた感じがして雰囲気がありましたし、その前にいる狛犬さんも笑顔が素敵でした。

社殿の左奥には末社があり、そこにいたお狐さんもシュッとしていて綺麗な容姿でした。

また、摂社の天神社の前には変わった容姿の狛犬さんがいたのですが、それらは「狛犬型庚申塔」とのことで、かなり珍しいものだそうです。見れて良かったです。

境内は広々としていて、とても落ち着く神社でした。

この日はかなりの距離を歩いたわけですが、頑張って北新宿まで来てよかったな~と。

ただ一つの心残りは、御朱印を頂けなかったことです。

社務所のインターホンの下に「本日は御朱印受付しておりません」と書かれていましたので、こればかりは仕方ありません。もちろん、神社の方のご都合もありますからね。

御朱印ありきの参拝ではなく、参拝ありきの御朱印ですので、頂けなくでも参拝できたのだからそれで良いではないかと、頭ではそう理解してるのですが…。

やっぱり参拝をした後、御朱印があるなら頂きたいな~と思っちゃいますね。書き置きのものでもかまいませんので。

我儘でごめんなさい。

この日は御朱印を頂くことができませんでしたが、後日電話で確認をしてから改めて参拝し、無事に御朱印を頂きました。

ですので、次項にはそちらの画像を載せておきます。

鎧伝説の残る鎧神社。

参拝できて良かったです。

鎧神社を後にした僕たちは、大久保通りまで出て、空腹のあまり最初に目に付いたすき家に入り、牛丼をかきこみました。

本当はどこかで一杯引っ掛けながら焼肉ランチでもしてやろうと計画していたのですが、それが牛丼に変わりました。

空腹を満たした僕たちは、用事があった新宿の小田急百貨店に向かいます。

そして小田急百貨店の屋上には、「小田急豊川稲荷」という神社があるらしいので、そちらにも立ち寄ってみるとにします。

 

御朱印

こちらが鎧神社の御朱印です。

鎧神社の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、10時くらいから17時くらいまでとのことですが、ご不在のことも多いようですので、確実に頂きたい方は事前の電話確認をお勧めします。鎧神社の電話番号は「03-3371-7346」です。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都新宿区北新宿3-16-18です。

鎧神社の公式サイトはこちらです。
http://yoroi.or.jp/

 

電車

JR総武線 「大久保駅」から徒歩10~12分。

北口を出て大久保通りを左に進み、最初の大きな交差点を右折。高架の手前を左折して路地に入り5分ほどです。

JR総武線 / 大江戸線 「東中野駅」から徒歩13~15分。

JRですと東口、大江戸線ですとA1出口からJR方面です。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。近くにコインパーキングがいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

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