新宿区の西新宿にある小田急豊川稲荷の参拝レポートです。
読み方は「おだきゅうとよかわいなり」です。小田急百貨店屋上の一角にある寺院です。愛知県豊川市の豊川稲荷より分霊を拝請し、小田急百貨店を守護する善神としてお祀りしています。屋上の開放時間内は自由に参拝できます。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
小田急の屋上にある「豊川稲荷」へ
新宿駅の周辺には、小田急百貨店、京王百貨店、伊勢丹、高島屋、マルイなど大きなデパートがいくつもありますが、どうやらその屋上には神社が祀られているところがけっこうあるみたいなんです。
僕はそれらのデパート自体そんなに行く機会がありませんし、そもそも屋上に行けることすら知りませんでした。そういったことは女性の方がよく知っていまして、屋上に神社があるというのも嫁がどこからか仕入れてきた情報です。
この日は嫁と二人で小田急デパートにちょっとした買い物がありましたので、せっかくなので屋上の神社にも行ってみようということになりました。
さらに僕たちのいつもの流れではあるのですが、何か用事があると、時間の許す限りその周辺の神社巡りというのをついついしてしまうんです。
ちょうど僕も嫁も休日で、用事というのは小田急百貨店のみでしたので、新宿駅周辺で今まで行ったことがない神社をいくつか巡ってみることに。
小田急に向かう前に、南新宿~西新宿~北新宿というなかなかの広範囲に渡り、合計で6ヶ所の神社を巡りました。朝から徒歩での神社巡りでしたので、歩行距離もなかなかのものです。もうへとへとです。笑
6ヶ所目に訪れたのは、大久保駅と東中野駅のちょうど中間くらいにある鎧神社というところです。平将門の鎧や、日本武命の鎧が眠っているという伝説のある神社です。
当初は鎧神社から小田急百貨店まで徒歩で向かおうかと思っていたのですが、もうへとへとになり過ぎて、大久保駅から電車で新宿に向かいました。
歩き過ぎました。笑
本当は、小田急以外にも京王とか高島屋の屋上にも行ってみようかな~とか事前にはちょっと思っていたのですが、もう歩き疲れてそれは次回にすることに。笑
とりあえずは小田急だけでも。
新宿に到着し、小田急デパートにて買い物を済ませ、最後の締めとしてエレベーターで屋上に向かいます。
小田急百貨店の本館は14階でして、僕はてっきりその上に神社があるのかと思いきや、どうやらそれは間違いの様子。13階に庭園があり、その一角に豊川稲荷が祀られているようです。
小田急デパートには過去に何度か来たことはあるのですが、そんなに上まで行くのは初めてです。
13階に降り立ちますと、レストランとちょっとした庭園があり、その先に鳥居が見えました。
無事に小田急豊川稲荷に到着です。
ご由緒
ご祭神は、仏教の神様で夜叉の一種とされる托枳尼真天(だきにしんてん)です。日本では稲荷信仰と習合し、百狐に乗る天女とされています。
本社は愛知県の豊川市にある豊川稲荷で、曹洞宗の寺院になります。
小田急豊川稲荷の創建は昭和42年です。同年、7年余りの歳月をかけて小田急新宿駅ビルが完成し、駅ビルを本館として営業する小田急百貨店が、守護の善神として豊川稲荷の分霊を拝請し、お祀りしたのが始まりです。
小田急百貨店の13階にある屋上庭園の一角に鎮座しています。
※追記
令和4年(2022年)に新宿駅西口再開発工事に伴い、小田急百貨店本館が営業を終了していますので、こちらの小田急豊川稲荷も参拝できなくなっています。
境内案内
13階でエレベーターを降りますと、扉の向こうに通路が延びていて、先には鳥居があるのが見えます。屋上に出れるのは午前11時~午後7時までとの案内が書かれています。
外に出て庭園を進みます。右手はレストランになっています。
屋上にこんなお洒落なレストランがあったとは。初めて知りました。
ようやく豊川稲荷の全貌が見えてきました。
屋上の一角が境内になっているようです。
鳥居の手前、左手には小田急豊川稲荷のご由緒。
その向こうには、すぐ近くに東京モード学園のビルも見えます。
鳥居の正面に立ちます。
一礼して鳥居をくぐり境内へ。
すぐ正面が祠です。
左手に手水鉢。その後ろには燈籠です。お清めをします。
奥には仏教的な黒い塔のようなものもありました。
右手の燈籠の脇にはつつじが綺麗に咲いていました。境内はとても綺麗に手入れされています。
祠の前にはお狐さんです。こちらが左のお狐さん。
こちらが右のお狐さん。どちらもスマートでかっこいいお狐さんです。
参拝します。
僕と嫁以外には誰も人がいませんでしたので、しばらくのんびりさせて頂き、境内を後にしました。
参拝を終えて
僕はこの記事の冒頭で、小田急豊川稲荷のことを「屋上にある神社」と書いてしまいましたが、正確には神社と呼んでよいものかどうか、迷います。
愛知県の豊川にある豊川稲荷自体は寺院ですし、そちらから分霊を拝請しましたので、小田急の方も神社ではなく寺院に当たるのではないかと思われます。
ただ、豊川稲荷は神仏習合の名残がかなり強く残っている寺院かと思いますので、寺院でもあり神社でもある、そういった場所ではないかと。
新宿小田急の屋上にあった豊川稲荷は、境内も広くはなく祠も小さかったのですが、ちょっとした箱庭のような感じで綺麗に手入れされていて、とても落ち着く場所でした。
入口にはしっかりと鳥居があり、中の燈籠も立派でしたし、祠を護っていたお狐さんも印象的でした。お狐さんは色が黒に近く、容姿はスマートでシュッとしてる感じです。
向かって左側には、特徴のある東京モード学園のビルをはじめ、新宿西口の高層ビル群がよく見えます。僕はもう20年ほど東京に住んでいるのですが、こんなふうに新宿でビルの屋上に自由に出入りできる場所があるとは。
しかも屋上の神社というのはこれまでノーマークでしたので、新鮮でもありました。
百貨店の屋上という立地ですし、その繁栄と社会の福祉を祈念するに当り、守護のために創建された神社とのことですので、屋敷神のような役割が強いかとも思います。この土地と建物、そこに集まる人々を護っている神様かと。
豊川稲荷が小田急百貨店の屋上にあるように、近くの伊勢丹には朝日弁財天、高島屋には熊鷹社、京王には京王開運稲荷大明神が祀られているようです。これは新宿に限ったことではなく、デパートの屋上にはけっこうそのように神社が祀られてるみたいです。
大きなビルなど建てる際には、ちゃんと守護のための神様を勧請したりするものなんですね。今までそんなこと、全く知りませんでした。
今回は小田急しか立ち寄れなかったのですが、次回新宿を訪れる際には、他の屋上も回ってみようと思います。京王のお稲荷様は立ち入り禁止で参拝できないようですが、他は参拝できるようですので。
小田急豊川稲荷を入れて、この日は新宿周辺の神社を全部で7ヶ所も回ってしまいました。
さすがに歩き疲れはしたのですが、やっぱり神社巡りは楽しいです。
この日訪れた7ヶ所の神社は、どこも素敵な神社でした。
また近々どこかに出掛けようと思います。
御朱印
小田急豊川稲荷では御朱印は扱っていません。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都新宿区西新宿1-1-3です。
小田急豊川稲荷の公式サイトはありません。
※屋上庭園に出られる時間が11時~19時ですのでご注意ください。(変更等ある可能性もありますので、小田急百貨店新宿店の公式サイトにてご確認ください。)
電車
各線 「新宿駅」からすぐ。
小田急百貨店(本館)の13階になります。
駐車場
参拝者用の駐車場はありませんが、新宿西口駐車場など、近隣にいくつか大きな駐車場があります。詳しくは小田急百貨店公式の駐車場案内をご覧ください。
周辺のパワースポット
新宿区の神社一覧
新宿屋上神社巡り
新宿の屋上にある神社を、こちらの記事でまとめてあります。