伊勢市にある倭姫宮の参拝レポートです。
読み方は「やまとひめのみや」です。宮域外に鎮座している内宮(皇大神宮)の別宮になります。伊勢神宮を現在の地に創建した神である、倭姫命をお祀りしている神社です。すぐ近くには神宮徴古館、神宮農業館、神宮美術館があります。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
内宮の別宮「倭姫宮」へ
嫁と二人、伊勢の神社巡りにやってきまして、倭姫宮はその二日目の最後に訪れた神社。
早朝から猿田彦神社、内宮、月読宮など、全部で7社を回っておりまして、さすがに少し歩き疲れてきた頃です。
月読宮の参拝後、時間が早過ぎて頂けなかった御朱印を頂くため、猿田彦神社にもう一度立ち寄り、そこからはおはらい町へ。おはらい町を歩くのもこの日二度目です。一度目は早朝で、お店も開いておらず人も見当たらず。しかし二度目は11時くらいでしたので、人も多く賑わいを見せていました。
そしておはらい町の一角、おかげ横丁にて、ランチにします。「ふくすけ」というお店で伊勢うどんを頂きました。
これが僕は人生初の伊勢うどん。味が濃いかと思いきや、真逆の超薄味で、あっさりしています。もうおなかペコペコでしたので、いっきに食べてしまいました。
さらにはそれだけでは足らず、豚捨(ぶたすて)というお店でコロッケを頂くことに。それでようやく空腹が落ち着きました。
食後はおかげ横丁を散策し、しばし観光気分に浸ります。
その後、内宮の近くにある宇治神社に再訪。こちらも朝に参拝したものの、早過ぎて御朱印を頂けなかったので、もう一度足を運んだ次第です。今度はばっちり頂けました。
このとき宇治橋の前を通りますと、もうかなりの混雑を見せていました。早朝の人が少ない時間帯に行けてよかった。
内宮周辺での目的を全て果たしましたので、さて、次の神社へ。
それが倭姫宮です。
倭姫宮がこの日予定している最後の神社ではありますが、参拝後には近くにある神宮徴古館、神宮農業館、神宮美術館にも行きたいと思っていますので、まだまだ歩き続けなければいかんです。
と、そんなふうに書くとまるで苦行のように思われてしまうかもしれませんが、もちろん楽しさの方が大きいのは間違いありませんので。ずっと憧れていたお伊勢ですし、楽しくないわけがない。ただし、歩き疲れ始めているのもまた事実。
この日も早寝が必須です。
まずはこの日の締めとなる倭姫宮に、しっかりと参拝を。
倭姫宮のご祭神である倭姫命は、伊勢神宮を創建へと導いた、大変重要な神様です。ゆえに、伊勢の神社巡りではその名を目にすることが多いです。
倭姫命がいなかったら、伊勢の神宮もなかったかもしれないですからね。ちゃんと参拝し、そういった感謝の気持ちもお伝えしたいです。
倭姫宮へは、内宮前よりバスにて向かいます。揺られること10分ほど。
「神宮徴古館前」バス停にて下車し、徒歩すぐでした。
倭姫宮に到着です。
ご由緒
ご祭神は、倭姫命(やまとひめのみこと)です。
倭姫命は第11代垂仁天皇の第四皇女で、倭比売命とも表記されます。第10代崇神天皇の皇女である豊鍬入姫命の跡を継ぎ、天照大御神をお祀りするにふさわしい地を探し、神託により伊勢の地に皇大神宮を創建したとされています。
10ある内宮(皇大神宮)の別宮の一つで、宮域外にある神社になります。
創建は大正12年です。正宮と別宮の中で唯一創建が明確である宮で、もっとも新しい宮になります。
倭姫命を祀る神社がなかったため、明治になり創立すべきという声が高まり、大正12年に、外宮と内宮の中間に近い倉田山の地にて鎮座祭が行われ、創立されました。
昭和20年の空襲では、焼夷弾により付近で火災が発生し宿衛屋が焼失したものの、本殿は無事でした。
同じ倉田山の地には、日本最古の産業博物館である神宮農業館、神宮崇敬の歴史および日本の文化を展示する神宮徴古館、式年遷宮を奉賛して神宮に奉納された作品を展示する神宮美術館があります。
境内案内
森への入口が、倭姫宮の鳥居です。
一礼して鳥居をくぐります。
参道は少し下り坂になっています。
森の中を歩きます。
まだ歩きます。
歩き始めて5分ほど、角を曲がった先に石段です。
石段を上がって行きますと、途中の左手にあった木の根が凄かった。何の木ですかね。
石段を上がり切りますと、こんな景色です。前方の右に社殿が見えます。
右手に宿衛屋。窓口は向こう側ですね。後ほどこちらで御朱印を頂くことに。
左に手水舎です。
涼しげな手水です。お清めをします。
参道を進みます。
左に祓所。
参道を抜けると少し景色が開けます。右が社殿、左が古殿地です。
社殿の前へ進み、鳥居をくぐり、参拝させて頂きます。
左の古殿地は、広々としています。
古殿地側から、もう一度社殿を眺めます。
参拝を終え、宿衛屋に向かいます。
宿衛屋にて御朱印を頂きます。
宿衛屋の奥にも参道があります。裏参道です。行ってみます。
少し歩くと裏参道の鳥居です。表よりも裏の方が近いです。
こちらは裏参道の鳥居を域外から。倭姫宮を後にして、すぐ近くの神宮徴古館へと向かいます。
参拝を終えて
この日の神社巡りの締めに、素敵な神社に参拝できました。
内宮や月読宮と同じく、倭姫宮も森の中のお宮です。
そして、入口の鳥居から社殿まで、思った以上に距離がありました。時間にして5分ほどだったのですが、体感的にはもっと長く感じましたね。歩き疲れていたというのもあるかもですけど。
とはいえ緑の中の参道ですので、多少長くても歩いていて気持ちがいいので、全く苦ではありません。
で、角を曲がると突如石段が現れまして、それも予想していなかったので、ちょっとびっくりしました。
伊勢神宮は、全体的にどこのお宮も石段がかなり少ないのではないかと思います。あるにはありますけれど、ごく限られた場所だけではないかと。ですので倭姫宮でも、まさか石段が現れると思ってなかったんですよね。その石段の景色もまた素敵で。
石段の先には、美しい社殿の景色も待っています。
神宮のお宮はどこも美しいですね。すみません、語彙がなくて美しいとか素敵だとかしか書いていない気がしますけれど。
静かな森の中、美しいものを見て過ごすって、それだけで幸せです。
倭姫宮は参拝者の姿も少なく、本当に静かでした。その静かな森の空気を満喫させて頂きました。
倭姫宮、参拝できてよかったです。
これにて宮域外にある伊勢市内の別宮には全て立ち寄りましたので、あとは遙宮(とおのみや)と呼ばれる、少々遠くにある二つの宮、瀧原宮と伊雑宮を残すのみ。そちらはそれぞれ翌日、翌々日に参拝予定です。
倭姫宮への参拝を終えた僕たちは、裏参道から域外へと出まして、そのまま神宮徴古館(じんぐうちょうこかん)へ。
徴古館には、神宮に関する資料や御装束神宝などが展示されています。建物や庭園も素敵でした。
徴古館の後は、神宮農業館へ。
農業館には、神饌や農林水産関係の資料が展示されています。
最後に神宮美術館。
美術館には、神宮に奉納された作品が展示されています。
上記の3か所は有料ですがお得なセット券も販売されていますし、それぞれ所要時間がそこまで掛かる場所でもありませんので、より深く神宮を感じたい方には、お勧めです。
神社巡りの一休みにもなりましたし、いい時間が過ごせました。
このエリアを後にした僕たちは、バスにて伊勢市駅に戻ります。この日は伊勢市駅の外宮とは反対側のホテルを取っておりまして、そちらにチェックイン。
居酒屋にでも行こうかと思っていたのですが、歩き過ぎてヘロヘロでして、予定変更。ホテルのすぐ近くにスーパーがあったので、そちらでお酒や食事を買い込み、部屋にて宴にします。
そのまま信じられないくらい早い時間に就寝。
こうして伊勢での二日目が無事終わりました。
翌日は、遙宮の瀧原宮へ向かう予定です。
御朱印
こちらが倭姫宮の御朱印です。
御朱印の受付時間
境内の宿衛屋(しゅくえいや)で頂くことができます。御朱印と御守りを頂ける時間は、午前6時から参拝停止時間までです。参拝停止時間は季節により異なり、1月~4月と9月が18時、5月~8月が19時、10月~12月が17時となっています。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は三重県伊勢市楠部町5です。
倭姫宮の公式サイトは、伊勢神宮の公式サイト内、別宮のページ内になります。
https://www.isejingu.or.jp/about/outerbetsugu/
電車
①「五十鈴川駅」からバスで4分。
「伊勢市駅」「宇治山田駅」方面行きに乗車し、「神宮徴古館前」下車で徒歩3分です。内宮や月読宮から向かう場合も同様です。
②「伊勢市駅」or「宇治山田駅」からバスで10分。
「内宮」方面行きに乗車し、「神宮徴古館前」下車で徒歩3分です。CANバスですと「鳥羽水族館方面」行きです。
それぞれの駅から徒歩ですと20分ほど掛かります。
バスの時刻検索は三重交通の下記サイトが便利です。
https://www.sanco.co.jp/krs/
駐車場
裏参道の鳥居脇にありますが、3台しか駐車できないため(他1台は車椅子専用)、停められない場合はその少し先にある神宮徴古館の駐車場(43台駐車可)に停め、歩く形になります。
トイレ
ありませんが、神宮徴古館の駐車場にあります。
周辺のパワースポット
伊勢の神社巡り
伊勢神宮と周辺の神社巡りについては、こちらの記事でまとめてあります。
伊勢市の神社一覧
著者が参拝した伊勢市の神社の一覧です。