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月読宮(伊勢市)の御朱印と見どころ

月読宮の紹介

伊勢市にある月読宮の参拝レポートです。

読み方は「つきよみのみや」です。月讀宮とも表記されます。宮域外に鎮座している内宮(皇大神宮)の別宮で、域外では最高位の別宮になります。境内には内宮の末社である葭原神社(あしはらじんじゃ)も鎮座しています。「月夜見宮」と書く「つきよみのみや」は外宮の別宮です。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

内宮の別宮「月読宮」へ

嫁と二人、4泊5日で伊勢の神社巡りにやって来ました。この日はその二日目。

早朝にホテルを出て、伊勢市駅からタクシーに乗り、まずは猿田彦神社に参拝。続いてまだお店の開いていないおはらい町を通り、内宮へ。内宮は早朝にもかかわらず、既に参拝者の姿もちらほら。

内宮を散策した後は、すぐ近くにある宇治神社、饗土橋姫神社、大水神社、津長神社と四社に立ち寄り、続いて向かいましたのが、こちらの記事で紹介する月読宮になります。

月読宮は宮域外にある伊勢神宮の別宮(べつぐう)です。別宮というのは、内宮(皇大神宮)と外宮(豊受大神宮)の正宮に準じる格式の高いお宮で、内宮に10社、外宮に4社の宮があります。

前日には外宮の別宮である月夜見宮に参拝していますので、この日内宮の月読宮に参拝すれば、どちらの「つきよみのみや」にも足を運んだことになります。

月読宮は、内宮から徒歩でも行けなくはない距離ですが、少々遠めではありますので、バスを使うことに。バスだと5分くらいです。

本当は月読宮に行く前に、おはらい町かおかげ横丁にて、伊勢うどんランチをする予定だったのですが、早朝から動いていたため時間が早過ぎまして、まだどこもお店が開いていなかったんです。

おなかはペコペコでしたけど、どこも開いてないので仕方ない。

ですので予定変更で、先に月読宮に参拝し、その後もう一度内宮の方まで戻り、ランチをしようかと。

また、この日参拝済みの猿田彦神社と宇治神社の二社でも、時間が早過ぎて授与所が閉まっていて、御朱印を頂けていません。ゆえに、どこかのタイミングで再訪しなければいけないので、ランチに合わせてもう一度行くことにします。

そうと決まればさっそく月読宮へ。内宮前のバス停から乗車します。

このバスが僕たち夫婦が今回伊勢に来て初めてのバスです。お伊勢参りのバスはそこそこ充実していまして、内宮から月読宮へのバスも30分に一本くらいありました。また、Suikaなど交通系のICカードも使えるので、乗降車も楽ちん。けっこうバスって難しかったりしますからね。

内宮前からは神宮会館前、猿田彦神社前を経由して、中村町というバス停で下車。そこからは徒歩で5分ほど。

右手に月読宮の森を見つつ歩いて行きますと、鳥居が現れました。

到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、月読尊(つきよみのみこと)です。

月読尊は月を神格化した神様ともいわれ、夜を統べる神です。天照大御神の弟であり、素戔鳴尊の兄です。神宮では「つきよみ」と読みますが、「つくよみ」とも読まれます。

10ある内宮(皇大神宮)の別宮の一つで、宮域外にある神社になります。

内宮宮域外の別宮としては、最高位の別宮です。

同じく内宮別宮の、月読尊荒御魂(つきよみのみことあらみたま)をご祭神とする月読荒御魂宮(つきよみあらみたまのみや)、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)をご祭神とする伊佐奈岐宮(いざなぎのみや)、伊弉冉尊(いざなみのみこと)をご祭神とする伊佐奈弥宮(いざなみのみや)の三社と合わせ、四別宮が並んでお祀りされています。

創建の年代は不明です。奈良時代には月読社と称され存在していたことが記されていますので、それ以前になります。

古くより四つの宮が祀られていましたが、一囲いの瑞垣内に祀られていました。

奈良時代の後期に、月読宮と月読荒御魂宮に宮号が与えられ、伊佐奈岐宮と伊佐奈弥宮には平安時代の前期に宮号が与えられました。

月読宮と月読荒御魂宮で瑞垣をめぐらせた一院、伊佐奈岐宮と伊佐奈弥宮が同じく瑞垣をめぐらせた一院として形成されていましたが、明治6年に4社それぞれが瑞垣をめぐらている、現在の形になっています。

境内には内宮の末社である、葭原神社(あしはらじんじゃ)もお祀りされています。

 

境内案内

まず、内宮方面から中村町のバス停を降りますと、こんな感じです。右手に見える森が月読宮です。

 

4~5分歩きますと、入口の鳥居。

 

一礼して鳥居をくぐります。

 

森の中の参道へ。

 

参道は蛇行しています。木々の緑が綺麗です。

 

うねるように伸びている木々も。

 

少し歩きますと、前方が突き当りになっていて、手水舎が見えます。

 

参道は左に折れています。手水舎の先には宿衛屋。

 

手水舎にてお清め。この右手にも小路があり、そちらは裏参道のようです。

 

前方に社殿が見えます。

 

宿衛屋では後ほど御朱印を頂くことに。トイレもこちらにありました。

 

左手には祓所です。

 

直進しますと、社殿が二つ見えてきます。

 

右に、それぞれの宮の名前と、参拝順の案内。この通りに参拝させて頂くことに。

 

参道を抜けると、少し景色が開けます。綺麗です。

 

まずは中央の右、月讀宮に参拝。

 

続いて、一番右の月讀荒御魂宮へ。

 

左手の方を見ますと、こんな感じです。四つの宮が横に並んでいます。

 

伊佐奈岐宮、伊佐奈彌宮の順で参拝。こちらは伊佐奈彌宮の前辺りから見た、右手の景色。

 

しばし4つの宮を眺めて過ごします。

 

あっちに行ったりこっちに行ったり。

 

四つの宮を後にし、宿衛屋にて御朱印を頂きます。

 

手水舎の向こう、裏参道の方にも行ってみます。

 

裏参道の鳥居の手前には、数段の石段と葭原神社の社号碑。

 

石段を上がりますと、目の前に大木です。

 

左手前方に葭原神社の社殿です。葭原神社は内宮の末社です。

葭原神社介

 

奥にも大木です。どちらもクスノキですね。

 

参拝後、大木を見上げます。

 

葭原神社を後にして、裏参道の鳥居を出てみます。こちらは域外から見た鳥居で、この右手が駐車場になっています。再び宮域内へと戻り、来た道を戻り、月読宮を後にしました。

 

参拝を終えて

内宮の月読宮への参拝が叶いましたので、これで外宮の月夜見宮とともに、どちらの「つきよみ」にも参拝させて頂いたことになります。

外宮の月夜見宮も素敵でしたけれど、内宮の月読宮も、また違った素敵な景色が楽しめる宮でした。

宮域自体が森の中ですので、鳥居をくぐるともう周囲は木々に囲まれます。

参拝者の数も内宮や外宮に比べますと圧倒的に少なく、ちらほら見掛ける程度ですので、とても静かです。僕たち夫婦しかいない時間帯もありました。

そんな宮域にて、やっぱり一番印象に残ったのは、横に並ぶ四つの別宮の社殿です。

神宮の別宮で複数の社殿が並んでいるのは、こちらの月読宮と瀧原宮の二社のみとのことですが、四つの社殿が綺麗に並んでいる様は、それだけで美しかったです。社殿の前をあっちに行ったりこっちに行ったりしながら、その美しい景色を色んな角度から眺めさせて頂きました。

なかなか四社全てを綺麗に写真に収めることができなかったのが、少々残念ではあります。

また、残念といえば、うっかり古殿地を見逃してしまいました。

神宮の社殿はどこも古殿地がお隣などすぐ近くにあるのですが、こちらでは見当らず、不思議に思っていたんです。で、後ほど境内図を見てみたところ、後方に古殿地と書かれたスペースを発見。つまり、今ある社殿の後ろってことですね。社殿の前から見る限りでは後ろは森だったのですが、どうやらその後ろに空間があったようです。宿衛屋の脇からぐるっと回って行けるようになっていたっぽいです。なぜ気付かなかったんだろう…。

古殿地を見逃したのはクソ野郎ですけど、綺麗な四つの社殿はバッチリ見れましたので、良しとします。また次の参拝時には、しっかりと裏まで回らせて頂きます。

もう一つ、古殿地は見逃しましたけれど、隠れるように鎮座していた末社の葭原神社には、ちゃんと参拝させて頂きました。葭原神社こそ、危うく見逃してしまいそうな場所にあるんですけどね。社殿の前、左右には大きなクスノキが聳え、そちらもまた素敵な空間になっていました。

月読宮、参拝できてよかったです。

この後僕たちは、まず午前中に参拝したものの、時間が早過ぎて御朱印を頂けなかった猿田彦神社へ。バスで向かうつもりだったのですが、ちょうどいいバスがなかったので、歩いちゃいました。10分ほどで着きました。

猿田彦神社で御朱印を頂き、伊藤小坡美術館に立ち寄り、ランチのためおはらい町とおかげ横丁へ。

ランチの後は、もう一つの内宮の別宮、倭姫宮へと向かいます。

 

御朱印

こちらが月読宮の御朱印です。

月読宮の御朱印

 

御朱印の受付時間

境内の宿衛屋(しゅくえいや)で頂くことができます。御朱印と御守りを頂ける時間は、午前6時から参拝停止時間までです。参拝停止時間は季節により異なり、1月~4月と9月が18時、5月~8月が19時、10月~12月が17時となっています。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は三重県伊勢市中村町742-1です。

月読宮の公式サイトは、伊勢神宮の公式サイト内、別宮のページ内になります。
https://www.isejingu.or.jp/about/outerbetsugu/

 

電車

JR/近鉄「五十鈴川駅」から徒歩10分。

 

バス

「五十鈴川駅」「伊勢市駅」「宇治山田駅」の各駅より「内宮」方面行きに乗車し、「中村町」下車で徒歩5分です。CANバスですと「鳥羽水族館方面」行きです。

内宮から向かう場合は、その反対方面で「五十鈴川駅」「伊勢市駅」「宇治山田駅」方面に乗車で、「中村町」下車です。

バスの時刻検索は三重交通の下記サイトが便利です。
https://www.sanco.co.jp/krs/

 

駐車場

国道23号(南勢バイパス)の裏参道側に、参拝者用の駐車場があります。15~20台ほど駐車可能です。

 

トイレ

宿衛屋にあります。ご利用の際にはひと声掛けてからがよいかと。

 

周辺のパワースポット

 

伊勢の神社巡り

伊勢神宮と周辺の神社巡りについては、こちらの記事でまとめてあります。

 

伊勢市の神社一覧

著者が参拝した伊勢市の神社の一覧です。