伊勢市にある宇治神社の参拝レポートです。
読み方は「うじじんじゃ」です。足神さん(あしがみさん)と呼ばれ親しまれている神社で、健康健脚の御利益で知られています。わらじを奉納する習わしや、撫でながら足の平癒を祈願する撫石があります。内宮のすぐ近く、五十鈴川の対岸に鎮座しています。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
足神さんの「宇治神社」へ
5月の中旬、ついに念願のお伊勢参りを果たしました。
4泊5日という日程で東京からやって来まして、初日に外宮に参拝。そして二日目のこの日に内宮に参拝です。
内宮には早朝に訪れましたので、まだそこまで参拝者も多くない宮域内をのんびり散策させて頂きました。誰もいない宇治橋や五十鈴川なんてのも、満喫してしまいましたし。
神宮へと続くおはらい町も、まだお店もどこも開いておらず、人もほぼおらず、タイムスリップ感が満載でした。
内宮をじっくりと散策し、入口の宇治橋まで戻ったのが8時少し前です。
内宮の前には猿田彦神社にも立ち寄っているのですが、やっぱり早朝から動き出しますと一日が長いですね。まだまだたっぷり時間があるので、気持ち的にも余裕です。
ただし、時間が早過ぎて、猿田彦神社で御朱印を頂けておりませんでしたので、一度戻らねばいかんのですが。
さらにはおはらい町とおかげ横丁も散策したいのですが、そちらも早過ぎてまだお店が開いておらず。
そんなわけで、他の神社に足を運ぶことにしました。
元々行こうと思ってチェックしていた神社が宮域外に数社ありましたので、そちらに先に参拝させて頂くことに。
その一社がこちらの記事で紹介する宇治神社です。
伊勢神宮の御朱印を事前に下調べしていたところ、たまたま宇治神社の存在を知りました。内宮に参拝したならば、その足でぜひ宇治神社にも、という情報を目にしてしまい、これは行かずにはいられないと。
宇治神社は足神さんとも呼ばれ、足の健康にご利益があることで有名だそうです。足腰が健康でしたら、どれだけ歳を食ったとしても神社巡りが続けられます。逆に言えば、神社巡りには足腰の健康が必須です。
いつまでも歩けますようにと、そんな願いをするため、宇治神社にも立ち寄ることに決めました。
内宮を後にし、地図を確認しつつ、伊勢神宮の駐車場奥へと進んで行きますと、「足神さん」と書かれた幟がいくつも並んでいるのを見つけます。
宇治神社に到着です。
ご由緒
ご祭神は、大山祇神(おおやまつみのかみ)です。伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)の神産みにより生まれた、山を司る神様です。農耕や恵みの神としても信仰されています。
創建の年代は不明です。
内宮(皇大神宮)の末社であった那自売神社(なじめじんじゃ)の跡地に、土地の神様を祀ったのが始まりともいわれています。また、一方では江戸時代前期の万治3年、宇治洪水の際に、神路山に祀られていた祠が流れ着いたという説もあります。
古くは饗土ノ山神社(あえどのやまじんじゃ)とも称されていました。
明治には近隣の神社が次々と合祀され、現在は主祭神である大山祇神と合わせて、25柱のご祭神がお祀りされています。
明治41年に合祀された足神社には、4番目に生まれた神とされる宇麻志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)がお祀りされていて、足腰の病や健脚健康のご利益で知られ、「足神さん(あしがみさん)」として親しまれています。一説には、江戸時代中期の宝暦年間に、足に怪我をした老狐を茶屋の亭主が治療したものの死んでしまい、厚く葬り山神に祖霊としてお祀りしたともいわれています。
足神さんには、病気の平癒を祈願し、お礼にわらじを奉納する習わしや、撫でながら足の平癒を祈願する撫石が境内にあります。
伊勢市出身でマラソン選手の野口みずきさんが、アテネオリンピック前に当社に参拝し、金メダルを獲得したことでも有名になった神社です。
境内案内
内宮の駐車場から奥へ進むと、右手に見える白い幟が宇治神社です。
こちらが入口の正面。幟には「足神さん」と「宇治神社」。連なる幟が綺麗です。
鳥居の手前、左手に手水舎です。
右にご由緒書き。
一礼して木の鳥居をくぐりますと、すぐ右に句碑です。伊勢出身の政治家、藤波孝生氏による句で、「控えめに 生くる幸せ 根深汁」。
鳥居の先は石段です。上ります。
石段を上がり切りますと、参道は左に折れて延びています。
右手に社務所。時間が早過ぎて閉まってました。
進みます。前方には石段と二の鳥居。
二の鳥居の前まで来ますと、社殿や境内社の様子がわかります。正面が拝殿、左が足神さん、右がお稲荷さんのようです。絵馬所の向こうにはわらじが奉納されているのも見えます。
二の鳥居をくぐりますと、すぐ左手に「撫石」です。この石を撫でて足の平癒を祈り、足神さんのご加護を頂くものとのこと。後ほど撫でさせて頂くことに。
撫石の後ろには、足神さんのご由緒書き。先に宇治神社に参拝させて頂いてから、足神さんにも立ち寄ることにします。
参道を進みますと、前方に宇治神社の拝殿で、右には本殿も見えます。
手前には古殿地もあります。
拝殿へ。
中へ入りますと、上にはご祭神の名前がぎっしり。25柱のお名前が並んでいます。
参拝させて頂きます。
続いて、境内社のお稲荷さんへ。こちらは蓬莱稲荷神社(ほうらいいなりじんじゃ)です。
続いて、足神さんへ。
いつまでも神社巡りができるよう、足の健康を祈らせて頂きました。
撫石を撫で、社務所の時間を確認に。
社務所は9時半から13時半まで(参拝時)との貼り紙がありましたので、また後で改めて来てみることにします。こちらでは、御朱印などの郵送もして頂けるようです。
宇治神社を後にします。
参拝を終えて
宇治神社は、白い幟と木々の緑が素敵な神社でした。
少し小高い場所にあり、石段を上がった森の中に鎮座しています。
内宮からすぐ近くなのですが、まだ朝だったためか、訪れる人の姿もなく、境内には始終僕たち夫婦だけでした。社務所も開いてなかったですからね。
誰もいない境内で、清々しい朝の空気を満喫させて頂きました。
宇治神社は神宮の摂末社や所管社ではないのですが、本殿の脇には古殿地があります。式年遷宮に倣い、本殿のみ建て替えを行っているそうです。
この古殿地のある景色というのは、伊勢では当たり前のように目にしますが、他ではなかなか見ることができないものです。
また、宇治神社では、足神さんにわらじを奉納するという珍しい風習もありまして、絵馬所の後ろには「わらじ所」と言っていいのでしょうか、そんなものもありました。社務所には、野口みずきさんが奉納されたわらじも展示されていました。
僕たち夫婦もわらじは奉納しなかったものの、撫石の方は撫でまくらせて頂き、健脚をしっかりとお願いしました。伊勢に来てまだ二日目ではありますが、既に歩き回り過ぎて、じゃっかん足腰もやられ始めていたので、この旅でも最後まで足腰が持つようにと、それも併せてお願いしました。4泊5日の日程で、二日目に歩けなくなくなるわけにはいかないので。
宇治神社の拝殿には、25柱のご祭神のお名前が一覧でずらっと並んで書かれていまして、それもまた珍しいものが見れました。
参拝を終えた時点で、時間は8時少し過ぎ。
社務所が9時半からとのことですので、御朱印はお預けです。
早朝参拝は最高に気持ちがいいものの、早過ぎると御朱印が頂けないんですよね。ゆえに、宇治神社にも、他を回った後にもう一度改めて足を運ぶことにします。
素敵な神社でしたので、また後でもう一度来られるというのも、嬉しいものでもありますけれど。足の健康は何度でも願いたいですし。
宇治神社、参拝できてよかったです。
続いては、こちらもまた内宮の駐車場近くにある伊勢神宮の所管社、饗土橋姫神社へと向かいます。
御朱印
こちらが宇治神社の御朱印です。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、9時半から13時半までです。
社務所が閉まっている場合、受付口に郵送申込書が置かれていますので、初穂料と一緒に投函すると、郵送もして頂けます。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は三重県伊勢市宇治今在家町172です。
宇治神社の公式サイトはこちらです。
http://www.ujijinja.com/
電車
①JR/近鉄「伊勢市駅」からバスで10~15分、タクシーで8~10分。
②近鉄「宇治山田駅」からバスで10~15分、タクシーで5~10分。
③近鉄「五十鈴川駅」からバスで7分、タクシーで5分。
バスですと、上記3駅からいずれも「内宮」方面行きに乗車です。CANバスですと「鳥羽水族館方面」行きです。外宮からも内宮行きのバスが出ています。降車バス停は「内宮前」です。
バス停からも宇治橋からも徒歩で3~4分になります。内宮のA1A2駐車場の奥です。
バスの時刻検索は三重交通の下記サイトが便利です。
https://www.sanco.co.jp/krs/
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。内宮の駐車場に停め、徒歩で向かう形になります。内宮の駐車場情報は、以下のページでご確認ください。満空情報も出ています。
http://www.rakurakuise.jp/jam_map_02.html
トイレ
ありませんが、内宮の駐車場にあるトイレがすぐ近くです。
周辺のパワースポット
伊勢の神社巡り
伊勢神宮と周辺の神社巡りについては、こちらの記事でまとめてあります。
伊勢市の神社一覧
著者が参拝した伊勢市の神社の一覧です。