稲城市の百村にある竪神社の参拝レポートです。
読み方は「たてじんじゃ」です。多摩ニュータウンの中にあり、雷の神様を祀っている神社です。最寄駅は京王線の稲城駅になります。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
多摩ニュータウンにある「竪神社」へ
前回神社に出掛けたのが4月の中旬でして、そこから約3週間経った5月の上旬、久しぶりにまた、訪れたことがない神社へと足を延ばしてみました。
季節はじょじょに夏へと近づいていますが、新型コロナウィルスの終息にはまだ至らず、緊急事態宣言が5月末まで延長されていますので、その最中ではあります。
不要不急の外出ではありますが、前回と同様に、おそらく誰も人がいないであろうマニアックな神社に、徒歩にて向かうという形です。人とも接さず、物にも触らず。もちろんマスク着用で。
朝からとっても天気のいい一日だったのですが、5月にもかかわらず、なんと最高気温は29度という夏日。服装も完全に夏仕様で、汗拭きタオルとともに、熱中症対策の水分や塩タブレットも忘れずに持ち、万全の準備をして出掛けます。
コロナが猛威を振るう中、僕は嫁の実家である稲城市に引きこもっておりましたので、行先はそこから徒歩で行ける範囲内の神社です。
これまでも僕は、稲城市内の神社はけっこうあちこちと訪れていますので、まだ行ったことのない神社の方が少なくなりつつります。Google Mapで神社検索をする限りでは、おそらく残すはあと3か所。
そのうちの一つが、竪神社なんです。
嫁の実家からですと少々距離はありますが、コロナ自粛で運動不足の身にとっては、ちょうどいい運動になるのではないかと。毎日散歩に出たり、縄跳びしたりはしてるんですけどね。やっぱり定期的に神社巡りをしていた身としては、歩き足りないと言いますか、たまにはがっつり歩きたくなるんです。
準備を整え午前中に出発。思った以上に暑い中を、汗を拭き拭き歩きます。しかもなかなか日陰のない道ばかりでして、体感としては完全に夏の歩行です。
途中からは多摩ニュータウンの上り坂がずっと続いていましたので、運動不足の足腰にも堪えます。
そして暑い中でマスクというのがまた辛い。しかしこればかりは仕方ないので、我慢です。明らかに人がいない場所では外させてもらい、すれ違う人や後ろから来る自転車を目視すると着ける、といった具合です。そんなに人とすれ違わないのが幸いです。
こまめに水分補給をしつつ、出発から歩くこと35分ほど。
ようやく目的の竪神社に到着です。
ご由緒
ご祭神は、雷の神様である大雷神(おおいかずちのかみ)です。雷神(らいじん)とも表記されています。
創建は江戸時代の中期ではないかと考えられています。地域の安寧、五穀豊穣を願い創建されました。この地は多摩丘陵に位置していて、落雷も多かったことから、農耕者の安全や、農耕の神として豊作を願う意味合いもあり、雷神が祀られているそうです。
この辺りは竪台と呼ばれていますが、地名の由来は、かつてこの付近にあった百村城の「館(たて)」が、いつしか「竪」に転じたのではないかと推測されています。
多摩丘陵の深い森の中に鎮座していましたが、ニュータウンの開発により、森の多くは失われてしまいました。
現在の本殿は明治の中期に造営されたもので、拝殿は平成10年に新築されたものになります。
境内案内
僕たちはどうやら境内の裏側から入ってしまったようで、本殿の姿を先に目にしてしまいました。
正面の入口に回ってみることに。5月の緑が気持ちいいです。
ぐるっと回って、こちらが竪神社の正面入り口になります。
入口には、ご由緒書きがありましたので、目を通します。
境内の右手は公園になっています。
鳥居へと進みます。右手前の石碑は、社殿の新築を記念した碑でした。
左手に手水舎です。手水舎の後ろも芝生で広くなっています。
水が出ませんでしたので、手をはたいてお清めをします。
一礼して鳥居をくぐり、境内へ。
すぐ前方が社殿です。社殿の後方に見える緑が綺麗です。
左が社務所です。閉まっていて人の気配はありませんでした。
参道を進みます。左のシャッターには「太鼓格納庫」と書かれていました。中に太鼓があるんですね。
社殿に近づきますと、左手にひときわ背の高い木が聳えているのが目を惹きます。
左の奥には神輿庫がありました。中を覗くとお神輿も見えました。
拝殿へと進みます。社殿はとってもシンプルな建物です。
拝殿前には狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。
こちらが右の狛犬さん。どちらも可愛らしいお顔に見えてしまいます。
拝殿の前へ。拝殿は平成10年に造営されたものとのことですが、それよりももっと古いものに見えます。
新緑に囲まれた清々しい空気の中、参拝させて頂きます。
参拝を終え、境内をうろうろしてみます。こちらは社殿を左斜め前から。
社殿の左手には何本もの木が連なっています。奥へと行ってみます。
奥へ進みますと、本殿を間近に見ることもできます。本殿は明治に再建されたものとのこと。
この左奥のエリアが、木々の緑が一番深い場所でした。
再び拝殿前に戻ります。こちらは社殿を右斜め前から。
右手の奥には、避雷針が建っていました。最初は電柱かと思ったのですが、避雷針でした。
避雷針には、竪神社の御由緒と、避雷針について書かれたものがありましたので、目を通します。
最後にもう一度、拝殿を眺めます。
久しぶりの神社参拝に満足し、竪神社を後にしました。
参拝を終えて
夏のような陽射しの中、汗だくになって辿り着いた竪神社は、とても小さな神社でした。
小さな神社ではありますが、社殿を囲むような木々の新緑が鮮やかで、境内は心地よく、のんびりと過ごさせて頂きました。
こちらのご祭神は雷神さまでして、僕は主祭神が「雷神」という神社は、おそらく初めてではないかと。日本神話の神様で、雷の神とされる建御雷之男神(たけみかづちのおのかみ)が祀られている神社は訪れたことがありますが、こちらの竪神社は、建御雷之男神とは特に関係はないかと思われます(建御雷之男神は鹿島神宮の主祭神でもあります)。
この辺り一帯は丘のような感じで小高い場所でして、昔からよく雷が落ちたそうです。おそらくそんな由来により、雷神さまが祀られるようになったものと思われますが、境内には雷を象徴するかのような背の高い避雷針が、社殿の右奥に聳えていました。
最初は電柱かと思い、境内のこんな場所に電柱ってのも珍しいな~、とか言いつつ近づいてみると、避雷針でした。
これまで神社の避雷針というものを意識していなかったので、他の神社がどうだったのかちょっと曖昧ではあるのですが…社殿のすぐ脇に、こんなふうに避雷針があるというのは、かなり珍しいのではないかと思います。
落雷で焼け焦げた境内の木、というのは、これまで何か所かで目にしてるんですけどね。
まるで雷さまを呼び込んでいるかのような、そんなふうにも感じてしまいました。
珍しいものを見ることができました。
避雷針と反対、社殿の右手にも大きな木が何本も茂っていて、緑にも癒されました。
現在この地域は多摩ニュータウンとして、周囲にもたくさんの家が建っているのですが、かつては鬱蒼とした森だったとのことで、神社まで上るのも大変だったそうです。
かつての姿には遠く及ばないとは思いますが、それでもやっぱり、木々の茂る境内は気持ちがいいものでした。
特に外出自粛でなかなか出掛けられない日々が続いている中でしたので、清々しい空気を吸うことができて、リフレッシュできました。
少々気温が高く、道中でのマスクは辛かったですし、汗だくにはなりましたが、それでも訪れることができて大満足です。
竪神社、参拝できてよかったです。
また近々、コロナには最大限気を付けつつも、外出に支障がなさそうな神社を見つけ、出掛けてみようと思います。
御朱印
竪神社では御朱印は扱っていません。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都稲城市百村2129-6です。
竪神社の公式サイトはありません。
電車
京王線 「稲城駅」から徒歩15分。
稲城中央公園の北側に位置しています。多摩ニュータウンへと続く坂道を10分ほど上がって行きますと、左手にあります。
少々距離がありますので、稲城駅からバスに乗り「向陽台」「総合グラウンド前」「稲城中央公園」で降車しますと、徒歩2~3分ほどです。
その他、JR南武線の「南多摩駅」「稲城長沼駅」からですと、徒歩で30分ほどかかります。
駐車場
参拝者用の駐車場はありませんが、ごく短時間でしたら、神社前の道路に路駐しても問題かいかと思われます。
周辺のパワースポット
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