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水神社【玉川弁財天】(大田区/羽田)の御朱印と見どころ

水神社と玉川弁財天の紹介

大田区羽田にある水神社の参拝レポートです。

読み方は「すいじんじゃ」です。羽田水神社とも称されています。宗教法人としては水神社が登録されていますが、境内には羽田七福いなりめぐりの一社、「玉川弁財天(たまがわべんざいてん)」も鎮座しています。最寄駅は京急とモノレールの天空橋駅になります。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

羽田の水神社「玉川弁財天」へ

神社巡りをしていますと、たまにではありますが、社名が二つある神社があります。基本的には一社がどーんとあって、他は境内社という扱いになるかと思うのですが、そういうわけではなく、同じ境内に二社が鎮座している、というパターンですね。こちらの水神社と玉川弁財天も、どうやらそのパターンのようです。

そして、玉川弁財天は「羽田七福いなりめぐり」の一社なのですが、お稲荷さまではないんです。弁財天といえば七福神ですが、「七福神めぐり」でもありませんので、少々戸惑います。どういうことなんだ?と。

で、七福いなりめぐりの公式サイトを拝見したところ、七つのお稲荷様プラス、こちらの玉川弁財天となっていました。それぞれのお稲荷さんには、一、二、三と番号がついているのですが、玉川弁財天のみ「別格」となっています。

つまり「羽田七福いなりめぐり」は、七つの稲荷神社と玉川弁財天を巡る散策、ということですね。

せっかくなので、それらを全部書き出してみますと、以下の八ヶ所になります。

【一】東官守稲荷神社
【二】妙法稲荷神社
【三】重幸稲荷神社
【四】高山稲荷神社
【五】鴎稲荷神社
【別格】玉川弁財天
【六】白魚稲荷神社
【七】穴守稲荷神社

僕たちはこの日、まず上記七福いなり以外の、羽田神社に参拝しました。羽田の総鎮守である神社です。

そして、そこから西へと歩き、中村天祖神社へ。そちらには七福いなりめぐりの四番目、高山稲荷神社が境内社として鎮座しています。

その次に向かったのが、羽田神社の東にある、七福稲荷めぐり五番目の鴎稲荷神社。

続いてが、こちらの記事で紹介する、玉川弁財天のある水神社になります。

水神社は鴎稲荷から少し東、多摩川沿いに鎮座しています。

多少入り組んだ住宅街の中を進んで行く形ですので、地図を確認しつつの移動です。

鴎稲荷からは4~5分だったでしょうか。

多摩川沿いを歩いて行きますと、土手の下に二つの社がある境内を見つけました。

水神社と玉川弁財天に、無事到着です。

 

ご由緒

まずは水神社のご由緒から。

水神社のご祭神は、日本神話の水の神である、水波乃咩命(みずはめのみこと)です。

創建の年代や経緯は不明ですが、古くより海上安全や大漁を祈願する、漁民からの崇敬が厚かった神社です。

かつては多摩川沖に船が出され、若者たちによる勇壮な水神祭が年三回行われていたそうですが、現在は規模を縮小し、毎年5月にのみ行われています。

続いて、玉川弁財天のご由緒です。

玉川弁財天のご本尊は、弘法大師の作ともいわれる弁財天像になります。

羽田神社の近くにある、龍王院という寺院の境外堂になります。かつては現在の羽田空港の地にて弁天社として祀られていましたが、第二次大戦後の昭和20年、GHQによる強制接収が行われたため、現在の水神社境内に遷されました。

「羽田七福いなりめぐり」の一社で、金運長寿のご利益があるといわれています。

羽田神社の兼務社です。

 

境内案内

多摩川の土手を歩いて行きますと、玉川弁財天の看板がまず目に入ります。その下が境内になっていました。

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階段を下った先、正面に社殿が見えますが、左の手前、鳥居の先にも社殿が見えます。どちらかが玉川弁財天で、どちらかが水神社だと思われます。

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階段を下り、一礼して境内へ。

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こちらが左手に見えた鳥居と社殿です。白い鳥居は二つ連なっています。

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どうやら鳥居のない方、正面が玉川弁財天のようです。社殿を囲む玉垣に、弁財天の紋章がありました。

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まずは玉川弁財天から参拝することに。

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境内の右手はこんな感じで開けています。奥には道路が繋がっていて、そちらも出入り口になっています。

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玉川弁財天の前へと進みます。

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社殿の前、左手にご由緒書きがありましたが、一部消えてしまっていて、読むことができません。

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社殿への石段を上がりますと、インパクトのある彫刻が施されていることに気付きます。

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前面に見事な龍です。目が黒く大きいのが特徴的な龍です。間近に見ますと、かなりの迫力です。

玉川弁財天の彫刻

 

そして左右にも龍です。まじは左の龍から。おもいっきりこちらを見ています。

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こちらが右の龍です。お顔だけでなく、爪とかも迫力があります。

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三頭の龍の視線を感じつつ、参拝させて頂きます。

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弁財天の社殿を振り返りますと、こんな景色です。前方の土手の向こうには多摩川が流れています。

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続いて、境内左手にある水神社へ。よく見ると鳥居もなかなかに個性的です。

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二つの鳥居をくぐり、水神社にも参拝させて頂きます。

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境内を散策してみます。弁財天の脇は、木々が茂ってちょっとした森のようになっています。

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木々の前には弁天池がありました。島には石祠がありましたので、手を合わせます。

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池の後方には竹が連なって茂っていました。

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最後にもう一度彫刻を眺め、水神社と玉川弁財天を後にしました。

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参拝を終えて

この日僕たちが4ヶ所目に訪れた水神社と玉川弁財天は、境内に独特の空気が流れている神社でした。

すぐ南に大きな多摩川が流れていまして、その堤防としての土手があり、僕たちは土手の側から向かいましたので、最初に境内を見下ろすという形になります。

上からですので、境内の全体がよく見えまして、その時点でなんとなくではありますが、少し変わった空気が流れている感じはしました。

おそらく、弁財天と水神社の二社が鎮座しているからなのか、境内の造りといいますか、位置的なものも影響しているのかもしれません。あまり他では見ない形でもあります。

そんなことを思いつつ階段を降り、まずは正面に見えた弁財天へ。社殿を囲む玉垣に弁財天の紋章がありましたので、そちらが弁財天だとすぐにわかりました。

そして、僕がもっとも印象に残ったのが、弁財天の社殿に施された三頭の龍の彫刻です。

正面には全身の龍、左右に頭と手のみの龍が彫られているのですが、どれももの凄い迫力で、怖いくらいでした。

どれも目が特徴的で、目力がハンパなかったです。

社殿に近づいて行きますと、そんな怖い龍たちに、じっと見られているような感覚になります。参拝している間も、常にそう感じてしまいました。とにかく、ものすごく視線を感じます。

三頭もの龍に見つめられていたせいか、社殿の周囲は特に緊張感が漂っていました。

少々怖さはありましたが、いいものを見させて頂きました。

一方、水神社の方は、彫刻なども特になく、とてもシンプルな社殿でした。連なっていた鳥居も、真っ白に塗装されたものでして、意外とインパクトがありました。

社殿はどちらも赤と白を基調とした建物ですが、元々二つともそのような色だったのか、弁財天が遷座しての後、色が合わせられたのかはわかりません。

宗教法人としては水神社が登録されているとのことですが、境内の感じからすると、弁財天の方が主になっているような印象も受けました。

弁財天の社殿脇にはちゃんと池もあり、石祠も祀られていました。

水神社と玉川弁財天、どちらも水に縁のある神様ですので、きっとそんな繋がりで、弁財天の遷座先がこちらになったのではないかと思われます。

独特な空気の漂う神社でしたが、その空気感をしばし楽しませて頂きました。

参拝できてよかったです。

続いては、同じく羽田七福いなりの一社、白魚稲荷神社へと向かいます。

 

御朱印

水神社、玉川弁財天、ともに通常は御朱印は扱っていませんが、お正月の「羽田七福いなりめぐり」開催時のみ、玉川弁財天の御朱印を頂くことができます。開催期間や受付時間は、穴守稲荷の公式サイトに案内が出ていますので、確認ください。

(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都大田区羽田6-13-8です。

水神社の公式サイトはこちらです。
https://suijin.hanedajinja.com/

 

電車

京浜急行or東京モノレール 「天空橋駅」から徒歩6~7分。

駅を出たら多摩川方面に南下し、弁天橋を渡っ先、左手の住宅街の中です。じゃっかん入り組んだ路地を進むことになりますので、地図を見ながらをお勧めします。羽田七福いなりめぐり五番目の鴎稲荷神社からですと、徒歩4~5分です。

京浜急行 「穴守稲荷駅」から徒歩8~9分。

駅からですと東南に位置しています。じゃっかん入り組んだ路地を進むことになりますので、地図を見ながらをお勧めします。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。ごく短時間でしたら、神社近くの道路に、他の車のご迷惑にならないよう、路駐も可能かと思われます。また、穴守稲荷駅近くにはコインパーキングもいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

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