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滝尾高徳水神社(日光市)の御朱印と見どころ

滝尾高徳水神社の紹介

日光市にある滝尾高徳水神社の参拝レポートです。

読み方は「たきのおたかとくすいじんじゃ」です。滝尾ではなく瀧尾とも表記されます。滝尾神社へと続く石段の入口、白糸の滝のほとりに鎮座している神社です。以前は鬼怒川沿いに鎮座していましたが、平成10年に現在の地に遷座しています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

白糸の滝のほとり「滝尾高徳水神社」へ

まず、滝尾高徳水神社ですが、世界遺産である日光の社寺の一部に含まれるのかどうか、なんともいえません。

こちらが世界遺産の範囲を示した地図です。

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(※画像引用元:http://www.pref.tochigi.lg.jp/

で、滝尾高徳水神社は赤丸をつけた辺りになるかと思われます。

地図上で肌色っぽいのは道路なんですけど、滝尾高徳水神社は、この道路の右側にあるんです。なので、そう考えると世界遺産の範囲には含まれないのでは?と。

滝尾高徳水神社は比較的新しい昭和の創建でして、平成10年に滝尾の地に遷座しています。日光の社寺が世界遺産登録されたのが平成11年ですので、登録前の遷座ではあるのですが、除外されている可能性も高いのではないかと。

しかしながら、滝尾神社の境内社とのことですので、この場所も滝尾神社の境内と考えると、やはり世界遺産に含まれているのでは?とも。

色々とググってはみたんですけど、わからず。

これに関しては、ちゃんとわかり次第追記させて頂く予定です。

前置きが長くなってしまいましたが、今回の記事は、そんな滝尾高徳水神社についてです。

嫁と二人、日光の世界遺産巡りにやって来ました。

神橋より日光山内へと入り、本宮神社、四本龍神社、児玉堂と参拝。

そこから山の方へと歩きまして、開山堂へ。

そして、かつて修験者が歩いていたという、石畳の滝尾道へと入ります。

滝尾道は大きな杉が連なる中に続く山道でして、僕が是非とも歩いてみたいと思っていた道です。この日は天気にも恵まれていまして、11月でしたので紅葉も綺麗で、歩くのには絶好の日和でした。

ただ今年はクマの出没情報が大変多いため、しっかりとクマ除け鈴を身につけ、鳴らしつつ警戒しつつです。

滝尾道に入ってすぐ、北野神社がありましたので参拝し、続いて目指したのが、白糸の滝と、滝尾高徳水神社になります。

道中には巨石や大木など他にも見どころがあるようですので、そちらも楽しみです。

北野神社と石造群を後にして、滝尾道を進みます。

 

ご由緒

ご祭神は、罔象女大神(みづはのめのおおかみ)です。日本神話の水の神様で、弥都波能売神、水波能売命などとも表記されます。

創建は昭和54年です。当時の栃木県知事だった横川信夫氏が、水の鎮魂を祈念して、私財を投じ、鬼怒川沿いの藤原町高徳に創建したのが始まりです。奈良の吉野にある丹生川上神社より、御分霊を勧請して創建しています。当初の社名は高徳水神社でした。

その後、道路拡幅により移転を余儀なくされ、平成10年に現在の滝尾の地に遷座しています。滝尾神社の境内社となり、社名も滝尾高徳水神社へと改称されました。

滝尾神社へと続く石段の入口、白糸の滝のすぐ近くに鎮座しています。

 

境内案内

北野神社より、滝尾道を歩き始めます。すぐ脇には舗装道路も通っています。

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少し進むと、右手にひときわ大きな杉と、その後ろに岩の姿。

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岩は「手掛石(てがけいし)」との案内がありました。滝尾神社のご祭神である田心姫命が、手を掛けたと言われている岩だそうです。北野神社に詣でた帰りにこの石に手を掛けると、字が上達するとのこと。触れさせて頂きます。

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滝尾道の両脇には、大きな杉が至るところに聳えていまして、凄い景色です。右手に通っていた舗装道路とは、じょじょに距離が離れていきます。

滝尾道

 

しばらすると、右手に「神馬の碑(しんめのひ)」です。徳川家康が関ケ原の戦いで乗った、名馬の碑とのこと。

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滝尾道を歩くのは、僕たち夫婦のみ。人の気配は一切ありません。

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森の空気をおもいきり吸い込みながら、歩きます。

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滝尾道の杉は、戦国時代の頃、日光山の別当になった昌源が、山中に数万本の松と杉を植えたもので、「昌源杉(しょうげんすぎ)」と呼ばれているんだそうです。

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昌源杉は樹齢500年以上のものも多いとのこと。その大きさに圧倒されます。

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道はさらに山の中へ。

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小さな橋を渡ります。左右の巨木も凄いです。

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その先に、初めての分かれ道が出てきました。滝尾神社へはそのまま真っ直ぐですが、左には山の上へと登る石段です。

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左の山道を上がって行くと、二荒山神社や女峰山に繋がっているみたいです。ここからの景色も素敵です。

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分かれ道から少し先に「大小べんきんぜいの碑」です。かつてはこの辺りに鳥居などがあり、滝尾神社の聖域に入るため、大小便を禁ずるために立てられたという碑です。

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北野神社より歩き始めて17~18分、前方に石灯籠のようなものが見えてきました。

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灯籠の先は石段になっているのが見えます。左手には滝。

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この左手の滝が「白糸の滝」でした。目指していた滝に、まずは到着です。水がとっても綺麗です。

白糸の滝

 

 

滝の方へと歩を進めてみますと、碑と案内がありました。白糸の滝は、弘法大師(空海)の修行の場だったそうです。

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しばし滝を眺めます。水の音が心地よいです。

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そして再び、先ほどの石段の前まで戻ります。この石段を上がって行きますと、滝尾神社です。

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滝尾神社に向かう前に、まずはここから右にある、滝尾高徳水神社へ。

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滝尾道の右手を走っていた道路と、ここで繋がっています。滝尾高徳水神社はこの道路を渡ったところです。駐車場があるのも見えますので、ここまでは車でも来られます。

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道路を渡り、滝尾高徳水神社の正面へ。

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左手前には、ご祭神名と奉納した方の名前が書かれたものが、風に揺れていました。このような紙は珍しいのではないかと。

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その後ろに、ご由緒書きです。

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鳥居の前へと進みます。背後は森です。

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鳥居の右に手水石です。お水はありませんでしたので、手をはたいてお清めをします。

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一礼して鳥居をくぐりますと、目の前が社殿です。社殿の左右には、蛙と亀です。この組み合わせは初めて見ました。

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こちらが左の蛙さんです。子供も載ってます。

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こちらが右の亀さんです。

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参拝させて頂き、滝尾高徳水神社を後にします。社殿の前には、御朱印の案内もありました。

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参拝を終えて

滝尾高徳水神社は、滝尾神社の境内社とのことですので、本来は滝尾神社に参拝してから立ち寄らねばいかんのを、先に参拝してしまいました。すみません。

しかしながらブログ的には、北野神社からの道のりとしてちょうどいい区切りになったので、書きやすかったです。

まず、憧れの滝尾道が、本当に素晴らしかった。

杉の巨木が至るところにありまして、もうその凄さに、色んな感覚が麻痺してきちゃうんですよ。

ものすごく神秘的ですし、圧倒される景色なんですけど、それがずっと続くので、当たり前になってきてしまって、そういう意味での麻痺、といえば伝わるでしょうか。

さらには僕と嫁以外、誰一人すれ違う人もいないという状態ですので、異空間に迷い込んでしまったかのような、そんな気持ちにもなりました。

神域の中を歩かせて頂いたんだ、と実感します。

石畳の道は決して歩きやすいわけではないですけれど、この道を歩かなければ見ることができない、数々の素晴らしい景色を満喫させて頂きました。

舗装道路からでも行けますし、そちらの方が歩きやすいのは間違いないとは思いますが、徒歩で行くのでしたら是非、滝尾道を歩くことをお勧めしたいです。

そして滝尾道の先には、滝尾神社へと続く石段の左手に、白糸の滝があります。

白糸の滝は決して大きな滝ではありませんが、その水音には癒されます。

で、滝の反対側、右手の道路を渡ったところに滝尾高徳水神社があります。この時点で、水神社の前に駐車場があるのに気付きまして、車でここまで来られることも知りました。

滝尾高徳水神社は、社殿の背後には深い森が広がっていまして、まるでその森の一部のような、完全に一体化しているような、そんな神社でした。

平成10年に現在の地に遷座しているとのことで、それまでは鬼怒川沿いの高徳という地に鎮座していたそうです。ゆえに、社名には高徳とついているのですね。

水の神様をお祀りしていますので、社殿の前には、左に蛙、右に亀という、どちらも水に関わる生き物が守っているのですが、この組み合わせというのは、とても珍しいです。僕は初めて見ました。

また、鳥居の手前にあった、奉納されていた紙というのも、珍しいものではないかと思います。

この地域の水の安全を、これからもずっと見守ってくださることを願っています。

滝尾道、白糸の滝、滝尾高徳水神社、どこもとっても素敵な場所でして、訪れることができて幸せです。

続いては、石段の上、滝尾神社へと向かいます。

 

御朱印

こちらが滝尾高徳水神社の御朱印です。

滝尾高徳水神社の御朱印

 

御朱印の受付時間

滝尾高徳水神社の御朱印は、二荒山神社の授与所にて頂くことができます。書置きのみのご対応となります。

御朱印と御守りを頂ける時間は、季節によって異なりますが、9時から16時まででしたら、どの季節でも頂けるかと思います。詳しいお時間は、二荒山神社の公式サイトにてご確認ください。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は栃木県日光市山内です。

滝尾高徳水神社の公式サイトはありませんが、二荒山神社のサイト内に案内があります。
http://www.futarasan.jp/cgi-bin/imgsys/image_c.cgi?63

 

電車&バス

神橋」バス停より徒歩35~40分。北野神社からは20分ほどです。

「神橋」バス停より日光橋を渡り、右の坂道を上って行きます。途中Y字になっていている場所は、道なりに右手の方へ。その少し先、橋の手前を左折です。鈴屋という食堂が左に見える路地です。そのまま登り坂を10分ほど上がると左手に開山堂があり、そこから滝尾道に入り、20分ほどになります。滝尾神社へと続く石段の手前、右手の道路の先です。

 

駐車場

神社前に駐車できるスペースがあります。

 

周辺のパワースポット

 

日光世界遺産巡り

日光の二社一寺を中心とした、世界遺産の全ての社寺については、こちらの記事でまとめてあります。

 

日光市の神社一覧

僕が参拝した日光市の神社一覧です。