中央区の日本橋にある宝田恵比寿神社の参拝レポートです。
読み方は「たからだえびすじんじゃ」です。浅漬け大根である「べったら漬」発祥の地であり、毎年十月に行われる「べったら市」でも知られています。日本橋七福神の一つ、恵比寿神の神社でもあります。最寄駅は小伝馬町駅ですが、日本橋駅や神田駅などからも徒歩圏内です。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
日本橋の「宝田恵比寿神社」へ
この日は嫁と二人で、日本橋の神社巡りをお昼前くらいから始めました。
4月のあたま、桜が満開を迎えた頃です。
日本橋駅で地下鉄を降り、そこからいくつか神社を回るルートです。
日本橋という場所自体、普段あまり行く機会がないので、色々と新鮮で楽しいです。
まずは三越前駅の近くにある福徳神社に参拝。続いて隣接する薬祖神社へ。
この二つは高層ビルが立ち並ぶ賑やかな場所にあり、参拝者も多かったです。場所もわかりやすかったです。
さて、問題はこの後のルートです。
この日は同じく日本橋にある小網神社の御朱印帳を手に入れると言う目的もありましたので、小網神社は外せません。ですので、小網神社を目指しつつ、途中で寄れそうな神社も回ってみるつもりでした。
しかし、地図で検索したところ、日本橋はほんとにたくさんの神社があるんですよ。困ってしまうくらいです。
日本橋には普段なかなか来る機会がありませんので、どうせなら全部回りたいんですけどね。時間には限りがありますので、そうもいかず。
地図を見ながら嫁と協議します。
その結果、小網神社に真っ直ぐ向かった場合、少しだけルートを逸れることにはなりますが、宝田恵比寿神社が近いところにありましたので、ちょっと足を延ばしてみようかと。小網神社とは逆方向になるのですが、福徳神社や薬祖神社からは行きやすそうな場所だったので。
と言うことで、次の目的地を宝田恵比寿神社に設定して、GPSを頼りに歩き始めます。
薬祖神社から歩き始め、6~7分くらいでしょうか。
大きな道路から少し入った路地の途中に、宝田恵比寿神社を見つけました。
無事到着です。
ご由緒
ご祭神は、事代主命(ことしろぬしのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)、大国主神(おおくにぬしのかみ)、大己貴命(おおなむじのみこと)、素盞嗚命(すさのおのみこと)です。いずれも日本神話の神様です。
創建の年代は不明ですが、徳川家康が江戸に入った以前より、宝田村の鎮守社だったと考えられますので、それ以前の創建になります。社名の宝田は宝田村に由来しています。
江戸時代に行われた江戸城拡張の際に、幕府より村の移転を命じられ、現在の地に遷座しました。
御神体である恵比寿神は、平安時代から鎌倉時代にかけて活動した仏師である、運慶(うんけい)の作だと伝えられ、徳川家康より下賜さされたものとも伝えられています。日本橋七福神の恵比寿神としても信仰されています。
また、浅漬け大根である「べったら漬」発祥の地でもあり、毎年十月に行われる「べったら市」は、東京の秋の風物詩として、多くの人で賑わうお祭りとして有名です。
商売繁昌、家族繁栄、火防の守護神として、古くから信仰されてきた神社です。
境内案内
大きな通りから少し入った路地を歩いていますと、えびす様が描かれた建物が目に入り、その隣りに宝田恵比寿神社の鳥居と社殿も見えてきます。
えびす様が描かれた看板の建物は「BETTARA STAND」と言うイベントスペースのようです。この日は閉まっていました。大根を持ったえびす様が可愛いですね。
BETTARA STANDの隣りが宝田恵比寿神社です。
鳥居の脇には恵比寿神社と刻まれた社号碑。
こちらが宝田恵比寿神社の正面です。とても小さな神社です。
一礼して鳥居をくぐり、境内へ。
鳥居をくぐったすぐ先、左側に手水鉢がありました。水が出ませんでしたので、手をはたいてお清めをします。
社殿の右側に、宝田恵比寿神社のご祭神が書かれています。
反対側、社殿の左側には宝田稲荷神社のご祭神が書かれています。稲荷神社が合祀されているようです。また、宝田恵比寿神社のご由緒も書かれていました。
お賽銭箱には神紋が二つ。これは意外と珍しい形なのではないかと。
参拝させて頂きます。
参拝を終え、宝田恵比寿神社を後にしました。こちらは社殿を右斜め前からの角度で。社殿が奥の建物の一部になっている形でした。
参拝を終えて
べったら漬発祥の地と言われる宝田恵比寿神社。
嫁はべったら漬が好きなんですよ。
ですので、この宝田恵比寿神社、もしくは近辺でべったら漬が買えるのではないかと、かなりきょろきょろしていましたが、残念ながら見当たらず。
そもそも何故、大根を漬けたものが「べったら漬け」と呼ばれるのか気になってしまい後日調べたところ、諸説あるようです。
一つは、「表面についた甘酒の麹がべとべとしているから」と言う説。もう一つは、この宝田恵比寿神社の恵比寿神祭が大勢の人で賑わい、若者がその混雑を利用して「べったらだーべったらだー」と言いながら、婦人の着物に大根の浅漬けを付けてべとべとにすると言う悪戯をしたから、と言う説があるようです。初めて知りました。
そしていつしか「福がべったり付く」という縁起物になったのだとか。
この「べったら」の語源となったかもしれない、毎年10月に行われる「べったら市」は、東京の秋の風物詩と呼ばれるくらい盛大なものだそうです。僕はまだ一度も訪れたことがないので、是非どんなお祭りなのか来てみたくなりました。
そんなべったら市で有名な宝田恵比寿神社ですが、実際来てみますと、かなり小さな神社です。
鳥居をくぐるとすぐ目の前が社殿、境内にはほとんどスペースはありません。
社殿に向かって左側には「BETTARA STAND」が隣接し、右側にはコインパーキングが隣接しています。両側を挟まれているような感じで、とても狭いスペースに社殿が建っています。あまり目立たず、ひっそりと佇んでいる感じです。目の前の路地は人通りも多くはないです。
この場所が「べったら市」の時には多くの人で賑わうのかと思うと、是非その景色も見てみたくなりますね。
そして僕は今回、ここが日本橋七福神の一つだと言うことを全く知らずに訪れたのですが、偶然にもここで一つ回ることができましたので、いつか七福神を全て回ってみたくなりました。近くにある椙森神社も、同じく日本橋七福神の一つで、恵比寿様が祀られているとのことで、えびす様かぶりはしていますが。
宝田恵比寿神社、参拝できて良かったです。
お賽銭箱の重なる神紋という、珍しいものも見られました。
続いては、近くに地図で見つけた池洲神社へと向かいます。
御朱印
宝田恵比寿神社では、通常は御朱印は扱っていません。
毎年10月19日と20日に行われる「べったら市」と、お正月の元旦~7日の「七福神詣で」の間のみ、保存会の方から頂くことができるそうです。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都中央区日本橋本町3-10-11です。
宝田恵比寿神社の公式サイトはありません。
電車
①日比谷線 「小伝馬町駅」 3番出口から徒歩3分。
②JR総武本線 「新日本橋駅」5番出口から徒歩3分。
③銀座線・半蔵門線 「三越前駅」 A9出口から徒歩10分。
④日比谷線・浅草線 「人形町駅」A5出口から徒歩10~15分。
⑤東西線・浅草線 「日本橋駅」B12出口から徒歩15~20分。
⑥各線 「神田駅」から徒歩15~20分。
最寄は小伝馬町駅か新日本橋駅ですが、上記の他の駅からも10~20分ほどあれば行けるかと思います。そこまで遠くはありません。
駐車場
参拝者用の駐車場はありませんが、短時間でしたら通行の妨げにならぬよう、神社前の道路に路駐しても問題ないかとは思います。隣りにコインパーキングもあります。
周辺のパワースポット
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