千代田区の飯田橋にある白菊稲荷神社の参拝レポートです。
読み方は「しらぎくいなりじんじゃ」です。この地に住んでいた呉服商が創建した神社です。東京大神宮の近くにある小さなお稲荷さんで、九段下にある築土神社の境外末社になります。最寄り駅は各線の飯田橋駅です。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
飯田橋の「白菊稲荷神社」へ
この日は僕と嫁、そして嫁の妹さんの三人での神社巡りです。
僕たち夫婦は神社巡りが好きなのですが、なんと嫁の妹さんも同じく好きなんです。妹さんはお寺もけっこう回っているようですが、神社に関しては姉妹で共通の趣味ということに。
ですのでこの度も、三人でという形が自然に成立するわけです。
当初は市ヶ谷にある亀岡八幡宮に行くだけの予定だったのですが、せっかくなので周辺の神社も巡ってみることにしました。市ヶ谷駅の隣は飯田橋駅でして、有名な東京大神宮があります。僕は過去にも二度東京大神宮には訪れたことがあったのですが、嫁の妹さんが行ったことがないとのことでしたので、一緒に行ってみることに。
市ヶ谷に行く前に、飯田橋で待ち合わせをしてこの日の神社巡りのスタートです。
まずは、飯田橋駅から東京大神宮に向かう道の途中にある、小さな桐生稲荷神社に参拝。そして東京大神宮に向かいます。この日は祝日だったこともあり、東京大神宮はたくさんの参拝者で賑わっていました。縁結びのパワースポットとしても有名な神社ですので、女性の参拝者がとても多かったです。
事前に地図で確認したところ、東京大神宮の近くには二つ稲荷神社がありました。一つは最初に訪れた桐生稲荷神社で、もう一つが白菊稲荷神社です。
桐生稲荷は以前も東京大神宮を訪れた際に見つけ、参拝していたのですが、白菊稲荷の方は完全にノーマークでした。地図で検索しなければその存在すら知らぬままでした。
徒歩だと東京大神宮からは2~3分くらいの距離でしょうか。すぐ近くです。
桐生稲荷神社、東京大神宮、そして白菊稲荷神社は、全て同じ一本の道沿いにあります。とても廻りやすい位置関係なんです。
けっこう僕は方向音痴なところがあって、神社巡りの際も迷ってしまうことが多々あるのですが、今回はそんな心配もなさそうです。
東京大神宮への参拝を終え、下り坂を歩くこと2~3分。
ビルの谷間に白菊稲荷神社を発見しました。
到着です。
ご由緒
ご祭神は、食物や穀物の神様である倉稲魂神(うかのみたまのかみ)です。宇迦之御魂命とも表記され、稲荷神と同一です。
創建は大正15年です。この辺りに住んでいた呉服商の斉藤三郎とおう人物が、五穀豊穣を願い、京都にある伏見稲荷大社より倉稲魂神を勧請し創建したのが始まりです。やがてこの地の人々にも親しまれるようになったとそうです。
社名の由来には二説あり、一つは創建した斉藤三郎氏が菊の花と香りが好きだったことから、いつしか白菊稲荷と称されるようになったという説。
もう一つは、京都の伏見稲荷大社の三ノ峰にある白菊大神から御祭神を勧請したため、白菊稲荷と称されるようになったという説です。
創建以来この地の住人により大切に守られ管理されてきましたが、平成4年にビルの建設にあたり、土地や社殿が全て築土神社に寄贈され、築土神社の境外末社になります。
境内案内
東京大神宮前の道をさらに下って行きますと、右手、ビルの奥に神社らしき一角が見えます。
完全に奥まった場所にありますので、うっかりすると見逃してしまう場所です。ビルの奥へと階段を上がります。
階段を上がると神社の全貌が見えます。こちらが白菊稲荷神社の入口です。とても小さな神社です。
こちらが鳥居の正面になります。
鳥居の手前、左側には小さな手水鉢。
鳥居の手前には一対の神狐さんがいらっしゃいます。こちらは左の神狐さん。下には小さな神狐さんもいました。
こちらは右の神狐さんです。
鳥居の扁額には「白菊稲荷」。比較的新しく書かれたもののように見えます。
一礼して鳥居をくぐります。
参拝させて頂きます。すぐ近くに小学校があるようで、子供達の元気な声が聞こえてきました。
祠の左手には、お稲荷さんと狐についての説明書き。静かな空気を楽しみ、白菊稲荷神社を後にしました。
参拝を終えて
白菊稲荷神社は、こんなところに神社が?というような場所にあります。完全にビルの谷間の奥、といった感じの場所です。
地図を確認しながら歩いていたのですが、ちゃんと見ていないと見逃してしまいそうな場所です。無事見つけることができて良かったです。
すぐ近くの東京大神宮は大勢の参拝者で賑わっていたのですが、こちらは人の気配もなくひっそりとしていました。
お隣に小学校があるようで、聞こえるのは子供達の元気な声です。その子供の声と対比するかのように、余計にこの場所にはひっそりした空気が漂っていた感じがします。時間が止まっているような感じですね。
誰もいない神社の境内にいますと、よく時間が止まったかのような感覚に陥ることがあります。
意識の問題でそんな気がするだけなんでしょうけれど、境内だけ外の世界と隔離されているような、そんなふうに感じてしまうんですよね。
こちらの白菊稲荷には、社名の由来に二つの説がありまして、そのうちの一つが、創建した斉藤三郎という呉服商が、菊の花が大好きだったからとのこと。だとしたらもしかしたらこの場所には、かつてたくさんの菊が咲いていたのかな~なんて思ってしまったりもします。
現在はビルの谷間にありますが、当時はビルもなかったでしょうし、どんな景色だったのだろうと想いを馳せてみたり。
神社巡りをしていると、当時の景色とかも知りたくなるものです。昔からどれだけの人がこの神社に参拝しているんだろうとか考えちゃいますからね。
この日はこちらの白菊稲荷神社が、飯田橋で参拝した三つ目の神社だったのですが、最初に参拝した桐生稲荷神社、そして東京大神宮と合わせ、どこも素敵な神社でした。回ってみてよかったです。
この後僕たちは飯田橋を後にして、お隣の駅、市ヶ谷にある亀岡八幡宮へと向かいます。
御朱印
白菊稲荷神社では御朱印は扱っていません。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都千代田区飯田橋1-23-31です。
白菊稲荷神社の公式サイトはありません。
電車
各線「飯田橋駅」から徒歩7分。
JRですと「西口」から。有楽町線と南北線ですと「B2a」出口から。東西線と大江戸線ですと「A4」出口からすぐです。
駐車場
参拝者用の駐車場はありませんが、近くにコインパーキングなど、いくつか駐車場があります。
周辺のパワースポット
千代田区の神社一覧