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芝原神社(高千穂町)の御朱印と見どころ

芝原神社の紹介

高千穂町押方にある芝原神社の参拝レポートです。

読み方は「しばわらじんじゃ」です。かつては熊野三社権現と称されていた神社で、防火や悪縁切りのご利益があります。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

高千穂の「芝原神社」へ

この日は嫁とやって来た高千穂旅行の3日目。

諸事情により朝からタクシーをチャーターし、3時間半というコースで神社を巡っておりました。

秋元神社、黒仁田神社、向山神社、二上神社といずれも山奥にある神社を4ヵ所を回って頂き、時間は12時半ほどです。9時半から乗せて頂いたので、あと30分ですね。

午後には高千穂峡の散策をする予定でして、ボートも予約しています。ですので高千穂峡の入口までタクシーで送り届けてもらう感じになります。

ここで少々迷います。

4ヵ所目に訪れた二上神社から高千穂峡までは、おそらく15分ほど掛かるかと思われるのですが、その中間とまでは言わないまでも、二上神社から比較的近くにもう一社、行こうと思っていた神社があるんです。

それが芝原神社です。

この芝原神社も少々場所がわかりづらく、行くのが大変そうだな~とは思ってたんですよ。

なのでタクシーで案内して頂いているこのままの勢いで、芝原神社にも寄ってもらっちゃおうかと。

しかし時間が微妙なので、場合によっては延長という形になるので、どうしようかと迷ったわけです。

で、嫁と相談の上、おもいきって芝原神社まで回ってもらい、それでこの日の神社巡りは終わりにしようと、そういう結論になりました。

運転手さんもそのような形で快諾してくださいました。

そんなわけで、この日の神社巡りの締めに、芝原神社へと向かいます。

しかしです。

なんと、細い山道を入って行った先、あとほんの少しで到着というところで、まさかの通行止め。手前には何の案内も出ていなかったので、いきなり通行止めにぶち当たった形です。木材の切り出しとのこと。

止むを得ずいったん引き返し、別の道から向かうことに。

高千穂ではこういう通行止めがけっこう大敵です。前日にも僕たちは通行止めに遭遇し、少々大変な思いもしております。

とはいえさすがは地元のタクシー運転手さんでして、別ルートで無事に芝原神社まで到着することができました。

タクシーじゃなかったら辿り着けなかったかもしれません。助かりました。

この日最後の神社、芝原神社の参拝へ。

 

ご由緒

ご祭神は、伊弉冊命(いざなみのみこと)事解男命(ことさかおのみこと)速玉男命(はやたまおのみこと)の三柱です。

伊弉冊命は夫である伊弉諾命(いざなぎのみこと)とともに国生みを行った神様です。伊邪那美命とも表記されます。事解男命と速玉男命は、伊弉冊命と伊弉諾命の黄泉での縁切りの際に生まれた神様になります。

創建の年代は不明です。紀州熊野神社を勧請したと伝えられ、かつては熊野三社権現、熊野大神社と称されていました。

室町時代には、領主であった三田井右武により再建され、その後にも三田井親武により再建されています。

明治になり、現在の芝原神社へと改称されました。

南北朝時代の当地の土豪であった芝原又三郎入道性虎の生地といわれ、近くにが墓標が建てられています。熊野より当社を勧請したのは、芝原入道性虎ともいわれています。

防火、消防、悪縁切りのご利益があるとされている神社です。

 

境内案内

こちらが芝原神社の入口です。鳥居は控柱のある両部鳥居。素敵な景色です。

 

鳥居を迂回するように道路が通っています。この右手の先に神社の駐車場もあります。

 

鳥居には七五三の注連縄。一礼して鳥居をくぐります。

 

鳥居の先には左右に仁王像。その後ろを道路が横切るという、ちょっと変わった参道になっています。

芝原神社の仁王像

 

こちらは左の仁王様。足元には芝原老人クラブと書かれたプランターに、綺麗なお花。

 

こちらは右の仁王様。その後ろは消防団の建物です。

 

参道を進みます。石段の上、イチョウの葉が綺麗です。

 

左にご由緒書きと思いきや、境内の樹木についての説明。その周囲にもお花がたくさん。

 

左右には石灯籠。左の手前には、丸っこい栗のような、スライムのような形の石も。灯籠の一部でしょうか。

 

石段を上がります。

 

社殿が見えてきます。右手前にも立派なイチョウです。

 

石段を上がりますと、すぐ目の前が拝殿です。右奥に大きな杉も見えます。

 

左に手水石。

 

拝殿へと進みます。

 

拝殿の中央辺りまで進み、参拝させて頂きます。

 

左右と天井には絵。左右は三十六歌仙の板絵と思われます。天井絵は草花のようですが、かなり薄れてしまっています。

 

そして、入口の左右、上に木像がいらっしゃってちょっとビビりました。右大臣と左大臣でしょうか。こちらが左。

 

こちらが右です。

 

拝殿を振り返りますと、こんな景色です。

 

社殿を左斜め前から。拝殿は縦に長く、高千穂ではよくお見掛けする造りの拝殿です。

 

境内の左手奥はこんな感じで、何やら穴のようなものも見えます。

 

本殿の方に行ってみます。本殿には彫刻が施されているのが見えます。

 

上には鶴、脇障子は白虎でしょうか。

芝原神社の彫刻

 

こちらが奥に見えた穴です。洞窟のようにも見えます。

 

今度は境内の右手側へ行ってみます。右には大きな杉が二本。

 

社殿の右奥には赤い鳥居の境内社と、その脇にひときわ大きな杉です。

 

こちらは社殿を右斜め前から。

 

本殿の右側にも同じく彫刻が施されています。

 

脇障子は獅子だと思いますが、上は龍のようにも鳳凰のようにも見えます。

 

右の境内社にも参拝。稲荷大明神と書かれています。

 

脇の巨大な杉を見上げます。

 

境内からは、綺麗な緑の山の景色も。

 

参拝を終え、芝原神社を後にします。

 

参拝を終えて

通行止めに阻まれ、なかなか辿り着けなかった芝原神社。

なんとか無事到着し、参拝が叶いました。連れて来てくださったタクシーの運転手さんに感謝です。

まず、鳥居の前からの景色が素敵でした。鳥居の先には道路が横切っているという、少し変わった参道になっていまして、その部分がちょうど踊り場のように広くなっています。

で、そちらには高千穂ではたまにお見掛けする、仁王様の石像です。

参道に仁王像があるだけで、なんとなく見られているような感じもしてしまい、空気も少し変わる気がします。

しかし、そんな仁王像の周囲には、可愛らしいお花があれこれと育てられていますので、仁王様たちもお花に囲まれ、むしろ少し可愛く見えてしまったくらいです。

境内も含め、地域の人たちに大切にされている場所なんだと思います。

石段の上には、左右に立派なイチョウが聳え、どちらも葉の緑が綺麗でした。さらに右手には杉が二本、そして右手奥にはひときわ大きな杉が高く高く聳えていました。でかかったです。

また、巨大な杉の反対、境内の左奥には洞窟のような穴がありまして、気になりはしたものの、何かが飛び出てきたらと思うとそこまで近づけず…。ゆえに、穴が深いのか浅いのかもわかりませんでした。うっかり落ちたら別の世界に行っちゃいそうでしたし。

怖いといえば、拝殿に入ってすぐ、左右の上の木像も一瞬ビビってしまいました。まさかそんなところに木像があると思ってませんでしたし、さらにはじゃっかん怖いお顔の木像でして、見つけた瞬間には「わっ」と思わず声を出してしまいましたよ。失礼なことをしてしまいました。

拝殿の中の天井絵や木板の絵、本殿の彫刻なども、じっくり拝見させて頂きました。本殿の彫刻がかっこよかったですし、いいものが見れました。

芝原神社、参拝できてよかったです。

この芝原神社にて、この日の神社巡りは終わりにしました。

タクシーをチャーターしての神社巡りでしたが、地元の方である運転手さんの色んなお話も聞けましたし、とっても面白い神社巡りになりました。このタクシーでの時間というのは、今回の高千穂旅行でも、有意義だった気がします。たまにはタクシーというのもいいもんですね。

この後は高千穂峡まで送り届けてもらい、散策をしたりボートに乗ったり、素晴らしい渓谷の景色を満喫しました。

自分がボートを操縦するのが、壊滅的に下手くそであることに、びっくりもしましたけれど。

高千穂峡の散策についてはこちらの記事で紹介しています。

午前中は神社巡り、午後は高千穂峡と、この日も素敵な一日を過ごすことができました。天気もこれまでで一番の晴天でしたし。

夕方には高千穂峡から旅館へと向かい、のんびりと過ごさせて頂きました。

翌日は天気予報が雨でしたので、そちらが少々心配ではありますが、あといくつかの神社を巡る予定です。

 

御朱印

芝原神社の御朱印はありません。

(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は宮崎県西臼杵郡高千穂町押方3371-3です。

芝原神社の公式サイトはありません。

 

駐車場

鳥居に向かって右手に、2台ほど停められる駐車場があります。「神社駐車場」と看板も出ています。

芝原神社の駐車場

 

トイレ

ありません。

 

周辺のパワースポット

 

高千穂の神社巡り

高千穂の神社マップや神社巡りについては、こちらの記事でまとめてあります。

 

高千穂町の神社一覧

著者が参拝した高千穂町の神社の一覧です。