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高千穂峡の遊歩道散策。所要時間やマップなど。

高千穂峡の遊歩道

高千穂峡といえば、その景観とボートでの遊覧が知られているかと思いますが、遊歩道が整備されていますので、絶景を見ながら散策することができるんです。

歩かずに帰るだなんてもったいない。

こちらの記事では、そんな高千穂峡散策の所要時間や見どころなどを、実際に歩いた体験レポートと併せて紹介しています。

高千穂峡とは?

高千穂の観光スポットの中で、おそらく一番知られているのが「高千穂峡(たかちほきょう)」だと思います。

高千穂に観光で訪れておきながら、高千穂峡に行かないという人はまずいないのではないかというくらい、定番のスポットです。

美しい渓谷に滝が流れ落ちるその景色は、多くの人が一度は何かしらで目にしたことがあるのではないかと。

高千穂峡は、五箇瀬川峡谷(ごかせがわきょうこく)の別名で、国の名勝天然記念物に指定されている渓谷です。

大昔、阿蘇山の大噴火により流れ出た火砕流が、長い年月をかけ五ヶ瀬川に侵食され、いつしか美しい渓谷が造られました。高さ80~100mにも達する断崖が7kmにもわたり続いていて、それを総称して五ヶ瀬川峡谷(高千穂峡)と呼びます。

日本の滝百選の一つである真名井の滝をはじめ、仙人の屏風岩、鬼八の力岩など多くの見どころもあり、その付近は遊歩道が整備されています。

そしてなんとこちらの渓谷は、ボートで遊覧することができ、真名井の滝の真下まで行くこともできるんです。

高千穂観光の際には、高千穂峡の散策とボート遊覧は外せません。

こちらの記事では、そんな高千穂峡の遊歩道散策について、まとめてみました。

 

遊歩道マップと所要時間

高千穂峡の遊歩道は、片道20分ほど。

のんびり歩きながら、素晴らしい景色を楽しむことができます。

こちらが遊歩道のマップです。

(画像引用元:https://takachiho-kanko.info/

高千穂峡は駐車所が3か所(臨時を含めると4~5ヵ所)あり、どこに駐車するかによって遊歩道の出発地点が変わります。

出発地点は変わりますが、遊歩道は一本ですので、歩くルートが変わるわけではありません。片道が20分前後ですので、同じ道を戻る形で往復ですと約40分になります。

所要時間は散策のペースによりますので、だいたいの目安だと思ってください。

タクシーなど利用して「歩くのは片道のみ」というパターンもあるかと思いますが、マイカーの場合は基本は往復する形になるかと思います。

第2あららぎ駐車場と第3大橋駐車場の間は、長い階段の遊歩道ですので、第3大橋駐車場に駐車しない限りは、無理に歩く必要はない場所かとも思われます。第2→第3は上り、第3→第2は下りの階段で、所用時間は片道5~8分ほどです。

ボート乗り場に一番近いのは第1御塩井駐車場です。そこから第2あららぎ駐車場の辺りまで歩き戻ってくるというのが、一般的な散策ルートではないかと。

ただし第1御塩井駐車場は、ボートなどへのアクセスも良いため、最も混雑する駐車場です。土日はもちろん、平日でも満車で駐車できない可能性も高いです。

その場合、第2あららぎ駐車場、もしくは第3大橋駐車場に停め、ボート乗り場の辺りまで行き戻るという、逆のルートになります。

ちなみに、バイクや自転車の場合は、駐輪場が第1御塩井駐車場の近くにあります。

また、イベントなど混雑時は臨時の臨時駐車場が利用できますが、そちらからだと徒歩では大変な距離なので、無料のシャトルバスが運行します。

散策の所用時間を改めてまとめますと、以下になります。

  • 第1御塩井駐車場(ボート乗り場)~第2あららぎ駐車場付近は、片道約20分往復約40分
  • 第2あららぎ駐車場~第3大橋駐車場は、片道5分ほどの階段です。

 

遊歩道の散策レポート

2022年4月の中旬、僕は夫婦で高千穂旅行に出掛けまして、その際に高千穂峡を歩いております。

僕たちは第3大橋駐車場よりボート乗り場まで歩きましたので、そのときの様子を以下に紹介してみたいと思います。

 

第3大橋駐車場からボート乗り場までは1km。でっかい案内図もあります。

 

こちらが高千穂峡への入口です。

 

長い石段を下って行きます。

 

ひたすら階段ではありますが、段差は優しいです。

 

5分ほどで「あららぎ乃茶屋」さんに到着です。この駐車場はあららぎ乃茶屋専用の駐車場で、第2あららぎ駐車場はこの右手です。

 

あららぎ乃茶屋前にて振り返ると見えるのは、高千穂大橋。あの橋の端が入口(第3大橋駐車場)でした。

 

高千穂峡へと続く遊歩道は、あららぎ乃茶屋の脇から。

 

階段を下りて行きますと、左手には石碑。その先が五ヶ瀬川の渓谷です。

 

振り返ると見える石橋が「神橋(しんばし)」です。

 

少し先に、硯のような形をした岩、「神硯の岩(みすずりの岩)」。

 

独特の形状の渓谷が見えてきます。

 

遊歩道は渓谷に沿って続いています。

 

前方には切り立った大きな崖です。手前の橋は「槍飛橋」。

 

槍飛橋の下が、五ヶ瀬川で最も川幅の狭い「槍飛(やりとび)」です。橋がないので槍の柄を突いて渡ったことから、そう呼ばれるようになったとか。

 

遊歩道は上がったり下ったりしながら続いています。

 

前方に大きな石と、右手に岩壁です。

 

右の崖が「仙人の屏風岩」。凄い。

仙人の屏風岩

 

こちらは屏風岩の下です。

 

右手に屏風岩を眺めつつ、進みます。

 

そしてこちらが「鬼八(きはち)の力石」です。高千穂郷一帯を荒らしていた荒ぶる神である鬼八が、力自慢をして投げたといわれる大きな石です。

鬼八の力石

 

仙人の屏風岩を別角度から。

 

その先に「七ツヶ池(ななつがいけ)」です。高千穂神社のご祭神である三毛入野命(みけぬのみこと)が、この池に映った鵜ノ目姫(うのめひめ)に一目惚れしたといわれている池です。鵜ノ目姫は三毛入野命の妃になっています。

 

さらに進んで行きますと、真名井の滝が見えてきました。何艘かのボートの姿も。

 

その先は公園のような感じで、開けた景色になっています。

 

小さなお堂のようなものありまして、こちらで書いたハート型のプレートは、荒立神社に奉納されるとのこと。

 

前方には池があるようです。

 

この池が「おのころ池」です。

 

そして池の向こう、前方の上に見えるのが「月形」です。悪さをして天照大神を岩戸に隠れさせてしまった素戔嗚尊が、お詫びの証として造ったものといわれています。「日形」もありましたが崩壊してしまい、現在は月形のみ残されています。

 

おのころ池を一周してみます。途中には水車と休憩所。

 

月形の下に流れている滝が「玉垂れの滝」です。

 

池の中、石祠のある島が「おのころ島」です。イザナギとイザナミによる国生みで最初に造られた島とされています。高千穂神社の春祭では、お神輿がこの池に入り島を三周して禊をするそうです。

 

池の中には鯉と一緒にチョウザメが泳いでいて、ビビります。「宮崎キャビア」の生産のため、チョウザメを養殖しているそうです。

 

おのころ池の脇の道路は、高千穂神社方面へと続いています。

 

ボート乗り場や第1御塩井駐車場へと続く御橋(みはし)の手前には、「久太郎水神」と書かれた鳥居がありましたので、くぐって行ってみます。

 

鳥居から少し下った先には石祠がありました。参拝させて頂きます。久太郎水神は、五ヶ瀬川流域を守護する水神のひとつとのこと。

久太郎水神

 

こちらは御橋の上から見た真名井の滝です。

 

この後僕たちは、ボートに乗り今度は川の中から景色を楽しみましたので、そちらも別途記事にしてあります。

僕たちが散策に要した時間は、あららぎ乃茶屋辺りからボート乗り場の付近まで、25分ほどでした。池の周囲などの散策も含めた時間です。

晴天にも恵まれ、素晴らしい景色を眺め、最高に気持ちいいお散歩ができました。

高千穂峡を訪れた際には、ぜひ遊歩道も歩いてみてください。ボートだけ乗って帰られる方もけっこういるみたいですが、それだけでは絶対にもったいないです。

絶景はもちろんですが、日本神話に縁のある見どころもあれこれありますので、そういった楽しみ方もプラスでできますし。

ボート乗り場の周辺にはお土産屋さんやお食事処もあります。第2あららぎ駐車場、第3大橋駐車場にも食事ができるところはあります。

遊歩道を歩いたり、ボートに乗ったり、ご飯をしたり、高千穂峡にてのんびり過ごすのは、きっといい時間になるはずです。

こちらの記事が、少しでもそんな時間の参考になりましたら嬉しいです。

以上、高千穂峡の散策についてまとめてみました。

高千穂の神社巡りについては、以下の記事で詳しくまとめてあります。