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霊火堂(宮島/弥山)の御朱印と見どころ

霊火堂の紹介

宮島弥山にある霊火堂の参拝レポートです。

読み方は「れいかどう」です。大聖院の堂宇の一つであり、弥山本堂の向かいにあります。1200年以上燃え続けているという「消えずの火」があるお堂で、「消えずの火」で沸かされたお湯は霊水といわれ、万病に効果があるといわれています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

弥山の「霊火堂」へ

「神の島」ともいわれている宮島は、島自体が御神体です。

宮島にある山の中で、一番高い山である「弥山(みせん)」は、古くから宮島信仰の聖地とされ、神の山ともいわれています。

その弥山に、嫁と二人で登ってきました。

三泊四日の広島旅行に出掛け、二日目の朝イチで宮島に上陸し、そのまま弥山を目指します。

弥山は僕たち夫婦がずっと登りたかった山なのですが、弥山にある「霊火堂」でも、どうしてもしたいことがありました。

それが、1200年ずっと燃え続けている「消えずの火」で沸かされたお湯を飲むことです。大茶釜で沸かされたお湯は、万病に効く霊水といわれているそうで、弥山に登るのでしたら是非とも飲んでおきたいものです。

1200年間燃え続けている火というのも、それだけでとても魅力を感じてしまいますし、神秘的です。

弥山には七不思議というのがありまして、「消えずの火」もその一つに数えられています。

僕たちは数年前にも弥山登山を決行しようと宮島までやって来たものの、大雨に阻まれ断念したという過去がありまして、そのときにも、特に嫁が「消えずの火」で沸かされたお湯を楽しみにしてたんです。なので登山ができずそれも叶わず、大いに落胆していました。

そんなこともありまして、弥山登山と「消えずの火」は、僕たち夫婦の念願だったんです。

季節は4月の中旬で、今度は天気にも恵まれています。絶好の登山日和。

ロープウェイの獅子岩駅を出発し、素晴らしい景色を眺めながら歩くこと25~30分で、弥山本堂に到着です。

霊火堂は、弥山本堂の向かいにありました。

弥山本堂では、お参りをして御朱印を頂き、弥山の七不思議の一つ「錫杖の梅」を見たりしました。詳しくはこちらの記事で紹介しています。

弥山本堂にて休憩も兼ねて少々のんびりと過ごした僕たちは、いよいよ念願だった「消えずの火」がある霊火堂へと足を踏み入れます。

 

ご由緒

厳島神社の別当であった、多喜山大聖院の堂宇の一つです。

ご本尊は不動明王(ふどうみょうおう)です。

創建は、弥山本堂と同じく、平安時代の初期と考えられています。弘法大師(空海)が護摩火を焚いて修行したと伝えられている場所です。

弘法大師が修行の際に使っていた霊火は、その後も長く護られ続け、1200年経った現在も消えることなく燃え続けているといわれています。「消えずの火」として、弥山七不思議のひとつにも数えられています。

消えずの火には大きな茶釜が掛けられていて、その火で沸かされたお湯は霊水といわれ、万病に効果があるといわれています。

消えない火にちなんで、「恋人の聖地」としても知られています。

広島市内にある平和記念公園の「平和の灯」は、「消えずの火」が種火になっています。

現在の建物は、平成18年に再建されたものになります。

 

境内案内

弥山本堂を振り返りますと、そこが霊火堂です。左にあるのは御守りなどの授与所です。写真の右下、階段の下にいるのは鹿さんです。

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鹿が階段を登り始めました。

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僕たちは霊火堂へと向かいます。よく見ると堂舎の後ろは、ばかでかい岩です。

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二階建ての堂舎は平成18年に再建されたものとのことで、新しい感じはします。

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上には霊火堂のシンボルでしょうか、炎のような紋章があるのが見えます。不動明王の火かもしれません。

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入口へと進みます。中は薄暗くなっています。扁額には「霊火不滅」と書かれています。

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右には霊火堂と「消えずの火」に関する説明が書かれていました。

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左には「恋人の聖地」と書かれた碑があり、デザイナーの桂由美さんの署名が。どうやら恋人の聖地プロジェクトというのに、桂由美さんが関わっているみたいです。

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中に入ると、いきなり目の前に囲炉裏があり、消えずの火とご対面です。火は見えませんでしたが、この囲炉裏の中で燃えているのが「消えずの火」なんですね。

霊火堂の消えずの火

 

囲炉裏には大きな茶釜が掛けられていて、この中で霊水が湧かされているようです。茶釜にも炎の紋章が刻まれていました。

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まずは、奥の不動明王に手を合わせます。不動明王は元から黒かったものなのか、それとも煤で黒くなってしまったのか。

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左手に、霊水が飲めるよう、紙コップなどが用意されています。

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茶釜の蓋を開け霊水を頂き、蓋を元に戻します。

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ロウソクも献灯できるようになっていましたので(有料)、僕たちも二人で一本、こちらの種火にて火をつけ、献灯させて頂きました。

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堂内にてしばらく過ごし、霊火堂を後にしました。

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参拝を終えて

消えずの火によって沸かされた霊水を飲むという、数年越しの夢が無事に叶いました。

万病に効果があるとのことですので、これで僕も嫁も、もう病気にはなりません。

堂内はけっこう薄暗い感じでして、中央に囲炉裏があり、大きな茶釜が掛けられている様子は、それだけで惹かれるものがありました。

この火が千二百年も前からずっと燃え続けているのだとしたら、凄いことですよね。

霊火堂の現在の建物は平成18年に再建されたものでして、どうやらその前年、平成17年に火災で焼失してしまい、新しく建てられた建物みたいです。

消えずの火がある建物が火災っていうのも、なんだかあれですけれど、消えずの火と火災の火は、現在一緒になっているのか、そうでないのか、とかも気になってしまいます。

堂内は入れ替わり立ち代り多くの人が出入りしていたのですが、誰も茶釜の蓋を開けず…。僕たちも、開けてよいものなのかどうかちょっと迷いました。

しかしちゃんと紙コップも置いてありましたので、大丈夫だと踏んで、おもいきって開けてみることに。蓋もけっこう大きいですし、開けるときはちょっと緊張しました。

おそるおそる紙コップに霊水を入れ、嫁と二人で半分ずつ飲みます(紙コップが残り少なかったので)。で、そんな僕たちに倣って、その場にいた他の外人さんたちも霊水を汲み、ちょっとした宴会のような感じに。

霊水は、熱々なのを勝手に想像していたのですが、ぬるめのお湯でして、すぐに飲めました。先入観ありきでの感想かもしれませんが、とっても優しいお湯でした。

弥山でしたかったことの一つがまた叶いました。

ロウソクも献灯させて頂き、霊火堂内にて、静かな時間を過ごさせて頂きました。

消えずの火はもちろんですが、堂舎内の雰囲気も素敵でした。

また、堂社の後ろにはとんでもなく大きな岩がありますので、そちらも必見です。でか過ぎて逆に見逃してしまいう可能性もあるかと思いますので。

霊火堂を後にした僕たちは、続いてそこからすぐ上にある、鬼を祀った「三鬼堂」を目指します。

 

御朱印

霊火堂の御朱印はありません。

(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は広島県廿日市市宮島町弥山です。

霊火堂の公式サイトはありません。大聖院の公式サイト内に、詳しい登山案内があります。
https://galilei.ne.jp/daisyoin/pdf/map.pdf

 

所要時間

宮島ロープウェイ「獅子岩駅」からですと、徒歩25~30分です。そこまで険しい道ではありませんが、靴や服装は登山に適したもので行かれた方がよいです。

ロープウェイを使わずに下から登る場合、どのコースから歩いても2時間前後だと思います。

 

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