目黒区にある中目黒八幡神社の参拝レポートです。
読み方は「なかめぐろはちまんじんじゃ」です。正式名称は「八幡神社」のみになります。中目黒の総鎮守で、境内は区の保存樹林にも指定されています。最寄駅は東急東横線と日比谷線の中目黒駅になります。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
中目黒の「八幡神社」へ
久しぶりの神社巡りは、3月半ばの暖かいポカポカ陽気。
暖かいといいますか、日向はもう暑いくらいです。僕は歩き始めて早々に上着を脱ぎました。Tシャツ一枚でもいけちゃいそうなくらいです。
この日は嫁が髪を切りに代官山の美容院まで出掛けまして、それに僕も便乗した形で、その辺りの神社巡りをすることに。
僕は2月の半ばに一週間ほど入院をしまして、肺の手術をしています。故にその前後はしばらく神社巡りができず、今回が手術後は初です。
手術直後は体力と呼吸機能が少々落ちていたかと思うのですが、既に20日ほど経過した現在は、元通りの状態近くまで回復しているかと思われます。100%とはいえませんが、80%くらいには戻っているのではないかと。
とはいえあまり無理しないよう、調子に乗らないよう、気を付けなければいけません。予定では3ヶ所の神社を巡る形でしたが、歩いてみた感じで、いつでも引き上げられるようにはします。
そしてまず一ヶ所目、代官山にある猿楽神社を訪れ、まだまだ体力も大丈夫そうでしたので、続いてお隣の中目黒駅方面にある、中目黒八幡神社へと向かいました。
少々歩く距離はあったのですが、天気もいいですし、まあ行けるだろうと。
中目黒といえば、芸能人が多いとか、お洒落な街とか、そんなイメージがあります。およそ僕のような小汚い人間とは縁遠い街ではありますが、僕はかつて二度ほど、目黒川のお花見に来たことはあります。川沿いにもお洒落なお店がたくさんありました。
いつか中目黒のお洒落なカフェで、普通にお茶ができるような男になりたいと思いつつ、叶わぬままに月日が経ちました。
この日も目的地は神社ですので、おそらくカフェという夢は叶わないままに終わっていきそうです。
そんなことを思いながら、目黒川に架かる橋を渡り、地図を頼りに進みます。
あわよくば目黒川の桜を、と少し期待していたのですが、さすがにまだ開花には早かったです。
代官山の猿楽神社からは、15分ほどだったでしょうか。
路地の一角に、大きな木と鳥居が姿を現しました。
中目黒八幡神社に到着です。
ご由緒
ご祭神は、應神天皇(おうじんてんのう)と天照皇大神(あまてらすおおかみ)です。主祭神が應神天皇で、相殿神が天照皇大神になります。
應神天皇は第15代天皇で、誉田別命(ほんだわけのみこと)とも称され、武神である八幡神と同一とされています。天照皇大神は日本国民の総氏神で、皇室の祖であり、太陽を神格化した神様ともいわれています。
創建の年代は不明です。別当として管理していた寿福寺というお寺が全焼してしまい、史料も焼失してしまったため、ご由緒などもわからなくなってしまったそうです。徳川幕府が農村に八幡神社の建設を奨励した、江戸時代前期の創建という説もあります。江戸時代中期、宝暦の文献に社名の記載がありますので、それ以前の創建であることは間違いないと考えられます。
旧中目黒村の総鎮守社です。
十二座の神楽が奏されることでも知られ、現在でも毎年9月の例大祭にて奏されています。
現在の社殿は昭和11年に造営されたものになります。
境内には多くの樹木が茂り、目黒区の保存樹林にも指定されています。
中目黒の八幡さまとして、古くから親しまれている神社です。
境内案内
こちらが中目黒八幡神社の入口です。クスノキでしょうか、その存在感がハンパないです。素敵な入口です。
おもわず大木を見上げてしまいます。
一礼して石鳥居をくぐり境内へ。
参道はまっすぐに延び、前方に石段です。両脇には大きな木。
先へ進むと、少し坂になっています。石段の周囲にも多くの緑が茂っているのが見えます。
石段の手前、右手は駐車場になっていました。
石段の手前には、両脇に立派な石灯籠。左の大木も目を惹きます。
右手には神泉がありました。鯉などの姿は見えませんでしたが、緑も多く庭園のような池です。
左の石灯籠の後ろにはさざれ石です。大木はシイの木でしょうか。
神社巡りをするようになって、さざれ石に出会う機会が多くなりました。こちらも立派なさざれ石です。
シイと思われる木(違ったらすみません…)を、しばし見上げます。入口のクスノキも素晴らしかったですけど、こちらも凄い。
反対側、石段の右手には風情のある手水鉢です。お清めをします。
石段を上がります。
ここまで上がり、ようやく社殿の姿が右前方に目に入ります。境内には立派な木が何本も聳えています。
右手には、比較的新しい建物と思われる、社務所です。その手前には右がイチョウ、左はケヤキでしょうか、どちらも大きいです。
左手に神楽殿。こちらで十二座の神楽が奏されるんですね。
神楽殿の前、参道を右に折れた先が社殿です。
社殿に向かわずに、そのまま真っ直ぐに進みますと、前方に手水舎があります。さらに奥にはもう一つ鳥居が見え、そちらは裏参道の入口になっています。
石段下の手水鉢にてお清めはしましたが、再度こちらでもお清めを。中央に石のある、少し不思議な手水鉢ですね。
お清めを終え、社殿へと歩を進めます。周囲の緑と調和した、落ち着いた雰囲気の社殿です。
両脇には、高く聳える大きな木。社殿を守っているかのようです。
拝殿前には狛犬さん。こちらが左の狛犬さんです。
こちらが右の狛犬さん。どちらも少し愛嬌のあるお顔をしています。
右の狛犬さんの足元には、ご由緒書きがありました。
拝殿の前に立ちます。とても静かです。
木々の緑が春の風に揺れる音を聞きながら、参拝させて頂きます。
拝殿を振り返りますと、ちょうど神楽殿が正面に位置します。
拝殿の左奥に小路が延びていたので、行ってみます。その入口、手水舎の脇の大木は、素通りできない存在感がありました。
大木を見上げます。こちらもクスノキですよね、たぶん。
こちらはクスノキの下から、社殿の左斜め前の絵です。
小路へと進みます。奥には境内社の三峰神社があるようです。
左手には、江戸文政期のものと案内書きがあった、手水舎です。
左奥には「十二座之神楽塚」と刻まれた石碑や、「敬神」と刻まれた石碑が見えました。
こちらが三峰神社です。鳥居は青銅です。
この場所からは、八幡神社の本殿も少し見えました。
三峰神社にも参拝させて頂きます。
こちらは、三峰神社の前から見た境内です。
こちらは、裏参道の鳥居前から見た境内。参拝者の姿もちらほらと。
一通り境内を散策させて頂き、社務所にて御朱印を頂くことに。
こちらは社務所前から、拝殿の右斜め前を。
御朱印を頂き、しばらく境内にて過ごし、中目黒八幡神社を後にしました。
参拝を終えて
中目黒八幡神社は、大きな木々が印象に残る神社でした。
まず、入口でいきなりやられます。鳥居の手前に大きなクスノキが聳えていまして、その景色につい静止してしまいます。とっても素敵な景色です。
さらに参道を進んで行きますと、石段の手前にまたもや巨大な木。おそらくシイの木かと思うのですが、これがまた素晴らしかった。
で、石段の上にも大きな木が何本もありまして、その一つ一つに目を奪われてしまいます。
ご由緒書きに「境内には高さ30mをこえる榎の名木や、いちょう、けやき、しいなどの古木が茂り…」と書いてあるのですが、結局どれが榎なのかわからなかったのが悔しいです。社務所で聞けばよかった。
神社巡りをするようになって、木の名前もじょじょに見てわかるようにはなってきたのですが、まだまだ修行が足りないです。帰宅後に榎を画像検索して、撮影した境内の木々と見比べてみたのですが、それでもわかりませんでした。もしかしたら僕はアホなのかもしれません。
そんなアホでも、この神社の居心地の良さは、ちゃんと肌で感じることができたようでして、のんびりと過ごさせて頂きました。緑の多い境内に、気持ちもすっきりした気がします。
神泉や、その脇の手水鉢も素敵でしたし、三峰神社のあるエリアも静かで心地良かったです。
木の茶色を基調とした社殿も、周囲の緑といい感じで調和していて、柔らかな印象を受けました。
晴天だったこともあるかもしれませんが、入口の鳥居から境内の奥まで、全体的に気持ちのいい空気が流れていた気がします。
こちらの神社は、「十二座の神楽」でも知られているとのことですが、それがどんなものなのか、僕は全然イメージが沸かなかったので、YouTubeで探してみたのですが…残念ながらそれらしきものは見つけられず。例大祭に行くしかないですね。
僕たちが訪れたのは3月12日でして、新型コロナウィルスへの不安が都内でもじょじょに高まりつつある時期でした。
ですので、まだ外出自粛要請が出る半月前ではありましたが、この時期に神社にて、御朱印を頂くことがご迷惑になるかも、という躊躇は少なからずありました。
そう思いつつも、社務所の窓口が開いていて、対応してくださる方も待機してらっしゃったので、御朱印をお願いしたところ、とっても快く引き受けてくださり、「よくお参りくださりました」とも言ってくださいました。
ご丁寧な対応をありがとうございました。
僕たちが最後に御朱印を頂いたのが、昨年の11月半ばでしたので、これが約4ヶ月振りの、久しぶりに頂いた御朱印になります。
この約半月後に、都知事より週末の外出自粛のお願いが出され、僕たちも神社には出掛けておりませんので、またしばらくは御朱印から遠のいてしまいそうなのが残念ではありますが。
コロナの谷間に、少しでも神社巡りができてよかったです。
中目黒八幡神社、とっても素敵な神社でした。
続いては、もう少し歩けそうでしたので、地図にて近くに見つけた、上目黒天祖神社へと向かいます。
御朱印
こちらが中目黒八幡神社の御朱印です。
※こちらの御朱印は、季節により押される花の印が違うようです。また、9月には例大祭限定の御朱印も頂くことができます。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から16時までです。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都目黒区中目黒3-10-5です。
中目黒八幡神社の公式サイトはありません。
電車
東急東横線/日比谷線 「中目黒駅」から徒歩7~8分。
東口2から構外に出て、右に進みます。道路に出たら左折し、そのまましばらく真っ直ぐ。駒沢通りにぶつかるので、右前方の路地を直進。そうしますと右手に大きな木と鳥居が現れます。
その他、恵比寿駅。代官山駅、祐天寺駅からも、それぞれ徒歩15分ほどになります。
駐車場
境内に数台停められる参拝者用の駐車場があります。裏参道の鳥居脇から入れます。特別な日でなければ、問題なく駐車できるかと思います。周辺にはコインパーキングもいくつかあります。
周辺のパワースポット
目黒区の神社一覧