猿楽神社
代官山にある猿楽神社へ
渋谷区の猿楽町にあるパワースポット、猿楽神社に行って参りました。読み方は「さるがくじんじゃ」です。「猿楽塚」という古墳の上に鎮座している小さな神社で、最寄駅は東急東横線の代官山駅になります。
僕は2月に、人生で初の入院&手術という一大事を経験しまして、退院後もしばらくは安静にしておりました。リハビリのため毎日のウォーキングなどは欠かさずに行っていましたが、がっつり神社巡りに出掛けるというのは、しばらく控えていた次第です。
そして退院から約3週間、まだ100%とはいえませんが、体の方もだいぶ回復したと思われましたので、久しぶりの神社巡りに嫁と二人で出掛けることに。
3月の半ば、晴天で春のようなポカポカ陽気のお散歩日和です。
久しぶりの神社巡りの目的地は代官山。
何故に代官山などというお洒落なエリアに足を運ぶに至ったかと言いますと、なんとうちの嫁さんが、いつも代官山の美容院にて髪を切ってもらっているからです。昔から切ってくれている美容師さんが数年前に代官山のお店に移られて、それで嫁も代官山に通うようになったと。
今まで当然ながら、僕は嫁の美容院に付き合ったことなどありません。普通一緒には行かないですからね。
しかしこのときの僕は、手術後ゆえに自宅にて静養中の身です。言ってしまえば、時間や仕事に縛られることもなく、自由を謳歌している状態です。
で、嫁が代官山に行くのなら、僕も時間差で向かい、その周辺の神社巡りでもしちゃおうかと。
まだ静養中の身ですので、そんなにがっつり歩き回るというのは少々不安なので、2~3ヶ所だけ、ちょこっとの神社巡りなら大丈夫だろうと。リハビリも兼ねて出掛けてみることにしました。
代官山は、嫁は美容院で定期的に通っているものの、僕は数年振りになります。過去に訪れたのは一度だけ。6年前、弟夫婦に初めての子供が生まれまして、そのプレゼントにベビーカーを買いに行ったのが、代官山でした。ベビー用品の店舗がいくつもあるということで、そうなったのだと思います。当時は僕もそこそこ羽振りが良かったので、今では考えられないくらい、お高いベビーカーを奮発して買ってしまった覚えがあります。
そんな代官山に、今度は神社巡りで降り立つことに。
嫁の美容院が終わる頃、一人で代官山駅に降り立ちまして、少々道に迷いつつも、待ち合わせ場所に到着。
少しして髪を切り終えた嫁が現れ、合流して最初の神社へと向かいます。
神社の場所は嫁が知っていましたので、その案内に従い、駅からは徒歩で5分ほど。
デンマーク大使館の向かい、お洒落な建物の奥に、緑の茂る小高い山が見えました。
猿楽神社に到着です。
ご由緒
ご祭神は、天照皇大神(あまてらすおおかみ)、素戔嗚尊(すさのおのみこと)、猿楽大明神(さるがくだいみょうじん)、水神(すいじん)、瘡守稲荷(かさもりいなり)の五柱になります。
創建は大正時代です。
「猿楽塚」と呼ばれる古墳の上に建つ神社で、古墳は飛鳥時代より前、古墳時代の末期に築造されたと推定されています。
かつては南北に大小二基の古墳があり、その大きな方が「猿楽塚」で、直径約20m、高さ約5mの円墳です。現在の猿楽町という地名の由来にもなっている古墳で、渋谷区の指定文化財にも指定されています。
「猿楽」という名前には、源頼朝が猿楽を開催し、そのときの道具を埋めたという説や、渋谷の長者がこの辺りで宴を楽しんだことから、「我が苦を去る」という意味で「去我苦塚」と呼ばれたという説など、諸説あるようです。
江戸時代には、戦国時代からの旧家である朝倉家がこの地に移り住み、猿楽塚もその敷地内にありました。
大正時代になり、朝倉家が古墳の一つを取り壊したところ、中から大量の武具が見つかり、当主と作業をした棟梁が原因不明の病にかかってしまったそうです。そこで、見つかった武具を供養して戻したところ、二人は間もなく回復したそうです。その際に猿楽塚の上に建立されたのが、当社になります。
境内案内
大きな建物が並ぶ奥、少し山になった緑の茂る場所が、猿楽神社です。
入口には社号碑もありました。
小山へと進んでみます。下には鳥居、上には社殿の姿が見えます。
こちらが猿楽神社へと続く山の入口になります。木の鳥居が素敵です。3月にもかかわらず、山の緑も綺麗です。
鳥居の左手前には、猿楽塚の説明書きがありました。目の前の小山が、古墳として飛鳥時代より前からここにあるのかと思うと、不思議な感じがします。
足元には風流な手水石です。お清めをします。
一礼して木の鳥居をくぐります。
道は整備されていて、登りやすいです。
左手に御由緒書きと、御守りや絵馬などの案内がありました。
参道は右からぐるっと回って、頂上へと続いています。
緑の中を歩くのは気持ちがいいです。脇には石灯籠も。
頂上に到着です。ようやくここで社殿の全貌が見えました。
社殿の正面に立ちます。頂上はそんなに広くありませんので、撮影がこの距離になってしまいました。
社殿前には、少し変わったお賽銭箱です。
温かい春の日差しの中、時間をかけて参拝させて頂きます。
社殿の左手には、石祠が一つと、脇にも小さな祠のようなものがありました。どちらにも参拝させて頂きます。
こちらは社殿を左斜め前から。シンプルな社殿です。
頂上から見える、僕たちが歩いてきた大通りの景色です。
しばし頂上にてのんびり過ごし、下山します。
猿楽塚はそんなに大きな山ではないのですが、立派な木が何本も聳えていました。
下山途中、鳥居の方に戻らずに、もう一本道が延びていますので、そちらにも行ってみます。
先には石灯籠がありました。
再び来た道を戻り、鳥居をくぐり境外へと出ます。
猿楽塚は一周回れるようでしたので、歩いてみます。こちらは社殿に対して左斜め前辺り、山の下からの景色です。
こちらは後ろの方から。一周ぐるっと回り、もう一度塚をじっくりと見上げてから、猿楽神社を後にしました。
参拝を終えて
春のような暖かい陽気の中訪れた猿楽神社は、とっても気持ちのいい神社でした。
代官山のお洒落な建物の間、緑が茂る塚の上にありまして、居心地が良く、ついつい長居をしてしまいました。
猿楽塚と呼ばれる古墳は、直径約20メートル、高さ約5メートルとのことで、けっこう大きいです。ちょうどいい例えが見つからないんですけど、こんもりとした小さな山です。その山に緑がたくさん茂っていますので、森のようにもなっています。
僕たちが訪れたのは3月の半ばだったのですが、春のような天気のせいなのか、木々の緑が新緑のように鮮やかで綺麗でした。
山の入口には、木の鳥居。
この鳥居がまた、後ろの緑に馴染んでいて、まるで山の一部のようになっていました。
鳥居をくぐり、石が敷き詰められた階段を上がって行きますと、あっという間に頂上です。とっても短い道のりではありますが、その道中も緑が気持ちよかったです。
そして頂上には社殿、その左奥には石祠がありまして、どちらにも時間を掛けて参拝させて頂きました。
頂上に立ってみますと、5メートルの高さとはいえ、やっぱり気持ちいいです。
境内には始終僕と嫁しかおりませんでしたので、ゆっくりのんびり過ごします。山の周囲はぐるっと回れるようになっていましたので、一度鳥居を出てから、一周してみたりも。
猿楽神社は現在、代官山ヒルサイドテラスという、集合住宅・店舗・オフィスからなる複合施設の敷地内にあります。一部カフェなどに人の出入りは多少見られますが、静かなもんです。すぐ近くにはそこそこ交通量の多い道路もありますけれど、境内にいる間は一切の雑音は聞こえませんでした。
緑に囲まれた小山にて、清々しい時間が過ごせました。
僕は入院前と退院後に、近所の氏神様の神社に挨拶には訪れていますが、それ以外で神社に出向いたのは約2ヶ月振りです。
久しぶりにこんなふうに初めての神社を訪れてみて、その楽しさというものを、改めて実感しました。
やっぱり神社巡りっていいな~と。
そして、入院と手術を乗り越えて、こうしてまた嫁と散歩ができるということが、本当に幸せです。
まだまだ行きたいと思いつつ、行けていない神社だらけですので、一つ一つ参拝を叶えていこうと思います。
まずはこの日、久しぶりの神社巡りの最初として訪れた猿楽神社。
緑の綺麗な素敵な神社でした。
参拝できてよかったです。
続いては、代官山のお隣、中目黒にある中目黒八幡神社へと向かいます。
御朱印
猿楽神社では御朱印は扱っていません。
御守・御札・絵馬はヒルサイドテラスE棟の管理室(9時~21時)にて授与して頂けます。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都渋谷区猿楽町29-9です。
電車
①東急東横線 「代官山駅」から徒歩5分。
中央口を出て左に進み、T字路を右折。最初の路地を左折。そうすると大きな通りに出るので、そこを右に進みます。すぐ前方の大きな交差点は左前方へ。右手にデンマーク大使館のある向かい側です。少々わかりづらいかもしれませんので、地図を見ながらがよいかと。
②東急東横線/日比谷線 「中目黒駅」から徒歩10分。
代官山方面に進み、大通りに出たら左折です。
その他、各線の恵比寿駅からも徒歩15分ほどになります。
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。周辺にパーキングがいくつかあります。
猿楽神社の公式HPはありません。
周辺のパワースポット
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