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御山神社(宮島/弥山)の御朱印と見どころ

弥山にある御山神社の紹介

宮島弥山にある御山神社の参拝レポートです。

読み方は「みやまじんじゃ」です。厳島神社の奥宮で、厳島神社と同じく宗像三女神をお祀りしています。弥山の山頂周辺では唯一の神社になります。こちらの記事では、御山神社から仁王門まで下り、再び弥山本堂に戻るまでをまとめました。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

弥山の「御山神社」へ

4月の中旬、嫁と二人で朝イチで宮島に渡り、憧れの弥山登山を開始しました。

厳島神社には挨拶だけして、弥山にまっしぐらです。ロープウェイを使うルートですけれど。

朝方こそ少し雲が多かったものの、次第に晴れ間が広がりまして、絶好の登山日和になりました。僕は上は長袖のTシャツ一枚だったのですが、歩き始めてすぐに汗だくになってしまいました。特に日向はかなり暑かったです。

弥山本堂からは、下の地図でもわかるかと思いますが、左右どちらのルートからでも山頂まで行けるようになっています。で、そのままぐるっと別ルートを回って戻って来ることができます。

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しかしながら、地図の左下、御山神社や仁王門に行こうと思うと、そんな一周からは少々はみ出てしまうことに。

再びロープウェイにて下山したい場合には、途中から御山神社と仁王門まで下り、また来た道を戻るという、効率としてはあまりよろしくないルートを取らざるを得ないようです。

そうではなく、仁王門をさらに下って行きますと大聖院に繋がっているので、そのまま下山してしまうという方法もあります。しかし、所要時間を調べてみましたところ、仁王門から大聖院までは1時間20分ほど掛かる模様。それに対し仁王門から獅子岩駅までは30分くらいなので、やはりそちらの方が体力的、時間的には無難です。

僕たちは御山神社には行っておきたかったので、行かないという選択肢は除外します。そしてルートのみ少々迷いましたが、仁王門まで下った後は、再び来た道を戻り、弥山本堂へと向かうことにします。

山頂から左回りで下って来ますと大日堂があり、その少し先に分岐点がありまして、御山神社方面へ下ります。

大きな岩がそこかしこにある神秘的な景色の中、けっこう急な下り坂を下りて行きます。

そのまましばらく歩いて行きますと、左手に御山神社への案内板があり、その奥に赤い鳥居が見えました。

御山神社の入口に無事到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、厳島神社と同じく、三柱の女神である宗像三女神(むなかたさんじょしん)です。三女神とは、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)田心姫命(たごりひめのみこと)湍津姫命(たぎつひめのみこと)です。水の女神である市杵島姫命は、仏教の弁財天とも習合し、同一視もされています。

元はこの地に、平安時代の初期に、弘法大師(空海)が弥山の鎮守として、三鬼堂を創建しました。

平安時代後期になると、平清盛が厳島神社の社殿を整えた際に、清盛により三鬼堂が厳島神社の奥宮と定められています。

現在の形になったのは、明治の神仏分離によります。それまでは三鬼堂という名前でしたので、人々からは「さんきさん」として親しまれていたそうです。

神仏分離の後、三鬼堂は弥山本堂の近くに新たに建立され、現在の場所は宗像三女神を祀る御山神社となりました。

平成3年には台風により社殿が全壊してしまいますが、その後再建されています。

 

境内案内

こちらが御山神社への入口です。案内もしっかり出ています。

御山神社の入口

 

鳥居の前へ。弥山の中にあるのはほとんどが神社ではなく寺院ですので、鳥居をくぐるのは久しぶりです。

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鳥居の手前には、御山神社のご由緒です。目を通します。

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一礼して鳥居をくぐり、森の中を進みます。

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弥山はどこを歩いていても心地良いです。原始林に癒されます。

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途中、左手には湧水がありました。柄杓も置いてありました。

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けっこう急な上り坂に突入です。一歩一歩進みます。

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突然視界が開け、右手に絶景が広がります。

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さらに上って行きますと、赤い玉垣が見えてきました。あとひと息です。

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お地蔵さんもいらっしゃったので、手を合わせます。

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岩の上に赤い鳥居と、奥には社殿も見えてきます。ここまで入口の鳥居からは7~8分ほどだったかと。

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無事、御山神社に辿り着きました。しかしどうやら僕たちは、裏参道から来てしまったようです。

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裏手からにはなりますが、一礼して鳥居をくぐり境内へ。白と赤の社殿が三つありまして、こちらは一番後ろにあった社殿です。とりあえず正面まで回ってみます。

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三つの社殿の正面側にも参道がありまして、石鳥居もありました。いったんこちらの鳥居の外まで下ってみます。なかなか凄い景色です。

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こちらが正面の石鳥居です。一礼して石鳥居をくぐり、再び境内へ。

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石段の途中には「皇太子殿下御参拝」の碑がありました。後ろには大正十五年とありましたので、昭和天皇が皇太子のときにここまで登られたんですね。

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正面から上がって行きますと、社殿が「品」の字に三つ並んでいるのがよくわかります。

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こちらが石段を上り切って、真正面から見た三つの社殿です。綺麗です。

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まずこちらが左殿です。田心姫命が祀られています。

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こちらが右殿。湍津姫命が祀られています。

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そして一番奥が中央殿。市杵島姫命が祀られています。社殿の後ろには桜も咲いていて綺麗です。

御山神社の社殿

 

一つずつ参拝して行きます。まずは左殿。中には木彫りの狛犬さんがいらっしゃいました。

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続いて右殿に参拝。同じく中には木彫りの狛犬さんです。左殿のものと同じかと思ったのですが、微妙に容姿や顔の向きが違いました。

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中央殿へと進みます。三つの社殿とも、上部には厳島神社の神紋である「三つ盛り二重亀甲に剣花菱」があります。

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中央殿にも参拝します。こちらにも同じく木彫りの狛犬さんです。

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境内を散策してみます。こちらは中央殿を右斜め前から。

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中央殿の後ろは大きな岩です。そこから桜の木が伸びていました。

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周囲は完全な山の中です。

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こちらは右殿と左殿を後ろから。

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再び正面入口の方まで戻ってみます。じゃっかん足がすくみます。

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天空の景色をしばらく楽しみ、御山神社を後にします。

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御山神社を後にしてすぐ、いきなり鹿がいてビビります。

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最初の鳥居まで戻り、仁王門を目指してもう少し下ります。途中、右手には岩と呼んでいのか、石の壁がありました。

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5分ほどで仁王門に到着です。こちらは裏側になります。

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一度門をくぐり、改めて正面から。左右には立派な仁王像(金剛力士像)です。こちらの仁王門は、平成11年に台風で倒壊してしまい、平成24年に再建されたものとのこと。台風被害の際も、仁王像だけはほとんど被害はなかったそうです。

弥山の仁王門

 

こちらが左の「阿」の仁王様。

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こちらが右の「吽」に仁王様です。どちらも近くで見ると迫力があります。

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仁王像を後にした僕たちは、再び来た道を戻り、弥山本堂へ。

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弥山本堂の手前には十三佛がいらっしゃいましたので、手を合わせます。この後僕たちは弥山本堂より獅子岩まで戻り、ロープウェイにて無事に下山しました。

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参拝を終えて

厳島神社の奥宮である御山神社。

素晴らしい景色の中にある神社でした。上から石段を見下ろす景色などは、けっこう怖いくらいでしたけれど、絶景でした。

赤と白の社殿が、手前に二つ、奥に一つ並んでいる絵も素敵です。「品」の位置ですね。中央殿の後ろには桜も咲いていまして、それがまたいい感じでした。

三つの社殿の中には、それぞれ小ぶりな狛犬さんがいるのが見えるのですが、どの狛犬さんも木彫りです。木彫りの狛犬さん自体珍しいのに、それが三対もいらっしゃるというのは、それだけでいいものを見れた気になってしまいます。全部同じ容姿なのかな?と最初は思ったのですが、よく見ると違いました。

元々この場所は、三人の鬼神である三鬼大権現が祀られていた三鬼堂があったそうですが、それが現在は御山神社となり、三人の鬼が三人の女神になったというのも、これまた興味深い感じがします。

弥山本堂や山頂に比べますと、御山神社まで訪れる人の数は圧倒的に少ないので、境内はとても静かです。絶景の中に佇む三つの社殿は、見ていると段々現実感もなくなってきちゃいます。それくらい、神秘的で素敵な場所でした。

帰り道には、山の中からいきなり鹿が現れ、ビビりました。

宮島はいたるところに鹿がいるのは承知しているのですが、山の中から突然現れますと、やっぱりビビッてしまうものです。向こうもちょっとびっくりしてましたけど。

鹿との絡みというのは、宮島の大きな魅力の一つですね。普段東京で暮らしていますと、普通に鹿なんて歩いてないですからね。

御山神社から仁王門までは、10分掛からないくらいでした。途中には地図上にて「鯨岩」という大きな岩があるのを把握していたのですが、大きな岩がところどころにあり、結局どれが鯨岩だったのかわからず…。鯨岩だと思って見ると、どれもこれも鯨の形に見えてしまうんです。

後から調べてみたところ、そうではないかと嫁と言い合いながら通過した岩の中の一つが、まさに鯨岩でした。写真に収めていないのが残念です。

仁王門まで辿り着き、そこから来た道を戻り、無事再び獅子岩駅へと辿り着いた僕たちは、ロープウェイにて下山します。

念願だった弥山登山を無事終えたことになります。

弥山は本当に素晴らしい山で、まさに「神の山」でした。この素晴らしさは、登ってみて初めてわかるものですね。

人生であと何度かは、叶うことならぜひまた登ってみたいです。今度はロープウェイを使わずに、下からも歩いてみたいですね。

宮島旅行の際には、ぜひとも弥山登山も日程に組み込むことを強くお勧めしたいです。

下山した僕たちは、空腹でしたので、まずはランチをとることに。時間はお昼過ぎです。

しかしながら、ちょうど干潮の時間帯でして、厳島の大鳥居の下まで歩いて行けるようになっていましたので、その前に海のお散歩を。

厳島神社の干潮については、こちらの記事で紹介しています。

大鳥居を一通り楽しんだ後、ランチに向かいます。

僕たちは過去に二度、「焼がきのはやし」というお店でランチをしているのですが、今回は別のお店に行ってみたかったので、その二軒お隣の「牡蠣屋」へ。

牡蠣屋は牡蠣定食が有名なお店ですが、僕たちは焼き牡蠣、牡蠣フライ、牡蠣グラタンなどを肴にして、昼間からお酒を。

牡蠣屋の牡蠣フライ

牡蠣屋の焼き牡蠣と牡蠣グラタン

牡蠣はどれも大きくて、めちゃめちゃ美味しかったです!!

おそらく宮島はどこのお店も美味しいと思うのですが、僕たちが訪れたことのある「焼がきのはやし」と「牡蠣屋」、ともにお勧めのお店です。

牡蠣で空腹を満たした僕たちは、宮島神社巡りを開始し、まずは厳島神社のさらに先にある「清盛神社」に向かいます。

 

御朱印

御山神社の御朱印はありません。

(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は広島県廿日市市宮島町弥山です。

御山神社の公式サイトはありません。宮島の観光案内サイト内に、詳しい登山案内があります。
http://www.miyajima-wch.jp/jp/nature/misentop.html

 

所要時間

宮島ロープウェイ「獅子岩駅」からですと、徒歩35~40分です。そこまで険しい道ではありませんが、靴や服装は登山に適したもので行かれた方がよいです。

ロープウェイを使わずに下から登る場合、どのコースから歩いても2時間前後だと思います。

 

周辺のパワースポット

 

宮島の神社仏閣巡り

宮島にあるその他の神社や寺院については、全体をこちらの記事でまとめてあります。

 

廿日市市の神社一覧

僕が参拝した廿日市市の神社一覧です。