中央区の日本橋人形町にある松島神社の参拝レポートです。
読み方は「まつしまじんじゃ」です。かつてこの辺りが入り江だった頃にお祀りされた神社で、社名は鬱蒼と茂っていたという松の木に由来しています。日本橋では唯一酉の市が毎年開かれ、「人形町のおとりさま」としても親しまれています。日本橋七福神の大国神の神社でもあります。水天宮前駅、人形町駅から徒歩数分です。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
人形町の「松島神社」へ
松島神社はこの日訪れる二社目の神社です。
嫁と二人、9月の神社巡りです。
一社目は同じく日本橋人形町の茶ノ木神社へ。歩き始めたときは小雨が降っていたのですが、それも茶ノ木神社に着いた頃には止んでいました。
この後は松島神社と水天宮に参拝し、帰路に就く予定です。いずれも水天宮前駅の周辺でして、それぞれの距離も近いです。
茶ノ木神社は日本橋七福神の布袋尊の神社でもありました。これから向かう松島神社は、同じく日本橋七福神の大国神の神社、水天宮は弁財天の神社でもあります。
前日には寿老神の笠間稲荷神社東京別社と、毘沙門天の末廣神社にも参拝しております。
さらにだいぶ前ではありますが、福禄寿の小網神社と、恵比寿神の椙森神社にも参拝しております。
つまり、これから向かう松島神社と水天宮に参拝したら、日本橋七福神を全て回ったことになるわけです。
これまで特に日本橋七福神というものを意識していたわけではないのですが、気付けば全て回ることに。何はともあれ、制覇できるというのは嬉しいものです。あと二社、しっかり参拝させて頂かねば。
茶ノ木神社からは、新大橋通りという大きな通りに出まして、東へと進みます。そうしますとすぐ、同じく大きな通りである水天宮通りとの交差点。
右手には水天宮の社殿の後ろ姿が。
こんなふうに社殿が見えてしまうと、先に水天宮に寄っていこうかという気にもなりますが、地図を見ますと松島神社もこのすぐ先のようですので、予定通り先に松島神社へと向かいます。特に順番にこだわりがあるわけではなかったので、どちらが先でもいいんですけどね。
さらにその交差点には、「重盛の人形焼」と書かれた重盛永信堂という、人形焼の名店があります。そちらも買って行こうかと一瞬迷ったのですが、いったん通過します。
そんな誘惑に目を奪われつつ歩いて行きますと、松島神社は交差点からもすぐでした。
二つ目の路地を入った先に、赤い鳥居が現れます。
到着です。
ご由緒
ご祭神は、稲荷大神(いなりのおおかみ)、伊邪那岐大神(いざなぎのおおかみ)、日前大神(ひのくまのおおかみ)、北野大神(きたのおおかみ)、手置帆負神(たおきほおいのかみ)、彦狭知神(ひこさしりのかみ)、淡島大神(あわしまのおおかみ)、八幡大神(はちまんおおかみ)、猿田彦神(さるたひこのかみ)、琴平大神(ことひらおおかみ)、天日鷲神(あめのひわしのかみ)、大宮能売神(おおみやのめのかみ)、大国主神(おおくにぬしのかみ)、以上13柱になります。
創建の年代は不明ですが、鎌倉時代後期の元亨年間以前と考えられています。
かつてこの辺りは入り江で、小島がありました。そこに下総国から柴田家の祖先が移り住み、邸内に諸神を勧請し、お祀りしたのが始まりとされています。ここに掲げられた燈火は、航海の目印にもなっていたそうです。
安土桃山時代の天正13年には、住民の希望に従い、参拝のために邸宅を公開します。島内には松の木が鬱蒼と茂っていたため、松島稲荷大明神と称されるようになります。
江戸時代中期にはこの辺りが松島町と名付けられます。
明治7年には、松島稲荷神社として村社になり、大正5年に現在の松島神社へと改称されました。
ご祭神に天日鷲神がお祀りされていることから、日本橋で唯一酉の市が開催される神社で、「人形町のおとりさま」としても親しまれています。
見たいい夢が正夢になるという、良夢札(りょうむふだ)でも知られています。
日本橋七福神の大国神もお祀りされています。
境内案内
松島神社は、大門通りという通り沿いです。ビルと一体化してます。
道路を渡り、こちらは左斜め前から。
鳥居の正面に立ちます。鳥居の右手に伸びているのは榊でしょうか。
扁額も立派です。
一礼して鳥居をくぐり境内に入りますと、すぐ右に手水舎です。
手水舎には「みたらしの 水のあふれて すがすがし 朝もうてする 神のいかきに」と、歌が書かれています。
手水石の上には龍がいました。お清めをします。
榊と思われる木の反対側、鳥居の足元には松が植えられていました。
正面、ビルの中が拝殿になっています。
左前方が社務所ですので、後ほど御朱印を頂くことに。
拝殿へと進み、参拝させて頂きます。
中には狛犬さんの姿も見えました。こちらが左の狛犬さん。胡蝶蘭と重なって可愛いです。
こちらが右の狛犬さん。どちらも小ぶりですが、だいぶ古いもののように見えます。
拝殿を振り返りますと、こんな景色です。御朱印を頂き、松島神社を後にしました。
参拝を終えて
この日二か所目に訪れた松島神社。
ビルと一体化している神社でして、その造りも少々独特ではありますが、そんな部分も含め拝観を楽しみつつ、参拝させて頂きました。
まず、入口の赤い鳥居がけっこう大きくて、存在感がありました。鉄製と思われますが、かなり立派なものでして目を惹くんです。扁額も独特の色合いで、重厚感がありました。
そして鳥居の右には榊(違ったらごめんなさい…)、左には松です。松の方はまだ植えられて間もない小さなものだったのですが、過去の松島神社の写真を見ますと、もっと大きな松が伸びています。ですので近年、何らかの事情で植え替えられたものになるのかと。
かつてはこの辺りまで海で、当社は松が鬱蒼と茂る島の中にあったとのことなので、そんな由来から松が植えられているんだと思います。
今では海だった頃はもちろん、松の茂る景色も想像もできないですけれど、その頃からこの神社がずっと守られ、続いているということが凄いですよね。大事にされているからこそです。
拝殿の中には、だいぶ古いものに見える狛犬さんの姿もありました。そちらも大事に守られてきたものなんだと思います。
参拝後、御朱印を頂いた際には、とっても親切に対応してくださいました。
日本橋七福神の大国神の御朱印も頂くことができました。
僕たち夫婦以外参拝者はいらっしゃいませんでしたが、日本橋では唯一、毎年酉の市が開かれているそうでして、そのときにはきっと多くの人で賑わうことと思います。熊手の屋台などで、煌びやかにもなるんだろうな~と。
神社ってお祭りのときはいっきに景色が変わりますからね。その景色もまた綺麗なんですよね。
この日の雨上がりの景色も素敵でしたけれど。
松島神社、参拝できてよかったです。
続いては、この日の神社巡りの締めに、すぐ近くにある水天宮へと向かいます。
御朱印
こちらが松島神社の御朱印です。
こちらが日本橋七福神の大国神の御朱印です。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から18時までです。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都中央区日本橋人形町2-15-2です。
松島神社の公式サイトはありません。
電車
①半蔵門線「水天宮前駅」から徒歩2分。
7番出口からすぐです。
②日比谷線/都営浅草線「人形町駅」から徒歩5~7分。
日比谷線ならA1出口、浅草線ならA3出口が行きやすいです。
③都営新宿線「浜町駅」から徒歩10分。
A2出口からです。
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。近くにコインパーキングがいくつかあります。
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