中央区の日本橋蛎殻町にある水天宮の参拝レポートです。
読み方は「すいてんぐう」です。総本宮は久留米の水天宮で、元は江戸時代に久留米藩の邸内にお祀りされた神社です。平成25から大規模な社殿の建て替え工事が行われ、近代的な境内へと生まれ変わりました。安産や子授けのご利益でも知られています。日本橋七福神の弁財天の神社でもあります。水天宮前駅から徒歩すぐです。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
安産・子授けの「水天宮」へ
久しぶりに嫁と二人で、日本橋周辺の神社巡りに出掛けました。9月の下旬です。
水天宮は、その最後の締めで訪れた神社。
僕が神社巡りを始めるようになり、このようなブログを書き始めたのは2016年です。巡る数や記事を書く数に比例して、神社についての知識なども豊富になっていきました。
また、関心を持っているので、色んな神社情報にも敏感になるものです。
全国の有名な神社や、都内の有名な神社についても、いつしか自然とインプットされるように。
そしてこちらの記事で紹介します水天宮は、まさに都内では有名な神社の一つでして、僕もだいぶ早い時期からその社名は認識していました。
東京の神社を紹介する本やネット上の記事などでも、けっこうな確率で水天宮は取り上げられています。
そんな名の知られた神社ですので、もちろん僕も以前から興味津々。いつか参拝しようと思ってはいたものの、なかなかそれが叶わず、何年もの時間が過ぎていきました。
しかしこのたび、ようやく参拝が叶うことに。
長かった。
僕は東京在住ですので、もちろん行こうと思えばいつでも行ける場所ではあるんですけどね。
行きたい神社が多過ぎて、もうわけわからなくなっているので。都内の神社で行きたくてもなかなか行けていないところがけっこうあったりするんです。
一社一社、叶えていくしかないですけれど。
この日は、茶ノ木神社、松島神社と二社を既に回り、最後の水天宮へと向かいます。いずれも水天宮前駅の周辺に鎮座しているので、それぞれの距離も近くです。
松島神社からもすぐでした。
新大橋通りという大きな通りを渡りますと、もうすぐ目の前が水天宮です。
到着です。
ご由緒
ご祭神は、天御中主大神(あめのみなかぬしのおおかみ)、安徳天皇(あんとくてんのう)、建礼門院(けんれいもんいん)、二位の尼(にいのあま)の四柱です。
天御中主大神は、古事記では最初に登場する神で、造化三神の一柱であり、天の真中を領する神様です。安徳天皇は第81代天皇で、8歳のときに祖母の二位の尼に抱かれ、壇ノ浦に身を投じ崩御されています。建礼門院(平徳子)は安徳天皇の母で、父は平清盛、母は二位の尼(平時子)です。二位の尼は平清盛の正室で、安徳天皇の祖母です。
創建は江戸時代の文政元年です。久留米藩主であった有馬頼徳公が、三田の藩邸内に久留米の水天宮のご分霊を勧請し、お祀りしたのが始まりです。
藩邸内への一般の参拝は許可されていませんでしたが、人々の要望に応じ、毎月5日に限り門を開き参拝を許可します。「情け有馬の水天宮」と称され、多くの参拝者が訪れたそうです。
明治4年には藩邸の移転に伴い青山の地へ、翌5年には現在の日本橋蛎殻町へと遷座しています。
平成25年より、江戸鎮座200年記念事業として社殿の建て替え工事が始まり、その間は日本橋浜町の明治座近くに仮宮が設けられ、そちらに遷座しています。平成28年には新社殿での参拝が可能になり、近代的な造りへと生まれ変わった境内は、2016年度グッドデザイン賞などにも選ばれています。
安産、子授け、水難除けのご利益で古くから知られ、多くの参拝者が訪れる神社です。
日本橋七福神の弁財天の神社でもあります。
境内案内
こちらが水天宮の入口です。ビルの中をくぐるような参道になっています。
少し手前、新大橋通り沿いからも入ることができ、そちらにはご由緒書きも。
石段を上がります。
石段の途中、左右には右大臣左大臣の随身像です。こちらが右大臣。
こちらが左大臣です。阿吽になっています。
石段を上がると景色が開けます。前方に社殿。そしてここに大きな銅鳥居です。
左右には立派な狛犬さん。青銅製のものでかっこいいです。こちらが左の狛犬さん。
こちらが右の狛犬さん。どちらもブリヂストンの創立者である、石橋正二郎氏により奉納されたものとのこと。
一礼して鳥居をくぐります。
すぐ左手に手水舎です。
手水舎には龍がいました。お清めをします。
手水舎のすぐ近くには「安産子育河童」。よく見ると肩、胸、足に河童の赤ちゃんがしがみついてます。
参道に戻り、拝殿へと進みます。
左右にはこれまた立派な銅灯籠です。
灯籠の足元には龍。龍には何故かお賽銭も。
こちらは右の銅灯籠。
同じく足元には龍です。こちらの龍は口を開けていて、阿吽になっています。
社殿は平成28年に完成した建物で、新しいです。
蟇股には、有馬家の家紋である有馬巴、その上には対になった鳳凰が彫られています。
参拝させて頂きます。
拝殿を振り返りますと、こんな感じです。こちら側からですと、入口の鳥居がしっかり見えます。
こちらは社殿を左斜め前から。
社殿に向かって左に「子宝いぬ」です。母犬と子犬。周りには十二支が書かれていて、自分の干支を撫でると、安産や子授けにご利益があるそうです。
子宝いぬの後ろが、境内社の寳生辨財天(ほうしょうべんざいてん)。こちらもまた、有馬家上屋敷内に祀られていたものになります。
寳生辨財天に向かって左には、三つの境内社が並んでいます。左から、秋葉神社、火風神社、高尾神社です。
境内をひととおり散策し、最後に右手にある授与所にて御朱印を頂き、水天宮を後にしました。
参拝を終えて
ずっと行きたかった水天宮への参拝が、ようやく叶いました。
平成25~28年にかけて大規模な建て替えが行われたとのことで、社殿は新しく、境内も近代的な感じになってました。
この日は平日だったのですが、安産や子育てのご利益で有名な神社だけあり、赤ちゃんを連れたご夫婦や、小さなお子さんのいるご家族が多かったです。
ご祈祷を受ける方も多くいらっしゃり、社殿の手前には、屋根の付いたベビーカー用のスペースも確保されていました。
さらにはエレベーターや授乳室までありましたので、赤ちゃんを連れて参拝する方には、とっても優しい神社になってます。
そんな全体的に優しさ満点の水天宮ですが、鳥居の左右にいらっしゃる狛犬さんが、迫力満点でした。もしかしたら子供は泣くかもしれません。ブリヂストンの創立者である石橋さんが奉納された青銅の狛犬とのことで、すこぶるかっこよかったです。
僕もこれまで相当な数の神社に参拝し、相当な数の狛犬さんに出会っていますが、こちらの狛犬さんのかっこよさは、個人的に上位にランキングされること間違いないです。見惚れてしまうかっこよさでした。
境内には、安産子育河童や子宝いぬも。狛犬さんの迫力とは対照的に、どちらも可愛らしいものでした。河童はよく見ると赤ちゃん河童がしがみついてましたし。
多くの参拝者がいらっしゃる中ではありましたが、時間を掛けてゆっくり参拝させて頂きました。
授与所も立派な建物の中にありまして、御朱印もいくつかあり、ついそのほとんどを頂くことに。
御朱印の種類が多いと、何を頂くべきなのか迷ってしまうんですけどね。そんなときは後で後悔しないよう、できるだけたくさん頂くことにはしています。
と言いつつ…境内社の寳生辨財天の御朱印は頂いたのですが、日本橋七福神の寳生辨財天の御朱印の方は頂き損ねてしましました。てっきり寳生辨財天の御朱印が、七福神も兼ねるのかと思ってしまい。これはもう一度行かねばいかんですね。
後日談ではありますが、僕はたまたま阿部寛さん主演の映画『麒麟の翼』をサブスクで見まして、そしたら水天宮の以前の境内ががっつり登場していて、かつての社殿などの姿もそちらでばっちり拝見することができました。嬉しい偶然です。また、日本橋七福神巡りなんかも出てきてました。
自分が訪れた神社が、映画やドラマの舞台になっていると、それだけで嬉しくなってしまいますね。
水天宮、参拝できてよかったです。
水天宮を最後に、この日の神社巡りは終了し、帰路に就きました。
中央区の神社はだいぶ参拝したことになりますが、まだまだ制覇はできていませんので、またどこかで時間を作り、足を運んでみたいと思います。
今回もいい神社巡りができました。
御朱印
水天宮では、いくつかの御朱印を頂くことができます。
こちらが水天宮の御朱印です。
こちらが水天宮五色朱印。
こちらが福戌朱印。
こちらが寳生辨財天の御朱印です。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、8時から18時までです。開門時間は7時から18時、祈祷受付は8時から15時15分までとなっています。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都中央区日本橋蛎殻町2-4-1です。
水天宮の公式サイトはこちらです。
https://www.suitengu.or.jp/
電車
①半蔵門線「水天宮前駅」から徒歩1分。
5番出口からすぐです。
②日比谷線/都営浅草線「人形町駅」から徒歩6~8分。
日比谷線ならA1出口、浅草線ならA3出口です。
③都営新宿線「浜町駅」から徒歩12分。
A2出口からです。
駐車場
境内の1階部分が、40台駐車できる有料駐車場になっています。大通りではなく、裏の路地の側から入れます。近くにはコインパーキングもいくつかあります。
周辺のパワースポット
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