新宿区の四谷坂町にある桝箕稲荷神社の参拝レポートです。
読み方は「ますみのいなりじんじゃ」です。社名は、かつてこの地で幕府による恩賜米の配分が行われていたことに由来します。都営新宿線の曙橋駅から東に7~8分ほど歩いた先、枡箕児童公園に隣接している小さな神社です。四谷坂町の鎮守社になります。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
四谷坂町の「桝箕稲荷神社」へ
この日は嫁と二人、朝から四谷三丁目駅に降り立ち、周辺の神社巡りを開始しました。
8月の中旬でして、めちゃめちゃ暑い一日です。猛暑の中を汗だくになり、暑さで死にそうになりながら歩き回るという、東京の夏を満喫できる素敵なコースです。笑
ほんとに熱中症で死んだらアホなので、くれぐれも対策はしつつですけれど。
できるだけ涼しい時間帯にと、午前中から歩き始めたのですが、その時間帯でもじゅうぶん暑いです。
四谷三丁目駅からは、まず四谷怪談でも知られるお岩さんを祀る於岩稲荷田宮神社へ。四谷怪談というのは完全な創作で、実際のお岩さんは夫婦円満で、家を立て直した功労などもあり、神社としても祀られたという、びっくりの事実を改めて知ることとなります。
次に向かったのは、かつて花街だった場所にある金丸稲荷神社。
そこからは昭和感の漂う奥の細道という路地を歩き、津の守弁財天へ。策の池という江戸の名所としても知られていた池のほとりに鎮座する弁財天です。
そして、そこから次に向かったのが、こちらの記事で紹介する桝箕稲荷神社になります。
前の三ヶ所に比べますと、桝箕稲荷神社は少しだけ離れた位置にありましたので、行くかどうかは暑さと相談で、ということで事前に嫁と決めていました。暑さがヤバそうなら、桝箕稲荷神社には無理して向かわずに帰ろうと。
で、三ヶ所目の津の守弁財天への参拝を終えた時点で、いったん向かうかどうかを嫁と軽く協議。結果は即決でGoです。暑さはヤバいですけど、水分も塩分もしっかり摂取していますし、なんとか行けるだろうと。それに、おそらくこの瞬間を逃したら、桝箕稲荷神社に参拝する機会は、この先相当遠のく可能性がでかいので、行ってしまおうと。
桝箕稲荷神社への参拝が無事済んだら、最寄の曙橋駅から帰路に就くという形にしましや。
地図を確認しつつ、小路を抜け、津の守坂通りという坂を下り、右折。
しばらく進むと赤と白の社殿が見えてきまして、どうやら裏側に着いてしまったことに気付き、入口へと回ります。
桝箕稲荷神社に到着です。
ご由緒
ご祭神は、食物や穀物の神様である、宇迦能御魂大神(うかのみたまのおおかみ)です。倉稲魂命などともも表記され、稲荷神と同一です。
相殿には、道開きの神さまである猿田彦命(さるたひこのみこと)が祀られています。
創建は江戸時代前期の元和の時代です。坂町の鎮守として創建され、当初は真須美稲荷と表記され、「明るく澄み渡り暗きを照らす」として崇敬されていました。
その後、当地で幕府による恩賜米の配分が行われていたことから、いつしか桝箕という文字が使われるようになりました。
社殿は第二次大戦時の戦災により焼失してしまいますが、その後再建され現在に至ります。
古くより地域の人々に親しまれている神社です。
境内案内
こちらが桝箕稲荷神社の入口の鳥居です。トラックが停まっていて、斜めからの写真ですけど。
一礼して石鳥居をくぐります。
鳥居の先、すぐ前方に社殿です。左手が公園になっていて開けているため、境内も広々としているように感じます。
こちらが左に隣接している枡箕児童公園です。
反対側、右手は社務所のようです。
社殿へと進みます。社殿は赤と白を基調とした建物で、その前には二之鳥居があります。
一礼して二之鳥居をくぐります。
鳥居の先、すぐ左手に、公園でよく見る水飲み場がありました。おそらくこちらは枡箕稲荷の手水も兼ねているのではないかと。
社殿の前には、左右に神狐さん。
こちらが左のお狐さんです。金網に守られています。
こちらが右のお狐さん。どちらもシュッとしていて、スマートなお狐さんですね。
右のお狐さんの後ろに、ご由緒書きがありました。
社殿の中には献灯台が見えます。
夏空の下、参拝させて頂きます。
社殿を振り返りますと、こういう景色です。
こちらは社殿側から見た公園。
社殿を右斜めからも撮影。社殿の両脇は通路になっていて、後ろの道路へと抜けられるようになっています。
こちらは左斜め前から。しばし境内にて過ごした後、枡箕稲荷神社を後にしました。
参拝を終えて
この日二か所目に訪れた金丸稲荷神社、三ヶ所目に訪れた津の守弁財天が、境内が小さな神社でしたので、その次に訪れたこちらの枡箕稲荷神社が、とても広く感じてしまいました。
児童公園に隣接していまして、特に公園との境目のようなものもありませんでしたので、境内自体もかなり広い印象を受けました。また、一之鳥居から二之鳥居の間にも、一切何もありませんでしたので、余計にそう感じたのかもしれません。
そんな広々とした中に、白と赤の社殿が建っている姿は綺麗でした。
社殿の前にいた神狐さんもスマートな容姿でして、僕は同じタイプのお狐さんを、他の神社でも何度かお見掛けしています。中野の藤神稲荷神社、新宿小田急屋上の小田急豊川稲荷、池袋西武屋上の見稲荷神社とかですね。かなり似た感じの容姿ですので、もしかしたら造られた方が同じなのかな~、と思ったり。
社殿の中には、神社では珍しく献灯台もありました。
また、公園の水飲み場(手洗い場)が神社の手水と兼用になっているようでして、その形は僕は初めて見たかもしれないです。まるで公園の中に神社がある、もしくは神社の中に公園があるような感じですね。
公園もぶらんこや滑り台がありましたので、僕たちが訪れた際に子供の姿はありませんでしたが、時間帯によってはもっと賑やかだったかもしれないです。
ご由緒書きには、かつて当社は「真須美稲荷」と称されていたのが、その後幕府による恩賜米の配分がこの地で行われたことにより、「枡箕」という文字が使われるようになった、とありました。
おそらく昔から、人が集まる場所だったんだと思います。
神社を訪れますと、その辺りの歴史なども一緒に知ることができたりするので、そういう面でも面白さというのがありますね。
知らない場所に行くことも、知らなかった歴史を知ることも、楽しいです。
暑い中頑張って歩いた甲斐がありました。
枡箕稲荷神社、参拝できてよかったです。
この後僕たちは、曙橋駅に向かい、帰路に就くため新宿へ。
で、せっかく新宿駅に寄るのなら、以前から気になっていた場所が一か所ありましたので、立ち寄ることにしました。
それは京王百貨店の屋上にある、京王開運稲荷大明神です。
御朱印
枡箕稲荷神社では、御朱印は扱っていません。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都新宿区四谷坂町10-5です。
桝箕稲荷神社の公式サイトはありません。
電車
①都営新宿線 「曙橋駅」から徒歩7~8分。
A4出口から地上に出て、目の前の靖国通りを右に進みます。しばらく歩くと右手に丸善雄松堂のビルがありますので、そこを通り過ぎた先の路地を右折し、またすぐ右折した先です。
②各線 「四谷駅」から徒歩10~11分。
四谷口より北西に進み、10分ほどになります。
③各線 「市谷駅」から徒歩12~13分。
北の大きな橋を渡り靖国通りを左折する順路ですと、わかりやすいかと思います。
④丸ノ内線 「四谷三丁目駅」から徒歩15分。
4番出口より出て、北東の市谷方面になります。
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。ごく短時間でしたら、鳥居の前の道路に駐車することも可能かと思われます。近くにはコインパーキングもいくつかあります。
周辺のパワースポット
新宿区の神社一覧