高千穂町の河内にある熊野鳴瀧神社の参拝レポートです。
読み方は「くまのなるたきじんじゃ」です。200段以上ある石段と、宮崎の新巨樹百選に選ばれている鳥居脇の大イチョウでも知られている神社です。北の山奥にある上宮には、熊野鳴瀧神社上宮滝が流れています。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
高千穂の「熊野鳴瀧神社」へ
4月の中旬、念願だった高千穂への旅行を、嫁と二人で決行しました。
天孫降臨の地、日本神話の里、そして日本屈指のパワースポットとしても知られる高千穂は、おそらく神社巡りなど好きな方でしたら、一度は訪れてみたい地ではないかと思います。
僕たち夫婦も、もう何年も前から、いつか高千穂に行こうとずっと話しておりまして、この度ついに実行に移すに至りました。
日程も4泊5日という、かなりガッツリな感じで組みまして、高千穂を思う存分満喫する予定です。
立ち寄る場所なども事前に念入りに下調べをし、計画を練り、後悔のない旅にしようと。
そんな高千穂旅行で、まず一番最初に訪れた神社が、こちらの記事で紹介する熊野鳴瀧神社です。
超早起きで自宅を出発し、羽田から阿蘇くまもと空港へ。そこからはレンタカーで高千穂を目指します。
途中、俵山交流館萌の里というところでワンピースのナミ像を見たり、道の駅あそ望の郷くぎのでお昼ご飯をしたり。
道中は雄大な阿蘇の景色を眺めつつのドライブでした。
ちなみに高千穂から一番近い空港が、阿蘇くまもと空港です。そこからですと道も難しくはありません。信号も少ないですし、わかりやすいかとは思います。熊本県から宮崎県へと入る形です。
高千穂への詳しいアクセスなどについては、高千穂のまとめ記事にて、別途紹介させて頂きます。
こちらが高千穂の入口です。手力男神と天鈿女命がお出迎えしてくれます。
ここを真っ直ぐ(国道325号)行きますと、高千穂神社や高千穂峡がある高千穂の中心地へと向かいますが、熊野鳴瀧神社へは左折です。
そして左折してすぐ、事前に調べていたとおり、高千穂町河内という信号を右折しますと、でっかい湯婆婆(千と千尋の)とウルトラマンがいる駐車場を発見。
熊野鳴瀧神社には、そこに車を停めて徒歩にて向かいます。
阿蘇くまもと空港からは2時間弱でした。寄り道をせずにノンストップでしたら、おそらく1時間ちょっとで着いたかと思います。
まずは高千穂での最初の神社、熊野鳴瀧神社へ。
ご由緒
ご祭神は、伊弉冊尊(いざなみのみこと)、速玉男命(はやたまおのみこと)、事解男命(ことさかおのみこと)、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)、豊玉比売尊(とよたまひめのみこと)、玉依比売命(たまよりひめのみこと)、鵜葺草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)、吾平津比売尊(あいらつひめのみこと)、神日本磐余彦尊(かむやまといわれびこのみこと)、素戔男尊(すさのおのみこと)、菅原道真公(すがわらのみちざねこう)、宇気母知命(うけもちのみこと)の、12柱です。
彦火火出見尊は山幸彦、神日本磐余彦尊は神武天皇とも表記されています。
創建の年代は不明です。
一説には、紀州の熊野神社を崇敬していた、河内村の有藤氏の祖である栄四郎という人物が、熊野本宮に7年間参詣し続けた後、河内の総鎮守として勧請したともいわれています。
また、鎌倉時代中期の寛元の時代に、三田井城主であった高千穂太郎政信公により、創建されたという説もあります。
江戸時代には社殿が延焼してしまいますが、その後再建され、明治9年にも改築されています。
明治40年には村内の神社を合祀し、現在の社号である熊野鳴瀧神社へと改称されました。
子孫繁栄や家内安全のご利益とともに、牛馬の守護神としても知られ、遠方からも参拝者が訪れる神社です。
鳥居の横には、宮崎の新巨樹百選に選ばれている大イチョウがあります。
熊野鳴瀧神社より北の山奥には上宮があり、熊野鳴瀧神社上宮滝が流れています。
境内案内
車を停め、徒歩にて先ほど右折した信号を渡りますと、そちらが熊野鳴瀧神社への入口です。
前方には坂と石段と鳥居。
とりあえず坂を上がり石段の下まで。鳥居の先は山の中ですね。
まず最初の石段を上がり切りますと、さらに鳥居の向こうに石段が続く、恐ろしい景色が待っています。鳥居の右手にはでっかいイチョウ。
こちらが宮崎の新巨樹百選に選ばれている、熊野鳴瀧神社の大イチョウですね。
石段を鳥居の前まで上がってみます。
大イチョウは近づくとさらに迫力満点。
こちらは鳥居の前から見える、前方の石段です。無限に続いているようにも見えてしまいます。
石段を上る前に、イチョウをじっくり眺めることにします。「田原のイチョウ」として、国指定の天然記念物にもなっているんですね。
しばし大イチョウを見上げて過ごします。
一礼して鳥居をくぐります。屋根のある変わった鳥居です。
鳥居のすぐ先、左手にご由緒書きです。
石段に挑みます。キツそうですけれど、ワクワクします。
一歩一歩確実に。コケたら多分ヤバいです。
半分ほどの上がった辺りに、熊塚の案内が出ていました。狩猟した熊を祀った塚のようです。行ってみようかとも思ったのですが、矢印はあれど道らしきものが見あたらず…。
熊塚は諦め、社殿を目指します。
石段にばかり気を取られていましたが、左右には大きな木が、そこかしこに聳えています。
ようやく上り切ったと思いきや、あと少し残ってました。
振り返るとこんな感じです。コケたら終わりですね。
長い石段を頑張って上がり切りますと、目の前に拝殿です。景色も少し開けます。
左手は授与所でしょうか。その手前には手水石。
右が神楽殿です。
拝殿へと進みます。
拝殿前には狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。
こちらが右の狛犬さん。どちらもサイズは小ぶりです。
参拝させて頂きます。
拝殿を振り返りますと、こんな景色です。
社殿の右手奥にあるのは神輿庫のようです。
こちらは社殿を右斜め前から。思ったより大きいです。
境内の右手は山の景色。新緑の綺麗な季節です。
神輿庫には煌びやかなお神輿が並んでいます。
少し奥まで進みますと、本殿の姿もよく見えます。
さらに奥には半分朽ちてしまっている建物があり、その脇に石祠です。
反対側、社殿の左奥にも同じく石祠。
社殿を一周し、こちらは左斜め前から。
石段を慎重に下ります。
最後にもう一度大イチョウを眺め、熊野鳴瀧神社を後にしました。
参拝を終えて
高千穂にて最初に訪れた熊野鳴瀧神社。
念願だった高千穂の神社巡りを、こんなに素敵な神社から始められてよかったと、そう思える素晴らしい神社でした。
石段はなかなか凄かったですし、高千穂の洗礼を受けているような気持ちにもなりましたけれど、それがまた記憶に残る参拝になりました。
そんな石段の手前には、樹齢600年の「田原のイチョウ」が聳えています。いきなり巨大なイチョウとの出会いで始まりますので、最初から高千穂に圧倒された感じです。
そして、屋根の付いた珍しい鳥居の先、長く延びる石段の景色が、また綺麗なんですよ。
上がるのがツラいであろう恐ろしい景色でもあるのですが、左右に大きな木々が聳える中、ただただ上へと石段が続いているの様子は、それだけで惹き付けられるものがあります。異世界へと続いているような畏怖を抱かずにはいられない気持ちと、その先に何が待っているのか、ワクワクしてしまう気持ちと。
清々しい空気をおもいきり吸い込みながら、200段以上あるという石段を、一歩一歩上がらせて頂きました。
その石段を上がったからこそ、上にて社殿の姿を目にしたときは、嬉しさも倍増です。
高千穂で最初に参拝させて頂く神社ですので、これから5日間お世話になりますと、しっかりご挨拶させて頂きました。
境内からは新緑の山村の景色も見ることができまして、それもまた美しかったです。
熊野鳴瀧神社は、さらに山奥に上宮があるとのことで、そちらにも一瞬行こうかとは思ったのですが、車だとかなり険しい道のようで、レンタカーですと不安な部分もありましたし、徒歩だと片道30分ほど掛かる登山的なものになるみたいなので、この度は諦めました。
熊野鳴瀧神社の公式サイトに上宮の写真がありましたので、引用させて頂きます。
(画像引用元:http://kumanonarutakijinjya.com/)
次に高千穂を訪れる機会を得たならば、時間を掛けて登山し、上宮に参拝しつつ、瀧を眺めたりもしようと思います。
また、今回見れなかった熊塚も、公式サイトに写真がありましたので、同じく引用させて頂きますね。
(画像引用元:http://kumanonarutakijinjya.com/)
熊塚はその名のとおり熊を祀ったものになります。一頭の熊が村人により狩猟された際、おなかに子供がいる様子で「助けて」と懇願していたそうです。その後、狩猟した村人の間に次々と不幸が訪れたため、熊塚を造り祀ったそうです。
上宮や熊塚など、今回は足を運べなかった場所もありはしましたが、まずこちらの熊野鳴瀧神社を訪れることができただけでも、もう大満足でございます。
熊野鳴瀧神社、参拝できてよかったです。
続いては、県道8号線を北上した先にある、祖母嶽神社へと向かいます。
御朱印
熊野鳴瀧神社の御朱印はありません。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は宮崎県西臼杵郡高千穂町河内32-2です。
熊野鳴瀧神社の公式サイトはこちらです。
http://kumanonarutakijinjya.com/
駐車場
参道の入口である交差点近くに、広い駐車場があります。大きな湯婆婆とウルトラマンが目印です。
トイレ
トイレあります。
すみません、ちゃんと確認するのを失念してしまったのですが、おそらく神楽殿の建物の、向かって右側にある扉がトイレかと思われます。
周辺のパワースポット
高千穂の神社巡り
高千穂の神社マップや神社巡りについては、こちらの記事でまとめてあります。
高千穂町の神社一覧
著者が参拝した高千穂町の神社の一覧です。