川崎市麻生区の新百合ヶ丘にある十二神社の参拝レポートです。
読み方は「じゅうにじんじゃ」です。小田急線の新百合ヶ丘駅から徒歩5分、高台に鎮座している神社です。ご祭神の石像がある珍しい神社でもあります。住所は麻生区の万福寺です。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
新百合ヶ丘の「十二神社」へ
僕はこれまで、川崎市の神社には一度も訪れたことがありませんので、こちらの十二神社が川崎市で初参拝する神社となります。
5月下旬のとある休日。新百合ヶ丘に所用がありまして、嫁と二人で出掛けることとなりました。
天気は気持ちのいい晴れでして、神社巡りには最適の一日です。
新百合ヶ丘は、新宿から小田急線の急行で20分くらいです。都心からもそんなに遠いわけではありません。
僕はその辺りの地域に疎いので、新百合ヶ丘とか登戸とか、東京都だとばかり思ってました。逆にそのさらに先の町田を神奈川だと思ってたんですけどね。
改めて地図を見ていて思ったのですが、都心から一番近い神奈川県の市区町村って、川崎市なんですね。そんなことも知らずに恥ずかしい限りですが、地理の勉強にもなりました。
普段なかなか行く機会がない心新百合丘ですので、僕たち夫婦のいつもの習慣で、近くに神社があれば、参拝して帰ろうという流れになるわけです。
で、事前に神社がないか検索したところ、駅の近くに見つけたのが、こちらの記事で紹介する十二神社です。
画像検索などしてみますと、高台にあるようでして、神秘的な雰囲気が窺える神社です。是非とも訪れてみたくなります。
御朱印も頂けるようなのですが、どうやら頂ける場所は、十二神社の社務所ではない模様。新百合ヶ丘からは2駅先の、栗平駅が最寄の「栗木御嶽神社」というところで頂けるみたいです。
そんな情報を仕入れてしまいますと、せっかくなので2駅先まで足を延ばし、栗木御嶽神社にも行ってみたくなるものです。
というわけで、この日はまず新百合ヶ丘にて十二神社に参拝し、その後は2駅先の栗平にて、栗木御嶽神社に向かうことに。
参拝予定は二ヶ所のみのですが、初の川崎市の神社巡りです。
午前中に新百合ヶ丘に降り立ち、所用を済ませ、十二神社へと向かいます。
ご由緒
ご祭神は、宇気母智大神(うけもちおおかみ)です。日本神話の神様で、五穀の起源神、食物神です。保食神とも表記され、稲荷神である倉稲魂命と同一視もされている神様です。
元は天神7氏と地神5氏の12神を祀っていて、それが社名の由来になっているとも考えられています。
また、十二柱のご祭神は、熊野三山のご祭神であるともいわれていて、熊野三山を勧請し、創建されたのではないかという説もあります。
創建は江戸時代の中期になります。明治には旧万福寺の鎮守となり、この地の人々に厚く信仰されました。当時は十二所社と称されていたそうです。
武将からの信仰も厚かった神社です。戦場へ赴く際に、境内にある砂を身につけて出陣すれば、無傷で凱旋できるといわれていたそうです。
社殿は江戸時代後期に再建された建物が残っていましたが、老朽化や都市開発の影響で、平成18年に新しく建立されています。
境内案内
新百合ヶ丘駅の北口を出て、そのまま駅を背にして真っ直ぐ延びる坂を下って行きますと、大きな交差点が現れます。十二神社は、交差点の右前方、茶色のビルの脇から行くことができます。
こちらが茶色のビルの脇に延びる、十二神社へと続く路地と階段です。
階段を上りきりますと、右手が十二神社の入口です。鳥居の先にはさらに上へと石段が延びています。
一礼して鳥居をくぐり、石段を上ります。突然、森の中に足を踏み入れた感じです。
何やら足元で動いたものがあったので、よく見るとトカゲさんでした。茶色いトカゲです。
さらに数段上では、また別のトカゲも発見。今度は尻尾が青いトカゲです。
トカゲを探しつつ石段を上って行くと、ようやく終点が見えてきました。
石段を上りきりますと、そこにはいっきに開けた境内の景色です。
左手、行事などの案内板の後ろに、石碑が二つありました。
右手には御由緒書きです。
前方には数段の石段の先に、二つ目の鳥居です。社殿の姿も見えます。参道の左手は見晴らしがよく、右手は森が茂っています。
一礼して二つ目の石鳥居をくぐります。青空が気持ちいいです。
鳥居のすぐ先に狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。玉に乗っています。
こちらが右の狛犬さん。子供がいます。左右どちらもだいぶ古いもののように見えました。両方とも尻尾が長いです。
参道を進みます。周囲に大きな建物などがないので、境内はとても広々とした印象を受けます。
左手に手水舎です。
お清めをします。
手水舎には、小ぶりですが迫力のあるお顔をした龍がいました。
お清めを終え参道に戻り、拝殿へと向かいます。左手には社務所があり、右手には緑が広がっています。
拝殿前へ。後ろの緑との調和が綺麗です。拝殿の右脇には、社と石像があるのも見えます。
社殿は平成18年に建立されたものとのことで、新しいです。
参拝させて頂きます。
拝殿を振り返りますと、こんな景色です。天空にいるような感覚になります。
境内を散策してみます。こちらは拝殿を右斜め前から。
拝殿に向かって右手、境外は森になっています。木々の緑が綺麗です。
拝殿の右脇、石像に近づいてみます。
石像の手前には、十二神社のご由緒書きです。
石像は、十二神社のご祭神である宇気母智大神を、具現化した像になります。野菜や稲を持っている珍しい像でした。参拝させて頂きます。
宇気母智大神の像から右奥にも道が延びていましたので、行ってみます。
奥には石碑と祠がありました。真ん中は庚申塔でしょうか。左の祠の中には、大口真神のお札がありました。
こちらは、祠の前から見た十二神社の社殿です。本殿がばっちり見えます。
本殿の後ろも周れるようになっていて、その先には狛犬さんの姿も見えましたので、行ってみることに。後ろも広々としています。どうやら駐車場(参拝者用ではないっぽい)のようです。
十二神社には、後方にもう一ヶ所、出入り口がありました。こちらはその境外からの景色です。
こちらの狛犬さんは、比較的新しいものではないかと。
再び拝殿の前に戻ります。こちらは拝殿を左斜め前から。社務所の前からになります。社務所はやはり閉まっていて人の気配はありませんでした。
拝殿に向かい鳥居の左手、手水舎の後ろの方には、二本の大きな木が聳えています。木の間には石祠がありましたので、手を合わせます。
二本の木が何の木かわからなかったのですが、夫婦になっていますね。
参道の右手、境外にもひときわ大きな木があります。
一通り境内を散策し、来た道を戻ります。
石段を下り、十二神社を後にしました。
参拝を終えて
十二神社は、境内がとっても気持ちのいい神社でした。
高台の上にありますので、まるで天空にいるような、そんな感覚になる神社です。
そして、そこに至るまでの石段にて、二匹のトカゲさんとの出会いがありました。神社巡りなどしていますと、たま~にトカゲとは遭遇するのですが、二匹に出会ったのはこちらが初めてです。
最初は茶色のトカゲ、その直後に尻尾の青いトカゲが現れました。どちらもササっと走って行ってしまいましたが、可愛かったです。二匹ともけっこう近くまで接近して見ることができました。
後ほど知ったのですが、どちらもニホントカゲという種類で、尻尾が青いのは幼体(子供)だそうです。初めて知りました。
トカゲのいた石段を上りきりますと、いっき視界が開けます。その瞬間がまた気持ちいいんですよね。両脇には大きな木が聳え、二之鳥居があります。そしてその先に社殿の見える景色は神秘的な感じすらします。
そこまで高く登っていないにも関わらず、天空感がめっちゃあるんです。
しかも僕と嫁以外、他の参拝者の姿はありませんでしたので、なおさら異空間にいる感覚に陥ります。
素敵な空間を独占させて頂きました。
社殿は平成18年に建てられたものとのことで、新しいです。ぐるっと横から回りますと、本殿の姿も見ることができます。
拝殿の右にあった、宇気母智大神の像も目を惹きました。像は手に野菜と稲を持ってるんです。特に、長いにんじんを二本持っているのが印象的です。最初、にんじんなのか大根なのかわからなかったのですが、この地域の農家が改良して作った「万福鮮紅大長人参」というものだそうです。
神社巡りをしていて、にんじんを持っている像に会うのは、こちらが初めてです。いいものが見れました。
また、正面の側にいた狛犬さんの尻尾が長くて、そちらも印象に残りました。尻尾が長く垂れ下がっている狛犬さんというのは、意外と他では見ない気がします。子供も可愛らしかったです。
境内社の小さな祠にも参拝したり、手水舎の後ろにあった夫婦になっている二本の木を眺めたり。
周囲の緑も青空に映えていて綺麗でした。
気持ちのいい境内にて、のんびり過ごさせて頂きました。天気も良かったですし、清々しかったです。天空の空間を、存分に満喫させて頂きました。
十二神社、参拝できてよかったです。
続いては、二駅先の栗平から徒歩圏内にある、栗木御嶽神社へと向かいます。
御朱印
こちらが十二神社の御朱印です。
御朱印の受付時間
十二神社の御朱印は、2駅隣にある栗木御嶽神社にて頂くことができます。御朱印と御守りを頂ける時間は、だいたい10時から16時くらいまでとのことですが、ご不在のこともあるようですので、確実に頂きたい方は、事前の電話確認をお勧めします。電話番号は「044-989-4735」です。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は神奈川県川崎市麻生区万福寺3-2-3です。
十二神社の公式サイトはありません。
電車
小田急線 「新百合ヶ丘駅」から徒歩5分。
北口を出て、駅を背にして真っ直ぐの道を下って行きます。最初の大きな交差点を右折してすぐ、左手の小路の先に階段が見えますので、そちらを上ったところが入口になります。
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。周辺にはコインパーキングがいくつかあります。
周辺のパワースポット
川崎市の神社一覧
僕が参拝した川崎市の神社一覧です。