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井の頭弁財天(三鷹市/吉祥寺)の御朱印と見どころ

井の頭弁財天の紹介

三鷹市にある井の頭弁財天の参拝レポートです。

読み方は「いのかしらべんざいてん」です。井の頭公園内にある弁財天です。境内には「井の頭白蛇伝説」にまつわる、頭が人で身体が蛇という珍しい宇賀神像もあります。最寄り駅は吉祥寺駅か井の頭公園駅になります。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

井の頭公園内の「井の頭弁財天」へ

僕は自宅が三鷹ですので、井の頭公園には散歩がてら嫁と二人でよく出掛けます。

独身の頃もずっと三鷹に住んでおりまして、一時期は文庫本と缶ビールを持って井の頭公園まで出掛け、ベンチで読書をするという、洒落たことをしてたりも。そんな自分がかっこいいと思ってました。

ちょうど三鷹駅から井の頭公園まで、「風の散歩道」と言う玉川上水に沿った散歩道があるんです。玉川上水は太宰治が身を投げた川です。緑も多いですし、素敵な建物も多くて、散歩にはうってつけの道。山本有三記念館なんてのもあります。

その散歩道をてくてく歩くと、三鷹駅から15分程で井の頭公園に着きます。

井の頭公園には大きな池があり、春には桜がとても綺麗です。毎年お花見にも行っていまして、朝から晩まで公園内でお酒を呑んでいたことも。

井の頭弁財天は、そんな公園内、井の頭池のほとりにあります。

弁財天は元々インドから伝わった神様で、仏教やヒンドュー教に由来する神様ですので、神社ではありません。寺院ですね。しかし日本では様々な性質を持つ神様として祀られていることも多く、日本神話に登場する宗像三女神の一柱である市杵嶋姫命(いちきしまひめ)と習合もしています。ですのでその境界線がけっこう曖昧だったりもするんですよね。弁財天の場合、特にその曖昧さが強い気もします。

こちらのブログは神社のみを書こうかと思っていたのですが、日本には神仏習合という歴史もありますし、無理に縛りを作らなくてもいいかと思い、このたび普通に書かせて頂くことにしました。僕は神社が好きではありますけど、寺院も同じように好きですし、それぞれの魅力がありますからね。

僕は井の頭公園に行く度に、必ずと言って良い程、この井の頭弁財天は訪れています。

池のほとりにあって、公園の緑と水と、堂舎の赤がとても綺麗な場所なんです。ロケーションが素敵なんですよね。

今回も撮影がてら、嫁と二人で行ってきました。

いつもの通り三鷹駅から散歩道を歩くこと15分。

気持ち良い夏の緑と蝉の大合唱の中、井の頭弁財天に到着です。

 

ご由緒

ご本尊は、仏教の守護神で、七福神の一神である弁財天(べんざいてん)です。

弁財天は水の神様として信仰され、音楽や財富を司る女神でもあります。井の頭弁財天のご本尊は、八本の手に武器を持った八臂の坐像になります。

本坊は公園の南にある天台宗の寺院、明静山圓光院大盛寺になります。

創建は平安時代前期の天慶年間です。源氏の祖である源経基が、伝教大師の作である弁財天女像をこの地に安置したのが始まりとされています。

鎌倉時代には源頼朝が宮社を建立し、新田義貞が戦勝祈願を行ったとも伝えられています。

江戸時代には徳川家康も何度かこの地を訪れ、井の頭池の水でお茶をたてたといわれています。そのときの茶臼が現在も弁天堂に伝えられています。近くの公園内には、家康がお茶をたてたと言う「お茶の水」もあります。

三代将軍家光の代には、この辺りが鷹狩り場となり、池の水が江戸の飲料水の源、上水の頭であることから「井の頭」と命名します。家光は火災で焼失してしまった宮社も再建しています。

大正時代には関東大震災で損壊し、その後焼失してしまいますが、昭和初期に再建され、現在に至ります。

境内には池に入水して白蛇になった娘の供養のために作られた、身体が蛇の珍しい宇賀神像もあります。「井の頭白蛇伝説」として伝えられているものです。

水源の守り神、財産を授ける神として、古くから崇敬されてきた弁財天です。

また、かつて武将が戦勝祈願に訪れたことから、「勝ち運の銭洗い弁天」としても信仰されています。

 

境内案内

井の頭公園に入り、少し歩くと大きな井の頭池が現れます。この池のほとりに井の頭弁財天はあります。こちらが正面の入口です。緑の中に映える赤が綺麗です。

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橋を渡って弁天堂の正面。

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右手に手水舎があります。すぐ後ろは井の頭池。お清めをします。

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お堂の手前には狛犬さん。こちらが左の狛犬さん。特徴的なお顔です。

井の頭弁財天の狛犬

 

こちらが右の狛犬さん。笑っているようで可愛いですね。

 

弁天堂へと進みます。

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参拝。扁額には「井之頭辨財天尊」と書かれています。

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そ参拝を終え、境内を散策。お堂の右手から一周してみます。すぐ右には大きな井の頭池です。

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お堂の後ろに銭洗い弁財天。こちらでお金を洗います。洗ったお金はすぐに使った方が良いとか。

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左手には七井不動尊があります。こちらにも参拝。

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同じくお堂のすぐ左に宇賀神像。身体が蛇になっているとても珍しい像です。「井の頭白蛇伝説」にまつわる宇賀神像です。

井の頭弁財天の宇賀神像

 

弁天堂を一周して正面側に。こちらは左斜め前からのお堂です。

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向かい側が授与所になっています。こちらで御朱印を頂きます。

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井の頭弁財天を後にして、すぐ近くにある、家康がお茶をたてたと言われている湧水「お茶の水」にも立ち寄りました。

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家康がこの場所にいたんだな~と思うと、なんだかロマンがありますね。

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こちらはお茶の水の近くから見た弁財天です。池の中に佇む赤いお堂がとても綺麗でした。

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参拝を終えて

このたび井の頭弁財天を訪れたのは夏でして、暑い中ではありましたが、濃い緑と蝉の声がとても気持ち良かったです。

神社というのは季節を感じられる場所でもあり、その季節ごとに違った景色を楽しめる場所でもありますよね。最近そんな魅力を少しずつわかり始めたかもしれません。大人になってきました。

冒頭でも書きましたとおり、僕は井の頭弁財天にはこれまで何度となく訪れております。しかしながら、こうして写真を撮らせて頂くのは初めて。また、ブログに書くという前提で訪れるのも初めてですので、気持ち的には新鮮なものもありました。

今回の参拝にあたり、お寺のご由緒を改めて勉強したり、宇賀神像の白蛇伝説を知ったり。宇賀神像はいつもちょっと怖い像だと思ってみていたのですが、池の主の化身である白蛇に戻ってしまった娘のために、夫婦が寄進したものだと知り、少々悲しげにも見えるようになりました。今もその白蛇はこの池にいるのかな、とかも考えてしまいますね。

白蛇とは関係ないですけど、僕は一度この池を青大将が泳いでいるのを。嫁と一緒に目撃したことがあります。蛇って泳ぐんだ、とも思いましたし、池から陸へ上がるとき鎌首をもたげている姿は、なかなかインパクトがありました。

宇賀神像だけでなく、境内には銭洗い弁財天や七井不動尊など他にも見どころがあります。狛犬さんもかなり特徴的なお顔をされていますし、可愛いです。訪れた際にはぜひお堂を一周してみてください。周囲を池に囲まれていますので、そのロケーションだけでも素敵です。

人気の井の頭公園の中にある弁財天ですので、いつ訪れても参拝者はけっこういる場所です。最近では外国人の方も多いですね。この時も、欧米系のお姉さん二人が「ベンザイテン!ベンザイテン!」と連呼していました。

休日は多少混み合うと思いますが、平日だったらそこまで人も多くはないと思います。

井の頭公園自体、散歩するのも気持ちいいですし、動物園もありますし、ボートに乗れたりもしますし、魅力的な公園だと思います。徳川家康にゆかりのある「お茶の水」もありますし。

僕もまた散歩がてら公園を訪れた際には、こちらの弁財天にも立ち寄らせて頂こうと思います。

井の頭弁財天、参拝できてよかったです。

 

御朱印

こちらが井の頭弁財天の御朱印です。

井の頭弁財天の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、7時から16時までです。開門と閉門時間も同じくです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都三鷹市井の頭4井の頭恩賜公園内です。

井の頭弁財天の公式サイトはこちらです。
https://www.inokashirabenzaiten.com/

 

電車

JR中央線・総武線「吉祥寺駅]から徒歩8分。

公園口の改札を出て、駅を背にしてまっすぐ歩くと5分ほどで井の頭公園に着きます。公園に入って池の右の端(西側)まで行くと赤いお堂が見えます。

京王井の頭線「井の頭公園駅」から徒歩8分。

改札を出て右側がすぐ公園ですので、公園に入り池沿いを東側に少し歩いたところです。

 

駐車場

井の頭公園の駐車場に停めて徒歩にて行く形がよいかと思います。駐車場案内はこちらです。

 

トイレ

井の頭公園内に何か所かありますので、そちらをご利用ください。井の頭公園マップはこちらです。

 

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