台東区の東上野にある下谷神社の参拝レポートです。
読み方は「したやじんじゃ」です。都内で最も古いお稲荷様といわれている神社で、拝殿には横山大観の描いた龍の天井絵があり、寄席発祥の地としても知られています。銀座線の稲荷町駅から徒歩すぐです。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
都内最古の稲荷「下谷神社」へ
僕と嫁が神社巡りを始め、御朱印を頂くようになったのは2年程前です。
最初は広島の厳島神社の御朱印帳を使っておりました。初めての御朱印帳です。その御朱印帳がもう御朱印でいっぱいになりかけていたので、そろそろ新しい御朱印帳を用意せねば、と思っていました。
そして嫁がネットで色々検索し、お気に入りの御朱印帳を発見。
それが下谷神社の御朱印帳です。
僕は下谷神社を当初「しもたにじんじゃ」だと勝手に思ってたのですが、「したや」でした。
そんな下谷神社の御御朱印帳は、かっこいい龍が描かれたものでして、白、黒、オレンジの三色あります。僕も嫁も龍が好きなので、即決。
厳島神社の御朱印帳に続き、我が家の二代目となる御朱印帳が決まった瞬間です。
さらに下谷神社では、毎月一日限定で、狐の印が入った御朱印が頂けるとのこと。
ミーハーな僕たち夫婦は、その狐入り御朱印を頂くため、早速5月1日に上野まで足を延ばし、下谷神社に行ってみることにしました。
もちろんそうは言っても目的は神社そのものです。御朱印にも興味はあるのは間違いありませんが、それ以上に「まだ行ったことのない神社」に対する好奇心が、神社巡りを始めてからどんどん大きくなっているんです。とにかく色んな神社に行ってみたくてたまらないんです。神社ってそれぞれどこも違う魅力がありますので。
下谷神社では、横山大観の龍の天井画を観るのも楽しみです。
まだこのブログは始めたばかりではありますが、これまでは僕が住んでいる三鷹からも行きやすい、中央線沿いの神社ばかり書いてきました。どこもよく行く場所ですし、ホームのようなところばかり。
それに対し下谷神社のある上野などは、普段なかなか行く機会がないので、アウェイですね。土地勘も全くないですし。
アウェイな分、いつもの気楽さというのはないのですが、その分楽しみは大きくなっている気もします。プチ旅行的な気分にも少しなってるのかもしれません。
そんなわけで、電車を乗り継ぎ、銀座線の稲荷町駅にやってきました。
下谷神社の参拝へと向かいます。
ご由緒
ご祭神は、大年神 (おおとしのかみ)と日本武尊(やまとたけるのみこと)です。大年神が主祭神になります。
大年神は素戔雄尊 (すさのおのみこと) の御子神で、穀物、農耕神でもあります。日本武尊は第12代景行天皇の皇子で、東征を行った伝説的な英雄です。
創建は奈良時代の天平2年、上野忍ケ丘の地に、当時の首長である稲置らが、お祀りしたのが始まりとされています。僧の行基が伏見稲荷大社を勧請したという説もあります。
平安時代には、藤田秀郷が平将門による天慶の乱の追討祈願をし、平定後に社殿を新たに造営します。
江戸時代の前期には、境内が寛永寺の山内となるにあたり遷座します。そのときから周辺が稲荷町と呼ばれるようになります。
長らく下谷稲荷社と称されてきましたが、明治になり神仏分離後、現在の下谷神社へと改称されます。
大正の関東大震災では社殿が焼失してしまい、昭和3年に現在の地に遷座し、昭和9年に再建され、戦災を免れ現在に至ります。
拝殿の横山大観による龍の天井画や、例大祭の下谷神社大祭でも知られている神社です。
また、寄席が当社で初めて行われたことから、寄席発祥の地とされています。
都内で最も古い稲荷神社として、崇敬されてきた神社です。
境内案内
銀座線の稲荷町駅を降りてすぐ、大きな道路の反対側に赤い鳥居が見えます。
一礼して鳥居をくぐります。その先には二の鳥居。奥には社殿が見えます。
二の鳥居をくぐりますと、その先には門がありました。奉納された提灯がたくさん掛かっていて賑やかな雰囲気があります。
門の前、左手に手水舎。手水舎にも提灯がたくさん掛かっています。奥にはお稲荷さんがあるようです。
手水舎でお清めをして、門をくぐります。参道の左右には狛犬さん。こちらは拝殿に向かって左の狛犬さん。凛々しいお顔です。
こちらは右の狛犬さん。こちらも凛々しいですね。
拝殿の正面へ。木の茶色を基調とした社殿です。
参拝させて頂きます。
拝殿に自由に上がれるようになっていましたので、僕たちも遠慮がちに拝殿の中へ。天井には横山大観が描いた大きな龍です。
参拝を終え、拝殿に向かって右手にある社務所へ。こちらで御朱印を頂きました。
目当ての御朱印帳もありました。三色どれも魅力的だったのですが、写真右の黒龍の御朱印帳を購入。
御朱印を頂いた後、手水舎の奥にあるお稲荷様へ。隆栄稲荷神社と書かれています。
鳥居の先には神狐さんがたくさん。
こちらが隆栄稲荷神社です。参拝させて頂きます。
参拝を終え、門を出たところに、何故かアヒルがいました。名前は「ガーちゃん」。下谷神社に住んでいるアヒルさんみたいです。
ガーちゃんの近くには、「寄席発祥之地」と書かれた石碑。
ガーちゃんの奥には舞殿。こちらも茶色が綺麗な素敵な建物です。
入口の鳥居をくぐり、一礼して下谷神社を後にしました。
参拝を終えて
僕が下谷神社を訪れたのは5月1日です。
GW中と言うこともあり、境内はかなり混雑していることを予想していたのですが、思ったよりも人が少なく、のんびりと散策しながら参拝することができました。
僕が嫁と神社巡りを始めてから、台東区の神社を訪れたのはこれが初めて。三鷹在住の僕たち夫婦にとってはややアウェイな地ではありますが、今回おもいきって足を延ばしてみて良かったです。
訪れるきっかけは、「かっこいい御朱印帳を手に入れるため」と言う、若干不純な動機ではありましたが…。
例祭が近いのか、境内にはたくさんの提灯が掛かっていて、下町の賑やかな雰囲気もいい感じです。
それに対し拝殿の中は静寂に包まれていて厳かでした。明らかに空気も張り詰めていましたし。
そんな拝殿の中では、見上げると天井に大きな龍がいるわけです。迫力がありますし、その龍が張り詰めた空気を作る一因にもなっていた気がします。僕は恥ずかしながら、横山大観さんというお名前を、なんとなくでしか認識していなかったのですが、このたび僅かながら勉強させて頂きました。近代日本画壇の巨匠と呼ばれている方です。そんな大観さんの天井画を、間近に見られるというだけでも、来た甲斐がありました。
天井画と同じ絵が描かれた、かっこいい龍の御朱印帳も手に入れられました。
アヒルのガーちゃんも可愛かったですね。僕が近づいた時は、じっと座っていて歩きまわる姿は見れませんでしたが、恐る恐る撫でてみましたところ、顔をこちらに向けてくれて、ちょっと嬉しかったです。
神狐さんの印が入った毎月1日限定の御朱印も頂けました。
下谷神社、参拝できてよかったです。
そしてこの後なのですが…僕たちはこの日、下谷神社に参拝して帰る予定だったのですが…御朱印を頂いた際に、一緒に「台東区神社マップ」なるものも頂いてしまい、それを開いてみたところ、周囲にはたくさんの神社があるではないですか。
こちらが「台東区神社マップ」です。
こんなものを見てしまったら、近くにある神社にも自然と興味が湧いてしまい、行ってみようか、となってしまうじゃないですか。
そんなわけで、特に予定のなかった僕と嫁は、せっかくの機会なので周囲の神社も回ってみることに。
結果、この後さんざん歩き回ることになり、ぐったり疲れ果てることになるとは、この時は露知らず。
御朱印
こちらが下谷神社の御朱印です。狐さんが左上と右下にいる、毎月1日限定の御朱印です。1日以外は狐の印が入っていないものとなります。
こちらは、境内社の隆栄稲荷神社の御朱印です。
追記:こちらは同年11月1日に下谷神社を訪れた際に頂いた御朱印です。11月1日限定のもので、狐の印が緑色の御朱印です。下谷神社のものと、隆栄稲荷神社のもの両方ともです。
上記の他、お正月や夏詣など限定の御朱印がございますので、詳細は下谷神社の公式サイトTOPページの「お知らせ」にてご確認ください。
御朱印の受付時間
御朱印とお御守りを頂ける時間は、9時から16時までです。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都台東区東上野3-29-8です。
下谷神社の公式サイトはこちらです。
http://shitayajinja.or.jp/
電車
①銀座線 「稲荷町駅」から徒歩2分。
もっとも近い駅になります。1番出口を出てすぐです。
②各線「上野駅」から徒歩6~7分。
上野駅から東側にあります。
③大江戸線 「新御徒町駅」から徒歩5分。
新御徒町駅からですと北側になります。A1出口が最寄りです。
僕は地下鉄銀座線の稲荷町駅から向かいました。駅からはすぐです。迷わずに着くことができました。また、都営バスでも行くことができます。「下谷神社前」が最寄のバス停で、神社まで徒歩2分です。
駐車場
参拝者用の専用駐車場はありません、近くにコインパーキングがいくつかあります。
トイレ
ありません。近くの公園(西町公園)か、稲荷町駅のトイレが最寄りではないかと。
周辺のパワースポット
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