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権九郎稲荷&ピンスケ稲荷(川崎市/武蔵中原)の御朱印と見どころ

権九郎稲荷&ピンスケ稲荷の紹介

川崎市中原区武蔵中原にある権九郎稲荷ピンスケ稲荷の参拝レポートです。

ピンスケ稲荷は「ピンスケ大戸稲荷大明神」が正式名称です。読み方はそれぞれ、「ごんくろういなり」と「ぴんすけおおといなりだいみょうじん」になります。どちらも小さな神社で、道路を挟んで向かい合って鎮座しています。最寄駅は南武線の武蔵中原駅です。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

武蔵中原の「権九郎稲荷&ピンスケ稲荷」へ

この日は嫁と二人、武蔵中原駅の近くにある、大戸神社に参拝しました。

大戸神社は決して大きな神社ではありませんが、全国的にも珍しい「砲弾を持った狛犬」がいらっしゃる神社です。で、その砲弾狛犬を見に、電車を乗り継ぎやって来ました。

川崎市の神社を訪れるのは、今回が二度目になります。一度目は、新百合ヶ丘にある十二神社と、栗平にある栗木御嶽神社というところに訪れました。それが今年の6月です。

僕は東京在住ですので、当たり前ですけれど、都内の神社に参拝することが多いです。このブログ内での記事数も、圧倒的に東京都が多いですからね。

東京以外となりますと、旅行に出掛けた際のものがほとんどになります。あとは、僕は実家が長野県ですので、その辺りですね。

いつか東京の神社を制覇してみたいと思いつつ、あっちこっちに手を出して、散らかっていっている気もします。

そんな中、またもや東京都ではない、神奈川県をチョイスしてしまいました。

この度の参拝に際し、改めて川崎市の神社をあれこれと調べてみましたところ、気になる神社があちこちにあります。そしてこれは川崎市に限ったことではなく、日本全国に言えることだとは思うんですけど、とにかくその数が多い。

趣味が神社巡りというのは、終わることのない果てしない趣味ですね。

全国で神社の数は8万社以上あるみたいなので、1日に1社回ったとしても、200年以上掛かりますね。長生きしなければ。

そしてこの日は、8万社以上の中の一社、大戸神社への参拝を終え、続いて訪れたのが、こちらの記事で紹介する二社になります。

大戸神社からは、武蔵中原のお隣、武蔵新城駅が最寄の「新城神社」に徒歩にて向かう予定でして、権九郎稲荷とピンスケ稲荷は、その道中にあるのを地図にて見つけました。道中にあるのでしたら、もちろん立ち寄らずにはいられません。

大戸神社への参拝を終え、砲弾狛犬さんもその目に焼きつけ、地図を見ながら権九郎&ピンスケを目指します。

大戸神社からは、左手に小学校のある路地を歩いて3~4分ほどでしょうか。

交差点に小さな鳥居の姿が見えてきました。

無事、到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、権九郎稲荷、ピンスケ稲荷ともに、社名からの推定になりますが、五穀豊穣の神様である宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)です。倉稲魂命とも表記され、稲荷神と同一です。

創建は江戸時代の後期と伝えられています。

かつてこの辺りには、「権九郎」、「おひな」、「ピンスケ」という三匹の狐が住んでいました。権九郎とおひなは夫婦で、ピンスケはその子供です。三匹の狐はときどき村人をたぶらかしていたずらをしていたため、村人たちが狐を鎮めるために、お稲荷様を「三魂・権九郎稲荷」として祀ったのが始まりです。

その後、経緯は不明ですが、おひな稲荷は取り壊されてしまったそうです。また、小学校の建設などで祠が移転し、現在は権九郎稲荷とピンスケ稲荷が、道路を挟んで向かい合うような形で鎮座しています。

 

境内案内

武蔵中原駅方面から路地を歩いて行きますと、交差点の一角にてまず目に入るのが、権九郎稲荷の鳥居です。ピンスケ稲荷はこの向かい側、少し左にありました。

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まずはお父さんの権九郎さんから。

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一礼して鳥居をくぐります。足元には綺麗な花が咲いていました。

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境内に入りすぐ右手に、「正一位 権九郎稲荷」と社名が刻まれた碑です。

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社殿の前には二対のお狐さんがいらっしゃいます。

権九郎稲荷

 

こちらが左のお狐さんです。

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こちらが右のお狐さん。左右も前後も、どのお狐さんも、なかなか怖いお顔をしています。体型は可愛らしいんですけどね。

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参拝させて頂きます。

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権九郎稲荷の境内を出て、続いては、向かい側にあるピンスケ稲荷へ。ピンスケの境内は、鳥居の先で参道が左に折れ、道路に対して社殿が横向きに建てられています。

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一礼して鳥居をくぐると、目の前に「正一位 ピンスケ 大戸稲荷大明神」と社名の刻まれた碑です。

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左に折れ、社殿へと進みます。燈籠の後ろにお狐さんもいらっしゃいます。こちらのお狐さんは一対です。

ピンスケ稲荷

 

こちらが左のお狐さん。

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こちらが右のお狐さん。権九郎稲荷にいたお狐さんと同じく、左右どちらも怖いお顔をしています。

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参拝させて頂き、ピンスケ稲荷を後にしました。

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参拝を終えて

権九郎稲荷もピンスケ稲荷も、どちらも小さな神社でしたが、境内は綺麗に整備されていて、大事にされている印象を受けました。

権九郎の入口には、薄紫の綺麗な花もたくさん咲いていました。花の名前がわかりませんでしたけれど。

境内にはそれぞれ社名碑が建てられていまして、ちゃんと「権九郎」と「ピンスケ」の名前も刻まれていました。

ピンスケが小学校側、権九郎が道路を挟んだその反対側です。ピンスケは、小学校の敷地の一角に鎮座しているような感じですね。

元々は三匹の狐を鎮めるためのお稲荷様だったとのことで、現在の二社の他に、権九郎の妻であり、ピンスケのお母さんの「おひな」の祠もあったようです。おそらくかつてはこの場所に、家族三匹の祠が固まっていたんじゃないかな~と。詳細や経緯がちょっとわからなかったのですが、おひな稲荷の祠は取り壊されてしまったとのことで、それが少々寂しい感じがしてしまいました。権九郎稲荷の境内には、お狐さんが二対いらっしゃいましたので、もしかしたらおひな稲荷にいたお狐さんが移されたのかもしれません。だとしたらおひなもそちらに合祀され、夫婦で祀られているのでは?と、勝手に前向きな解釈をすることにします。

本当は、三つの祠が固まって建っているような姿を見てみたかったですけどね。

ピンスケ稲荷の方も、一度は取り壊しの危機があったみたいです。現在、隣接している大戸小学校を誘致した際に、その関係者の方の息子さんが麻疹にかかり、なかなか治らなかったそうです。そこで祈祷師に診てもらったところ、「狐さまが祠を壊されそうになって助けを求めている」といわれたそうです。そこから小学校の造成現場を確認しますと、まさにピンスケ稲荷の祠が壊される寸前でして、すぐに祠を移転させました。そうすると息子さんの麻疹も無事に治ったそうです。

きっとそんな言い伝えもあって、この地域の人々が、昔から大事にしている場所なんだろうな~と思います。

移転などの結果、現在のように道路を挟んで向かい合うようになったと思われるのですが、この形って意外と珍しいのではないかとも思います。僕はもしかしたら、このように道路を挟んで、こんなに近くで向かい合う神社というのは、こちらが初めてかもしれません。

二つの神社に挟まれて、横断歩道があったのも印象的でした。交差点なので別に神社を繋ぐという理由で横断歩道があったわけじゃなく、たまたまだとは思うのですが、なんとなく二つの神社が子供たちの安全を守っているような、そんなふうにも見えてしまったんですよね。

権九郎、おひな、ピンスケの三匹の狐が、きっとこの土地を守ってくれているはずです。

素敵な神社に立ち寄ることができました。

権九郎稲荷とピンスケ稲荷、参拝できてよかったです。

続いては、そのまま武蔵新城駅方面へと歩き、新城神社を目指します。

 

御朱印

権九郎稲荷とピンスケ大戸稲荷大明神では、御朱印は扱っていません。

(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は神奈川県川崎市中原区下小田中1-7-16です。

権九郎稲荷とピンスケ稲荷の公式サイトはありません。

 

電車

JR南武線 「武蔵中原駅」から徒歩5分。

南口を出たら右に進みます。最初の交差点を左折すると、その少し先です。大戸神社から行く場合は、大戸神社に向かって左手の小路を歩いて行くと、3~4分で到着します。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。すぐ近くにコインパーキングがあります。ごく短時間でしたら、神社前の道路に、他の車に迷惑にならぬよう、路駐することも可能かと思われます。

 

周辺のパワースポット

 

川崎市の神社一覧

僕が参拝した川崎市の神社一覧です。