藤沢市の江の島にある江島神社・岩屋の参拝レポートです。
読み方は「えのしまじんじゃ・いわや」です。江島神社発祥の地で、かつて源頼朝の命により弁財天が祀られた洞窟です。現在岩屋にご祭神はお祀りされていませんが、多くの石仏などが安置されています。洞窟は富士山に通じているとの言い伝えもあります。奥津宮からは徒歩10分ほどです。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
「江島神社・岩屋」へ
江の島の岩屋には、江の島大橋の途中から船でも直接行くことができます。徒歩ですとかなり石段の上り下りがある場所を歩かねばいかんので、高齢の方や足の不自由な方には少々厳しい道のりかと思います。
そういう僕も、前日の鎌倉散歩と、この日の江の島散策で、左の膝が既におかしなことになっていて…まともに歩くのも難しい状態ではありましたが。
それでもなんとか、徒歩で岩屋へと向かいます。
この日は嫁と二人での小旅行で江の島に上陸したわけですが、僕たちは以前も何度か江の島には来たことがあり、前回は数年前の夏でした。
その時にも岩屋まで歩いたのですが、岩屋の洞窟や海岸には、もの凄い数のフナムシが動き回っていまして、虫の苦手な嫁がパニック寸前になっていたのを覚えています。
前回は夏でしたが、今回は秋の11月。ですのでフナムシはいないのでは?と虫に怯える嫁をなだめ岩屋に向かいます。
岩屋への道のりは、徒歩ですと階段がなかなかハードでした。
石段の上で、石段を降りることができなかった見知らぬお婆ちゃんに、下に孫がいるので、「お婆ちゃん階段下りられないので、上で待ってるから」と伝言を頼まれ、無事にその役目を終えたという思い出もあります。
それくらいハードな石段なんですよ。
それをわかっていながら、この日は膝を痛めた状態で岩屋へ向かうわけです。
無謀なチャレンジ。
しかし、ここまで来たからには、どうしても岩屋には行きたい。
洞窟も神秘的で素晴らしかった覚えもありますし、海岸も絶景だったので、是非それをこの目で見たいです。見ずに帰るわけにはいきません。
そんな僕の意志に反し、左膝は思うように動いてくれません。前回来たのは数年前だったのですが、その時は膝なんて全然平気だったんですけどね。それだけ歳をとり、おっさんになったと言うことですね…。
奥津宮から岩屋への道のりは、この二日間の鎌倉~江の島旅行で、僕にとって一番の試練でした。
手すりと嫁につかまりながら、岩屋を目指して頑張ります。
ご由緒
岩屋は江島神社発祥の地です。
飛鳥時代よりも前、第29代欽明天皇13年(552年)。欽明天皇の勅命により、江ノ島の洞窟(現在の岩屋)に宮を建てたのが始まりとされています。
その後、多くの僧が修行の場としても訪れるようになり、空海や円仁も訪れているといわれています。
鎌倉時代になると、源頼朝の命により、文覚が洞窟に弁財天を勧請しました。
その後は戦いの神として武士を中心に信仰が広まりましたが、江戸時代になると、芸能・音楽・知恵・福徳財宝の神として、多くの庶民が参拝するようになりました。江戸時代までは江島弁天や江島明神と称されています。
岩屋に海水が入り込んでしまう4月~10月の間は、ご本尊が現在の奥津宮に遷され、祀られています。
現在岩屋にはご祭神はお祀りされていませんが、多くの石仏や句碑などを見ることができます。
江島神社発祥の場所といわれる洞窟の奥には、小さな祠もあります。
また、この洞窟は富士山に通じているとの言い伝えもあります。
第一岩屋、第二岩屋と二つの洞窟があり、江の島を代表する観光地としても、多くの人が訪れる場所です。
境内案内
奥津宮から岩屋へと歩き出しますと、すぐに左手に脇道がありました。膝が痛かったのですが、そちらの脇道にも行ってみます。ちょっとした公園になっているようです。
脇道に入るとすぐ、左手に立派な木がありました。何の木なのかはわからなかったのですが、なかなか迫力がありましたので、おもわず撮影。
そのまま進みますと「龍恋の鐘」という看板が。どうやら恋愛のパワースポット的な場所みたいですね。
こちらが「龍恋の鐘」です。たくさんの南京錠が掛けられています。これが愛の証とのこと。
恋人の丘と呼ばれている場所みたいです。それはともかく、ここからの景色は素敵でした。鐘も鳴らしてみたのですが、あまりに大きく鳴らしてしまい、耳をやられました。
鐘の下には「天女と五頭龍」の伝説が書かれていました。天女と五頭龍が結ばれたと言う伝説があることから、恋愛のパワースポットになっているようですね。
恋人の丘から、再び岩屋へと続く参道に戻ります。途中には生しらす丼が美味しそうなお店がたくさん。おなかも空いてきました。
鳥居をくぐりますと…その先から、いっきに下へと続く急な石段が始まります。ここからが辛いんです。
手すりを最大限頼りにして一歩一歩下ります。膝にはかなり厳しい石段です。
なんとか急な石段ゾーンを抜けますと、目の前に海が広がります。素晴らしい景色でテンションも上がります。
やっぱり海は気持ち良いですね。
海岸の景色も素晴らしいです。膝の痛みも忘れ、岩に駆け寄ったりして、はしゃいでしまいました。
岩屋へと続く道を進みます。
少し歩きますと、さらに開放感のある道。海が綺麗です。
潮風と海の空気を全身に浴びながら歩きます。
下に降りて海の近くまで行ってみたい衝動に駆られましたが、まずは岩屋に向かうことに。
突き当りが岩屋の入口です。
チケットを買い、いざ洞窟の冒険へ。岩屋には、大人500円、小中学生200円(著者参拝時)で入ることができます。
洞窟の中はひんやりしています。神秘的な空間が広がっています。ディズニーのアトラクションみたいです。
洞窟を進むと、突き当りに池のように水の溜まった場所があります。そこがまた神秘的です。左に行くと第一岩屋、右に行くと第二岩屋です。
まずは左の第一岩屋から探検してみます。かなり暗いですね。入口で提灯のようなロウソクを借り、それを手に進みます。
奥へ進むと、洞窟は途中で二手に分かれます。順路は左手が先になっていましたので、まずはそちらから。両脇には石仏が並んでいます。写真は蛇の石像(巳像)です。
すみません、写真少しボケでしまいましたが、こちらは右側に並んでいた石仏です。
左の洞窟の突き当たりです。この先は、富士山の氷穴に繋がっているともいわれているそうです。
来た道を戻り、今度は右の洞窟へ。そちら側にも石仏が並んでいて、独特の空気が漂っています。突き当たりには祠が見えます。
こちらの祠が、江島神社発祥の場所です。古来より、神聖な場所として崇められていた場所です。祠を守る狛犬さんも、かなり特徴のある、変わった容姿の狛犬さんですね。右の狛犬さんは子供を抱えていました。
右の狛犬さんの脇に、「江島神社発祥の場所」と書かれたものがありました。その起源は今から約1500年も前とのこと。遥か昔です。
祠に参拝し、第一岩屋を後にします。こちらは第一岩屋側から見た入口です。左が水が溜まっている場所で、右が入口です。直進すると第二岩屋へ。
第二岩屋への道は、いったん外に出ます。洞窟の中とは対照的な開放感。
いざ、第二岩屋へ。
洞窟を進みます。
突き当りに龍神様です。この龍神様の前で二回手を叩き、二回とも龍神様が光れば願いが叶うとか。僕も嫁も何度かチャレンジしましたが、一度も光らず…。
龍神様が素敵だったので、横からも激写。一通り洞窟内を探検し、岩屋を後にしました。
参拝を終えて
奥津宮から岩屋へと降りる石段は、正直かなりしんどいです。膝を痛めている身としては。膝が何でもなければ、楽しい道のりなんですけどね。
手すりにつかまり、嫁にもつかまり、なんとも情けない姿で、一歩一歩下りました。時間は掛かってしまいましたが。
膝的には辛かったのですが、やはりその先の景色は素晴らしかったです。頑張って石段を下りた甲斐のある景色でした。
やっぱり江の島に来たら、このエリアは絶対に訪れたいですね。
海岸も最高なのですが、その先にある岩屋もとても神秘的な空間です。
洞窟って、入った瞬間に空気が変わりますよね。どこか神域のような雰囲気があります。ひんやりしているのでそう感じるだけかもしれませんが。
そして、この岩屋はけっこう深くまで続いていて、両脇には石仏などもあり、かなり独特な空気が漂っています。
弟一岩屋の突き当りにある祠。弟二岩屋の突き当りにある龍神様。
どちらにも参拝することができました。
この洞窟が富士山まで続いていると言う言い伝えがありますが、そう考えるととても不思議な気がしますし、ロマンがあります。
洞窟の神秘的な空気を楽しんだ後は、海岸に下りて海を見ながら少しのんびり。
夏に訪れた際には、もの凄い数のフナムシが走り回っていたんですけどね。岩屋の入口とかも、あり得ないくらいびっしりとフナムシがいて、嫁がパニック寸前だったので…。
しかし今回は秋でフナムシの姿はなく、虫が苦手な嫁も安心して散策しておりました。フナムシってやっぱり夏の生き物なんですね。
海岸を散策した後は、再び急な石段を上ります。
そこから船で帰ることもできたのですが、途中にあった食堂で、どうしても生しらすで一杯やりたかったんです。
ですので頑張って石段を上り、食堂に入りました。「魚見亭」というお店で、端っこのテラス席が空いていましたので、一番贅沢な席にて昼食を頂くことに。
生しらす丼、刺身定食、焼はまぐり、さざえつぼ焼きなど、贅沢に注文し、お酒も飲んでしまいました。
海が見えるロケーションが素晴らしく、料理も美味しかったです。
トンビがかなり低空で飛んでいて、料理を狙われることもあるらしいので、それが唯一落ち着かない点ではありましたが。
美味しい食事とお酒に満足し、来た道をほろ酔いで帰ります。
膝がかなりヤバいことになっていて、帰り路こそエスカーが欲しいです。江の島のエスカーは行きの片道しかないんですよね。残念ながら。
気力を振り絞り、なんとか江ノ島駅まで辿り着き、帰路に就きました。
膝という試練こそありましたが、江の島を存分に満喫させて頂きました。
前日の鎌倉から、この日の江の島まで、歩きっぱなしの二日間でしたが、とても楽しかったです。
鎌倉も江の島も、まだまだ回ってみたいところがたくさんありますので、また機会を作って訪れたいと思います。
一週間くらいの日程で遊びに来れたら最高なんですけどね。
それができるくらい、稼がねば。
御朱印
岩屋の御朱印はありません。
江島神社の御朱印は、辺津宮の左手にある授与所にて頂くことができます。受付時間は8時半から17時までです。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
※江島神社では、頂ける御朱印が複数あります。以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
アクセス
住所は神奈川県藤沢市江の島2-5です。
江島神社の公式サイトはこちらです。
http://enoshimajinja.or.jp/
電車
①小田急江ノ島線 「片瀬江ノ島駅」から徒歩35~40分。
②江ノ島電鉄 「江ノ島駅」から徒歩40~45分。
奥津宮から岩屋までは、徒歩ですと10分掛かります。かなり急な石段が続きますので、階段が辛い方には厳しい道のりかと思います。目的地が岩屋だけでしたら、江の島の入口から船が出ていますので、そちらをお勧めします。
駐車場
岩屋(江島神社)の駐車場はありませんが、島内にはいくつか駐車場がありますので、そちらから徒歩か船での移動になります。江島神社の公式サイト内に駐車場案内がありますので、ご確認ください。
周辺のパワースポット
藤沢市の神社一覧
僕が参拝した藤沢市の神社一覧です。
江ノ島神社巡り
江ノ島の神社巡りについては、こちらの記事で全体をまとめてあります。