杉並区の善福寺にある井草八幡宮の参拝レポートです。
読み方は「いぐさはちまんぐう」です。縄文時代から神聖な地として信仰され祀られていたと考えられる神社です。大変歴史が古く、都内でも有数の広大な鎮守の杜を有しています。西荻窪駅と、上石神井駅、上井草駅のちょうど中間辺りに位置しています。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
西荻窪の北にある「井草八幡宮」へ
井草八幡宮は、青梅街道と早稲田通りの交差点という、大きな通りが交わる場所に入口の入口の鳥居がああります。ですので車でこの辺りを通る際には、とても目に入りやすい神社ですし、存在感も大きいです。
車ですと行きやすいのですが、電車ですとちょうどJRと西武新宿線の中間で、少々行きづらい場所ではあります。
僕もこの辺りは過去に何度も車で通ったことがあるのですが、ずっと気にはなっていた神社でした。にも関わらず、一度も訪れたことはなかったんですけどね。
数年前から嫁と二人で神社巡りをするようになり、こちら神社のことも何気なく思い出しました。調べてみたところ井草八幡宮という名前の神社だとわかり、いつか行ってみようと。
そして先日、紅葉も深まった秋の空の下、ようやく参拝に出掛けることができました。
実は今年の夏にも、井草八幡宮に行こうと思って出掛けたことがあるんです。とても暑い日でした。荻窪駅からバスに乗って向かったはずなのですが…行き先を勘違いして、井草八幡宮ではなく荻窪八幡神社という神社に行ってしまいました。
井草八幡宮を荻窪八幡神社だと思い込んでしまったわけです。
荻窪八幡神社もとても素敵な神社だったのですが、自分の頭の中にあった神社のイメージと、何か違うな~とは思ってたんですよね。
その日は荻窪駅周辺の神社をいくつか回り、とても充実した神社巡りができたのですが…しばらくして、目的として向かったはずの井草八幡宮には行けていないことに気付きました。普通もっと早く気付くだろう、という相当遅いタイミングで気付くことに。
そんなことがありまして、いつかまた日を改めて、ちゃんと参拝したいな~とずっと思っていたんです。
それがこの度ようやく叶うことに。
交通手段は車ではなく電車とバスです。西荻窪駅からバスに乗り10分ほど。「桃井第四小学校」というバス停で下車し、そこからは歩いてすぐでした。
井草八幡宮に到着です。
ご由緒
ご祭神は、第15代天皇である応神天皇(おうじんてんのう)です。八幡神と同一ともされていて、八幡大神(はちまんおおかみ)とも表記されています。
創建の年代は不明ですが、縄文時代よりこの地には神が祀られていたのではないかと考えられています。
この地は善福寺川の源泉にも近く、豊富な湧水があったことなどから、古くから人々が生活していたと考えられ、住居や土器なども発見されています。
神社としての形態を整えたのは、平安時代の末期頃で、春日神をお祀りしていました。
鎌倉時代になり、源頼朝が奥州討伐の折にこの地に立ち寄り、戦勝を祈願しました。その時より八幡宮が祀られるようになりました。頼朝は奥州平定後に戦勝のお礼として参拝した際、二本の松を手植えしています。どちらも社殿前にありましたが、一本は明治初年、もう一本は昭和47年に残念ながら枯死しています。
武神としての性格が強く、室町時代には太田道灌も戦勝祈願に訪れたといわれています。
江戸時代には、三代将軍の徳川家光により社殿が造営されます。
この地域一帯は遅野井とも呼ばれていたため、明治までは遅野井八幡宮とも称されていました。
青梅街道と早稲田通りの交差点近くに鎮座し、都内でも有数の広大な鎮守の杜を有しています。
また、アニメ『物語シリーズ』内に登場する、北白蛇神社のモデルとしても描かれている神社です。
境内案内
こちらが井草八幡宮の入口です。赤い鳥居と大きな灯籠が目に飛び込んできます。鳥居もでかいのですが、両脇にある灯籠が相当でかいです。
一礼して鳥居をくぐります。
参道を進みます。広々とした参道の両脇は森です。
この日は天気も良く、緑の中の参道を歩くのは気持ちいいですね。
参道を右に折れると、その先には楼門(ろうもん)。
楼門をくぐります。左右には随身さまです。
境内はかなり広いです。地面には銀杏の葉が敷き詰められているようで綺麗です。
右に手水社です。
お清めをします。
手水舎の後ろに、境内社が二つありました。こちらは右の祓戸神社です。
こちらは左の三宮神社。
拝殿へと進みます。
社殿は塀で囲まれている形です。こちらはその門の正面になります。
門の入口には一対の狛犬さん。こちらは左の狛犬さんです。
こちらは右の狛犬さん。
門をくぐり中に入りますと、目の前にすぐ拝殿です。
参拝させて頂きます。
境内を散策してみます。こちらは拝殿を振り返った景色。
社殿を斜め前からのアングルで。かっこいいですね。
塀の向こう側には緑が見えて綺麗です。こちらは社殿に向かって右手。
こちらは社殿に向かい左手です。木々の紅葉が始まっています。
源頼朝が植えたとされる松の幹がありました。残念ながら枯れてしまい、切られたものです。かなり大きな幹です。
一通り塀の中を散策し、門を出て右手にあった授与所に向かいます。こちらで御朱印を頂きました。
社務所の後ろには境内社が三つありました。稲荷神社が二つと、三峯神社です。
境内社の向かいには大きな木があり、その根元には小さな石碑がいくつかありました。
こちらが境内社の向かい、社務所の隣にあった大きな木です。素晴らしいです。
社務所の前から拝殿への入口を見るとこんな景色です。
こちらは社務所側から見た境内です。遠くには先ほど入ってきた楼門も見えます。
中央には松の木です。頼朝が植えたものは枯れてしまいましたが、こちらは二代目の松とのこと。
松が立派に育っています。もっと大きくなるんでしょうね。
左手、こちらは文華殿と言う宝物庫になります。
同じく拝殿に向かって左手の手前には大きめの社殿が一つ。こちらは招神殿で、戦没者をお祀りした祖霊舎になります。元々はこの社殿が井草八幡宮の拝殿だったそうです。
招神殿の前にも、とても大きくて立派な木がありました。クスノキですね。井草八幡宮の境内は大木がたくさん。
招神殿と文華殿の間に、もう一本別の参道があり、鳥居もあります。西参道です。
そちらに行ってみますと、風情のある手水舎がありました。
そちらの鳥居を出てみますと、井草民族資料館と書かれた建物がありました。少し気になったのですが、この日は残念ながら開いていない様子。
井草民族資料館側の鳥居から境内を見た景色です。境内にはこちらからでも入ることができます。
境内を一通り散策し終えた頃、境内案内図を見つけてしまいました…。
案内図に従い力石を探してみました。神楽殿の裏側に発見。
一通り境内を散策しましたので、楼門から出ることに。
僕たちは北参道から来たのですが、もう一つ大きな東参道がありました。こちらが東参道です。
大灯篭のある北参道から戻ります。
一礼して鳥居をくぐり外に出ます。そして、大鳥居から右手、道路を一本挟んだ場所には浅間神社と富士塚があります、
こちらが浅間神社の後ろにある富士塚です。立ち入り禁止で、登ったりはできない富士塚でした。
富士塚の脇が井草八幡宮の駐車場になってるのですが、そこにも立派な木がたくさんありました。何の木なのかはわかりませんでしたが…。一通り富士塚周辺も散策し、井草八幡宮を後にしました。
参拝を終えて
井草八幡宮は、とっても大きな神社でした。
まず、入口の灯籠が巨大で、そこからして少々圧倒されてしまいました。
境内は広く、森になってました。木々の緑が気持ちよかったです。
鎮守の杜は都内でも有数の広さとのことですが、確かにこれだけ大きな森の神社は、都内ではなかなかないと思います。やはりこの広大な境内というのが、この度の参拝では一番印象に残りました。
大きな木もそこかしこに聳えていますし、森林公園的なところを歩いているような気分にもなりました。
社殿も素敵で、その手前の空間から、塀の外の森を眺めた景色もまた美しくて。
頼朝公が手植えしたという松は、現在枯死してしまって見ることはできませんでしたが、二代目の松も大きくて、素晴らしかったです。
枯死してしまったという松も、一部の切り株が残されて置かれていまして、この木を頼朝が植えたんだな~と思うと、不思議な気持ちにもなります。
それよりさらに前、縄文自体からこの場所は神聖な地として崇められていたとのことで、それを想うともっともっと不思議な感じもしてしまいます。
前述もさせて頂きましたが、僕は若い頃から青梅街道や早稲田通りを車で通る度に、こちらの井草八幡宮はなんとな~く気にはなっていたんです。神社に特別な興味があったわけではないので、寄ってみようというところまでは行かなかったんですけどね。
そんな若い頃に気になっていた神社に、ようやく参拝できたこともまた嬉しいです。
井草八幡宮は、ちょうどJR中央線・総武線と西部新宿線の中間にあります。駅ですと、西荻窪駅、上石神井駅、上井草駅の中間です。さらにいえば、荻窪駅と吉祥寺駅からも中間くらいですね。ですので車がないと少々行きづらい場所ではあります。
しかしながら、バスを使えばけっこう簡単に行けます。僕は現在車を持っておりませんので、バスで行きました。
参拝後は、すぐ近くにあったくら寿司でランチをしてから、帰路に就きました。境内をゆっくり散策していましたら、すっかり腹ペコになってしまい、気付けば吸い込まれるようにくら寿司に入ってました。
つい日本酒も飲んでしまいました。神社巡りの後のお酒は、また格別に美味いんです。
いい休日が過ごせました。
井草八幡宮、参拝できてよかったです。
御朱印
こちらが井草八幡宮の御朱印です。
御朱印の受付時間
御朱印とお守りを頂ける時間は季節によって異なりますが、9時から16時まででしたらどの時期でも頂くことができます。詳しくは公式サイト内のこちらでご確認ください。開門と閉門時間も掲載されています。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都杉並区善福寺1-33-1です。
井草八幡宮の公式サイトはこちらです。
http://www.igusahachimangu.jp/
電車
①JR中央線 / 総武線 「西荻窪駅」からバスと徒歩で10~15分。
西荻窪駅の北口2番バス乗場より乗車して「桃井第四小学校」で降ります。そこから徒歩で3~5分です。
②JR中央線 / 総武線 / 丸ノ内線 「荻窪駅」からバスと徒歩で15~20分。
荻窪駅の北口0番、または1番バス乗場より乗車して、「井草八幡宮」で降りてすぐです。
③西武新宿線 「上石神井駅」からバスと徒歩で10~15分。
「西荻窪駅行き」のバスに乗車して「桃井第四小学校」で降ります。そこから徒歩で3~5分です。
④JR中央線 / 総武線 「吉祥寺駅」からバスと徒歩で15~20分。
北口バス乗り場より「上石神井駅行」に乗車して「桃井第四小学校」で降ります。そこから徒歩で3~5分です。
駐車場
参拝者用の駐車場があります。南駐車場と北駐車場の二ヶ所あり、大きな駐車場ですので、問題なく駐車できると思います。北駐車場は土日祝日のみですのでご注意ください。
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