高千穂町にある天安河原の参拝レポートです。
読み方は「あまのやすかわら」です。天照皇大神が天岩戸にお隠れになった際、八百万の神が集まり神議されたといわれる場所です。仰慕窟(ぎょうぼがいわや)ともいわれる大洞窟で、神々をお祀りした天安河原宮が鎮座しています。高千穂を代表するパワースポットとしても知られています。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
高千穂の「天安河原」へ
嫁と二人、4泊5日の高千穂旅行に出掛けてきまして、この日はその2日目。
早朝にホテルを出発し、まずは天岩戸神社の東本宮に参拝します。
続いて向かいましたのが、こちらの記事で紹介する天安河原です。
高千穂を代表する観光スポットといえば、おそらく高千穂峡と天安河原がまず挙げられるのではないかと思います。続いて高千穂神社や天岩戸神社と名前が出てくるのではないかと。
高千穂自体がパワースポットとしても有名ではありますが、そんな中でも高千穂峡と天安河原は、ダントツで人気のスポットではないかと。
僕たちの旅行は平日での日程で組みはしましたが、やはり人気の場所は平日といえども混雑が予想され、天安河原も多くの人が訪れるものと思われます。ですので、できるだけ人の少ない時間帯に天安河原に行ってみたかったので、早朝を選びました。
洞窟の中に無数の石が積み上げられ、鳥居と社のある天安河原は、おそらく行ったことがなくても、多くの人が一度は写真などで目にしたことがあるのではないでしょうか。僕も写真では何度となく目にしておりまして、死ぬまでに一度は行ってみたい場所でした。
この度の旅行は、高千穂の神社巡りの旅行でして、行ってみたい神社を片っ端から回る形ではありますが、天安河原はその中でも、特別な想いがある場所です。
天安河原へは天岩戸神社の西本宮より、徒歩にて行きます。岩戸川まで下った先の洞窟でして、徒歩でしか行けません。雨で岩戸川が増水してしまうと、入れなくなってしまうことも稀にあるようです。
天安河原と、天岩戸神社の東本宮、西本宮は、その三か所で1セットのように僕は認識していまして、当然ながら三か所とも参拝させて頂く予定です。
まず東本宮に参拝し、続いて天安河原、最後に西本宮という順番で。
東本宮への参拝を終え、車で西本宮まで移動し、駐車場に車を停めて向かいます。
西本宮の参道を突っ切り、裏の鳥居を出た先が、天安河原の入口です。
ご由緒
天安河原に鎮座する天安河原宮のご祭神は、思兼神(おもいかねのかみ)と八百萬神(やおよろずのかみ)です。
思兼神は、天岩戸にお隠れになった天照大御神を外に出すための、知恵を授けたといわれている神様です。
創建の年代は不明です。
お隠れになってしまった天照大御神に、どうしたら天岩戸から出てきてもらえるのか、八百万神が集まり相談をされたといわれる場所が天安河原です。そこに創建された神社が天安河原宮です。
天安河原は西本宮から岩戸川を500メートルほど遡った、岩戸川の河原にある大洞窟で、仰慕ヶ窟(ぎょうぼがいわや)とも呼ばれています。
河原には無数の石が積まれていて、石積みは戦後に参拝客の手により自発的に発生したと見られ、石を積むと願いが叶うともいわれています。
高千穂を代表するパワースポットとしても知られ、多くの参拝者が訪れます。
境内案内
こちらが天岩戸神社西本宮の、裏参道の鳥居です。天安河原の入口はこの先です。
いったん道路に出てそのまま進みますと、右手に入口です。
憧れの天安河原へ出発。
森の中を進みます。早朝の森は気持ちがいいです。
しばらく歩いて行きますと、眼下に川が見えてきました。
途中、観世音菩薩と書かれた小祠がありましたので、ご挨拶。
岩戸川へと下って行きます。
下り切った後は、川沿いを歩いて進みます。前方には太鼓橋。こちらの太鼓橋も、どうやらパワースポットとしても知られているみたいです。
太鼓橋を渡り、川を眺めつつ、歩きます。
美しい川の景色に何度も足を止めては、また歩き出し。
入口からは10分ほどだったでしょうか。前方に河原らしきものが見えてきました。
左手は崖です。ここを抜けますと…
その奥が天安河原です。鳥肌立ちました。
右手の岩戸川の景色も神秘的です。
一歩近づくたびに、空気が張り詰めていく感じがします。
こちらは洞窟の上です。
左には、石碑のように建つ石も。
まさに神域に足を踏み入れた感じです。至るところに小石が積まれています。
川の方にも小石が積まれているのが見えます。ここからの景色も素晴らしい。
鳥居へと進みます。もう洞窟の中です。鳥居の前には七五三の注連縄。
左にも小石がびっしり。
同じく右にも。
一礼して鳥居をくぐります。
社殿の前へ。手前には左右に石灯籠。
すみません、写真ボケてしまっていますが、社殿の左手にご由緒書きです。
右には数段の石段があり、その上には少し広くなっている場所があります。そちらには小石がありません。
参拝させて頂きます。
社殿を振り返りますと、こんな景色です。こちらからの景色も神秘的です。
しゃがんで低い目線で河原を眺めてみたりも。
僕たち夫婦しかいない天安河原は、異世界でした。この神聖な場所を独占させて頂いたことに感謝しつつ、天安河原を後にしました。
参拝を終えて
早朝の天安河原は、凄かったです。まさに神域という言葉がふさわしい場所でした。
空気も景色も異空間に迷い込んでしまったかのようでして、ゾクゾクしました。洞窟が見えた瞬間は、鳥肌が立ちました。
西本宮からは歩いて10分ちょっとだったかと思います。早朝の森の中を歩くのは気持ちがいいので、辿り着くまでの道のりも楽しめます。
途中、天安河原から戻って来る一組の夫婦とすれ違いまして、お互いに挨拶を交わしましたところ、「貸し切りですよ」と。つまり、天安河原には今、誰もいませんよ、と教えてくれました。
天安河原は高千穂でも大人気のパワースポットですので、早朝でもけっこう人がいるのでは?と思っていましたので、誰もいないというのは予想外ではありましたけれど、これもまたご縁ですね。
そして到着後は、貸し切りだと教えてくださったご夫婦の言葉通り、天安河原を独占させて頂きました。
洞窟に近づくにつれ、空気がどんどん変わっていった感じがします。自分が神域に近づいたことを実感します。
大きな洞窟の中に鳥居と社殿があり、周囲は積み上げられた小石で埋め尽くされ、静かに川が流れる空間。まるで違う世界の景色を見ているようです。
そんな中に、僕と嫁の二人しかいないんです。ですので余計に異世界の中にいるかのように感じてしまうんですよね。
かつて八百萬神が集まり、天照大御神をどうやって天岩戸から出すのか、この場所で相談していたんだな~と思うと、自分が今その場所に立っていることが、不思議でたまりません。
時間にして20~30分ほどだったかと思います。この独特の空気が漂う河原にて、ただただその場に居させて頂きました。
川の音や鳥の声を聞き、積まれた小石や境内を眺め、そこにいるだけです。
もうそれだけでじゅうぶんでした。
こんな素敵な時間を頂けただけで、高千穂に来てよかったな~と。
憧れの天安河原にて、素晴らしい時間を過ごすことができました。
天安河原宮、参拝できてよかったです。
続いては、天岩戸を御神体とする、天岩戸神社の西本宮へ。
御朱印
こちらが天安河原宮の御朱印です。
御朱印の受付時間
天安河原宮の御朱印は、天岩戸神社西本宮の授与所にて頂くことができます。御朱印と御守りを頂ける時間は、8時半から17時までです。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸です。西本宮から徒歩で10~15分ほどです。
天岩戸神社の公式サイトはこちらです。
https://amanoiwato-jinja.jp/
駐車場
西本宮の駐車場(40台ほど駐車できます)に停めて、そこから徒歩になります。
満車の場合は、西本宮と東本宮合わせて第4駐車場までありますので、少々歩くことにはなりますが、他の駐車場も利用できます。公式サイト内にある駐車場案内を参照してください。
トイレ
天安河原にはありません。西本宮に二か所あります。
周辺のパワースポット
高千穂の神社巡り
高千穂の神社マップや神社巡りについては、こちらの記事でまとめてあります。
高千穂町の神社一覧
著者が参拝した高千穂町の神社の一覧です。