中野区にある明徳稲荷神社の参拝レポートです。
読み方は「めいとくいなりじんじゃ」です。この地域の名主であった堀江家の敷地内に創建されたお稲荷さんが元になっている神社です。最寄り駅は中野坂上駅で、徒歩7分ほどです。青梅街道から少し入った場所です。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
中野坂上の「明徳稲荷神社」へ
この日は嫁と二人で、お昼過ぎから中野の神社をいくつか回っておりました。
東中野駅から出発し、まずは山手通り沿いにある中野氷川神社へ。そして同じく山手通り沿いの白玉稲荷神社へ。そこから三ヶ所目に向かったのが、こちらの明徳稲荷神社です。
二ヶ所目に訪れた白玉稲荷神社は、中野坂上駅のすぐ近くです。
僕は三鷹に住んでおりますので、中野坂上から丸ノ内線に乗れば、荻窪経由で楽に帰れます。そして白玉稲荷への参拝を終えた時点で、少し疲れを見せ始めた嫁が、そのルートで帰宅すると言う選択肢に魅力を感じ始めているのが伝わってきます。
嫁はこの日早朝から用事があり、めちゃめちゃ早起きだったので。
ここから次の明徳稲荷神社に向かってしまいますと、中野坂上駅をからはそれなりに離れることになり、一つ先の新中野駅か、JRの中野駅から帰ると言うルートになって行くかと思いますので。
しかし、最近は何かとバタバタ過ごす日が多く、なかなか神社巡りもする機会がありませんでした。この日は久しぶりの神社巡りだったんです。
ですので僕には、せっかく中野坂上まで来たのですから、行ける範囲の神社には訪れてみたいという欲求が…。
結局僕は、嫁の疲れよりも、自分の欲求を優先させることに。
ひどい男です。
明徳稲荷神社は、「ここからすぐ近くだから」「あっと言う間に着いちゃうよ」と適当な言葉で嫁を説得し、向かうことに。
嫁も渋々ながら納得してくれました。
地図を頼りに歩き始めます。
そうしますと、途中に宝仙寺という大きなお寺がありまして、とても綺麗な三重塔などが見えましたので、ついつい境内に入ってこちらも散策をしてしまいました。
気の向くままに歩いてしまうので、いつも時間が掛かってしまうんですけどね。
宝仙寺のお参りを終え、再び明徳稲荷を目指します。
宝仙寺から細い路地を3~5分ほど進みますと、小さな交差点の一角に、明徳稲荷神社の鳥居が見えました。
無事到着です。
ご由緒
ご祭神は、穀物や食物の神様である宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)です。倉稲魂命とも表記され、稲荷伸と同一です。
創建は江戸時代です。当時この辺りは中野村と呼ばれる地域で、その名主であった堀江家の敷地内に屋敷神として創建されたのが始まりと伝えられています。堀江家の敷地内で、鬼門とされる東北の隅に魔除けとして建立されたもので、それが現在の場所になります。
大正時代になり、地元の人々が堀江家からこの稲荷神社を譲り受け、現在に至ります。
秋葉神社と榛名神社が合祀されています。
境内案内
明徳稲荷神社は青梅街道から一本入った路地にあります。こちらが正面の入口です。入口の社号碑には、「明徳稲荷神社」「秋葉神社」「榛名神社」の三社の名前が刻まれています。
一礼して鳥居をくぐり境内へ。とても小さな神社です。社殿前の灯篭が工事中なのか、緑のシートで覆われています。
右手に手水舎があります。かなり古い建物のように見えます。
手水鉢に岩が重なっている、少し変わった手水鉢でした。お水がありませんでしたので、手をはたいてお清めを。
手水舎には手水鉢の説明書きもありました。どうやらこの手水鉢は、江戸時代末期の慶応3年のもののようです。
手水鉢から社殿の方を見ますと、こんな景色です。
参道の左手にある建物には「明徳会館」と書いてあります。社務所でもあるようですね。
参道の脇にはいくつか腰掛けられるような石。「長寿の腰かけ」と書かれています。
社殿に向かいます。灯篭がシートで見えないのが少し残念ですが、こればかりは仕方ありません。
灯篭のシートに隠れていましたが、その後ろには一対の神狐さんがいました。
こちらは左の神狐さん。下にも二匹の神狐さんがいたのですが、どちらも首がなくなってしまっていました…。
こちらが右の神狐さん。下にも一匹神狐さんがいます。
陽だまりの中、参拝します。
社殿を背にして境内を見ますと、こんな景色です。
社殿から見て左手にも一本短い参道があり、鳥居もあります。明徳稲荷の境内には二ヶ所から入ることができます。境内でしばしのんびり過ごし、明徳稲荷神社を後にしました。
参拝を終えて
明徳稲荷神社は、とても小さな神社でした。
この直前に訪れた白玉稲荷神社も小さな神社だったのですが、それよりもさらに小さかったです。小さいと言いますか、とてもシンプルな神社でした。
青梅街道から一本中に入った住宅街にあるのですが、隣りには子供が遊ぶ公園があったりして、のどかな空気が流れていました。ちょうど三月の暖かい陽射しで陽だまりができていましたので、余計にそう感じてしまったのかもしれません。
境内には「長寿の腰かけ」と書かれた、座ることができる大きさの石が並べられていて、参拝後にはそちらに座りのんびりさせて頂きました。コンビニで買ったお茶を飲み、チョコを食べ、完全な休憩場所に…。
のんびりした時間を過ごさせて頂きました。
参拝者も僕と嫁以外いない状態でしたので、広くはない境内でしたが、独占状態で。
かつてはこの辺りの名主だった堀江家のお屋敷があり、その敷地内にこの稲荷があったのだな~と考えて、当時の景色を思い浮かべてみたり。
社殿の前に、首のなくなってしまった神狐さんがいましたので、もしかしたら当時からいらっしゃる神狐さんなのかもしれないですね。
首がないのはかわいそうですので、修復してあげて欲しいな~とは思いますが。
また、社殿の前には一対の灯篭があったのですが、修復工事中なのか、シートで覆われていてしっかりと見ることができませんでした。しかしそうなると今度は、シートの無い状態の時にもう一度来てみたくなるものです。
神社を訪れた際に、工事中だったりして全体を見れないことなどもありますが、こればかりはタイミングの問題ですので、「また来なさいよ」と言うことだと、いつもそう思うようにしています。
また近くに来た際には、立ち寄ってみようと思います。
小さな神社ではありましたが、参拝することができて良かったです。
この後僕たちは、地図で近くに見つけた中野天祖神社へと向かいます。
御朱印
明徳稲荷神社では御朱印は扱っていません。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都中野区中央2-52-1です。
明徳稲荷神社の公式サイトはありません。
電車
①丸ノ内線 / 大江戸線 「中野坂上駅」から徒歩7~9分。
②丸ノ内線 「新中野駅」から徒歩12~15分。
③JR総武線 「東中野駅」から徒歩15~20分。
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。短時間でしたら、神社前の道路に通行の妨げにならぬよう、路駐しても問題ないかとは思います。近くにコインパーキングもいくつかあります。
周辺のパワースポット
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