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根津神社(文京区)の御朱印と見どころ

根津神社の紹介

文京区にある根津神社の参拝レポートです。

読み方は「ねづじんじゃ」です。東京十社の一社で、古くは根津権現と称され信仰されてきた神社です。本殿など多くの建物が国の重要文化財に指定されています。例祭である根津祭は、山王祭、神田祭と並び、江戸三大祭の一つといわれています。最寄駅は千代田線の根津駅と千駄木駅です。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

東京十社の一つ「根津神社」へ

この日は嫁と「東京十社巡り」に出掛けました。東京十社と呼ばれる十の神社を回るのですが、そのうちの三つか四つを回る予定で、朝から出掛けてきました。

季節は4月の終わり。気温も心地よく、新緑が綺麗な季節です。

事前に決めたルート通りに、まずは北区の王子にある王子神社へ。そこから電車を乗り継ぎ、次の白山神社への参拝を終えます。いずれも東京十社に数えられている神社です。

そして次に向かったのが、この根津神社です。

根津神社はかなり大きな神社のようですが、僕は東京十社巡りを始めるまで、失礼ながらその存在を知りませんでした。つつじの名所としても有名な神社のようですし、夏目漱石や森鴎外とも所縁のある神社とのこと。

僕は東京に住んでもう20年ほどになりますが、まだまだ知らない名所、行ったことがない名所ってたくさんあるんだな~と、つくづくそう感じますね。

さて、二ヶ所目に訪れた白山神社から、次の根津神社を目指すのですが、電車ですとどうにも行きづらい場所なんですよ。

こんな感じです。

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で、どうやら歩いても15分ほどで行けそうな感じでしたので、僕たちは徒歩で向かうことにしました。

普段から神社巡りでハンパない距離を歩いていますので、迷わずに徒歩を選択です。

てくてくと根津神社を目指して地図を頼りに歩いておりますと…

途中に「夏目漱石旧居跡」と言う看板が出ている一角に。

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ここは、夏目漱石が住んでいた場所みたいです。さらにはその前に森鴎外も住んでいたとも書かれています。

塀の上には小さな猫の像もありました。『吾輩は猫である』に因んだものかと思われます。

そんな旧居跡を通過し、しばし歩を進めますと、つつじ祭りの期間中で出店がたくさん並ぶ、根津神社に到着です。

最初に到着したのは北参道で、どうやら正面の入口ではないようでしたので、いったん表参道の入口に回り、参拝へと向かいます。

 

ご由緒

ご祭神は、須佐之男命(すさのおのみこと)大山咋命(おおやまくいのみこと)誉田別命(ほんだわけのみこと)の三柱です。

須佐之男命は、天照大御神の弟で、ヤマタノオロチを退治した荒ぶる神です。大山咋命は山の神様で、農耕なども司っています。誉田別命は第15代応神天皇の別名で、武神である八幡神と同一視されています。

相殿には大国主命 (おおくにぬしのみこと)と菅原道真公 (すがわらのみちざねこう)が祀られています。

創建の年代は不明ですが、今から1900年ほど前に、日本武尊(やまとたけるのみこと)が千駄木の地に創祀したとされています。

戦国時代には、太田道灌により社殿が奉建されました。

その後二度の移転を経て、江戸時代5代将軍綱吉の時に、社殿の造営が行われ、現在の地に遷座しました。この時に完成した、権現造りの本殿・幣殿・拝殿・唐門・西門・透塀・楼門の全てが現存し、国の重要文化財にも指定されています。

古くは根津権現とも称されていましたが、明治の神仏分離に際して現在の根津神社へと改称されています。

例祭である根津祭は、山王祭、神田祭と並んで江戸の三大祭と言われています。

また、境内の「つつじ苑」は「つつじまつり」でも有名です。

文豪にも所縁のある神社で、夏目漱石や森鴎外が近くに住んでいたこともあり、小説中にもその名が登場します。

東京十社の一社でもあり、多くの参拝者が訪れる神社です。

 

境内案内

こちらが根津神社の表参道の入口です。赤い鳥居の奥に参道が続いています。

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鳥居の手前、右手には根津神社のご由緒書き。

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一礼して鳥居をくぐります。

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広い参道を進みます。

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その先がつつじ苑になっていて、一面につつじが見えます。参道は右に折れ、橋を渡る形です。

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残念ながらつつじは時期が少し早かったようで、まだちらほら咲いている程度でした。

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その先には赤い楼門が見えます。境内はかなり広いです。

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右手にはおまんじゅうを売っているお店があり、その奥は休憩所になっていました。さらに奥には神池と呼ばれる池もありました。

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こちらが楼門になります。右側の像は水戸黄門がモデルと言われているそうです。

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楼門をくぐります。

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桜門の先も広くなっていて、右手には神楽殿。

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左手が手水舎です。

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お清めをします。こちらの手水鉢は、300年ほど前に一枚岩から切り出されたものだと書かれていました。

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参道を進みます。その先には二つ目の門である唐門です。神社の正門です。

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唐門をくぐると大きな拝殿が目の前に。赤を基調とした立派な拝殿です。

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拝殿の前には狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。

根津神社の左の狛犬

 

こちらが右の狛犬さん。どちらも逞しい容姿の狛犬さんです。

根津神社の右の狛犬

 

列に並んで順番を待ち、参拝させて頂きます。

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拝殿の彫刻が金色で目を惹きます。

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こちらは拝殿を右斜め前から。参拝者の列は絶えることがありません。

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拝殿の右手が授与所です。こちらで御朱印を頂きました。

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授与所には打出の小槌のおみくじがありました。小槌を振って番号を出すおみくじです。思わずやってしまいました。

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授与所の方を引きの絵で見ますと、こんな感じです。

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こちらは拝殿に向かい左手。西門があり、深い緑が茂っています。

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境内を散策するためいったん唐門を出て、境内の左手側に回ってみます。鳥居があり、その先にはつつじ苑の入口と、境内社である乙女稲荷に通じる「千本鳥居参道」が見えます。ちょうど巫女さんが通り掛かり、いい写真が撮れました。

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鳥居をくぐり、つつじ苑の入口です。200円で入れるようですね。つつじがまだ咲いていませんでしたので、今回僕たちは入りませんでした。きっと満開の時には、素敵な景色が広がっていると思います。この入口には大きな銀杏もありました。

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末社である乙女稲荷へと続く、千本鳥居参道に進んでみます。

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鳥居が連なる参道は、それだけで異空間な感じがします。

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千本鳥居を抜け、乙女稲荷神社にも参拝します。

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乙女稲荷のある場所は高台になっていて、根津神社の社殿も見えます。

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斜めから千本鳥居を見ますとこんな景色です。綺麗ですね。

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乙女稲荷からは、反対側にも千本鳥居が延びています。そちらにも行ってみます。途中、振り返り撮影。

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千本鳥居を抜けた側にも鳥居がありました。乙女稲荷は左右に千本鳥居参道がある形です。

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この辺りは人も少なく、とても静かでした。大きな木も茂っていて緑が心地良いです。

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その先には寒大神の碑です。道を守る神様です。

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その近くには六面ある庚申塔です。

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さらにその奥には、境内社がもう一つ見えましたので行ってみます。駒込稲荷神社です。

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拝殿の前には岩があり、神狐さんがたくさん。こちらは左側の神狐さんです。

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こちらは右側の神狐さんです。

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拝殿の左手前には手水舎もありました。

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駒込稲荷にも参拝させて頂きます。

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駒込稲荷の境内から、拝殿を背にして見下ろすとこんな景色です。つつじ祭りの出店が並んでいます。右に進むと根津神社の社殿、左に進むと北参道です。

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こちら側にも、乙女稲荷の鳥居がありました。

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出店の後ろには大きな楠です。

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出店の間を通り抜けますと、北参道の入口になります。僕たちは最初こちら側に到着して、正面に回り直しました。回り直す必要もないんですけどね。ついつい正面から入りたくなってしまって。

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再び境内に戻り、散策してみます。乙女稲荷の千本鳥居は少し高台にあるのですが、下にも道があり、正面からも参拝できるようになっています。

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こちらは下から乙女稲荷の社殿前を見上げた景色。間には池があります。

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こちらは「森鴎外碑銘水飲場」です。森鴎外が日露戦争の戦利砲弾を奉納したものが、水飲み場として使われているそうです。

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こちらが「文豪の石」です。夏目漱石や森鴎外が腰を下ろした石だとか。僕たちも腰を下ろしてしばし休憩。

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一通り境内を散策して参道を戻ります。こちらは入口の鳥居の方から見た桜門です、

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一礼して鳥居をくぐり境外へ。鳥居の前は坂道になっているのですが、「エス坂」と呼ばれ森鴎外の小説にも登場する坂だそうです。こちらを写真に収め、根津神社を後にしました。

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参拝を終えて

東京十社の一つ、根津神社。

とても大きな神社で境内も広く、見どころが満載の神社でした。

ちょうどつつじ祭りの期間だったためか、多くの参拝者で賑わっていました。外国人の姿も多かったです。

肝心のつつじですが、残念ながらまだ満開ではなく、ちらほら咲いている程度。咲いてはいなくても、つつじだらけの景色は綺麗ではありましたが、きっと満開だったら凄いんだろうな~と。

僕はこれまでつつじと言うものに特に興味もなく、ちゃんと認識もしていなかったんですけどね。

丸い形をした葉のかたまりで埋め尽くされているつつじ苑の景色を見ると、これに全て花が咲いた景色も見てみたくなりますね。綺麗じゃないわけがないですからね。

そんなつつじ苑を左手に見ながら、拝殿までには桜門、唐門の二つを通り抜けるのですが、どちらも見事な門でした。社殿と同じく徳川綱吉の時代に造営されたものとのことで、当時の景色もきっと今と変わらなかったんだろうな~と思うと、不思議な気持ちになります。

門を抜けた先にある赤を基調とした拝殿は、とても大きく立派な建物です。上に施されていた金色の彫刻も目を惹きました。

拝殿の隣りには授与所があるのですが、こちらも多くの人が御守りなど買い求めていました。打ち出の小槌を振る変わったおみくじがあり、僕も嫁もついついやってしまいました。

そして、境内社である乙女稲荷へと左右から続く千本鳥居。

鳥居が永遠と続いているかのようで、とても綺麗です。連なる鳥居の景色は、独特で神秘的なものがありますね。

境内の北側には境内社の駒込稲荷があったのですが、この辺りだけ極端に人が少なく、とても静かでした。ここだけ山の中にいるような感じです。ひっそりとしていて、境内の賑わいとは切り離されたような場所でした。

北参道にはつつじ祭りの出店がたくさん並んでいたのですが、その後ろにあった一本の楠が、とても大きくて素敵でした。

また、夏目漱石や森鴎外に所縁のある神社とのことで、二人が座って休憩したと言う「文豪の石」にも座ることができて良かったです。

僕たちが座る前、中国人と思われるカップルがこの石の上でずっといちゃいちゃしていて、なかなか座れなかったんですけどね。

同じ場所に漱石や鴎外も座ってたのかな~と想いを馳せてみたりして、僕たちもゆっくり休憩させて頂きました。

東京十社巡りをきっかけに訪れることができた根津神社。

参拝できて良かったです。

次は是非、つつじが満開の時期に訪れてみたくなりました。。

この後僕たちは、同じく東京十社の一つである「神田明神」に向かう予定だったのですが、まだ時間に少し余裕がありましたので、その前に近くにある「湯島天神」に行ってみることに。

根津駅まで歩いて、そこから湯島天神の最寄駅である湯島駅へと移動します。

 

御朱印

こちらが根津神社の御朱印です。

根津神社の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、季節によって多少異なりますが、9時から16時半まででしたらどの時期でも頂くことができます。

また、開門と閉門の時間も季節によって多少異なりますが、6時から17時まででしたらどの時期でも参拝ができます。

詳細は根津神社の公式サイトご確認ください。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都文京区根津1-28-9です。

根津神社の公式サイトはこちらです。
http://www.nedujinja.or.jp/

 

電車

千代田線 「根津駅」から徒歩6分。1番出口からになります。

千代田線 「千駄木駅」から徒歩7分。1番出口からになります。

南北線 「東大前駅」から徒歩7分。1番出口からになります。

都営三田線 「白山駅」から徒歩12分。A2番出口からになります。

 

駐車場

境内の北、根津裏門坂沿いに、23台停められる有料の参拝者用駐車場があります。特別な日でなければ問題なく停められるかと思います。その他周辺にはコインパーキングもあります。

 

周辺のパワースポット

 

文京区の神社一覧

 

東京十社巡り

根津神社は「東京十社」の一つに数えられている神社です。東京十社巡りについて、こちらの記事で詳しく紹介しています。