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大鳥神社(豊島区/雑司が谷)の御朱印と見どころ

雑司が谷大鳥神社の紹介

豊島区雑司が谷にある大鳥神社の参拝レポートです。

読み方は「おおとりじんじゃ」です。「雑司が谷大鳥神社」とも称されています。盛大な酉の市でも知られ、雑司が谷のお酉様として親しまれている神社です。雑司が谷七福神の恵比寿さまも祀られています。副都心線の雑司が谷駅、都電荒川線の鬼子母神前駅が最寄です。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

雑司が谷の「大鳥神社」へ

僕はいつも在宅で仕事をしているのですが、月に一度ほど、新宿まで出向かねばいかん仕事がありまして、定期的に出掛けております。仕事と言っても短時間のものですので、最近はその後に嫁と待ち合わせ、神社巡りへと移行するのが常になっています。

新宿を起点とする感じで、できるだけ行きやすそうな場所を前日までに選び、今回その候補として挙がったのが雑司が谷です。

行きたい神社はまだまだ山のようにありますので、毎回どこの神社に行くのか選ぶ作業というのは、けっこう楽しくもあります。いつか東京中の神社を制覇したいと思いつつも、死ぬまでに果たしてそれが叶えられるかどうか。毎日のようにあちこちに出掛けることができれば可能だとは思うんですけどね。今のところまだ、そのような環境に身を置くことができませんので、東京制覇はまだまだ遠い道のりです。

とにかく一歩一歩です。

僕はこれまで、雑司が谷という場所は一度も訪れたことがありません。地名こそめっちゃ聞いたことはありますが、どこにあるのかも全然知らなかったです。

この度は、池袋の周辺の神社でも行ってみようか、という流れで神社を調べ始め、雑司が谷が浮上しました。神社ではなく寺院ですが、鬼子母神堂という大きなお堂があったり、大鳥神社があったり、散策するのも楽しそうな場所です。

僕は漠然と、雑司が谷ってもっと遠くだと思っていたのですが、なんと副都心線を使うと、新宿三丁目駅からたったの三駅。新宿から乗り換え無しであっと言う間に行ける場所です。

知らなかった。

そんなに行きやすい場所なら、よし、行ってみようと。

鬼子母神堂や大鳥神社など、いくつか回る場所をピックアップして、ルートも決めます。

雑司が谷駅から池袋駅まで北上して行く案や、都電荒川線で大塚方面、もしくは反対の早稲田方面に向かう案など、いくつか吟味してみますが、まだまだ残暑の厳しい9月中旬でしたので、あまり広範囲には広げずに、「雑司ヶ谷駅周辺」に絞ることにします。

で、まず最初に訪れることにしたのが、こちらの記事で紹介する大鳥神社です。

新宿にて仕事を終え、嫁と合流し、新宿三丁目駅より副都心線に乗車。

そして3駅先の雑司が谷にて下車し、地上に出て歩き始めてすぐ、道路の反対側に鳥居が見えました。

大鳥神社に到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、日本武命(やまとたけるのみこと)です。第12代景行天皇の皇子で、熊襲征討や東国征討を行った、日本古代史上の伝説的な英雄です。

相殿には食物や穀物の神様である、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)が祀られています。

創建は江戸時代中期の正徳の時代です。鬼子母神堂の境内に鷺明神(さぎみょうじん)として創建されました。当時この近くにて疱瘡の療養をしていた出雲藩主の嫡男が、出雲にある鷺大明神(現在の伊奈西波岐神社)に祈願をし平癒したため、鷺大明神を勧請したといわれています。以来、厄病除けの神として崇敬されるようになりました。

明治の神仏分離により、欅並木にあった料亭の敷地内に遷座しますが、旧幕臣であった矢嶋昌郁という人物がこの状況を憂い、自己の宅地を社地として奉献し、明治20年に現在の地に遷座し、大正6年に社殿が造営されました。

現在の社殿は昭和56に建て替えられたものになります。

境内には、雑司が谷七福神の恵比寿さまも祀られています。

雑司が谷のお酉様として人々に親しまれ、盛大な酉の市でも知られている神社です。

 

境内案内

雑司が谷駅を出て少し歩きますと、道路の向こうに木々の緑と鳥居が見えてきます。

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道路を渡り、鳥居の前へ。こちらが大鳥神社の入口です。

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左に社号碑です。

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右にご由緒書き。目を通します。

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一礼して石鳥居をくぐりますと、そのすぐ先に狛犬さん。こちらが左の狛犬さんです。後ろ足を立てた体勢の狛犬さんです。

雑司が谷大鳥神社の狛犬

 

こちらが右の狛犬さん。同じく後ろ足を立てた体勢です。こちらにはちっこくて可愛い子供もいます。

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参道の先には二の鳥居と、その向こうに社殿です。二の鳥居脇には大きなケヤキも。

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参道左手にも立派なケヤキ。

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左手後方には神輿庫がありました。

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しばし大きなケヤキたちを見上げます。

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こちらは参道の右手。左手と同じく神輿庫とケヤキです。

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二の鳥居の左手に神楽殿があり、その先が社務所のようです。

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二の鳥居をくぐります。

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右手に手水舎。

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手水舎には龍です。また、手水石には袋が刻まれていました。これは珍しいです。僕は初めて見ました。

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手水舎のお隣には、恵比寿神をお祀りした社です。恵比寿様の像もあります。後ほど参拝させて頂くことに。

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拝殿へと進みます。社殿を木々の緑が囲んでいます。手前には二対目の狛犬さんの姿。

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こちらは拝殿前、左の狛犬さんです。

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こちらが右の狛犬さん。足元にはなぜか蛙。

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社殿の色は、何色というのでしょう、薄いピンクのような、紫のような、橙のような…。

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拝殿幕にも、先ほどの手水鉢と同じく袋の紋です。こちらの大鳥神社の神紋が、袋紋とのこと。珍しい神紋ですね。

雑司が谷大鳥神社の神紋である袋紋

 

遠目にも気付いておりましたが、お賽銭箱も袋です。

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参拝させて頂きます。

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拝殿を振り返りますと、こんな景色です。

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恵比寿神にも参拝。こちらの恵比寿様のお顔、僕の知り合いのギタリストに、とってもよく似ています。

雑司が谷七福神の恵比寿神

 

こちらは恵比寿様の側、右斜め前から見た社殿。

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社殿の右奥には小路が続いていましたので、行ってみることに。その入口にはイチョウです。

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境内には大きなケヤキがたくさんありましたが、こちらのイチョウもでかいです。

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右手には雑司ヶ谷ナスの説明書きがありました。この地域は江戸時代から大正時代にかけて、ナスの産地として知られていたそうです。

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右奥に進みますと、石鳥居と境内社が見えます。

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こちらからは、本殿の姿も少しだけ見えます。

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石鳥居をくぐり、境内社にも参拝。こちらは三杉稲荷神社です。社殿の両脇には小さな神狐さんもいらっしゃいました。

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再び拝殿前に戻り、授与所にて御朱印を頂き、大鳥神社を後にしました。

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参拝を終えて

最近僕たち夫婦は少々「御朱印運」がなく、神職さまがご不在で頂けない、というパターンがいくつか続いておりました。

御朱印のために神社巡りをしているわけでもありませんし、頂けなければそれもまたご縁だとは思っています。とはいえ、頂けるものなら頂きたいと、そう思ってしまうのもまた本心。

頂けると思って訪れ、頂けずに少しがっかり、というのが続いていましたので、今回訪れる神社も少々心配ではあったのですが…大鳥神社では、無事に頂くことができました。久しぶりの御朱印です。

大鳥神社と恵比寿神の二つの御朱印を求めましたところ、どちらも丁寧に書いてくださり、さらには御神札とマスクまで一緒にくださいました。

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境内には、大きなケヤキが何本も聳えていて、素敵でした。社殿の右手には大きなイチョウも。境内に入る前、道路の反対側からも、緑に囲まれている神社であることが見て取れたのですが、実際に中に入ってみますと、それらが大きな木々だったことに気付きます。

一の鳥居の後ろには、後ろ足を立てた狛犬さんがいまして、久しぶりにこの体勢の狛犬さんを見ました。これまでにも数か所で見たことがありますが、多くはありませんので、出会えると嬉しいです。子供も可愛かったです。

拝殿前の狛犬さんも立派で、右の狛犬さんの足元にはなぜか蛙も。帰宅後に蛙についてググってみたのですが、情報はなく、謎です。

そして、珍しかったのが神紋です。「福包み」と呼ばれる袋紋です。手水鉢に刻まれていたり、拝殿幕に描かれていたり、さらにはお賽銭箱がまさに袋でした。

袋紋自体かなり珍しいもののようですが、この「福包み」の袋紋というのは、こちらの大鳥神社でしか見られないものみたいです。

僕は袋紋自体初めて見ましたし、そのような神紋があることも初めて知りました。いいものが見れました。

また、御朱印を頂いた際に、「都電神社巡り」のパンフなるものを頂きまして、こういうのを見てしまうと、どうしても全部巡ってみたくなってしまい、大変困るんですよね…。

都電神社巡りは、北区にある七社神社のHPにもその案内が出ています。

こちらに載っていた神社は大鳥神社の他は、七社神社、尾久八幡神社、天祖神社の三ヶ所で、数も多くありませんので、頑張ればその日のうちに行けそうなので、心は揺れます。

さらに、大鳥神社の恵比寿神は「雑司が谷七福神」の一つに数えられていまして、「雑司が谷七福神めぐり」の案内もありました。

こちら、豊島区の観光協会のサイトにも掲載されています。

https://www.kanko-toshima.jp/?p=we-page-entry&spot=261038

七福神巡りは、大鳥神社以外は寺院が中心のようですが、やはり興味は惹かれます。

都電神社巡り、雑司が谷七福神巡りと、もうあちらもこちらも気になるところだらけですが、好奇心のままに進むとなんだか収拾がつかなくなりそうでしたので、この日はそれらは断念し、事前に決めていたルートを逸れないことを嫁と確認します。

危うくとんでもない距離を歩くとこでした。ギリギリ思い止まりました。

他の神社も寺院も、また別の機会の楽しみにとっておくこととします。

そして予定通り、続いては近くにある鬼子母神堂へと向かうことにします。

まずは最初の大鳥神社、参拝できてよかったです。

 

御朱印

雑司が谷大鳥神社では、二種類の御朱印を頂くことができます。

まずこちらが、大鳥神社の御朱印です。

雑司が谷大鳥神社の御朱印

 

続いてこちらが、雑司が谷七福神の恵比寿神の御朱印です。

雑司が谷七福神の恵比寿神の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都豊島区雑司が谷3-20-14です。

雑司が谷大鳥神社の公式サイトはありません。公式のFacebookはこちらです。
https://www.facebook.com/ootorijinja/

 

電車

副都心線 「雑司が谷駅」から徒歩3分。

1番出口より地上に出て目の前の道路を右手に進みます。少し先に都電荒川線の踏切があり、そこを渡ってすぐです。

都電荒川線 「鬼子母神前駅」から徒歩3分。

荒川線の線路沿いを、池袋・大塚方面に歩いてすぐです。

その他、丸ノ内線の「東池袋駅」、各線の「池袋駅」からも徒歩圏内になります。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。近隣にパーキングがいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

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