高千穂町の上野にある柚木野神社の参拝レポートです。
読み方は「ゆのきのじんじゃ」です。年神様と山神様が一緒に祀られている珍しい神社で、狩猟や田植えにご利益があるといわれています。松の木瘤で作る人形を使った伝統的な「柚木野人形芝居」が伝承され、氏神の祭礼にて上演されています。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
高千穂の「柚木野神社」へ
柚木野神社は、この日僕たち夫婦が高千穂にて訪れる6社目の神社です。
立ち寄る神社、回る順番などは、事前にそこそこ綿密な計画を立て、高千穂にやって来ました。故に、おおまかな地図も頭には入っております。
ここまで訪れた5社も、道に迷うことなくすんなりと辿り着きました。
しかしです。
次に訪れる、こちらの記事で紹介する柚木野神社と、その次に訪れる黒口神社が、場所的には少々不安な二社なんです。
どちらも地図上には表示されていますので、近くまでは行けるかと思うのですが、ストリートビューが見れないエリアでして、どの道からが神社の入口に続いているのか、不明なんですよね。
さらには二社とも情報自体が少ないんです。
つまり、足を運ぶ人も少ない、かなりマニアックな部類に入る神社なのではないかと。
ここまで参拝した5社も、境内では誰一人お会いしていませんので、そういう意味では既にマニアックな神社しか参拝していないのかもしれませんけれど。
すみません、マニアックというのも失礼な言い方かもですけど、ポピュラーではない、とかディープなとか、とにかく訪れる人が極めて少ないという、そんなニュアンスだと思ってください。
5社目に訪れた下野八幡大神社は、巨木が何本も聳える、神秘的な神社でした。
その感動をキープしつつ、次の柚木野神社へと向かいます。
場所は不明瞭な部分もありますが、とりあえず近くまで行けばなんとかなるだろうと。
下野八幡大神社より国道325号へと戻り、南下してすぐの交差点を右折し、神話アグリロードという道に入ります。
そして地図を頼りに少し先の路地に入り、細い道を進んで行きますと、少し開けた場所に出まして、左手に鳥居が見えました。
無事到着です。
広い駐車場もありました。
ご由緒
ご祭神は、大山祇神(おおやまつみのかみ)、大年神(おおとしのかみ)、御年神(みとしのかみ)、若年神(わかとしのかみ)、菅原道真公(すがわらみちざねこう)の五柱です。
大山祇神は山の神様、大年神と御年神と若年神は豊かな実りをもたらす収穫の神様、菅原道真公は学問の神様です。
創建の年代は不明です。
かつては年神様と山神様が相殿に祀られ、年大明神と称されていました。井川の元という地に鎮座していましたが、明治4年に現在の地に遷座し、近隣の小社や菅原道真公を合祀し、柚木野神社へと改称されています。
この地域では、松の木瘤を利用して作る人形を使った伝統的な芝居、「柚木野人形芝居」が伝承され、氏神の祭礼にて上演されています。
また、毎年秋の彼岸の入りから彼岸明けまでの一週間、朝から夕方まで飲み食いをして、神社の神様の御子守りをする習慣が現在も続いています。
年神様と山神様が一緒に祀られている珍しい神社で、狩猟や田植えにご利益があるといわれています。
境内案内
こちらが柚木野神社の入口です。鳥居のすぐ向こうに社殿が見えます。
右手には石碑。
白い鳥居が綺麗です。境内に見える木々も大きなものが多いです。
一礼して鳥をくぐります。
石段を上がります。左手にはサルスベリ。
社殿へと進みます。ここまで高千穂で見た社殿とは、また少し違った造りの社殿です。
右手は杉林になっていて、大きな杉が何本も見えます。手前の一本が御神木です。
聞こえるのは鳥の声と風の音だけ。
反対側、左手には建物が一つ。社務所でしょうか。
参拝させて頂きます。
拝殿の天井には、草花や動物の天井絵。
しばし天井絵を眺めます。
拝殿を振り返りますと、こんな景色です。下の広いスペースに車は駐車できます。
社殿の右手奥も杉林です。
こちらは社殿を右斜め前から。
本殿の脇障子には彫刻が施されています。
反対側、今度は社殿を左斜め前からも。
左の脇障子は透かし彫りになっています。
参拝を終え、柚木野神社を後にします。
参拝を終えて
柚木野神社は、境内も広くはなく、社殿も小ぶりでして、ここまで高千穂にて参拝した中で一番小さな神社でした。
「ゆのきの」という読み方がなかなか覚えられず、僕も嫁も何度も間違えていたのですが、参拝の直前辺りには、なんとか頭に入りました。ギリギリセーフです。
少し心配していたアクセスの方も、問題なく到着できましたし、目の前には広い駐車スペースもありまして、安心して参拝できました。
まず、入口の白い鳥居が綺麗でした。後方は木々が茂る森になっていますので、その中で白というのは目を惹くんですよね。鳥居の先に見えた社殿も、白っぽい感じが基調の建物でしたので、同じく目を惹きました。
境内の右手は杉林になっていて、御神木をはじめ、大きな木が聳える景色も素敵でした。
社殿もこれまで高千穂で出会った建物とは少し変わっていて、どこかお堂のような、お蔵のような、そんな雰囲気もある建物だな~と。
拝殿にはたくさんの天井絵が描かれていまして、ゆっくりと眺めさせて頂きました。
本殿の脇障子には彫刻が施されていたのですが、何の彫刻なのかはわからず…。そういうとき、聞ける人がいたらいいな~とは思うものの、境内には人の気配など全くなく、静まり返っていました。聞こえてくるのは、ウグイスの声と風の音だけです。
訪れたのが4月の中旬でして、どこの神社でも、うぐいすがめっちゃ鳴いてました。
東京にいますと、そんなにウグイスの声を耳にする場所ってないですけれど、高千穂ではそこら中から「ほーほけきょっ」が聞こえてきました。
静かな境内にて、気持ちのいい時間を過ごすことができました。
この地域では、松の木瘤で人形を作り芝居をする、柚木野人形芝居というが伝統になっているとのことなので、そちらもいつか是非見てみたいものです。ずっと祭礼時に演じられてきたそうですが、最近は不定期になっているみたいですが。
柚木野神社にて、高千穂の神社を6社巡ったことになりますが、どこもそれぞれ違った魅力があり、興味が尽きることがありません。
柚木野神社、参拝できてよかったです。
続いては、少々奥地にある、黒口神社へと向かいます。
御朱印
柚木野神社の御朱印はありません。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は宮崎県西臼杵郡高千穂町上野932です。
柚木野神社の公式サイトはありません。
駐車場
鳥居の向かい側に公民館のような建物があり、そちらに広い駐車場があります。
トイレ
ありません。
周辺のパワースポット
高千穂の神社巡り
高千穂の神社マップや神社巡りについては、こちらの記事でまとめてあります。
高千穂町の神社一覧
著者が参拝した高千穂町の神社の一覧です。