渋谷区にある東郷神社の参拝レポートです。
読み方は「とうごうじんじゃ」です。日露戦争でロシアのバルチック艦隊を破った英雄、海軍軍人の東郷平八郎をお祀りした神社です。その武運から勝利の神様として信仰を集めています。原宿駅か明治神宮前駅が最寄り駅です。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
東郷平八郎をお祀りする「東郷神社」へ
原宿で神社といえば明治神宮が有名かと思うのですが、もう一つ東郷神社という著名な神社があるんです。
この日は嫁と二人で、同じ渋谷区の千駄ヶ谷にある鳩森八幡神社を訪れました。大きな富士塚があって、そこに登りたくて行きました。鳩森八幡神社への参拝を終えた後、せっかくなので近くに他の神社があれば参拝してみようと。
そして地図を見たところ、少し歩きますが近くに東郷神社があるのを見つけました。
僕は若かりし頃、東郷神社には参拝したような記憶がなんとなくあるのですが…もう20年以上前かと思いますし、かなり曖昧でございます。
さらには恥ずかしながら、今回その名前を見るまでは、存在自体すっぽり抜けてしまっておりました。
軍人を神格化しお祀りした神社としては、乃木希典をお祀りした六本木の乃木神社、児玉源太郎をお祀りした江の島にある児玉神社、そしてこちらの東郷神社などが、有名どころではないかと思います。
僕は児玉神社には近年も参拝しておりますが、乃木神社には実はまだ一度も足を運んだことがありません。そして東郷神社は記憶が曖昧。日本人なら、どこもしっかり参拝してはおきたい神社であるのに、この体たらく。
しかしこうして神社巡りを始めてから、ちゃんと東郷神社への参拝機会を得たのは、何かのご縁。
東郷平八郎といえば、日露戦争を勝利に導いた英雄です。そんな東郷さんをお祀りしている神社であれば、改めてしっかりご挨拶をさせて頂かねば。
そんな気持ちを抱きつつ、向かうこととなりました。
千駄ヶ谷から原宿まで歩くとそこそこの距離があるのですが、8月の暑い中、汗を拭き拭き歩きます。
歩くこと10分ほどで、東郷神社の入口に到着です。
しかしどうやら表参道の入口ではないっぽかったので、さらに歩き正面の方まで向かいます。境内はけっこう広いようで、そこそこ長い道のりを汗だくになりながら歩きました。結局鳩森神社から20分程掛かってしまったかと。
東郷神社の表参道に到着です。
ご由緒
ご祭神は、東郷平八郎命(とうごうへいはちろうのみこと)です。
東郷平八郎は幕末から明治時代を生きた薩摩藩士の軍人です。日本海軍の指揮官として、日清戦争、日露戦争の勝利に大きく貢献した人物です。日露戦争の際には、当時世界屈指の戦力を誇っていたロシアのバルチック艦隊を一方的に破り、歴史的な勝利を収め、世界からも大きな注目を集めました。名提督であり、英雄「大東郷」として知られています。
創建は昭和15年です。昭和9年に東郷が亡くなると、全国各地からこの世界的な英雄を神社にお祀りして欲しいと言う要望や献金が集まり、明治神宮にも近い現在の場所が選ばれ、神社が創建されます。鎮座祭は海軍記念日である5月27日に行われました。
昭和20年には東京大空襲で社殿が焼失してしますが、昭和39年に再建され、現在に至ります。
平成元年には左翼によるテロの被害に遭い、本殿などが一部損壊しますが、幸いにも死傷者は出ませんでした。
日清戦争、日露戦争を勝利に導いた東郷平八郎の武運から、勝利の神様として、崇敬されている神社です。
境内案内
東郷神社の入口は明治通り沿いです。
一礼して鳥居をくぐります。緑が多く気持ち良い参道です。この日は天気にも恵まれていました。暑かったですが。幟がカラフルです。
参道を進んだ先には池があります。神池です。亀がたくさん甲羅干しをしていました。
池の向こう側には東郷記念館。結婚式などにも使われる建物です。なんとビアガーテンもありました。
ビアガーデンの誘惑に一瞬負けそうになったのですが、気を取り直して参道に戻ります。こちらは神橋から見た神池です。
その先に階段があり、上がったところに狛犬さん。少し変わった狛犬さんです。なんとなくスフィンクスぽいですね。初めて見るタイプの狛犬さんです。
そのまま進むと開けた場所に出ます。右手には大きな門が。拝殿へと続く神門です。灯籠も立派です。
門に向かって左手に手水舎。
手水舎ではひょうたんからお水が出ていました。ひょうたんと言うのは僕はここで初めて見ました。珍しいですね。
手水舎の近くには、ご由緒書きです。
石段を上り神門に進みます。門の奥には拝殿が見えます。
門の扉には立派な紋章。上は皇族の菊、下は東郷家の蔦の葉(つたのは)の家紋とのこと。
神門の先はさらに景色が開けます。
拝殿前には狛犬さん。こちらは左の狛犬さん。筋肉隆々で逞しいです。
こちらは右の狛犬さん。
参拝させて頂きます。
境内を散策。とても開放感のある境内です。隅にもう一つ社殿が見えます。
こちらの境内社は「海の宮」です。海軍・海事・水産関係者の霊をお祀りしています。
海の宮の前辺りから見た拝殿はこんな感じ。
一通り境内を散策し、拝殿に向かって左手にある社務所へ。こちらで御朱印を頂きました。
社務所ではキティちゃんの御朱印帳が。コラボしているっぽいです。
御朱印を頂き、拝殿を後にします。こちらは拝殿側から見た神門。
門を出て右側を進んだ場所に、「海軍特年兵の碑」がありました。海軍史上最年少、14歳で兵隊になられた方々の碑です。
その奥には少し広くなった場所があり、「潜水艦勇士に捧ぐ」と書かれた「潜水艦殉国碑」です。参道にもいたスフィンクスのような特徴的な狛犬さんがこちらにも一対。碑の前には魚雷模型もあります。
その反対側辺りに、もう一つ拝殿へと続く階段がありました。こちらも雰囲気があって素敵です。そして一通り周辺を散策した後、東郷神社を後にしました。
参拝を終えて
僕は東郷平八郎さんに関しては、日露戦争で歴史的な勝利を収めた軍人で、当時最強といわれたロシアのバルチック艦隊を破り、日本史上でも重要な役割を果たした人物であることは、存じております。
しかしながら、そんな東郷さんが神格化され、お祀りされている神社が、原宿のこんな場所に鎮座しているということを、ほぼ忘れかけておりました。申し訳ございません。
日本人でありながら、恥ずかしい限りでございます。
原宿の神社と言えば、明治神宮を真っ先に思い浮かべる人が大半かとは思うのですが、ぜひ東郷神社にも多くの人に足を運んで欲しくなりました。
僕ももし神社巡りをしていなかったら、こうして訪れることはなかったかもしれません。きっと呼んでもらえたのだと、そんなふうにプラス思考で考えております。
東郷様には、しっかりとご挨拶をさせて頂きました。
勝利の神様としてもご利益があるとのことでしたので、そういった意味でもしっかりお参りをしてきました。今後の人生、笑って死ねるようにと。それが一番の勝利な気がしていますので。
夏の暑い日の参拝でしたが、たくさんの緑に癒されました。拝殿前の空間は、塀に囲まれているのですが、にもかかわらずとっても開けた感じがして、不思議な雰囲気がありました。
拝殿前だけではなく、神池の景色も、参道の景色も素敵でした。
参道の途中と潜水艦殉国碑いらっしゃった狛犬さんが、どことなくスフィンクスのような容姿でして、印象に残っています。このタイプの狛犬さんは初めて見ました。元は築地の国立がんセンターに建っていた、有栖川宮威仁親王の御銅像台座の四隅にあったもので、高松宮殿下から下賜された獅子だそうです。
初めてといえば、手水舎のひょうたんというのも初めて見ました。
参道のカラフルな幟は、日露戦争でバルチック艦隊と戦った際に掲げていた、Z旗という旗だそうです。
珍しいものをいくつも拝見できました。
キティちゃんと東郷さんのコラボ、というのもまたそのギャップがいいものですね。
東郷神社と同じく軍人をお祀りした、乃木神社、児玉神社にも、近々足を運びたいと思っております。
まずは東郷神社、参拝できてよかったです。
この後僕と嫁は、せっかく原宿にいるのでと、明治神宮に向かいました。
御朱印
こちらが東郷神社の御朱印です。
上記の他、各月で限定の御朱印が授与されていますので、公式サイト内の授与品ページにて、ご確認ください。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、8時から17時までです。開門時間は4月~10月が6時、11月~3月が6時半から、閉門は17時です。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都渋谷区神宮前1-5-3です。
東郷神社の公式サイトはこちらです。
https://harajukutogo.wixsite.com/togojinja
電車
①JR山手線 「原宿駅」から徒歩7分。
原宿駅の竹下口から出て、竹下通りをまっすぐ進みます。明治通りに突き当ったら左折。少し歩くと左側に鳥居が現れます。
②千代田線・副都心線 「明治神宮前駅」から徒歩7分。
5番出口より明治通りに出てまっすぐです。しばらく歩くと左側に鳥居が現れます。
原宿駅からでも明治神宮前駅からでも距離は同じくらいです。
駐車場
お隣に「東郷パーキング(神宮前タワービルディングの地下駐車場)」がありますので、そちらに駐車するのがベストかと思われます。近くには他にもコインパーキングがあります。
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