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戸隠神社・中社(長野市)の御朱印と見どころ

長野市にある戸隠神社中社の参拝レポートです。

戸隠神社(とがくしじんじゃ)は五社からなる神社で、中社はその一社です。

読み方は「ちゅうしゃ」で、天然記念物にも指定されている樹齢約900年の三本杉や、社殿には狩野派の天才絵師といわれた河鍋暁斎による龍の天井絵があることでも知られています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

戸隠神社「中社」へ

戸隠五社を巡ろうと、嫁と二人、夏の戸隠にやって来ました。

長野駅からバスにて戸隠へと向かい、まずは長い石段のある宝光社に参拝。

続いては、宝光社から「神道」という山の中を歩き、火之御子社へ。

宝光社の参拝時に雨が降り出しましたが、火之御子社に着いた頃にはいつの間にか止みまして、雨上がりの気持ちいい空気に。

火之御子社からは再び神道を歩き、中社へと向かいます。

火之御子社を出発し10分ほどで、景色は森の中から家々のある生活空間へと変わり、中社へと真っ直ぐ続く参道に出ます。

僕たちはこの日は戸隠の宿坊に宿泊予定でして、そちらが中社のすぐ近くにありますので、まずは荷物を預けてしまうことにします。そこそこ重い荷物を背負って歩いていましたので、身軽になりたかったので。

お世話になるのは、高山坊さんというこちらの宿坊です。

時間はお昼でして、チェックインにはまだまだ時間があったのですが、快く荷物を預かってくださるどころか、部屋ももう使わせてくださいました。ありがたい限りです。

荷物を置き身軽になった僕たちは、中社の参拝前にランチをすることに。

中社近くでは、「うずら家」さんというお蕎麦屋さんが有名なのですが、そちらがちょうど定休日でしたので、高山坊にてお勧めのお蕎麦屋さんをお聞きしたところ、「仁王門屋」さんというところを紹介して頂きました。

で、紹介して頂くままに、仁王門屋で蕎麦ランチ。

仁王門屋さん、とっても美味しかったです!ついつい日本酒も頼んでしまいました。デザートに食べた蕎麦ソフトクリームも美味かったですし、いいお店を紹介して頂きました。

そして美味しいランチに満足し、ほろ酔いで中社へと向かいます。

仁王門屋より参道の坂を歩いて行きますと、前方に鳥居が見えてきました。

中社に到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)です。天岩戸にお隠れになった天照大神を外に出すため、岩戸神楽を創案し、知恵を授けたといわれている神様です。

創建は平安時代中期の寛治元年です。奥社の相殿として創建されました。

別当が「当山は三院たるべし」という夢告を受け、奥院(現在の奥社)と宝光院(現在の宝光社)の中間である現在の地に、中院(現在の中社)として創建されたといわれています。

奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなる戸隠神社の一社です。

境内には、樹齢約900年といわれる大きな三本杉があり、天然記念物にも指定されています。

平成15年には、狩野派の天才絵師といわれた河鍋暁斎による「龍の天井絵」が復元されています。

 

境内案内

こちらが中社の入口です。鳥居の先は木々の緑。

 

鳥居に向かって左手に、大きな杉。三本杉の一本です。

 

同じく右にも大きな杉。こちらも三本杉の一本です。

 

鳥居の左脇には、戸隠神社の歴史や写真が紹介されています。

 

一礼して鳥居をくぐり境内へ。

 

左右には狛犬さん、その先に石段があり、前方に見える大きな杉が、三本杉のうちの残り一本です。

 

狛犬さんにご挨拶。こちらが左の狛犬さん。

 

こちらが右の狛犬さん。

 

右手に見える茅葺き屋根の建物は、境内社である中社五斎神社の拝殿です。その手前には招魂碑がありましたので、手を合わせます。

 

参道に戻り石段を上がります。右の杉は三本に分かれていて、最初はこちらだけで「三本杉」だと思ってしまいました。そうではなく、この三本で「三本杉の一本」とのこと。少々ややこしいですけど。

 

石段を上がると、前方には石橋があり、その先に少し長めの石段と社殿です。

 

三本杉の足元にも、ちゃんと「この杉は『三本杉』の内の一本です」と書かれてますね。

 

しばし杉を見上げます。

 

進みます。真っ直ぐ延びる石段とは別に、左には緩やかな女坂もあります。

 

右に手水舎です。お清めをします。左奥には境内社も見えましたので、後ほど行ってみることに。右奥はトイレです。

 

反対側、左手はこんな感じです。

 

石段の左右には灯籠が並んでいて、彫刻も施されています。

 

石段を上がります。

 

ほろ酔いでの石段は意外ときつい。

 

石段を上がり切りますと、前方に社殿です。左の御神木の杉もでかい。

 

左右には二対の狛犬さんです。こちらは左側。手前が古く後ろが新しいもののようです。手前の狛犬さんは特徴のある容姿です。

 

こちらが右側。同じく手前の古い狛犬さんに惹かれます。

 

三本杉もそれぞれでかかったですけど、こちらの御神木もかなりの大きさです。

 

拝殿へと進みます。

 

右に青龍殿と書かれた宝物館と参集館です。宝物館は残念ながらコロナ禍で閉館中のようです。

 

左手はこんな感じで少し広くなっています。社殿の左に位置している建物は社務所です。

 

拝殿の前へ。紋幕には菊紋です。

 

参拝させて頂きます。社殿内の撮影は禁止です。脇からは龍の天井絵も見えました。

 

拝殿を振り返りますと、こんな景色。

 

こちらは社殿を右斜め前から。

 

境内の右奥には、石灯籠と滝です。

 

境内に滝が流れる神社、素敵です。こちらの滝は「さざれ滝」という名前がついているみたいです。水の音が心地よい。

 

滝の前からですと、本殿の姿も見えます。

 

宝物館の後ろには、蔵のような建物もちらっと見えました。

 

こちらは滝の手前から見た御神木です。上には大きなハチの巣も。

 

授与所にて御朱印を頂きます。

 

こちらは社殿を左斜め前から。

 

こちらは女坂を上から。

 

社務所から左手には西参道。中社の駐車場はこの先です。

 

西参道を鳥居まで歩いてみます。こちらが西参道の手水舎です。

 

西参道の鳥居を一度出て、境外から見ますと、こんな感じです。

 

西参道から社殿前へと戻り、石段を下ります。

 

手水舎の奥にある境内社へ。境内社は瀧津姫命をお祀りする日吉社でした。

 

日吉社の後ろにも石祠が見えましたので、そちらにも参拝。

 

五斎神社の拝殿脇から、五斎神社本殿にも通常は参拝できるようなのですが、鳥居の建て替え工事中でして、遥拝所ができていたので、そこから参拝。

 

一礼して境外へと出て、三本杉のうち二本を間近に見上げ、中社を後にしました。

 

参拝を終えて

宝光社、火之御子社と参拝し、中社は戸隠にて僕たちが訪れる三社目の神社です。これまでの三社の中では参拝者の姿も一番多く、賑わっていました。

参道の坂を上がりますと、まず目に飛び込んでくるのは大きな杉です。

鳥居に向かって左右に一本ずつ、そして前方の石段の少し右にもう一本の計三本で、「三本杉」です。石段の杉が三本に分かれて伸びている杉なので、ちょっとややこしいんですけどね。それだけで「三本杉」なのかと思いきや、こちらは「三本杉の内の一本です」って書かれてますので、一瞬「?」ってなりましたけど。

三本杉はそれぞれ間近に眺めさせて頂きまして、どれも大きくて迫力満点でした。素晴らしかったです。

石段を上がり切った先、左手にも大きな杉の御神木がありまして、そちらもでかくて迫力がありました。上の方には大きなハチの巣もくっついてました。

参道には全部で三対の狛犬さんがいらっしゃいます。上の古い狛犬さんが一番特徴のある容姿でした。一見すると怖いお顔なんですけど、見ているうちにとっても可愛らしく見えてきます。

落ち着いた雰囲気の社殿の天井には、河鍋暁斎により描かれた龍がいて、普通に見ることができます。拝殿を上がって右に回り、横からですとよく見えるかと。

社殿の中が撮影禁止ですので、戸隠神社の公式サイトより、龍の天井絵を引用で紹介させて頂きます。


(画像引用元:https://www.togakushi-jinja.jp/

この天井絵の龍は、戸隠神社の御朱印帳にも描かれています。

大きな杉や天井絵など、魅力的なものがあれこれある境内ですが、僕が一番印象に残っているのは、境内右手奥にあった「さざれ滝」です。

境内に滝が流れる神社というのは、そうあるものではありませんし、それだけでも素敵なのですが、その水音がまた心地よく、けっこう長い時間を滝の前で過ごしてしまいました。ずっとそこにいたくなるくらい、お気に入りの場所でした。

重い荷物も背負わず、美味い蕎麦を食べ、美味い酒を飲み、素敵な神社に参拝する。なんだか最高に贅沢な気がします。

授与所では御朱印の他に「白澤圖(はくたくず)」という御守りも頂きました。

白澤は戸隠神社の神主家に伝わる神獣で、疫病除けや旅の道中安全の魔除けとして信仰されてきたそうです。

白澤圖は御朱印の項で紹介しようかとも思ったのですが、御守りということでこちらにて紹介させて頂きました。白澤圖を頂けるのは、奥社、中社、宝光社の授与所になります。

白澤圖を今回の旅の御守りとさせて頂きます。

戸隠神社の中社、参拝できてよかったです。

中社を後にした僕たちは、すぐ近くの宿坊へと戻ります。中社を出たのと同じくらいに雨が降り出し、その後は本降りに。

夕方は宿坊の部屋にて、ただただ雨の音を聞きながら過ごしました。普段の生活では、そんなふうに過ごすことって滅多にありませんので、それもまた贅沢な時間でした。

宿坊の夕飯は食べきれないくらいたくさんで、御神酒も頂きました。その夜は爆睡。

翌日は朝イチで奥社と九頭龍社に向かう予定です。

 

御朱印

こちらが戸隠神社・中社の御朱印です。

上記の他、中社の授与所では、火之御子社の御朱印も頂けます。また、冬季は五社全ての御朱印が中社の授与所にて頂けます。

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は長野県長野市戸隠中社3506です。

戸隠神社の公式サイトはこちらです。
https://www.togakushi-jinja.jp/

 

電車&バス

長野駅からバスが出ています。7番バス乗り場から約1時間、「戸隠中社」で下車しますと、目の前です。

 

駐車場

西参道の入口に20台ほどの「西参道入口駐車場」、その少し先に約100台駐車できる「中社西駐車場」の2か所あります。


(画像引用元:https://www.google.com/maps/


(画像引用元:https://www.google.com/maps/

 

トイレ

中社の表参道手水舎の奥と、中社西駐車場の2か所にあります。


(画像引用元:https://www.google.com/maps/

 

周辺のパワースポット

 

戸隠五社巡り

戸隠神社は五社からなる神社です。五社巡りについては、こちらの記事でまとめてあります。

 

長野市の神社一覧

著者が参拝した長野市の神社の一覧です。