鹿児島市の桜島にある月讀神社の参拝レポートです。
読み方は「つきよみじんじゃ」です。月読神社とも表記されます。桜島港近くに鎮座していて、フェリーターミナルから徒歩で行ける神社です。桜島で一番大きな神社になります。境内には桜島や鹿児島市街地を見渡せる小さな展望台もあります。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
桜島の「月読神社」へ
この日は、5泊6日で出掛けてきました、嫁と二人での鹿児島旅行5日目です。
前日は鹿児島市街の天文館のビジネスホテルに宿泊しました。で、朝食をとってから市電で鹿児島港まで移動し、フェリーで桜島へ。
あの桜島に自分が上陸できるというのが不思議でもあり、朝からだいぶテンションも上がっていて、フェリーでもそこそこはしゃいでしまいました。いいおじさんが。
そして上陸を果たし、まずはレンタカーを借り、島の反対側にある「黒神埋没鳥居」へと向かいます。大正時代の大噴火により噴石などで埋もれてしまった鳥居が、当時のまま残されている場所です。
埋没鳥居までは、フェリーターミナルから車で30分ほどでした。
桜島にて最初に訪れた場所にて、噴火というものの力を目の当たりにしました。
また、道中では、灰が積もったまま走っている車なども目にしまして、噴火が日常の中にある桜島って凄いなと。
埋没鳥居を後にして、続いては「湯之平展望所」へ。
桜島にはいくつか展望台があるのですが、その中でも一番高いところにあり、一般の人が立ち入れる最高地点の展望台です。
雲が掛かってしまってはいましたが、山肌を近くに見ることができました。
おまけにこんな可愛い猫ちゃんたちにも遭遇。
しばし展望台からの眺望を楽しんでから、続いては嫁のリクエストで「叫びの肖像」へ。
2004年に行われた長渕剛さんの桜島コンサートの跡地に造られたモニュメントです。
像と同じポーズをとって記念撮影したり、またもやそこそこはしゃいでしまいました。いいおじさんが。
で、レンタカーが2時間制でして、ぼちぼち時間が近づいてきましたので、フェリーターミナルまで戻り返却します。
そこから桜島で予定していたのが、あと一か所。
こちらの記事で紹介します、月讀神社です。
桜島で一番大きな神社とのことですし、フェリー乗り場からは歩いてすぐでしたので、ぜひ参拝しておきたかったんです。
レンタカーを返却し、緩い坂道を上がっていくこと2~3分。
左手に石段と鳥居が現れました。
月讀神社に到着です。
ご由緒
ご祭神は、月読命(つきよみのみこと)です。月を神格化した神様ともいわれ、夜を統べる神です。天照大御神の弟であり、素戔鳴尊の兄です。
邇邇芸命(ににぎのみこと)、彦火火出見命(ひこほほでみのみこと)、鵜草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)、豊玉彦命(とよたまひこのみこと)、木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)が合祀されています。
創建の年代は不明ですが、飛鳥時代から奈良時代にかけての和銅年間とも伝えられています。現在の地より南の赤水宮坂という地に鎮座していましたが、江戸時代前期の寛永2年に、島津家久公の命で浜辺に遷座し、その後の天明年間の洪水被害により、寛政10年に元の地に遷座します。大正3年の大噴火では、社殿や御神宝が溶岩の下に埋没してしまい、御神体が鹿児島市内の照国神社に遷されますが、昭和15年に現在の地に再建され、遷座しています。
桜島では一番大きな神社で、桜島港からも近く、境内にある展望台からは、桜島や鹿児島市街地などを望むことができます。
境内案内
フェリーターミナルから歩いてすぐ、こちらが月讀神社の入口です。石段と社号碑、その先に鳥居。
鳥居は遠めに見ると銅かと思ったのですが、石でした。立派な鳥居です。
一礼して鳥居をくぐり境内へ。参道の左右には木々が茂っています。ちょっと南国っぽい感じも。
参道を進みます。左右に灯籠、門守社、その先に鳥居が見えます。
こちらが左の門守社。緑と赤が綺麗です。
こちらが右の門守社。どちらも石垣の上に建てられています。
その先に二の鳥居です。
景色が開け、前方には赤と白の社殿。
二の鳥居をくぐります。社殿の後ろの松も素敵で、美しい景色になっています。左手に御朱印の授与所がありましたが、残念ながら閉まっていました。
右手にご由緒書きです。
進みます。こちらが拝殿の正面です。
拝殿の左手前に手水舎。脇には立派な松も。
お清めをします。龍がいます。
拝殿へ。
参拝させて頂きます。
拝殿を振り返りますと、こんな景色。
こちらは社殿を右手側から。拝殿は奥行があり、けっこう大きいです。本殿も見えます。
社殿の右手奥には、境内社の稲荷神社。後方は森です。
こちらは稲荷神社の前から見る本殿。
そこからさらに右手に、高濱虚子(たかはまきょし)の句碑です。すみません、写真ちょっと遠いですけど。碑には「熔岩に秋風の吹きわたりけり」。高濱虚子は明治~昭和の俳人・小説家です。
句碑の反対側に、展望台へと続く石段です。行ってみます。
ここからは雄大な桜島の景色を眺めることができるとのことでしたが…あいにく雲が多く見えず。
海は少し見えました。
展望台の石段を戻り、少し入口の鳥居側の方に行きますと、戦没者の慰霊塔と忠魂碑です。
拝殿前に戻ります。向かって右手、おみくじの授与所は開いていました。
月讀神社を後にします。
参拝を終えて
憧れの桜島に上陸し、島で一番大きな月讀神社への参拝もできました。
月讀神社の境内は緑も多く、とっても気持ちよかったです。
入口の鳥居からは、木々の茂る少し南国っぽい参道を通り、そこを抜けるといっきに景色が開けます。周囲を緑に囲まれ、立派な松が何本も聳え、その中に赤と白の社殿が鎮座する景色は美しかったです。
社殿の周りだけではなく、手水舎も素敵でしたし、ご由緒書きの周囲の緑なんかも、手入れが行き届いていました。
きっと大事に守ってくださっているんだと思います。
桜島という場所柄、噴火とは切っても切れない歴史があり、大変な目にも遭われてきた神社だと思いますので、こうして参拝できることが嬉しいです。
境内に入ったときには、一人だけ他の参拝者の方がいらっしゃったのですが、その方が帰られると、僕たち夫婦だけに。美しい境内を独占させて頂きました。
晴れていれば、展望台から桜島の山肌や錦江湾が綺麗に見えるようなのですが、残念ながらこの日は雲が多く、桜島は全然見えなかったです。海は少し見えました。
もう一つ残念といえば、御朱印が頂けなかったことでしょうか。
こればかりはタイミングなので仕方ありませんが、またいつか桜島に来いよと、そういうことだと勝手に受け取ることにします。
月讀神社を後にした僕たちは、すぐ近くにある「桜島 火の島めぐみ館」という道の駅まで歩いて向かいます。時間もちょうどお昼時でしたので、ランチをしつつ、桜島のお土産でも買おうかと。
しかしその途中、何やら大きなアナウンスが聞こえてきまして…なんとフェリーが、可動橋の故障により運航を中止していると。どうやら少し前からそんなことになっていたみたいです。つまり、桜島から出られないってことですね。これは、えらいこっちゃです。
僕たちはこの後、鹿児島市街に戻り、いくつかの神社を巡る予定でしたし、夜は居酒屋も予約してありますので、できればお昼のうちに戻りたい。他にも戻るルートはあるようですが、だいぶ遠回りになるっぽいので、運航の再開を願うばかりです。
とりあえず、フェリーも止まっていることですし、どうにもできませんので、予定通り道の駅に。
道の駅にはこんな立派な木がありました。何の木なのかわからなかったですけれど。
そして道の駅でランチをしようと思ったところ、激混みでして…だいぶ待つ感じでした。お昼どきというのと、フェリーの運休というのもあったかもしれません。ですのでランチは諦め、お土産を物色することに。魅力的なものがあれこれありました。
で、いくつかお土産を購入したのですが、さて、これからどうしたものかと。
とりあえずフェリー乗り場まで戻ってみたのですが、運休は続いていまして、待合室は多くの人で溢れていました。
僕たち夫婦も、午後の予定はもしかしたら絶望的かも…と思い始めていたそのときです。運航が再開できるとのアナウンス。
歓声が上がっていました。
結局1時間半ほど止まっていたみたいです。
再開したフェリーに乗船し、無事に鹿児島港に到着。降りた先にはテレビカメラまで来てました。
まさかのフェリートラブルはありましたが、憧れの桜島、楽しかったです。行けてよかった。
続いては、西郷隆盛をお祀りする、南洲神社へと向かいます。
御朱印
月讀神社に御朱印はあります。
しかし残念ながら僕の参拝時には宮司さんがご不在で、頂くことはできませんでした。
アクセス
住所は鹿児島県鹿児島市桜島横山町1722-8です。
桜島港フェリーターミナルから徒歩2分です。ターミナルを背にして右手の坂を上がって行きますと、左手にすぐ鳥居があります。
月讀神社の公式サイトはありません。
駐車場
数台駐車できる駐車場があります。鳥居の前を通り過ぎ、その先を左折して裏手の方から入る形になります。また、すぐ近くには道の駅の駐車場もあります。
トイレ
境内にはありませんが、すぐ近くのフェリーターミナルや道の駅にあります。
周辺のパワースポット
鹿児島市の神社一覧
著者が参拝した鹿児島市の神社一覧です。