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幸神社(宮島)の御朱印と見どころ

宮島にある幸神社の紹介

宮島にある幸神社の参拝レポートです。

読み方は「さいわいじんじゃ」です。かつては「さいじんじゃ」と称されていました。猿田彦神をお祀りしていて、道祖神社(どうそじんじゃ)とも称されています。本殿の後ろには御神体の陰陽石があります。厳島神社の境外末社になります。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

宮島の「幸神社」へ

宮島には、厳島神社だけではなく、他にもたくさんの神社があります。僕は嫁と二人で、そんな宮島の神社にできるだけ多く参拝しようと目論み、このたび上陸しました。

東京から三泊四日で広島にやって参りまして、その二日目と三日目を宮島散策につぎ込みます。

初日は弥山に登り、下山してからは残りの時間を神社巡りに。そのまま宮島内に宿泊し、翌日は朝食前に一度ホテルを抜け出し、厳島神社にも参拝します。

こちらの記事で紹介する幸神社には、そんな早朝参拝の帰り道に立ち寄りました。

フェリーが発着する宮島桟橋から厳島神社に向かうには、海岸の参道か、多くのお店が並ぶ表参道商店街(清盛通り)を使う人が多いかと思います。ほとんどの人が、そのとぢらかを使って向かうのではないかと。

ですのでその二本の参道からもう一本山の方にずれると、いっきに人は少なくなります。

幸神社は、そんな一本山側の「町屋通り」という通りから、少し入ったところにあります。地図に赤丸つけてみました。

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僕たちが宿泊していたホテルは、上の地図ですと幸神社のもう少し左で、さらに上の方です。宝寿院という寺院のお隣でした。

ですので、厳島神社、大願寺、多宝塔と早朝に回ってみた僕たちは、そのまま厳島神社の裏手を通り、町屋通りに出て、ホテルと幸神社に向かう形です。

厳島神社は朝の6時半に開門していまして、その時間はほどんど人がいません。大願寺と多宝塔も同じくです。

しかし、ゆっくりその辺りを散策していますと、あっと言う間に時間は7時半くらいになっていて、さすがにその頃になると、人の姿もそれなりに見掛けるようになります。とはいえ日中に比べますと、遥かに少ないですけれど。

早起きで歩き回っていましたので、おなかも減ってきました。幸神社に参拝したら、その後はホテルに戻って朝食ブッフェが待っています。

そんな朝食のことを考えつつ、人もまばらな厳島神社の裏手を通り、町屋通りを進み、幸神社を目指します。

 

ご由緒

ご祭神は、日本神話の神様で、道ひらきの神様である、猿田彦神(さるたひこのかみ)です。

創建の年代や経緯は不明です。

かつては、神仏習合の神様で、祇園精舎の守護神であり、疫病を司る神様でもある、牛頭天王(ごずてんのう)を祀っていたといわれています。

また、社殿の奥には陰陽石(子孫繁栄や災いを防ぐため祀られた、男女の生殖器の形状をした石)があり、道祖神の御神体といわれ、道祖神社とも称されていたそうです。道祖神は村の守り神、子孫繁栄、交通安全などの神様で、猿田彦神とも習合しています。御神体の陰陽石は、現在も本殿の奥にあります。

社名の幸神社は、道祖神のことを「塞の神(さいのかみ)」と呼ぶことから、「さい神社」と称され、それがいつしか「さいわい神社」に転じたのではないかと考えられています。現在、道祖神社とも称されています。町名も古くは牛王町でしたが、幸町へと変わっています。

かつては金鳥居があったとも伝えられています。

その社名や御神体などから、近年はパワースポットとしても人気のある神社です。

厳島神社の境外末社です。

 

境内案内

厳島神社、大願寺、多宝塔などを散策し、厳島神社の裏手を通って幸神社へと向かいます。

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左手には早朝の厳島神社です。綺麗です。

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厳島神社の社殿は、後ろから見ても魅力的です。そんな景色を楽しみつつ、歩きます。

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裏手からですと、社殿の屋根が葺かれたものであるのがよく見えます。

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厳島神社を過ぎ、表参道商店を戻り、広島信用金庫のある交差点を曲がり、町屋通りへ。

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幸神社は、町屋通りからさらに路地を入った先になります。「旅荘かわぐち」という宿を曲がった突き当たりですね。

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路地の先、あなごめしと書かれた柄杓の手前、左手が幸神社でした。到着です。ちなみに突き当たりのあなご飯のお店は、「あなご飯 和田」というお店で、あなご飯の名店として知られているそうです。

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こちらが幸神社の正面です。鳥居は厳島神社の大鳥居と同じ、四脚鳥居ですね。境内の左手には桜、右手にはモミジです。桜は少し花が残っていて、紅葉も赤い花が咲いています。

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鳥居の手前、右手に手水石と思われる石がありましたが、水がありませんでしたので、手をはたいてお清めをします。

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鳥居の右脇には御由緒書きです。

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一礼して石鳥居をくぐり境内へ。

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鳥居をくぐりますと、もう目の前が拝殿になります。いつ建てられた建物なのかはわかりませんでしたが、かなり古いものに見えます。参拝させて頂きます。

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拝殿の中を覗き込んでみますと、奥には本殿の姿も見えます。拝殿には灯りもついていました。

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中には額が何枚か掛けられているのも見えます。

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右手には、とっても古いもののように見える、苔むした石灯籠です。境内の灯籠はこちらの一基のみでした。

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拝殿を振り返るとこんな感じです。すぐ目の前が路地です。

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桜の花びらが残る境内を後にします。

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参拝を終えて

早朝に訪れた幸神社にて、僕と嫁は致命的なミスを犯しました。

それは、幸神社の御神体である「陰陽石」を見ずに帰って来てしまった、という大きな失態でございます…。

今回宮島の神社巡りをするにあたり、それなりに事前に下調べというのはしてから訪れたはずなのですが、幸神社の陰陽石に関しては、完全にチェック不足でした。

鳥居の脇にあったご由緒書きにも、ばっちり陰陽石に関する記述があったのに、まさか常に見れるものだとはわからず。

境内にて、脇の方から本殿の後ろを覗いてみると、そこには陰陽石の姿をいつでも目にすることができたみたいなんです。帰宅後にこちらの記事を書くにあたり、そのことを初めて知りました。

僕は東京在住ですので、遠く離れた宮島から戻った今となっては、再び参拝して見返すことも叶いません。

悔しいです。自分のチェック不足を呪いたい。

次に宮島を訪れた際には、幸神社にはもう一度参拝し、陰陽石をこの目で見たいと思います。次回の楽しみにとっておく、というプラス思考に切り替えます。

ちなみにですが、陰陽石がどんなものなのか、「ホテル宮島別荘」の若旦那さんがブログで紹介してくださっていますので、そちらを引用させて頂きます。陰陽だけに。

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(画像出典:https://miyajima-villa.jp/)

陰陽石は見逃してしまいましたが、早朝の清々しい空気の中、気持ちよい参拝はさせて頂きました。

幸神社の鳥居は、厳島神社の大鳥居と同じく、支えのような足が付いています。四脚鳥居と呼ばれるものです。幸神社の場合は、それが石段の上に建っているので、石段の高さに合わせて高さも調整されているものになります。

僕たちは前日に訪れた、同じ宮島内の荒胡子神社でも四脚鳥居を見ていますので、この辺りではもしかしたら、意外と多いものなのかもしれません。

境内には立派な桜の木もありました。まだほんの少しだけ花が残っていまして、花びらも散っていました。是非満開の季節にも来てみたくなります。右手にはモミジの木がありましたので、春の桜、秋の紅葉、どちらも楽しめる神社ですね。

幸神社に向かって右手にはあなご飯屋さんがありまして、お店の前を上っていく石段は、どうやら五重塔の前へと繋がっていたみたいです。後から地図を見ていて気付きました。

宮島は、街中の路地探検などしてみても面白そうな気がします。次回、陰陽石を見に再び訪れた際には、そういうのも計画に入れてみようと思います。

幸神社への参拝を終えた僕たちは、いったんホテルに戻ります。ホテルの脇には宝寿院というお寺があり、入口には千手観音が祀られていましたので、そちらにもお参りさせて頂きました。

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ホテルに戻った後は、美味しいブッフェ朝食を楽しみ、さらにはもう一度温泉に入り、チャックアウト。

続いて向かったのは、千畳閣と呼ばれる大きな建物がある、豊国神社です。

 

御朱印

幸神社の御朱印はありません。

(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は広島県廿日市市宮島町です。

町屋通りという通りから少し入ったところにあります。表参道商店街より一本内側の通りです。表参道商店街の駐在所や広島信用金庫のある交差点を、海とは反対側に曲がりますと、その突き当たりになります。宮島桟橋からは徒歩10分ほどになります。

幸神社の公式サイトはありません。厳島神社の公式サイト内に、境外末社としての掲載があります。
http://www.itsukushimajinja.jp/setumatusya.html

 

周辺のパワースポット

 

宮島の神社仏閣巡り

宮島にあるその他の神社や寺院については、全体をこちらの記事でまとめてあります。

 

廿日市市の神社一覧

僕が参拝した廿日市市の神社一覧です。