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小祝神社(高崎市)の御朱印と見どころ

小祝神社の紹介

高崎市にある小祝神社の参拝レポートです。

読み方は「おぼりじんじゃ」です。上野国七宮で、安産の神様としても信仰されていて、妊婦さんも多く訪れるという神社です。本殿は高崎市内で最古のもので、背面の彫刻や奉納額は市の重要文化財に指定されています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

高崎の「小祝神社」へ

まずですが、僕は失礼ながらこちらの神社の読み方を、なかなか覚えられませんでした。最初は普通に「こいわい神社」かと思ってたんですけど、参拝前に調べておりましたところ、「おぼり神社」と読むことを知りました。で、そこから何度も忘れては覚えを繰り返し、当日もじゃっかん怪しかったです。

嫁の方が一発で覚えてましたので、何度も嫁に聞き、半ば呆れられておりました。

自分の物覚えの悪さを呪いたい。

そんな小祝神社は、高崎にて僕たち夫婦が訪れた二か所目の神社です。

最初に訪れたのは、群馬県出身の英霊をお祀りする群馬縣護國神社で、その次に向かったのが小祝神社になります。

小祝神社は元々嫁が少々気になっていた神社でして、護国神社からもそう遠くありませんでしたし、時間的にも余裕がありましたので、足を運んでみることにしました。

僕たちは車での旅ではなく電車なので、まず最初の護国神社までは、高崎駅からタクシーで行っちゃいました。10分くらいだったかと思います。

そのタクシーでの移動中、護国神社の手前に「山田かまち美術館」があるのを見つけまして、僕も嫁も山田かまちの『~歳のポケット』を全部読んだりもしていたので、少々テンションが上がり、じゃあ護国神社の参拝後に美術館に立ち寄り、その後に小祝神社に行こうと。

急遽そんなコースになりました。

そして護国神社の参拝を終え、徒歩にて山田かまち美術館に向かったところ…

まさかの休館日でした…。

観る気まんまんでしたので、じゃっかん凹みはしましたが、こればかりは仕方ない。気持ちを切り替えて小祝神社へ向かうことに。

美術館から小祝神社は、地図を見る限りそこまで遠くはなさそうですが、歩くとなるとそこそこありそうではあります。ですのでタクシーを拾おうかと思ったのですが、全く見当たらず。

仕方なく歩き始め、途中でタクシーが来たら拾うこと。

しかしです。

地図を見つつ住宅街みたいなところを歩いてしまったため、タクシーなど来る気配もなく。

結局歩いたまま、小祝神社に到着してしまいました。

所要時間は30分ほどでした。

 

ご由緒

ご祭神は、少彦名命(すくなひこなのみこと)です。

少彦名命は、大国主命の国造りに力を貸した神様で、温泉、医薬、知識、酒造の神など、様々な性質を持った神様です。

創建の年代は不明ですが、平安時代前期の元慶の時代には、既に昇叙の記載があることから、それ以前であると考えられます。

延喜式神名帳にも小祝神社の名が記載され、当時の読み方で「オハフリ」と振られています。

現在の群馬県にあたる上野国で、格式ある十二社のうち、七之宮に列してきた神社です。

現在の本殿は江戸時代の中期に造営されたもので、高崎市内では最古の本殿になります。背面の彫刻や奉納額などは、高崎市の重要文化財にも指定されています。

安産の神様としても厚く信仰されていて、妊婦さんにも崇敬されている神社です。

 

境内案内

こちらが小祝神社の入口です。左手に社号碑。社号碑は長く群馬県知事をされていた小寺弘之氏による書です。

 

石鳥居には左右の柱に笹。

 

一礼して石鳥居をくぐり境内へ。右手が社務所、左手が駐車場です。

 

社務所には御朱印などの案内とともに、受付時間も15時までと出ています。この時点で14時40分くらいでしたので、ギリです。

 

左前方は保育園。石灯籠の手前には、左右に社号碑も見えます。

 

授与所は人の気配がありませんでしたが、扉が開いていましたので、いらっしゃる様子。後ほど御朱印を頂きに。

 

拝殿へと進みます。右の社号碑はだいぶ古いもののように見えます。

 

右の灯籠の足元には、古くなり字も薄れているご由緒書き。脇には立派なケヤキの御神木です。

 

数段の石段があり、その先が社殿です。

 

右に手水舎です。その後ろにも立派なケヤキの御神木。

 

ここまで来ますと拝殿の彫刻も少し見えてきます。左には絵馬掛所。木はヒノキでしょうか。

 

右には句碑で、その向こうには神楽殿。

 

左にご由緒書きです。

 

社殿は赤を基調とした建物。左右に狛犬さんです。

 

こちらが左の狛犬さん。

小祝神社の狛犬

 

こちらが右の狛犬さん。

 

拝殿の前へ。煌びやかな彫刻に目が行きます。

 

左右の木鼻には獅子と獏です。こちらが左側。

 

こちらが右側。彫刻の色合いも独特です。

 

正面、妻飾りは龍にどなたかが乗ってらっしゃいますね。扁額には「正一位小祝大明神」。

 

奥には鳳凰。参拝させて頂きます。

 

拝殿を振り返りますと、こんな感じです。

 

社殿の右手は広々してます。

 

クスノキの後ろに、いくつもの石碑が並んでいます。

 

こちらは拝殿を右斜め前から。右の妻飾りにも彫刻があるのも見えます。

 

さらに右手奥には、庚申塔や石祠。

 

奥へと進むと本殿もばっちり見えます。

 

本殿にも数々の彫刻。絵も描かれています。

 

奥にはクスノキが一本。その足元には石祠も。境内にはこちらからでも出入りができます。

 

どうやら社殿はぐるっと一周回れるようになっているみたいです。こちらは本殿を後ろの斜めから。

 

背面には市の重要文化財にも指定されている彫刻パネルです。

小祝神社の彫刻

 

反対側の斜め後ろからも。

 

こちらにも絵が描かれています。木鼻には獏と龍。

 

社殿をぐるっと一周し、授与所へ。先ほどは気付きませんでしたが、入口には手水石があり龍がいました。御朱印を頂き、小祝神社を後にします。

 

参拝を終えて

小祝神社は、社殿の素敵な神社でした。

タクシーを拾えず、結果的にそこそこ歩いての到着となりましたが、行けてよかった。

参拝者は僕たち夫婦しかいなかったのですが、保育園が隣接していまして、始終子供たちの賑やかな声が聞こえてきます。それもまたいいものです。

事前に御朱印は15時までだとチェックはしたはずなのですが、うっかりそれを失念しておりまして、到着したのが14時40分頃。社務所に貼られている時間の案内を見て、ギリだったことに気付きます。

山田かまち美術館が開いていて、そちらをのんびり観ていたとしたら、確実に間に合わなかったですね。

それどころか美術館で時間を使ってしまうと、もう暗くなっている可能性もありましたので、小祝神社自体、参拝していなかったかもしれません。そう考えると、美術館が休館日だったため、参拝できた神社です。これもまた巡り合わせです。

そんな小祝神社にて、やはり一番目を惹いたのは社殿の彫刻です。

赤を基調とした建物に、煌びやかな色合いの彫刻が施されているので、綺麗なんですよね。拝殿と本殿、どちらにもありまして、本殿の背面のものが重要文化財に指定されています。

木鼻の獅子、獏、龍も目を惹きました。

背面と拝殿の妻飾りは、人物の彫刻もありまして、何かしらの物語の一部だとは思うのですが、調べてもわからず…。今思うと、授与所で聞いてみればよかったと。

社殿はぐるっと一周できますので、ゆっくり歩きつつ、彫刻を眺めました。

本殿の片側はすぐ保育園なので、一人でウロウロしていますと不審者に間違われるのではないかと、そんな懸念を抱かなくもなく。ですので、念のため嫁と一緒にウロウロしました。

社殿以外もひととおり境内をウロウロはしたんですけど、一つ、心残りが。

どうやら松尾芭蕉の句碑があったみたいなんですけど、見つけられなかったんですよね。芭蕉に特別何か思い入れがあるとかではないんですけど、他の方のブログを見ますと、句碑も紹介していますので、なぜ僕は見つけられなかったのかと、己の目は節穴だったのかと、それが心残りで…。

もしかしたら、何らかの事情で境内からなくなっていたのかもしれませんけれど。

その辺りも、この記事を書くにあたって気付きましたので、今さら神職さまに聞くこともできず。

素敵な神社に参拝できましたし、御朱印の授与時間にも間に合いましたので、満足なんですけどね。

ちなみにこちらの小祝神社は、御朱印にもかなり力を入れていらっしゃるようで、可愛らしいイラストが描かれた限定御朱印がいくつもあるようです。

僕たちが訪れた日は、通常の御朱印と、ご祭神である少彦名命が描かれたものの二つしかありませんでしたが、それでもじゅうぶんでございます。頂けただけでもありがたい。

小祝神社、参拝できてよかったです。

この後僕たちは、今度こそタクシーにて高崎駅まで戻り(電話して来てもらいました)、駅前にある馬料理専門の居酒屋で、今まで食べたことがない馬料理を食いまくりました。

で、酔っ払いのままホテルで爆睡。

素敵な神社にも行けましたし、美味いものも食べられましたし、いい一日が過ごせました。

翌日は朝から榛名神社へ。

 

御朱印

こちらが小祝神社の御朱印です。

小祝神社の御朱印

 

こちらが、ご祭神の少彦名命が描かれた御朱印です。

 

上記の他、小祝神社には各月限定の御朱印などがあります。小祝神社の公式サイト、もしくは公式インスタグラムに、詳細が掲載されています。

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、10時から15時までです。御朱印帳に直書きしてくださる日付や時間など、詳細は公式サイトをご覧ください。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は群馬県高崎市石原町1247です。

小祝神社の公式サイトはこちらです。
https://www.obori-jinja.com/

 

電車

各線「高崎駅」西口からタクシーorバスで7~8分。

バスの場合は、群馬バスの南陽台線で「保育園入口」下車です。バスは行きも帰りも、1時間に1本ほどしかありませんのでご注意を。

 

駐車場

本殿の裏に20台ほど駐車できる、参拝者用の駐車場があります。

 

トイレ

ありません。

 

周辺のパワースポット

 

高崎市の神社一覧

著者が参拝した高崎市の神社の一覧です。