杉並区の高円寺南にある高円寺天祖神社の参拝レポートです。
読み方は「こうえんじてんそじんじゃ」です。正式名称は「天祖神社」のみになります。同じく高円寺にある氷川神社とともに、旧高円寺村の鎮守だった神社です。最寄り駅は丸ノ内線の東高円寺駅です。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
高円寺の「天祖神社」へ
この日は中野と高円寺の神社を数か所、参拝しようと出掛けて参りました。中野で嫁の用事がありましたので、それに僕も同行し、神社巡りもしてしまおうと。
中野駅に降り立ち、まずは田中稲荷神社という小さなお稲荷さんに参拝。
続いて向かったのが、こちらの記事で紹介します、高円寺天祖神社です。
僕は天祖神社の存在自体は、だいぶ前から認識していました。そしていつか行こう行こうとは思いつつ、なかなかその機会に恵まれぬまま、気付けば何年も経っていた状態です。天祖神社に限らず、そういう神社がたくさんあるんですけどね。
高円寺といえば、気象神社としても知られる高円寺氷川神社があります。また、阿佐ヶ谷との中間には、双龍鳥居のある馬橋稲荷神社も。それらと並び、高円寺では大きめな神社が、こちらの天祖神社ではないかと。
僕はこのブログを始めたばかりの平成28年、職場が高円寺にありまして、毎日のように通勤していました。で、神社巡りを始めた頃も、住んでいる三鷹や職場のある高円寺など、中央線沿いの神社にちょいちょい足を運んでいたのを覚えています。
ですのでその当時から、天祖神社も認識していたんです。
氷川神社の記事を書いた際にも、旧高円寺村の鎮守社が、氷川神社と天祖神社の二社だったということも、勉強しました。
僕は当時毎晩のように高円寺で飲み歩いておりましたので、ちゃんと挨拶に行かねば、とは思っていたんです。高円寺は若い頃からよく遊びに行っていて、たくさんの思い出があり、大好きな街ですし。
しかしです。天祖神社は高円寺駅から微妙に遠い距離にありまして、そんな理由でなかなか足を運ぶことができず…。それ以上に遠い場所なんていくらでも行ってるんですけどね。
そうこうしているうちに、事務所も高円寺から移転してしまい、コロナで飲みに行く機会も減り、さらに参拝が遠のいていきました。
ですので今回、中野に嫁の用事があるというのは、久しぶりに巡ってきたチャンスではないかと。
というわけで、長年行きたかった高円寺天祖神社への参拝に、ようやく向かうことが叶ったわけです。
一か所目に訪れた田中稲荷から、天祖神社はすぐ近く。
大久保通りを反対側に渡り、南へと路地を入って行くとすぐ。
右手に鳥居が現れました。
到着です。
ご由緒
ご祭神は、天照皇大御神(あまてらすおおみかみ)です。日本国民の総氏神で、皇室の祖神です。太陽を神格化した神様ともいわれています。
創建は平安時代中期の寛治の時代になります。この地に住んでいた山下久七という人物が伊勢神宮に参拝し、ご分霊を賜り、社殿を造営し奉納したのが始まりとされています。それから数年後の永長の時代には、この地の産土神となりました。
かつては小澤村と呼ばれていた地域の鎮守として鎮座し、江戸時代に高円寺村と改称された後も、鎮守として崇敬されました。
現在の拝殿は江戸時代後期に、幣殿と本殿は明治に造営されたもので、いずれも大正15年に修築されています。
近隣にある氷川神社とともに、旧高円寺村の鎮守として、信仰されてきた神社です。
境内案内
こちらが天祖神社の入口です。
左手前に社号碑。その奥には大木も見えます。
左の灯籠の後ろにご由緒書きです。目を通します。
奥の大きな木はクスノキでした。
しばしクスノキを見上げます。
一礼して石鳥居をくぐり、境内へ。
参道の左右には狛犬さん、その先に拝殿です。社殿の周囲には、大きな木が何本も聳えています。
左手に手水舎。
手水鉢は使用できなくなっていて、消毒液が置かれていました。コロナ禍ならではですね。消毒にて、お清めさせて頂きます。
参道に戻りますと、左右に狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。子供がめっちゃ笑ってます。土台には龍です。
こちらが右の狛犬さん。子供が親に甘えているような、じゃれているような、特徴のある狛犬さんです。これはかなり珍しいのではないかと。土台には虎が彫られています。
右の狛犬さんの手前が社務所です。後ほど御朱印を頂きに伺います。
参道を進みます。社殿と後方の木々が、なんだかとっても素敵です。
参道を振り返った左手には、神楽殿。
左前方はこんな感じ。途中で切られてしまっている木はケヤキでしょうか。
拝殿前へ。拝殿は木の茶色を基調とした、落ち着いた雰囲気の建物です。
虹梁には立派な龍の彫刻です。左右には獅子。
扁額には「天照皇大神宮」。参拝させて頂きます。
拝殿を振り返りますと、こんな景色です。入口、クスノキとは反対側の松も素敵です。
境内を散策させて頂きます。こちらは拝殿を左斜め前から。
社殿の左奥には木が連なっていて、境内社もあります。
境内社は二社、左が清姫稲荷神社、右が三峯神社です。
一礼して鳥居をくぐり、二つの境内社に参拝。
境内社の鳥居を出て、さらに奥へと行ってみます。
奥まで進みますと、幣殿と本殿もばっちり見えます。
左手の突き当り付近には、かなり古いものと思われる、水盤と石碑。江戸時代前期のもののようです。
こちらは本殿を後方から。
社殿はぐるっと一周回れるようになっています。境内の右奥には神輿庫が並んでいます。
再び拝殿前に戻ります。こちらは拝殿を右斜め前から。
拝殿の右脇から境内の奥を見ますと、こんな感じの景色です。ひととおり境内を散策し、授与所にて御朱印を頂き、天祖神社を後にしました。
参拝を終えて
高円寺天祖神社は、とっても素敵な神社でした。
長年高円寺にお世話になりながら、なぜおもいきって足を運んでみなかったのかと、ちょっと後悔してしまったくらい、いい感じの場所でした。
まず、参道から見る社殿の景色というのが、美しかったです。社殿の周囲には大きな木が何本も聳えていまして、その前に茶色の社殿が鎮座している景色が、絵になっていました。ついつい見惚れてしまいました。
きっと周囲の木の形などと社殿の雰囲気が、ぴったりと調和していたのではないかと思います。
この日は晴天に恵まれていましたので、空の青さが、そんな調和を際立たせていたのかもしれないです。
入口のクスノキも大きくて迫力がありましたし、松も綺麗でした。
拝殿の彫刻もかっこよかったです。
あとは、鳥がすごかったですね。鳴き声が。すごかったと書くと、うるさかったのかと思われてしまいそうですが、決してそういうわけではないです。色んな鳥の色んな鳴き声が聴こえてきまして、賑やかではあったのですが、癒されもしました。
そして、こちらの神社は狛犬さんが有名だというのは、事前に予習はしていたのですが、いいものが見れました。
左右どちらの狛犬さんにも子供がいまして、向かって左はめっちゃ笑顔で鞠にかじりついていて、右が立ち上がって親に甘えています。親とじゃれる子の狛犬というのは、他の神社でも何か所か目にしておりますが、立ち上がって甘えるという体勢の狛犬さんは、僕はこちらで初めて見ました。とっても珍しいのではないかと思います。
左右どちらも大変個性的でして、可愛かったですし。
狛犬さんの土台には、それぞれ龍と虎が彫られていまして、何かと目を惹く狛犬さんたちでした。
そんな狛犬さんたちは、頂いた御朱印にも描かれていました。
御朱印を頂いた際には、なぜか飴ちゃんも頂きました。他の方のブログでも飴ちゃんを頂いた!と書いてありましたので、僕たちももしや頂けるのか?と少々期待はしていたんですけどね。
福と書かれた飴と、アマビエ、丑、と書かれたタイムリーなもの(コロナ禍で丑年でしたので)です。こういうちょっとしたおまけって、嬉しいんですよね。
ありがとうございました。
とっても気持ちのいい空気を、境内にておもいっきり吸わせて頂きました。
高円寺天祖神社、参拝できてよかったです。
続いては、新井薬師として知られる新井山梅照院へと向かうため、中野駅方面へ。
御朱印
こちらが高円寺天祖神社の御朱印です。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都杉並区高円寺南1-16-19です。
高円寺天祖神社の公式サイトはありません。
電車
①丸ノ内線「東高円寺駅」から徒歩3~4分。
3番出口から出て、北(JR高円寺駅方面)に少し進み、左斜めに延びる路地に入り、少し歩いた左手です。
②JR中央・総武線「高円寺駅」から徒歩17~18分。
南口から環七方面へと進み、大久保通りに入ります。少し先の路地を右折です。
③JR中央・総武線「中野駅」から徒歩約20分。
南口を出て大久保通りまで出て右折。しばらく歩いた先、路地を左折です。
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。神社前の道路もかなり細いので、路駐も厳しいです。近くにコインパーキングがありますので、そちらに駐車するのが確実かと思われます。
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