中野区にある桃園稲荷の参拝レポートです。
読み方は「ももぞのいなり」です。中野駅の南口からすぐ、マルイの裏にある小さな神社で、中野レンガ坂と呼ばれる通りから少し入った場所にあります。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
中野マルイの裏にある「桃園稲荷」へ
この日は嫁の用事が中野でありまして、その足で周辺の神社巡りをちょこっとしようと、そんな予定で出掛けて参りました。
で、いつも通り事前に回る神社はピックアップして、コースもある程度決めたうえで出掛けて来てはいるのですが、その通りにいかないのがお散歩の醍醐味でもあります。
こちらの桃園稲荷ですが、完全にノーマークでして、たまたま通り掛かって見つけた神社です。
この日はまず、中野駅の南口より大久保通りまで出て、高円寺方面へと歩き、田中稲荷神社に参拝。続いてそのすぐ近くにある、高円寺天祖神社へ。
二社への参拝を無事に終え、今度は中野駅まで戻り、北側の新井薬師と打越天神北野神社へ、という予定でした。
うちの嫁は若い頃に高円寺と中野に住んでいたことがあり、中野時代のマンションが近くにあるとのことで、せっかくなのでその前を通って、中野駅まで帰ろうと。
そして目的のマンションに到着し、ついつい記念撮影なども。
自分が以前住んでいた家って、なんだか不思議な感じがしますよね。かつて生活していた部屋に、今は知らない人が住んでいるわけですし。当時の色んなことを思い出したりもします。
そんな寄り道をしつつ、マルイの裏から中野駅へと抜けようと歩いていますと、路地の途中にて、いきなり赤い鳥居と遭遇。
それが、桃園稲荷でした。
ご由緒
ご祭神は、社名からの推定になりますが、食物や穀物の神様で、五穀豊穣の神様である宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)です。倉稲魂命とも表記され、稲荷神と同一です。 また、「豊川荼枳尼真天」の幟と「豊川稲荷大明神」の提灯が境内にありますので、仏教の神で夜叉の一種とされる、荼枳尼天(だきにてん)をご本尊としているとも考えられます。
創建の年代や経緯は不明です。
毎年の初午祭を祝う行灯祭が、数十年前より行われています。
境内案内
中野マルイ裏の路地、桃園会館という建物の一部に、桃園稲荷は鎮座しています。
こちらが桃園稲荷の正面です。左右には「豊川荼枳尼真天」の幟旗と、奥には「豊川稲荷大明神」の提灯も見えます。
左脇には、手押しポンプ。
左奥へと続いている路地も、いい感じです。
一礼して鳥居をくぐり境内へ。足元に手水鉢があり、社殿の手前、左右には神狐さんです。
こちらが左のお狐さん。
こちらが右のお狐さん。どちらもどこどなくワンちゃんに似た感じの、お狐さんです。
中には祠が見えます。右手前には鐘です。
扁額には「桃園稲荷」。参拝させて頂きます。
参拝を終え、桃園稲荷を後にします。こちらはマルイ側から見た景色です。
参拝を終えて
たまたま通り掛かり、参拝することができた桃園稲荷。
うっかりすると見過ごしてしまいそうな、小さな神社でした。
嫁も中野に住んでいた頃、この辺りはよく歩いていたものの、神社の存在には気付いていなかったみたいです。僕も何度かこの辺りは通ったことある気はするんですけど、全く覚えがなく。
今まで素通りしてしまい、ごめんなさい。
こちらの神社は、扁額には「桃園稲荷」、幟には「豊川荼枳尼真天」、提灯には「豊川稲荷大明神」と書かれています。ご由緒が不明なので何とも言えませんが、豊川稲荷を勧請したものだとしますと、神社ではなく寺院という扱いにはなります。もしくは、豊川稲荷と、この地域の稲荷が合祀されている形かもしれません。
ご由緒がわかり次第、追記させて頂こうと思います。
現在、桃園という地名はなくなっているのですが、かつてこの辺りはそう呼ばれていた地域とのこと。中野は徳川家の鷹狩りの地であり、八代将軍吉宗がこの地を大変気に入り、桃の木を植えさせ、「桃園」となったそうです。
今の中野の景色からはとても想像できませんが、桃の花が咲く景色は『江戸名所図会』にも描かれ、多くの人が花見に訪れたそうです。
桃園稲荷は、そんな当時から、この地に鎮座しているのかもしれません。
毎年の初午祭では、五穀豊穣や商売繁盛を願い、80個以上の箱型行燈によるライトアップが行われているとのこと。
中野経済新聞のサイトに画像がありましたので、引用させて頂きます。
(引用元:https://nakano.keizai.biz/headline/2059/)
この画像を見るだけでも、綺麗ですね。
ぜひこの風景も生で見てみたくなりました。
中野駅の周辺というのは、こういった細い路地がたくさんありますので、もしかしたら他にも、桃園稲荷のような小さな神社があるかもしれないですね。
歩いているだけで面白い街ですし、神社散策も兼ねつつ、また遊びに来たいと思います。
桃園稲荷、参拝できてよかったです。
続いては、駅の反対側にある、新井薬師へと向かいます。
御朱印
桃園稲荷の御朱印はありません。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都中野区中野3-35-2です。
桃園稲荷の公式サイトはありません。
電車
JR中央・総武線/東西線「中野駅」から徒歩3分。
南口を出て右へ、道路を渡りマルイ脇の「中野レンガ坂」を右折です。少し先、最初の路地を左折し、道なりに進むと右手にあります。
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。神社前の道路もかなり細いので、車で入るのも厳しいです。中野駅周辺にコインパーキングがありますので、そちらに駐車するのが確実かと思われます。
周辺のパワースポット
中野区の神社一覧