杉並区の高円寺にある氷川神社の参拝レポートです。
読み方は「ひかわじんじゃ」です。正式名称は氷川神社のみですが、高円寺氷川神社(こうえんじひかわじんじゃ)とも称されています。日本で唯一の気象神社が祀られていることでも知られ、高円寺駅の南口から徒歩すぐです。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
気象神社がある高円寺の「氷川神社」へ
僕は随分前から、高円寺という街がとても好きでした。上京したての頃、地元からの友人が住んでいた街でして、よく遊びにも行きました。その後もバンドをやっていたこともあり、ライブハウスにもよく行ってましたし、飲みに行くことも多かったです。3年程高円寺で働いていたこともありますし。
また、毎年夏に行われている阿波踊りにもよく行きました。知り合いが踊ったりしていたので。
そんなこんなで、個人的に高円寺はとっても馴染みの深い街なんです。
にも関わらず、この氷川神社には今まで一度も参拝したことがありませんでした。氷川神社に限らず、高円寺で神社参拝をした覚えも皆無です。
氷川神社の存在は認識していましたし、前を通り過ぎることもしょっちゅう。それなのにいつも素通り…。
境内に入ろうと思ったことすらないです。
神社に全く興味がなかったんでしょうね。
しかし、2年程前から嫁と二人で神社巡りを始め、高円寺の氷川神社の存在を思い出しました。ネットで調べてみると、境内には日本で唯一の「気象神社」なるものも祀られているとのこと。つまり、天気のお願いを専門で受け付けてくださる、日本で一つしかない神社ってことですからね。
そんな貴重な神社が高円寺にあったとは。
何故今まで一度も行かなかったんだろう、大好きな街にある神社でありながら、一度も行っていないなんて失礼だ、と自分を責める気持ちも芽生えましたので、そんな非礼もお詫びしに行きたい。
と言うことで、早速嫁と高円寺まで出掛け、参拝して来ました。
夏のお盆前、暑い時期です。
高円寺駅に降り立ち、南口を出て2~3分。緩やかな下り坂の途中が氷川神社の入口です。
ご由緒
ご祭神は素戔嗚尊(すさのおのみこと)です。天照大御神の弟で、ヤマタノオロチを退治した荒ぶる神です。須佐之男命とも表記されます。
創建の年代には諸説あります。鎌倉時代前期の文治5年に、源頼朝が奥州征伐の際に当地に立ち寄り、側近である安達藤九郎盛長に命じ社殿を建立させたとも、家臣だった村田兵部某が高円寺村にとどまり農民となり、大宮の氷川神社を勧請し創建したともいわれています。また、室町時代後期の天文の時代に、宿鳳山高円寺(近隣にある寺院)と同時期に開かれたともいわれています。
高円寺村小名原郷の鎮守として崇敬され、明治には村社になっています。
昭和には戦災で社殿が焼失してしまい、現在の社殿は昭和46年に再建されたものになります。
また、昭和23年には、全国で唯一の気象神社が当社に遷座しています。気象神社のご祭神は八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)で、元は近隣にあった大日本帝国陸軍の陸軍気象部の構内に造営された神社です。当時の気象観測員が気象予報の的中を祈願したと言われています。近年、気象予報士を目指す受験生の合格祈願や、快晴祈願などでもよく知られるようになりました。映画『天気の子』のロケ地の一つとしても知られています。
南高円寺にある天祖神社とともに、旧高円寺村の鎮守として、古くから信仰されてきた神社です。
境内案内
こちらが氷川神社の入口です。黒い鳥居というのは、僕は初めて目にします。
鳥居の手前には、氷川神社と気象神社の社名。
一礼して鳥居をくぐり境内へ。右側に手水舎があります。
早速お参りするため拝殿に向かいます。拝殿前には狛犬さん。こちらは左の狛犬さん。
こちらは右の狛犬さん。少し笑っているように見えます。子供もいます。
そして拝殿へ。戦時中に一度焼失して再建されたとのことで、比較的新しい建物です。全体的に色は黒が基調ですね。
二参拝させて頂きます。扁額には「氷川宮」と書かれています。
参拝を終え、境内を散策することに。拝殿に向かって左に鳥居があります。こちらが気象神社へと続く鳥居です。
鳥居をくぐるとこんな感じです。先には気象神社が見えます。ちょうど光が差して、神々しい感じに。
氷川神社のご由緒書きもありました。
参道を進み気象神社へ。こちらでも一対の狛犬さんがお出迎え。
狛犬さんの先に、気象神社のご由緒書きがあります。左のものはかなり古いですね。もう字もほとんど読めません。
気象神社にもお参りをして、その後ろに回ると社が3つ。境内社の御嶽神社、日枝神社、伏見稲荷神社です。
そのまま氷川神社の後ろを一周回ると、その先にはたくさんのお神輿が納められている神輿庫が。こちらは新しい建物です。
神輿庫の前にあった銀杏の木がとても素敵でした。写真ではわかりづらいかもしれませんが、銀杏の実がたくさん生っていました。
散策を終え、拝殿に向かって右手にある授与務所へ。
授与所は閉まっていましたが、建物の中に入った場所に受付があり、こちらで御朱印を頂きました。御守りもこちらにあります。
授与側から見た境内はこんな感じです。
こちらは横からのアングル。左が拝殿で、右が本殿になります。
こちらは斜め前から見た拝殿です。色のバランスがなんだか素敵です。もう一度境内を散策し、氷川神社を後にしました。
参拝を終えて
高円寺と言う街が個人的に馴染みの深い街であるにも関わらず、今まで一度も訪れることがなかった氷川神社。ようやく参拝することができました。
雑多な街、高円寺にありながら、とても静かな場所でした。
毎年夏に行われる阿波踊りの時などは、神社の前の通りに出店がびっしりと出ていて、とても賑やかなイメージがあったのですが…何もない時に訪れると、静寂に包まれていました。
社務所にも誰もいないのでは?御朱印は頂けないのでは?と思うくらい静かでした。無事御朱印は頂くことはできましたが。
そして、鳥居や社殿など、全体的に黒を基調としている感じです。僕はまだたいした数の神社を巡っているわけではないので、あまり安易なことはいえませんが、黒い鳥居というのはかなり珍しいのではないかと。僕は初めて出会いました。
境内には木々が多く、夏の緑がとっても綺麗でして、その緑と社殿の黒の調和も綺麗です。山の中の神社のようにも感じましたし、僕の生まれ育った田舎を少し思い出してしまったりも。
一人だけ僕たち夫婦以外に参拝者の方がいらっしゃいましたが、その方が帰られた後はずっと僕たちしかおりませんでしたので、ゆっくりのんびり散策させて頂きました。
とっても居心地がよかったです。
また、気象神社と言うものの存在も今回初めて知りました。天気の神様は日本でもここにしかないんですね。どうしても晴れて欲しい日などは、こちらにお参りするといいかもしれません。
このたび僕たちが訪れたのは高円寺の氷川神社ですが、僕も嫁も「氷川神社」という社名の神社を訪れたのは今回が初めてなんです。よく目にはするんですけどね。
総本社は埼玉の大宮にあるとのことですので、いつかそちらにも参拝してみたいです。
高円寺氷川神社、参拝できてよかったです。
【追記】
2年後の平成30年に再訪しました。
最初に訪れたときは人の姿もほとんどなかったのですが、御朱印が一新され、多くの参拝者が訪れるようになったようで、いつの間にやら人気の神社になっていました。
御朱印は、以前は氷川神社と気象神社が一枚の御朱印だったのですが、それが別々になっていまして、どちらも新たに頂きましたので、次項にて紹介しています。
さらには翌年、新海誠監督の『天気の子』が公開され、気象神社も登場し、聖地巡礼で訪れる人も多くなったようです。
僕も映画を観ていて気象神社が出てきた瞬間、嬉しい気持ちになりました。知ってる神社がロケ地になっているのって、嬉しいものですね。
また高円寺を訪れた際には、改めて参拝させて頂こうと思います。
御朱印
こちらが高円寺氷川神社の御朱印です。氷川神社と気象神社が一枚に書かれた御朱印です。
追記になりますが、平成30年(2018年)3月に再訪した際には御朱印が新しいものに変更になっていました。氷川神社と気象神社がそれぞれ一枚ずつになり、季節によって押される印も違うようです。僕たちは3月に訪れましたので、ひな祭りの印鑑でした。
こちらが高円寺氷川神社の御朱印です。
こちらが気象神社の御朱印です。左上に雲の印がありますが、こちらはその日の天気によって変わるようです。この日は曇りでしたので雲の印でした。
上記の他、限定の御朱印も定期的に更新されているよすので、詳細は公式サイトTOPページにてご確認ください。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から16時までです。不定休で閉まっている場合があるようですので、必ず事前に公式Twitterにてご確認ください。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都杉並区高円寺南4-44-19です。
高円寺氷川神社の公式サイトこちらです。
https://koenji-hikawa.com/
電車
①JR中央線・総武線 「高円寺駅]から徒歩3分。
高円寺駅の南口を出て、駅を背にしてロータリーの左側、ゆるい下り坂になっている道を進むとすぐです。
②丸の内線 「新高円寺駅」から徒歩10~15分。
新高円寺駅からですと、歩くと少し距離があります。
駐車場
境内に数台駐車できます。鳥居をくぐって入り、社殿の右手です。近くにはコインパーキングがいくつかあります。
トイレ
ありません。坂の下にある公園か高円寺駅のトイレが最寄りかと思われます。
周辺のパワースポット
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