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金比羅宮(多摩市/聖蹟桜ヶ丘)の御朱印と見どころ

金比羅宮の紹介

多摩市桜ケ丘にある金比羅宮の参拝レポートです。

読み方は「こんぴらぐう」です。映画『耳をすませば』の舞台として登場したことでも知られている神社で、桜ヶ丘いろは坂の途中に鎮座しています。最寄り駅は聖蹟桜ヶ丘駅です。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

『耳をすませば』のロケ地「金比羅宮」へ

この日は嫁の「聖蹟桜ヶ丘でマンホールの写真が撮りたい」という要望に答え、出掛けて来ました。

聖蹟桜ヶ丘には「あらいぐまラスカル」が蓋に描かれたマンホールがあるとのことで、それを写真に収めたいと。

その足でせっかくなので周辺の神社巡りをしよう、と言ういつもの流れではあるのですが、今回はそれにもう一つの目的が加わっています。

少々照れくさい言い方をしますと、いわゆる映画の「聖地巡礼」ってやつです。

聖蹟桜ヶ丘は、ジブリの映画『耳をすませば』の舞台として知られています。僕もそのことは知っていました。ですので事前に調べてみたところ、どうやら駅から徒歩圏内の「いろは坂」という坂を中心にして、ロケ地になっている場所が多いみたいです。

僕も嫁も特別に「耳をすませばが大好き!!」とかそういうわけではないのですが、普通にジブリ映画は好きですし、耳をすませばも何度も見ています。いい映画ですよね。

なのでそのモデルとなった場所があるのでしたら、やっぱり行ってみたくはなるものです。

僕は図らずも四谷にある須賀神社を以前訪れたのですが、これは『君の名は。』の聖地巡礼になってしまっています。

さらには別で書いているブログの方ですが、地元に帰省した際に遊びに行った公園も、『君の名は。』の聖地巡礼に。

今回も、神社巡りとマンホールのためやって来た聖蹟桜ヶ丘ですが、がっつりと『耳をすませば』の聖地巡礼になってしまいそうです。

聖蹟桜ヶ丘に降り立ち、この日最初に訪れたのは、駅の北側にある「小野神社」です。小野神社への参拝を終えた僕たちは、いったん駅に戻り、今度は南側のいろは坂を目指すことに。

駅前には散策マップがあり、耳をすませばの舞台も案内が出ています。

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今回一番の目的地は、いろは坂の途中にある「金比羅宮」。ここは雫が杉村に告白された場所です。

駅からそこそこの距離はありそうですが、とりあえず金比羅宮までは行ってみようと。

この日の天気予報は曇りだったのですが、午後に雷雨になるとの予報も出ていて、じゃっかん雲行きが怪しいので少々急ぎ足で歩き始めます。

 

ご由緒

ご祭神は、日本神話の神様である大物主命(おおものぬしのみこと)です。国の守護神であり、蛇神、水神、雷神などの性格も持つ神様です。金毘羅大権現と同一ともされています。

創建は江戸時代の中後期です。この辺りの紺屋(染め物屋)であった井上林蔵という人物が、四国の金刀比羅宮から勧請したのが始まりとされています。鎮座地は、かつて新田義貞と北条泰家の軍勢が戦った場所でした。

社殿の造営は、江戸城や京都御所の造営に関わった宮大工、明王太郎が請け負っています。

社殿には壮麗な彫刻が施され、多くの額や絵馬が奉納され、大いに繁栄したそうですが、昭和33年に火災により焼失していまいます。ご神体は無事でした。

その後付近一帯の開発に伴い、昭和41年に、60メートルほど移動した現在の地に社殿が再建されました。

境内には、現存はしませんが、男に捨てられた娘が夜叉となり、藁人形を打ちつける丑の刻参りをして男を死に追いやったという、「物見の松」と呼ばれる老木があったそうです。

また、映画『耳をすませば』で、主人公の雫が野球部員の杉村から告白されるシーンで、モデルとなっている神社です。境内にはこれにちなんだ「恋みくじ」があります。

桜ヶ丘のパワースポットとしてだけではなく、映画の舞台としても人々に親しまれている神社です。

 

境内案内

すみません、境内案内という項でありながら、以下、ほぼ『耳をすませば』の聖地巡礼案内になります。

その過程にて、金比羅宮の境内も紹介させて頂きます。

映画の画像はnaverに上がっていたものを転載させて頂きました。

まず、前述もさせて頂きましたが、駅前には周辺の散策地図と、お隣に「青春ポスト」という、夢や目標を投函してください、と書かれたポストがありました。

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駅からいろは坂に向かい歩き出します。

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しばらく歩き橋を渡ると、前方に坂が見えてきました。あれがいろは坂です。

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いろは坂に突入。どうやらここも映画に登場しているようです。

耳をすませばのロケ地

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(画像出典:matome.naver.jp)

 

うねうねした坂を登って行きます。徒歩ですと真っ直ぐに突っ切れる階段があります。

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けっこう長い階段に突入します。

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ゆっくりゆっくり上ります。もうおっさんなので、膝や腰に負担を掛けぬよう。

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振り返るとこんな感じです。ここは映画の中で雫が駆け下りた階段でした。

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(画像出典:matome.naver.jp)

 

そして、長い階段を登り切った先、左手が目的地の金比羅宮です。こちらが入口です。

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石鳥居の先には社殿が見えます。

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鳥居の右手には金比羅宮と社名が刻まれた石碑。ここで間違いありません。

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左には石の祠が並んでいましたので、手を合わせます。

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一礼して鳥居をくぐり境内へ。大きな神社ではありませんが、綺麗に手入れされています。

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右手には金比羅宮のご由緒と、その手前に「恋みくじ」です。

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社殿へと進みます。映画では社殿前の石段に、雫と杉村が腰掛けてました。

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まずは参拝します。

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社殿を左斜め前から。

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(画像出典:matome.naver.jp)

 

右斜め前からも。映画のワンシーンが浮かびます。

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(画像出典:matome.naver.jp)

 

もう一度正面から。僕たち中年夫婦も、映画のように石段に腰掛けてみたりしちゃいました。年がいもなく…。

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社殿の後ろは急な斜面になっていて、森です。

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社殿から参道を見ますとこんな景色です。遠くで雷が鳴り、雨が今にも降りそうでしたので、金比羅宮を後にします。

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雨が降り出す前に、少しだけ上まで行ってみることに。再び坂道を上ります。

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すぐ左手に「天守台」がありました。こちらも映画でモデルになっている場所です。

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(画像出典:matome.naver.jp)

 

天守台から下へと続く階段はこんな感じです。

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いろは坂をさらにもう少し上りますと、左手にはこんな景色が広がっていました。いい眺めです。

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その少し上にロータリーがあり、ここが映画で地球屋のあったロータリーか?と思って撮影したのですが…。ここではないことに後で気付きました。

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地球屋のロータリーは、もっと上だったみたいです。雷が鳴り雨が降り始めたので、急いで駅まで戻ることにします。

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走るように来た道を戻っていますと、行きは気付かなかったのですが、途中に公園がありました。「いろは坂桜公園」で、こちらも映画に登場してるみたいです。

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公園からの眺めはこんな感じです。雨が強くなってきたので、急いで公園を後にし、駅まで駆け戻りました。

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参拝を終えて

聖蹟桜ヶ丘駅から金比羅宮へは、急坂やら階段やらをそこそこ歩くことにはなりましたが、行ってみてよかったです。

楽しかったです。

『耳をすませば』は何度も見た映画なので、今回実際にそのモデルとなった場所を訪れてみて、なんとなくは頭の中で合致させることはできたのですが、できれば事前にじっくりもう一度見直してから来ればよかったな~と思ってしまいました。

そうすればさらに楽しめたのではないかと思います。

でも逆に、これから『耳をすませば』を見るときには、「あ、ここ行った場所だ!」という視点での見方も間違いなくできると思いますので、新たな楽しみができました。

今回唯一の心残りは、地球屋のロータリーまで行けなかったことです。

金比羅宮から少し上がった場所にもロータリーがありまして、僕はてっきりそこだと思ってしまったんです。ちゃんと確認すれば間違いに気付き、もう少し上まで行っていたのに…と。涙

ただそのとき、天気予報どおりに雷がゴロゴロと鳴り出し、雨も降り始めました。こりゃいかんと大慌てで来た道を戻ることとなり、結果的に大事なロケ地を一ヶ所見逃すという過ちを犯してしまいました。

無念です。

一応折りたたみ傘は一つ持っていたのですが、豪雨になる気配もあり、超早足で急な石段を下り、坂を下りました。

その途中、「いろは坂桜公園」がありましたので、そちらにも超急ぎ足で寄立ち寄りつつです。

雷もゴロゴロ鳴っていますし、雨も次第に激しくなりますし、けっこう必死でなんとか駅前まで辿り着きました。

地球屋のロータリーこそ見逃してしまいましたが、それでも『耳をすませば』の聖地巡礼も兼ねた小ハイキングは楽しかったです。

そしてロケ地としてももちろんですが、神社としての金比羅宮も静かで素敵な場所でした。

金比羅宮は、境内も広くはなく社殿も大きくはありません。山の中にひっそりと佇んでいます。社殿の後ろはけっこう深い森になっています。

周囲にはお洒落な家も並んでいるのですが、かつてこの辺りは新田義貞と北条泰家の軍勢が戦った場所とのことです。その当時はどんな景色が広がっていたのか、見てみたくなりますね。

もしかしたら土日などは聖地巡礼で多くの人が訪れるのかもしれませんが、この日は平日で、僕と嫁しかいませんでした。

社殿の前にて、映画の中のように腰掛けて写真を撮ってみたりもしてしまいました。中年夫婦が交互に。

のんびりと楽しい時間を過ごさせて頂きました。その後に雷が鳴り出し、大慌てにはなりましたが。

いつもの神社巡りにプラスして、映画の聖地巡礼という楽しみも満喫できました。

この後僕たちは、雨の降る中ではありましたが、もう一ヶ所駅のすぐ近くに「関戸九頭龍神社」があるのを地図で見つけていましたので、足早に向かいます。

 

御朱印

金比羅宮では御朱印は扱っていません。

(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都多摩市桜ヶ丘1-54-4です。

金比羅宮の公式サイトはこちらです。(本務社である熊野神社のサイト内に紹介ページがあります。)
http://shamu-sho.wixsite.com/sekido-kumanojinja/sakuragaoka-konpira

 

電車

京王線 「聖蹟桜ヶ丘駅」から徒歩12~15分。

西口のロータリーを左(南)に進み、大きな交差点を直進。そのまま真っ直ぐ進むといろは坂で、その途中の左側にあります。徒歩ですとそれなりに急な坂と階段を上る形になります。バスの場合は駅から「桜ヶ丘二丁目/永山駅」方面に乗り、「浄水場前」バス停で下車すると徒歩3分ほどです。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。近くにも駐車場がありませんので、聖蹟桜ヶ丘駅から徒歩かバスが確実です。あるいは平日など参拝者が少ない日で、ごく短時間で近隣の方のご迷惑にならないようにでしたら、短時間でしたら神社前の道路に駐車することは可能かと思われます。

 

周辺のパワースポット

 

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