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鹿児島縣護國神社(鹿児島市)の御朱印と見どころ

鹿児島県護国神社の紹介

鹿児島市にある鹿児島縣護國神社の参拝レポートです。

読み方は「かごしまけんごこくじんじゃ」です。明治維新以降の国事に殉じた鹿児島県出身の英霊、七万七千余柱をお祀りしている神社です。戦没者だけではなく、殉職した自衛官、警察官、消防士等もお祀りされています。「鹿児島県護国神社」とも表記されています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

鹿児島の英霊を祀る「鹿児島県護国神社」へ

護国神社への参拝記事では、いつも書いていることなのですが、僕はいつか全国の護国神社に足を運びたいと思っております。

靖国神社には何度も参拝していますが、同じように各地の護国神社でも、ご英霊にお礼を言いたくて。

とはいえ、これまでまだ数社しか参拝できておりませんので、道のりは遠いのですが、この度はそんな護国神社の一社である、鹿児島県護国神社への参拝の機会を得ました。

嫁と二人、5泊6日で鹿児島旅行に出掛けてきまして、滞在予定のあった鹿児島市内に護国神社があることを事前に確認し、これはぜひ行っておかねばと。

九州の護国神社は初になります。

この日は5泊6日の5日目でした。もう旅の終わりの方ですね。翌日のお昼には鹿児島を発ちますので、実質的にはゆっくり滞在できる最後の日です。

午前中に桜島に渡り、お昼過ぎに戻ってきて、まずは西郷隆盛と西南戦争の薩摩軍戦没者をお祀りしている南洲神社へ。お隣には西郷さんらが埋葬されている南洲墓地がありましたので、お墓参りもさせて頂きました。

そして次に向かいましたのが、鹿児島県護国神社になります。

僕がこれまで訪れた護国神社に限ったことではありますが、護国神社って駅からはけっこう遠いところにある率が高いんですよね。鹿児島の護国神社も、事前に地図で確認したところ、そのパターン。

鹿児島駅や市電の駅から徒歩で行けなくもないかもですけど、だいぶ時間を要するようですので、別の交通手段で行くことに。

で、アクセスを調べてみたところ、天文館や鹿児島中央駅からでしたら、バスでも行けるようです。比較的本数もありましたし、困ることもなさそう。

しかし僕たちの場合は出発地点が南洲神社でしたので、どう行くべきか土地勘もないのでよくわからず…結局手っ取り早く、タクシーに乗ってしまうことにしました。時は金なりです。特に旅先では。

南洲神社で最後に立ち寄ったのは、隣接している西郷南洲顕彰館です。西郷さんの資料館ですね。そちらの受付で、どこまで出ればタクシーを拾いやすいか伺いましたところ、「ここに呼びましょうか?」と。ありがたいです。僕たちはいつも、旅先でこんなふうに、ちょっとした親切に助けられています。皆さん、優しいんですよね。

そしてほんの数分でタクシーが到着。

乗車して10分も掛からなかったと思います、7~8分じゃないかと。

鹿児島縣護國神社に到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、鹿児島県出身の御英霊七万七千余柱です。

明治維新以降の国事に殉じた殉死者や、殉職した自衛官、警察官、消防士等になります。

創建は明治元年です。明治天皇の思し召しにより、鳥羽・伏見の戦いの戦死者を祀るため、靖献霊社(いさたまれいしゃ)が創建されたのが始まりです。

当初は現在より南、照国神社の横に鎮座していました。明治8年には鹿児島招魂社に、昭和14年に現在の鹿児島縣護國神社に改称されます。

戦後には一度、GHQにより軍国主義施設として廃止されるのを免れるため、薩隅頌徳神社(さつぐうしょうとくじんじゃ)に改称されています。

昭和23年に現在の地に遷座し、26年には社名も鹿児島縣護國神社に復します。

鹿児島の英霊をお祀りする神社として、崇敬されている神社です。

 

境内案内

こちらが鹿児島県護国神社の入口です。

 

境内の後方は森ですね。緑が綺麗です。

 

石段を上がります。黒い鳥居の先に社殿が見えます。広々としています。

 

左手に手水舎。この後ろがトイレです。

 

手水には龍がいました。こちらの手水は使用禁止になっています。どうやらこの先にもう一つ手水舎があるようです。

 

反対、右手は広い駐車場です。

 

進みます。もうこの景色だけで美しい。

 

一礼して鳥居をくぐります。

 

右に二つ目の手水舎がありました。

 

手水舎に、護国神社の歴史など書かれたものが。こういう形は珍しいです。

 

手水も少し変わった造りです。お清めをします。

 

参道に戻ります。左手の建物は社務所と授与所です。

 

社務所の前には、献木と「国家のために尊く散華されました皆様の御魂安らかなれと祈ります」と刻まれた碑。

 

右手は広くなっていて、慰霊碑などあるようですので、後ほど行ってみることにします。

 

拝殿へと進みます。

 

左右に狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。

鹿児島県護国神社の狛犬

 

こちらが右の狛犬さんです。後ろに見えるのは儀式殿。

 

数段の石段を上がり、拝殿へ。木の茶色を基調とした社殿です。後ろの緑との調和が素敵です。

 

参拝させて頂きます。

 

拝殿を振り返りますと、こんな景色です。空が広い。

 

こちらは社殿を左斜め前から。

 

反対、右斜め前からも。

 

境内を散策してみます。数段の石段を下り、拝殿に向かって右手に、ご祭神の遺品が納められた遺徳顕彰館。

 

遺徳顕彰館に向かって左にさざれ石。奥には昭和天皇と香淳皇后の行幸啓記念碑。

 

遺徳顕彰館の右手には、特攻勇士の像と母の像です。

 

さらに奥へと行ってみます。境内の右手エリアですね。

 

こちらは鹿児島県出身の海軍甲種飛行予科練習生の戦没者慰霊碑です。

 

その向こうには、消防殉職者之碑と殉難警察官之碑。

 

こちらは、満蒙(満洲と内蒙古)の開拓で命を落とした方の慰霊碑である、拓魂の碑。

 

こちらは台湾歩兵第1連隊慰の霊之碑。変わった狛犬さんもいます。

 

その向こうには一四五連隊記念の碑。

 

靖国神社の御神木の苗も。

 

反対側にも碑が並んでいます。

 

こちらは沖縄戦没者慰霊之碑。

 

こちらは昭和天皇の御製が刻まれた慰霊碑。

 

こちらは加賀戦没者慰霊碑です。全ての慰霊碑に手を合わせ、授与所で御朱印を頂き、鹿児島県護国神社を後にしました。

 

参拝を終えて

護国神社にまた一社参拝することができました。

これまで訪れた他の護国神社とも共通しているのですが、鹿児島縣護國神社は境内がとても開けていて、空が広い神社でした。

そこにいるだけで、清々しい気持ちになります。

もう入口の景色からして美しかったのですが、鳥居をくぐり参道を進み、境内の中央辺りにいますと、なんだか特別な場所にいるような、そんな気にもなります。

木の社殿と、後方の森の緑、その調和がまた素敵でして、見惚れてしまいました。

この場所から、御英霊が鹿児島を見守ってくださっているはずです。境内にいますと、自然とそんなふうに思えてきます。

拝殿前では、しっかりお礼が言えました。

慰霊碑も多くありまして、見逃していなければですが、全部に手を合させて頂きました。

僕たち夫婦以外にも、ちらほら他の参拝者さんもいらっしゃいまして、妊婦さんがいらっしゃったのも印象に残っています。

護国神社に足を運ぶために、この美しい日本を未来に繋いでいかなければと、改めて考えてしまいますね。英霊に恥じぬようにと。

身が引き締まる思いです。

授与所では素敵な御朱印も頂けました。明治天皇の御製が記帳されたものでして、どうやら季節によって歌が違うようなので、他の季節のものも頂きたくなってしまいます。

僕たち夫婦の今回の鹿児島旅行は、前半は霧島を中心とした神社巡りでした。天孫降臨の地である高千穂峰にも登りましたし、霧島神宮をはじめとする、日本神話にゆかりのある神社にも参拝させて頂きました。

そして後半は、最初から意図していたわけではないのですが、戦争に関係した場所に多く足を運ぶことに。知覧の特攻平和会館、南洲神社、そしてこちらの鹿児島県護国神社です。

日本という国の始まりの場所から、この国を命を懸けて守ろうとした先人たちの場所へと、振り返ってみればそんな行程の旅に。

まだ旅行が終わったわけではないですけど、なかなかいい旅をしているな~と、我ながら思ってしまったり。

全国の護国神社に足を運ぶという夢も、また一社叶いましたし。

鹿児島縣護國神社、参拝できてよかったです。

続いては、今回の旅行で訪れる最後の神社となる、島津斉彬公をお祀りする、照國神社へと向かいます。

 

御朱印

こちらが鹿児島県護国神社の御朱印です。

鹿児島県護国神社の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、8時半から17時までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は鹿児島県鹿児島市草牟田2-60-7です。

鹿児島県護国神社の公式サイトはこちらです。
http://k-gokoku.or.jp/

 

電車&バスorタクシー

JR「鹿児島中央駅」からバスで10分。「護国神社前」バス停下車で徒歩5分です。

駅から徒歩ですと40分ほど掛かるかと思われます。

タクシーですと、「鹿児島中央駅」からは10~15分、「鹿児島駅」からは約10分です。

 

駐車場

170台駐車できる大きな駐車場があります。

 

トイレ

入口寄りの手水舎の後ろにあります。

 

周辺のパワースポット

 

鹿児島市の神社一覧

著者が参拝した鹿児島市の神社一覧です。