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照国神社(鹿児島市)の御朱印と見どころ

照国神社の紹介

鹿児島市にある照國神社の参拝レポートです。

読み方は「てるくにじんじゃ」です。「照国神社」とも表記されています。島津家の第28代当主(薩摩藩第11代藩主)である島津斉彬公をお祀りする神社で、鹿児島市では最も大きな神社になります。境内に色とりどりの灯籠が飾られる、夏祭りの六月灯でも知られています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

島津斉彬公を祀る「照國神社」へ

5泊6日で嫁と出掛けてきました鹿児島旅行にて、最後に訪れた神社が、こちらの記事で紹介する照国神社になります。

東京から飛行機で鹿児島空港に降り立ち、そこからレンタカーでまずは霧島へ。天孫降臨の高千穂峰に登ったり、霧島神宮など神秘的な神社を何社も回ったり、温泉に浸かって美味しいものを食べたりと、前半は霧島を満喫しました。霧島で過ごしたのが3泊4日になります。

後半の4日目は、蒲生まで行き蒲生八幡神社で日本一の大楠を見て、そこからいっきに南下し、知覧特攻会館へ。その後は鹿児島市内へ。

そして5日目。まずは桜島に渡り、黒神埋没鳥居を見たりして、再び鹿児島市内へ。そこからは南洲神社、鹿児島県護国神社に参拝し、最後となる照国神社へ、という流れです。

今回の僕たち夫婦の行程を、ざっくりと書き出したみたいになっちゃいましたけれど。

5泊6日なんて、行ってしまえばあっと言う間です。

翌日のお昼には鹿児島を発ちますので、のんびり旅を楽しめるのは、この5日目が最後。

照国神社は、旅行の計画を立て始めた当初は、失礼ながらノーマークな神社でした。鹿児島市には、南九州一の繁華街ともいわれる天文館という場所がありまして、僕たちは4泊目と5泊目を天文館のホテルで取ることにしました。で、あれこれその辺りを調べていますと、照国神社という大きな神社があるではないですか。どうやら鹿児島市内では一番大きな神社であると。

さらには鹿児島県護国神社の頓宮が、照国神社の脇にあるというのも、護国神社の下調べをしているときに知りましたので、これはぜひ行ってみようと。

時間的にも照国神社が、この日足を運べる最後の神社になります。

参拝を終えたらホテルにチェックインし、天文館の居酒屋で夕食を、という予定です。

まだ旅が終わったわけではありませんけれど、最後の場所と思うだけで、なんだか少し寂しくなるものですね。

照国神社は、市電の「天文館」からは徒歩で5分ほどのようですが、僕たちは鹿児島県護国神社から向かいますので、けっこうな距離があり、バスかタクシーを使うことに。バスですと「護国神社前」から乗り「天文館」で下車のようです。

しかし、バス停まで少し距離があったのと、バスの路線や時間もちゃんと把握していなかったので、手っ取り早くタクシーにしちゃいました。護国神社にてタクシーを呼び、照国神社へ。

タクシーですとあっと言う間でした。5~6分だったのではないかと。

照国神社の、大きな鳥居の前に到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、照國大明神(てるくにだいみょうじん)です。島津家の第28代当主であり、薩摩藩第11代藩主でもある、島津斉彬公(しまづなりあきらこう)の神号になります。

創建は江戸時代後期の元治元年です。それより数年前の安政5年に島津斉彬公が急逝すると、生前の御遺徳を慕い、神社設立の運動が起こり、文久2年に社地が選定されます。翌文久3年に、孝明天皇の勅命により照國大明神の神号が授けられ、祠が創建されたのが始まりです。そして翌年の元治元年に社殿が造営され、照國神社となります。

明治10年の西南戦争で社殿と宝物が焼失しますが、明治15年に再建されます。昭和20年には戦災で再び焼失し、昭和28年~33年に再建され、現在は鉄筋コンクリート造りとなっています。高さ20mの大鳥居は昭和16年に建てられたものになります。

鹿児島の社寺では、夏の風物詩である六月灯(ろくがつどう)というお祭りが行われますが、照国神社のものが最大規模で、多くの人で賑わいます。

鹿児島市では最も大きな神社です。

 

境内案内

こちらが照国神社の入口、大鳥居です。でかいです。

 

一礼して大鳥居をくぐります。左手にご由緒書き。

 

その先は駐車場です。境内へは、この駐車場を抜けて向かう形のようです。

 

左前方の立派な建物は、照國文庫資料館。ご祭神である島津斉彬公や、島津氏に関する資料が展示されている資料館です。

 

右手前方には山肌も見えます。

 

正面に、市の保存樹にも指定されているイヌマキの木。鶴が羽を広げた姿を模したもので、斉彬公のお名前から一字取って「斉鶴(さいかく)」と名付けられています。

 

その先、右手には浩然亭と書かれた休憩所。

 

反対側、照國文庫資料館の先は、新社務所の建設中でした。

 

前方には神門が見えます。進みます。

 

右手に手水舎。お清めをします。脇にはクスノキ。

 

石段を上がり神門へ。

 

右手の先が開けているのが見えましたので、後ほど行ってみます。立派な石灯籠も。

 

社務所の前にもクスノキです。

 

石段を上がり、こちらが神門の正面。奥には拝殿が見えます。

 

一礼して神門をくぐります。紋幕には、丸に十字の島津の家紋。

 

景色が一段と開けます。社殿は白と淡い紫、もしくはピンクでしょうか。柔らかい印象の建物です。

 

右手に授与所です。

 

左手が祈願受付所。御朱印もそちらで頂けるようなので、後ほど。その先は回廊があります。

 

拝殿前に巫女さんという、素敵な写真も撮れちゃいました。

 

拝殿へと進みます。島津の家紋はシンプルですけれど目を引きますね。参拝させて頂きます。

 

拝殿を振り返りますと、こんな景色です。

 

続いて、拝殿に向かい境内の右手、開けている場所に行ってみることに。回廊の途中に出入口がありましたので、そちらから。

 

回廊を抜けると、広々とした先に、島津斉彬公の像と、鹿児島縣護国神社の頓宮です。

 

まずは斉彬公の像を見上げます。けっこう高い位置にあります。

 

お隣には、戊辰戦争の顕彰碑。

 

そしてこちらが鹿児島縣護国神社の頓宮。かつてこの場所には、護国神社の元となった靖献霊社が鎮座していました。

 

こちらは斉彬公の像の前辺りから見た照国神社。再び境内に戻り、御朱印を頂き、照国神社を後にしました。

 

参拝を終えて

今回の鹿児島旅行で最後に訪れた照國神社。

広々としていて、とっても気持ちのいい神社でした。最後に素敵な神社に立ち寄ることができました。

入口の大鳥居に始まり、参道のイヌマキの木、そして神門をくぐった先の淡い色合いの社殿、どれも目を惹きます。後方には木々の緑が見え、賑やかな街の中とは思えないような場所でした。

ちょうど境内では巫女さんが火山灰の掃除をされていて、美しい写真を撮ることもできました。火山灰が積もるというのは、桜島が近い鹿児島の神社ならではですね。

ご祭神の島津斉彬公は、名君といわれた当主です。西郷隆盛などを育てたことでも知られていて、日本にとっても大きな役割を果たした人物です。西郷さんは斉彬公のことを、「お天道様のような方だった」と残しているそうです。南洲神社の西郷さんもですけど、彼らがいたからこそ、今の日本があるということを、改めて鹿児島の地にて実感しました。

境内の右手にあった斉彬公の像にも、参拝させて頂きました。像がけっこう高い位置にありまして、あんなに高い場所にあるの、他ではなかなか見たことないかもです。

護国神社の頓宮にも参拝できました。

いい参拝ができて清々しい気持ちになっていったのですが…なんと、大きな見逃しをしていたことが帰宅後に発覚。悔やみきれぬ過ちを犯しました。

どうやら拝殿に向かって境内の左手に、末社である保食神社、そしてさらに奥、回廊の先には水宮が鎮座していたようです。水宮は、「水神地」と呼ばれる神秘的な場所にあると…。他の方のブログなどを見ると、苔生した祠や石像などが並んでいて、これは行かなきゃダメなところだろう、と思わずにはいられず。

なぜちゃんと調べなかったのか。こうしてこの記事を書いている今も、自身の詰めの甘さを呪っております。こういうこと、ちょいちょいあるんですよね。その都度猛省するのですが、また同じ過ちを繰り返すという。

さらには、照國文庫資料館にも入らなかったですし。

これが住んでいる都内とかだったら、また行けばいいだけなんですけどね。鹿児島となると、そう簡単には再訪できませぬので、後悔もひとしお。

また鹿児島に行く理由ができた、と前向きに考えるしかないですね。

鹿児島の社寺では夏に行われるという、六月灯も気になりますし、その季節に行ってみるのもありかもしれません。

そんな見逃しはありつつも、素敵な神社に参拝できたことは間違いありませんので、とりあえずは良しとしましょう。

照国神社、参拝できてよかったです。

この後僕たちは、近くにあった西郷さんの銅像に立ち寄ります。

そして天文館のホテルに一度戻った後、近くの居酒屋へ。

吾愛人(わかな)という居酒屋で、きびなご、さつま揚げ、地鶏、かごしま黒豚など、地のものを芋焼酎で美味しく頂きました。美味しかった~。

そして翌日、鹿児島空港から飛行機で帰京。

振り返ると盛りだくさんの鹿児島旅行で、訪れた場所は全て素敵なところばかり。

素晴らしい旅ができました。

また死ぬまでに最低でもあと一度は、鹿児島に足を運びたいです。

 

御朱印

こちらが照国神社の御朱印です。

照国神社の御朱印

 

こちらは鎮座160年の特別御朱印

照国神社の鎮座160年の特別御朱印

 

この他、毎月一日には特別御朱印が授与されています。

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から16時半までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は鹿児島県鹿児島市照国町19-35です。

照國神社の公式サイトはこちらです。
https://terukunijinja.jp/

 

電車

JR「鹿児島中央駅」から徒歩20分。

もしくは、鹿児島中央駅から市電orバスで10分「天文館」で下車しますと、そこからは徒歩5分ほどです。

 

駐車場

大鳥居とイヌマキの木の間に、参拝者用の駐車場があります。境内に向かって大鳥居の左手に駐車場の入口があります。

 

トイレ

境内にあります。

 

周辺のパワースポット

 

鹿児島市の神社一覧

著者が参拝した鹿児島市の神社一覧です。