二嶽神社
天岩戸五社の一つ「二嶽神社」へ
宮崎県高千穂町の上岩戸にあるパワースポット、二嶽神社に行って参りました。読み方は「ふたつだけじんじゃ」です。二ツ嶽神社とも表記されます。高千穂で最初に勧請された八幡神社といわれていて、天岩戸五社の一社です。
高千穂の観光スポットとしても有名な天岩戸神社は、他にも四つの神社を兼務していまして、それらは合わせて「天岩戸五社」と称されています。
天岩戸神社、落立神社、鉾神社、二嶽神社、石神神社の五社です。
この五社なのですが、それぞれけっこう距離が離れていて、一番遠い鉾神社にいたっては、かなりの山奥にある様子。つまり、そう簡単には回れない五社なわけです。
どうやら五社を回るサイクリングコースというのもあるようでして、自転車で回ることもできなくはないようですが、地図など見る限りでは、なかなか気合いが必要なサイクリングなのではないかと。
車でも移動にはそれなりの時間を要するようですからね。
僕たち夫婦は4泊5日という日程でこの度は高千穂にやって来まして、元々30社ほどの神社を巡る予定でして、天岩戸五社も当然その中に組み込んでいます。五社の距離が離れていて回るのに時間を要するといっても、4泊5日も高千穂に滞在していたら、そこは余裕です。
この日は高千穂旅行の2日目。
早朝に天岩戸神社の東本宮と西本宮、そして天安河原を回り、続いて八大龍王水神に参拝。続いて向かいましたのが、こちらの記事で紹介する二嶽神社です。
もちろん僕たちは、自転車ではなく車での移動です。くまもと空港近くで借りた軽のレンタカーが、4泊5日の愛車です。
八大龍王水神からは、二嶽神社、鉾神社と山奥の方へ入って行く形でして、道幅もだいぶ狭くなり、すれ違えないような場所も多いです。対向車が来たら、どちらかがバックせねばいかん道ですね。
とはいえ道路自体は整備されていまして、悪路というわけではないので、走りやすいです。
カーナビでは二嶽神社が検索されませんが、道も難しくありません。ほぼ一本道ですね。一応助手席の嫁がスマホで地図を確認しつつですけれど。
八大龍王水神からは、20分ちょっとでした。
右手に二嶽神社の鳥居が見えまして、その先に車を停めます。
到着です。
ご由緒
ご祭神は、八幡大神(はちまんおおかみ)、若宮大神(わかみやおおかみ)、菅原道真公(すがわらのみちざねこう)の三柱です。
八幡大神は、第15代天皇である応神天皇と、その母である神功皇后です。若宮大神は、応神天皇の皇子である第16代仁徳天皇です。菅原道真公は、平安時代の類まれなる才能の持ち主だった学者で、学問の神様としても知られています。
創建の年代は不明ですが、古社と考えられていて、下野にある八幡神社の元となった神社でもあり、高千穂で最初に勧請された八幡神社です。
江戸時代中期の宝永4年と刻印のある神鏡が伝わっています。
境内には、高千穂の夜神楽33番の舞の一つである、「柴引(しばひき)」の像があります。
天岩戸五社の一社として、天岩戸神社の兼務社となっています。
境内案内
こちらが二嶽神社の入口です。
鳥居の左には、シャクナゲが綺麗に咲いています。向こうに見える黒い軽が、僕の停めた車です。
右にはご祭神の案内。
一礼して石鳥居をくぐります。注連縄が七五三ではないのですが、一部切れてしまったのでしょうか。
石段を上がります。
左にはケヤキとスギです。
右にもケヤキとスギです。もう一本、斜面に聳えている木が何の木かわからず。
石段を上がりますと、すぐ目の前が社殿です。右には何かを背負った像も。
左、ケヤキの足元には石灯籠と手水石です。
右の杉がひときわ大きいです。注連縄が掛けられた御神木です。
大木は、ついつい見上げてしまうんです。
振り返りますと、こんな素敵な景色です。棚田があるのも見えます。
拝殿へと進みます。
参拝させて頂きます。扁額の左右には、お座りになっている二体の像も。
こちらの像は、確かではありませんが、荒魂と和魂を表している像かとも思われます。
先ほどの写真と少し被りますが、拝殿を振り返りますと、こんな感じです。
拝殿右の「柴引」と書かれた像に近づくと、神楽の音楽が流れます。「柴引」は高千穂神楽の26番です。「大玉命(ふとたまのみこと)が天香久山より榊をひき来り岩戸の前に飾り給う舞」との案内書きも出ています。
境内の右手奥にも建物が一つ。その後ろも木々が茂っています。
少し奥まで行きますと、本殿もばっちり見えます。本殿の後ろは竹林ですね。
こちらは境内の左手。手水石の向こうには杉が連なっています。
社殿を左斜め前から、全体的に。
社殿の左手は少し広くなってます。道がありましたので、どうやら車で境内まで入れるみたいです。
新緑の綺麗な季節でして、気持ちがいいです。
参拝を終え、二嶽神社を後にします。
参拝を終えて
少々山奥にある二嶽神社は、棚田の風景が見渡せる、素敵な神社でした。
高千穂は棚田でも知られている地でして、車で走っていますと、何度も目にします。ちょうど新緑の綺麗な季節でもありましたので、鮮やかな緑と棚田の景色を楽しむことができます。
日本の原風景を見ている感じがして、懐かしい気持ちにもなりました。
二嶽神社の境内には、社殿の脇に大玉命(ふとたまのみこと)の像があります。同じデザインの像は、天岩戸神社東本宮の天鈿女命(あめのうずめのみこと)、西本宮の手力男命(たぢからおのみこと)をここまで目にしていますので、こちらが三か所目になります。
大玉命はでっかいキノコのようなものを背負っていまして、それだけでもインパクト大なのですが、さらに顔もかなり怖いので、夜見たら相当恐ろしいのではないかと。
ちなみにですが、背負っているのはキノコではなく、榊(さかき)です。
大玉命の像は、高千穂神楽26番の「柴引き」の像でして、「柴引き」とは高千穂の方言で「榊を根引きすること」だそうです。
大玉命は、祭りを行う司祭者の神様であり、天香久山(あまのかぐやま)の榊を根引きして、天の岩屋の前に飾る、その一場面である「柴引き」を表した像が、こちらの二嶽神社のものってことですね。
以前は村々で夜神楽が始まると、男たちが山に榊を採りに入る習わしもあったそうです。
大玉命の他にも、もう一つ気になるものが拝殿の中にありました。
拝殿の奥、左右の高いところに像が飾られていまして、帰宅後にあれこれ調べてみたのですが、結局何の像かわからず。
もしかしたらこれかも、というのは一つ見つけて、それが正しいのならば、「荒魂と和魂」を表した像かもしれません。確かに左の像のお顔の方が柔和で、右の像は少し怒っているようにも見えました。ですので左が「和魂」、右が「荒魂」の像かもしれません。拝殿の中にこんなふうに座っていらっしゃる像は、高千穂でも初めて目にしました。
大きな杉やケヤキ、少し変わった手水石、後方の竹林なども素敵でした。
山奥の神社にて、のんびりした時間と美しい景色を満喫させて頂きました。
二嶽神社、参拝できてよかったです。
続いては、さらに山奥にある天岩戸五社の一つ、鉾神社へと向かいます。
御朱印
こちらが二嶽神社の御朱印です。
御朱印の受付時間
二嶽神社の御朱印は、天岩戸神社西本宮の授与所にて頂くことができます。御朱印と御守りを頂ける時間は、8時半から17時までです。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は宮崎県西臼杵郡高千穂町上岩戸215です。
二嶽神社の公式HPはありませんが、天岩戸神社の公式サイト内に紹介ページがあります。
https://amanoiwato-jinja.jp/publics/index/16/
駐車場
鳥居を少し越えた先、左手に駐車できるスペースがあります。
トイレ
ありません。
周辺のパワースポット
高千穂の神社巡り
高千穂の神社マップや神社巡りについては、こちらの記事でまとめてあります。
高千穂町の神社一覧
著者が参拝した高千穂町の神社の一覧です。