鎌倉市の腰越にある龍口明神社の参拝レポートです。
読み方は「りゅうこうみょうじんしゃ」です。江ノ島にある江島神社と深い関係があり、夫婦神社(江島神社が女、龍口明神社が男)でもあります。最寄駅は湘南モノレールの西鎌倉駅です。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
鎌倉の「龍口明神社」へ
この日は久しぶりに江ノ島に遊びに出掛けました。江ノ島は、嫁と二人でこれまでに何度か遊びに行ったことがありまして、神社巡りもしています。
江島神社については、以下の記事でまとめてあります。
江島神社は、日本三大弁財天の一つにも数えられていて、その弁財天に一目惚れした五頭龍というのが、五頭龍大神となり、龍口明神社に祀られています。
五頭龍はそれまで残虐非道な行いをして人々を苦しめていたため、弁財天に一目惚れして求婚するも、断られてしまったそうです。しかしながら五頭龍は、振られたことをきっかけに改心し、人々を守るようになったそうです。そして、弁財天と無事に夫婦になれたと。めでたしめでたし。
と、そういう言い伝えがありまして、江島神社と龍口明神社は、夫婦神社となっているそうです。
故にこの二社は、セットでお参りするのが良いとされているんだと。それくらい、繋がりの深い二社ってことですね。
うちの嫁は以前からこの話を知っていまして、江ノ島に行く際には、ぜひ龍口明神社にも!と言っていました。
で、もう数年前になるかと思うのですが、江ノ島を訪れた際に、実は一度行ってみたことがあるんです。
地図を見ながら向かったところ、江ノ島駅のすぐ近くに龍口明神社を見つけました。
しかしです、そこには鳥居や燈籠があり、奥には石段も延びていたのですが、中には入れないようになってたんです。
その頃はまだ、参拝する神社を事前にちゃんと調べたりしてなかったんですよね。ですので、「どうして入れないんだろう?」と疑問に思いつつも、それ以上調べることもなく、諦めて後にした覚えがあります。工事か何かで入れなかったんだろうと。
そしてそのときから数年後。
やっとその謎が解けました。遅いですけど。
僕たちが以前訪れた江ノ島駅近くの龍口明神社は、その旧社でして、現在は元宮となっている場所でした。
どうやら現在は入れるようになっているぽいですが、当時は整備か何かのため、入れなくなっていたのではないかと。
元宮となっている江ノ島駅近くから、昭和53年に現在の西鎌倉駅近くに遷座したそうです。
以前訪れた龍口明神社、今回訪れる龍口明神社、それらの関係がようやくすっきりとして、一安心です。
そして今回は、ようやくそんな龍口明神社への参拝が叶いそうです。まずは龍口明神社に参拝して、その後に江ノ島に遊びに行こうという計画です。
5月の下旬、電車を乗り継ぎ江ノ島駅に降り立ち、そこから湘南モノレールにて3駅、西鎌倉駅に下車。
駅からは歩くこと6~7分です。手前に見つけた経六稲荷神社にも参拝し、そのお隣にある龍口明神社へ。
無事到着です。
ご由緒
ご祭神は、玉依姫命(たまよりひめのみこと)と五頭龍大神(ごずりゅうおおかみ)の二柱です。
玉依姫命は、初代天皇である神武天皇の母で、龍神として崇められたと伝えられている、日本神話の女神です。
五頭龍大神は、一身五頭の龍神です。かつては悪事を働き人々を苦しめていましたが、弁財天の美しさに惹かれ、弁財天により戒められ改心し、自らが山と化し、人々を災害から守るようになったと伝えられています。
創建の年代は不明ですが、飛鳥時代以前の、欽明天皇の時代と考えられています。山と化した五頭龍大神を祀るため、龍の口にあたる岩の上に社を築き、白髭明神と称し、村の鎮守としたことが始まりとされています。
奈良時代には、江ノ島の岩屋窟で修行していた泰澄大師が、夢に現れた神々を彫刻し、弁財天は江島明神へ、玉依姫命と五頭龍大神は白髭明神へ納められ、御神体となったといわれています。龍口明神社と名付けられたのもこのときです。
元々は、現在の江ノ島駅の近く、龍口(たつのくち)に鎮座していました。現在もある龍口寺というお寺の隣(住所は藤沢市片瀬)です。
大正の関東大震災で全壊してしまいますが、再建されます。
その後、昭和53年になり、氏子の要望により、龍の胴にあたる現在の地に遷座されました。旧社地は現在も元宮として残されています。
江ノ島にある江島神社とは夫婦神社とされ、古くから厚く信仰されている神社です。
境内案内
経六稲荷からさらに少し坂を上ると、左手に玉垣が見えてきます。
こちらが龍口明神社の入口です。緑と青空が綺麗です。
一礼して石鳥居をくぐります。けっこう大きな鳥居です。
参道はすぐ右に折れています。
右に折れますと、前方の左手に二つ目の鳥居が見えてきます。社殿もそちらの先にあるようです。
左手には御由緒が書かれた碑もありました。
参道は左に折れる形で、社殿へと続いています。こちらが二之鳥居の正面です。後方には御神木がありましたので、後ほど行ってみることに。
一礼して二之鳥居をくぐります。空が広く開放感のある境内です。
鳥居の先、左手に手水舎です。
手水鉢へと進み、お清めをします。
手水舎にはかっこいい龍がいました。
参道に戻り、拝殿へと進みます。
拝殿の前には狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。子供もいます。
こちらが右の狛犬さん。玉乗り狛犬さんです。
社殿は昭和53年に再建されたときのものだと思われます。落ち着いた色合いの社殿です。
初夏の境内にて、参拝させて頂きます。
拝殿の右手前には、五頭龍が描かれた大きな絵が掛けられていました。
境内を散策してみます。拝殿を振り返りますと、こんな感じです。開けていて気持ちいい景色です。
こちらは拝殿を左斜め前から。
右斜め前からも。こうして見ると、空の中にある神社のようにも見えてきます。
境内の右手前方には神輿庫です。少し変わった形の建物ですね。
拝殿に向かって背中の方、二之鳥居の後方に、白い幟が並ぶ一角がありますので、行ってみます。
幟の先には大きな木が見えます。
奥にあったのは、龍口明神社の御神木、タブノキです。
しばし素晴らしい御神木を眺めて過ごします。
タブノキの脇は、ちょっとした休憩スペースのようになっていて、ベンチもありました。
一通り境内を散策し、右手にある授与所へ。
龍口明神社では、近隣にある川名御霊神社の御朱印(二種類)も扱っているようです。
ご不在のようでしたので、御朱印は頂けないかな?と思いきや、セルフサービスになっていて、お金を入れて書き置きのものを頂けるようになっていました。龍口明神社と、境内社の経六稲荷神社のものを頂きます。
龍が描かれた御朱印帳にも心惹かれたのですが、こちらはセルフサービスになっていなかったので、残念ながら購入できず。
広々とした境内を満喫し、龍口明神社を後にしました。
参拝を終えて
数年越しに参拝が叶った龍口明神社。
おもいきって足を延ばしてみてよかったです。
これでようやく、夫婦である江島神社と両方に参拝できたことになります。
おそらく江島神社の方は、江ノ島という人気の観光地にある神社ですし、常に大勢の参拝者が訪れていると思います。
それに対し龍口明神社の方は、人がほとんどいませんでした。
僕たちの参拝中にお見掛けしたのは、他の参拝者の方が一人だけです。帰り際に三人ほど入れ違いで入って行きましたが、それ以外はほぼ境内に僕たちしかいない、なんとも贅沢な時間を過ごさせて頂きました。
境内は開けていて、広々としています。空が広い感じですね。高台にありますし、周囲には大きな建物もありませんので、そういった印象を受けるんだと思います。
天気にも恵まれましたので、境内の緑が青空に映えていて、とても鮮やかでした。
昭和53年に現在の地に遷座し、社殿なども再建されたとのことですので、建物などは全体的には古さなどはなく、新しい感じです。
手水舎には、少し怖いお顔をした、かっこいい龍もいました。
拝殿手前には、五頭龍が描かれた大きな絵も置かれていました。
ひときわ存在感が大きかったのは、拝殿に向かって参道の後ろにあった、大きな御神木です。比較的新しい境内にて、おそらく最も古くからあるものが、御神木ではないかと思います。
何の木なのかもわからずに手を合わせてしまったのですが、帰宅後に調べましたところ、タブノキでした。クスノキ科の木みたいです。
素敵な御神木を見ることができて、それだけでも来た甲斐がありました。
最後に御朱印を頂くため授与所に立ち寄ったところ、ご不在で閉まっていたのですが、セルフサービスで書き置きのものを頂けるようにしてくださっていて、無事に頂くことができました。
五頭龍が描かれたかっこいい御朱印帳も置かれていまして、買い求めようとしたのですが、残念ながらそちらはセルフサービスにはなっておらず…。今回は諦めました。
龍口明神社では、近隣にある川名御霊神社という神社の御朱印も扱っているようですので、川名御霊神社などを含め、次回また鎌倉辺りの神社巡りをする際に、改めて御朱印帳も求めに立ち寄ろうかと思います。
また、今回は旧社(元宮)の方には立ち寄っていませんので、次回はそちらにも行ってみたいです。
江島神社と夫婦となる龍口明神社。参拝できてよかったです。
この後僕たちは、再びモノレールにて江ノ島まで戻り、江ノ島散策をして、美味しい生シラスや蛤で一杯引っ掛け、帰路に就きました。
いい休日が過ごせました。
御朱印
こちらが龍口明神社の御朱印です。
龍口明神社では、上記の他に何種類かの御朱印を頂くことができます。公式サイトの通販ページにてご案内がありますので、そちらを参照してください。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。龍口明神社では、お隣にある境内社の経六稲荷神社の御朱印と、近隣にある川名御霊神社の御朱印も頂くことができます。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は神奈川県鎌倉市腰越1548-4です。
龍口明神社の公式サイトはこちらです。
http://gozuryu.com/
電車
湘南モノレール 「西鎌倉駅」から徒歩6~7分。
駅を出たら、前の道を駅を背にして右手に進みます。道なりに歩き、「新鎌倉山入口」の交差点を左折。そのまま坂を上って行くと、左手に玉垣が見えてきます。
駐車場
参拝者用の駐車場があります。西鎌倉駅側から向かった場合は、左手に鳥居を過ぎた先を左折すると、駐車場があります。
周辺のパワースポット
鎌倉市の神社一覧
僕が参拝した鎌倉市の神社一覧です。