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黒仁田神社(高千穂町)の御朱印と見どころ

黒仁田神社の紹介

高千穂町の向山にある黒仁田神社の参拝レポートです。

読み方は「くろにたじんじゃ」です。山の中へと続く参道の入口には、薬師堂がある神社です。御神木には空洞があり、ねじれた不思議な形をしています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

高千穂の「黒仁田神社」へ

高千穂にはたくさんの神社がありまして、そのうち向山という地区で、このたび僕たちが参拝しようと事前にピックアップした神社は三社。

秋元神社、黒仁田神社、向山神社です。

いずれもなかなかの山奥にある神社でして、高千穂神社などがあるエリアからは、車で30分ほど山道を上がった先です。

4月の中旬、この日は夫婦でやって来た、4泊5日での高千穂旅行三日目。

最初の二日間はレンタカーで高千穂の神社を巡りまくっていましたが、この日は午前中のみ諸事情によりタクシーをチャーター。

先に挙げた三社にもタクシーで回る形です。

ホテルからタクシーに乗っかり、まずは秋元神社に参拝します。

秋元神社は完全な山の中でして、大きな岩山のある神秘的な神社でした。

で、続いて向かいましたのが黒仁田神社になります。

黒仁田神社は、秋元神社へと繋がる県道50号の途中にある神社なのですが、その場所がまたわかりづらいんです。僕も事前に地図で確認はしまして、地図上で場所自体はわかるのですが、どうやって行ったらいいのかがいまいちわからなかったんです。

ですので地元のタクシーに連れて行ってもらえるというのは、そういう部分でも安心です。

しかし、運転手さんと話していましたら、どうやら黒仁田神社に行く人は滅多にいないようでして、社内でも場所のわかる運転手さんは僅かしかいないと…。

どうやら僕たちは、だいぶマニアックな神社へと足を運ぼうとしているようです。

秋元神社から、そんなマニアックな黒仁田神社へと向かう途中、運転手さんの計らいで素敵な場所に寄り道を。

そこには大きなカツラの木がありました。

向山のカツラ

「向山のカツラ」として知られている大木のようでして、車中の会話から僕たち夫婦なら喜ぶのではないかと、そんな想いで運転手さんが連れて行ってくれたんだと思います。

このカツラについては全く知らなかったので、ありがたいです。素晴らしいものが見れました。

そしてカツラの木から山道を下ること20分ほど。

黒仁田神社の下に位置すると思われるバス停に車を停め、入口まで運転手さんに案内してもらい、徒歩にて向かいます。

 

ご由緒

ご祭神は、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)菅原道真公(すがわらのみちざねこう)若宮大明神(わかみやだいみょうじん)の三柱です。

伊邪那岐命は、妻である伊邪那美命(いざなみのみこと)とともに国生みを行った神様です。伊弉諾尊とも表記されます。菅原道真公は、平安時代の類まれなる才能の持ち主だった学者で、学問の神様としても知られています。若宮大明神は、この地域に住み慕われていた豪族、甲斐主水之介(かいもんどのすけ)とその家族などをお祀りした神様です。

創建の年代は不明です。江戸時代後期の文久3年とも伝えられていますが、中期の享保13年に社殿が全焼し、翌年に再建されたとの記録もあり、詳細は不明となっています。

ご祭神としてお祀りされている甲斐氏は、この地域の人々に慕われていましたが、後に濡れ衣を着せられ毒殺されています。

黒泥田神社と称されていましたが、明治になり現在の黒仁田神社へと改称されています。土地の氏子には若宮様と称されています。

大正15には火災で社殿が焼失しますが、昭和2年に再建されています。

参道の入口には薬師堂、途中には空洞のあるねじれた御神木がある神社です。

 

境内案内

バス停からは、まずこの坂を上がって行きます。

 

そしてこの細い道が、黒仁田神社への入口になります。一つ下にも似たような道があるのですが、二つ目の道で、お墓が目印です。よく見ると「黒仁田神社」「薬師堂」と書かれた倒れた看板も。

黒仁田神社の入口

 

小路を進みます。この道はタクシーの運転手さんに教えてもらわなければ、多分わかりませんでした。

 

ちなみにこの道の右手側が、とってもいい眺めです。

 

次第に少々不安にはなりますが、「不安になってもそのまま進んでください」と運転手さんが言ってましたので、そのまま行きます。ナイスなアドバイスです。

 

奥へと歩いて行きますと、前方に看板らしきものが見えてきました。

 

看板には「黒仁田 薬師堂」。どうやらまずは、無事に薬師堂に到着です。

 

看板の左手が薬師堂です。

黒仁田の薬師堂

 

中には何体かの仏像の姿も見えます。参拝させて頂きます。

 

黒仁田神社はまだ先です。

 

右手には樹齢200年のイチョウ。

 

左手、山の方へと道が続いていまして、鳥居も見えました。黒仁田神社はこの上ですね。

 

周囲は杉の森です。鳥居の色が独特です。注連縄は七五三。

 

鳥居の手前、右手には庚申塚がありました。三面の珍しいタイプの庚申塚です。

 

一礼して鳥居をくぐります。

 

石段は山の中へと続いています。

 

一度左に折れて、また真っ直ぐ延びています。

 

ようやく前方に社殿が見えました。右には注連縄の掛けられた御神木です。

 

御神木は後ろ側が空洞になっています。

 

なかなか凄い形の御神木です。この御神木、何の木でしょうか…。

 

上の方まで来ますと、杉だけではなく様々な木が聳えています。

 

あと少し。

 

ようやく石段を上がり切りますと、すぐ目の前が拝殿です。

 

左に手水石。

 

拝殿前へと進みます。拝殿にも七五三の注連縄が掛けられています。

 

参拝。

 

拝殿を振り返りますと、こんな景色です。

 

こちらは拝殿を左斜め前から。

 

奥まで行きますと本殿もしっかり見れます。

 

境内の左後方にも小路がありましたので、別のルートでも来られるようです。

 

社殿を右斜め前からも。

 

境内の右手にも、小路が山の中へと続いています。

 

本殿を右手からも。

 

参拝を終え、石段を下ります。上から見る御神木は、ねじれているのがよくわかります。

 

黒仁田神社を後にして、来た道を戻ります。

 

参拝を終えて

黒仁田神社は、人の気配が一切ない山の中に、ひっそりと鎮座している神社でした。

タクシーの運転手さんの案内がなかったら、入口もわからなかったです。自力で探せないこともないかもしれませんが、その場合おそらくかなり大変だったのではないかと。

事前にあれこれネットで調べても、入口に関する情報は皆無でしたので、黒仁田神社に参拝予定の方がいらっしゃいましたら、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。

入口はわかりづらかったですけど、そこからの小路もハイキングのようでけっこう楽しかったです。高千穂の美しい山の景色も堪能できましたし。

入口から薬師堂までは3分ほどです。前述もしましたが、運転手さんに「不安になってもそのまま進んでください」と言われていましたので、躊躇することなく辿り着けました。もし何も聞いていない状態でしたら、不安になって引き返していたかもしれません。

そして、薬師堂の先、黒仁田神社への参道がこれまた素敵でした。

木々が聳える中を、山の中へと石段が延びていて、もうその景色が見られただけでも、来た甲斐があったな~と。

鳥居も高千穂では初めて見る色のものでして、赤と黒と茶色と紫の中間のような、珍しい色のものでして、それがまた周囲の木々といい感じで調和していて、美しいんです。

鳥居の色も珍しければ、足元の庚申塔の絵柄も珍しいものでした。

途中、中が空洞になりねじれて聳えている御神木があり、その形が不思議で神秘的だったのですが、何の木なのかわからず。

もっと木に詳しい男になりたい。

それともう一つ、気になっていたことがありました。こちらの黒仁田神社は、高千穂町の公式サイト内の紹介ページに、御利益「心身健全、クリーニング(洗濯)」と書かれているんです。洗濯の御利益というのは僕は初めて聞きました。その洗濯が心の洗濯なのか、リアルな洗濯なのか…で、色々調べましたところ、どうやらご祭神である伊邪那岐命が、禊(みそぎ)をされたことから、そのような御利益へと繋がっているようです。

まさに朝の境内は、心が洗われるような、そんな素敵な神社でした。

黒仁田神社、参拝できてよかったです。

続いては、向山神社へと向かいます。

 

御朱印

黒仁田神社の御朱印はありません。

(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は宮崎県西臼杵郡高千穂町向山4040です。

黒仁田神社の公式サイトはありません。

 

駐車場

ありません。下の県道50号にバス停があり、そこが少し広くなっていますので、バスや交通の邪魔にならぬよう駐車し、徒歩にて向かう形になります。

バス停から延びる坂を上がり、二つ目の小路を入って行きます。一つ目も似たような小路ですので、間違えないように。お墓が目印です。

 

トイレ

ありません。

 

周辺のパワースポット

 

高千穂の神社巡り

高千穂の神社マップや神社巡りについては、こちらの記事でまとめてあります。

 

高千穂町の神社一覧

著者が参拝した高千穂町の神社の一覧です。