鎌倉市の佐助にある銭洗弁財天宇賀福神社の参拝レポートです。
読み方は「ぜにあらいべんざいてんうがふくじんじゃ」です。一般的には、銭洗弁財天や銭洗弁天と称され、境内の湧水でお金を洗うと、それが何倍にも増えると言われています。湧水は鎌倉五名水にも選ばれています。鎌倉駅から徒歩25分ほど。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
鎌倉の「銭洗弁財天」へ
この日は嫁と二人で鎌倉の神社巡りに出掛けてきました。紅葉に染まる鎌倉を散策しようと、一泊二日での旅行です。
元々は、嫁が「鎌倉の佐助稲荷神社の手ぬぐいが欲しい」と言い出しまして、今回の旅の目的地が鎌倉になりました。
そして事前に下調べをしましたところ、佐助稲荷神社の近くにもいくつか神社があることが判明。こちらの銭洗弁財天宇賀福神社もその一つです。
早起きをして都内より電車を乗り継ぎ、鎌倉駅へと降り立ちました。
鎌倉駅の西口からテクテクと歩き始め、まずは佐助稲荷神社を目指します。で、その通り道にあった諏訪神社にも参拝。そちらがこの日一社目の神社です。
そこから歩くこと20分ほどで、二社目の佐助稲荷神社に到着し、参拝も無事終えました。御朱印も頂けましたし、嫁が欲しがっていた手ぬぐいもなんとか手に入れることができました。
続いて、佐助稲荷からはそこそこ近くにある、銭洗弁財天を目指すわけですが…。
銭洗弁財天までの道のりが、けっこうな急坂なんですよね。なかなか角度のある坂です。
佐助稲荷神社も、山の中の長い石段を上った先にありました。さらにはそちらの境内を散策する際にも、かなり険しい道を上ったり下ったり。
ですので佐助稲荷への参拝を終えた段階で、膝が悲鳴を上げ始めてるんですよ、膝が。
自分ではまだまだ若いつもりではあるのですが、40過ぎのおっさんですので、色々なところにガタが来始めてるわけです。
歩くこと自体は好きですし、普段からかなりの距離を歩いてはいるので、足に自信はあるんですけどね。普段は膝が痛くなるなんてこともまずないのですが、いきなりきました。
坂道やら石段やらをハイペースで上り下りしていたので、やられてしまったものと思われます。まだ旅行の序盤なのに…。
しかしだからと言って旅を中断するわけにはいきません。膝に痛みと違和感を抱えながらも、銭洗弁天を目指して歩きます。
膝の悲鳴には気付かない振りをして急坂を上っていますと…
坂の途中に、銭洗弁財天宇賀福神社の入口が現れました。
到着です。
ご由緒
ご祭神は、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)と宇賀神(うがじん)です。本宮が市杵島姫命、奥宮が宇賀神となっています。
市杵島姫命は宗像三女神の一柱で、芸能や海の神としても信仰されています。宇賀神は財をもたらす神で、当社では仏教の神様である弁財天(べんざいてん)と習合しています。
創建の詳しい年代は不明ですが、鎌倉時代前期である文治元年、巳年、巳の月、巳の日に、源頼朝が夢の中で「西北の仙境に湧き出している水をくんで神仏を供養すれば、天下が平和になる」と言¥いうお告げを授かりました。頼朝はそのお告げに従い、この地の岸壁に湧く霊水を見つけ、そこに洞を建て宇賀神を祀ったのが始まりとされています。
その後、鎌倉時代の中期、同じく巳年の正嘉元年に、北条時頼がこの霊水で銭を洗い一族繁栄を祈願したのが、銭洗の始まりだと伝えられています。そしていつの頃からか、この湧き水でお金を洗うと、それが何倍にも増えると信じられるようになり、多くの参拝者で賑わうようになりました。
長く扇ヶ谷にある八坂神社(相馬天王)の末社でしたが、昭和45年に現在の銭洗弁財天宇賀福神社へと独立します。
銭洗の湧水は、「鎌倉五名水」にも選ばれています。
四方が急な崖で囲まれた場所にあり、第二次大戦頃に現在の出入り口となるトンネルができる以前は、裏参道にあたる細く険しい参道を通らなければ、参拝できなかったそうです。
鎌倉でも人気の観光スポットでもあり、多くの参拝者が訪れる神社です。
境内案内
佐助稲荷神社から、銭洗弁財天宇賀福神社へと向かいます。こちらはその分岐点。
途中からいっきに坂が急になります。自転車のおばちゃん達も、自転車を押して坂を上っています。
急な坂を上っていますと、突然左手に銭洗弁財天の入口が現れます。鳥居の奥がトンネルになっていて、そこから中に入れるようです。
トンネルの上の方には、人が作ったと思われる穴のようなものがいくつか見えました。中までは見えなかったのですが、何かしらお祀りしてありそうな穴ですね。
トンネルの入り口には銭洗弁財天のご由緒書き。
一礼して鳥居をくぐり、トンネルに入ります。
トンネルを抜けますと、開けた景色が目の前に広がります。参道には何連なる木の鳥居。
鳥居の手前、右手に手水舎です。
お清めをします。
境内からトンネルを見ますとこんな景色です。
鳥居が連なる参道を抜けますと、左手にはお店が並んでいて、賑やかです。参拝者も大勢います。
参道を抜けた右手が広いスペースになっています。
境内がけっこう広いので、地図でどこに何があるのかを確認。
まずは本宮に参拝するため、本宮から正面に当たる鳥居まで行ってみます。
本宮に向かいます。こちらも鳥居が連なっています。
参道を進みますと、先には本宮の社殿が見えてきます。
こちらは参道にいらっしゃった左の狛犬さんです。右の狛犬さんも撮影したつもりだったのですが…後から確認したところ、収められていませんでした。ので、左の狛犬さんしか紹介できません。すみません…。
右手には常香炉もありました。
大勢の人で賑わう中、本宮へと進みます。
参拝させて頂きます。
本宮を背にして境内の左手を見るとこんな景色です。賑わってますね。
本宮の左手が奥宮になっていまして、そちらが銭洗弁財天になります。
銭洗弁財天へ。洞窟の中です。
空が見える場所もあり、神秘的な洞窟です。
よく見ると、奥には蛇らしき石像も。
まずは奥宮に参拝。奥宮の社殿は洞窟の右奥にあります。
参拝を終え、お金を洗ってみることに。左手にザルが置いてあり、これを使ってお金を洗います。
お金が増えますように、と心を込めて洗います。
お金を洗い終わり、洞窟を出て授与所へ。こちらで御朱印を頂きました。
御朱印を頂き、境内を散策してみます。こちらは授与所側から見た、入口のトンネル方面です。
本宮を右回りで一周できるようですので、散策してみます。こちらは境内社の七福神社。七福神様が祀られています。
こちらは七福神社の狛犬さん。愛嬌のあるお顔です。
続いては下之水神社です。社殿の左手には滝が流れています。
こちらはちょうど本宮の裏手辺りでしょうか。山の方へと上る石段があります。
石段の先に上之水神社です。上之水、下之水とあるんですね。
こちらは上之水神社の狛犬さんです。神狐さんが前掛けをしているのはよく見掛けますが、狛犬さんの前掛けは珍しいのではないかと。
上之水神社への石段の途中には、水が湧き出ている場所があります。こちらも空気が澄んでいる気がします。
上之水神社にも参拝。
上之水神社のある場所が少しだけ山の上になってます。こちらはそこから見た境内です。山里の村みたいに見えますね。
石段を下り、本宮を一周した形で戻ります。
休憩所があるのですが、その裏手にも何やら石段がありましたので、行ってみることに。
その先、まっすぐ行くと佐助稲荷神社に続く道のようです。右手にも山道があり、ちょっと行ってみたのですが…かなり険しくて遭難しそうなので引き返しました…。後日調べましたところ、どうやら大仏ハイキングコースに続く道だったようです。
境内に戻り、洗ったお金でお団子を買いました。休憩所のベンチに座り、お団子で一服。しばらくのんびりと過ごし、銭洗弁財天宇賀福神社を後にしました。
参拝を終えて
まず、率直な感想にはなりますが、人がとても多かったです。
僕たちが訪れたのは平日だったのですが、大勢の参拝者で賑わっていました。修学旅行か遠足のような、小学生の姿もかなり多かったですね。平日でもこれだけ賑わっていますので、土日はもっと凄いんだろうな~と。恐ろしいです。
僕たちはここに来る前に、近くの佐助稲荷神社を訪れているのですが、そちらも平日の割りには参拝者が多かったかと思います。しかし、銭洗弁財天の方はその比ではないくらい多くて…。僕たちもそんな大勢の中の参拝者なんですけどね。
そんな人の多さはさておき、こちらは四方が崖に囲まれている中にある神社でして、立地としてはとても神秘的な場所にあります。
トンネルを通って境内に入るというシチュエーションも、なかなか珍しく神聖な場所への参道と言った感じがしました。
トンネルを抜けた先はかなり開けていて、観光地的な雰囲気はありますが、見どころも多くて散策しても楽しめる神社です。
個人的には、本宮の裏手にある、上之水神社と下之水神社の空気が心地良かったです。湧水があって、空気が澄んでいる感じがしました。
そしてもちろん、一番の目玉である奥宮、銭洗弁財天も神秘的な場所です。洞窟の中にあり、ロケーションが素敵なんです。
しかしながら、そこが最も多くの人で混雑していまして…。あまりのんびり空気感を楽しむことはできませんでした。人が少なかったら、おそらく神的な空気も漂っている場所ではないかと思います。それを求めるのならば、きっと早朝とかに来ないとだめですね。日中は仕方ありません。
僕たち夫婦も、多くの人に交じってお金を洗ってきました。お札まで洗ってしまいました。乾くまで少々時間が掛かりましたが。
境内には休憩スペースもあり、お団子を買ってのんびり休憩もさせて頂きました。お団子美味しかったです。危うくビールとおでんを注文しそうになりましたが、踏み止まりました。
参拝者が多く混雑こそしていましたが、それでも素敵な場所でしたし、のんびりとした時間を楽しませて頂きました。
これで洗ったお金が増えてくれたら尚嬉しいな。
銭洗弁財天宇賀福神社、参拝できてよかったです。
続いては、膝に若干の不安を抱えながらも、そこからさらに山の上にある葛原岡神社へと向かいます。
御朱印
こちらが銭洗弁財天宇賀福神社の御朱印です。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、8時から16時半までです。拝観時間も8時から16時半までです。巳の日のみ6時から拝観可能です。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は神奈川県鎌倉市佐助2-25-16です。
銭洗弁財天宇賀福神社の公式サイトはありません。
電車
JR / 江ノ島電鉄 「鎌倉駅」から徒歩25~30分。
それなりに距離があります。途中でかなり急な坂も上がらなければ行けません。近くまで行くバスもありませんので、歩くのが厳しい方は、タクシーでの移動をお勧めします。
バス
大船駅から京浜急行バス(桔梗山行き)に乗車しますと、「源氏山入口」下車徒歩5分です。鎌倉駅からですと、鎌倉市役所前まで歩き、そこから鎌倉中央公園行に乗車し、「法務局前」から徒歩10分です。
駐車場
10台ほど停められる参拝者用の駐車場がありますが、土日祝日と巳の日は侵入禁止となりますのでご注意ください。
平日でしたら大丈夫かと思うのですが、土日などは鎌倉駅の周辺に駐車場がいくつかありますので、そちらに停めて徒歩かタクシーで移動するのが確実かとは思います。
周辺のパワースポット
鎌倉市の神社一覧
僕が参拝した鎌倉市の神社一覧です。