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伊香保神社(渋川市)の御朱印と見どころ

伊香保神社の紹介

渋川市にある伊香保神社の参拝レポートです。

読み方は「いかほじんじゃ」です。伊香保温泉を象徴する365段の石段を上がった頂上に鎮座し、温泉の守護神として崇敬されてきた神社です。伊香保の観光名所としても知られています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

石段街の上にある「伊香保神社」へ

11月の半ば、嫁を連れて伊香保温泉に行って参りました。群馬の名湯です。

そろそろ温泉旅行にでも出掛けたいという話になりまして、行きたい候補地を嫁とあれこれと挙げた末、伊香保温泉に行くこととなりました。

伊香保温泉といえば有名な温泉地ですし、石段の景色は僕も写真やテレビなどで目にしてはいます。膝に効果があるという健康食品系のCMで登場する場所、という印象が個人的には特に強いかもです。

しかし、まだ一度も行ったことはありません。

東京からですとそこまでアクセスは悪くないようですが、やはり箱根とか伊豆とかに比べますと、じゃっかん知名度も落ちるためか、僕の周囲でも意外と行ったことがある人っていなかったりするんですよね。

同じ群馬県では草津温泉も有名かと思いますが、僕たち夫婦は数年前に草津には出掛けています。初めて見る湯畑に感動しました。

そしてどうやら伊香保と草津というのは、そんなに近くもありませんが、遠くもない距離のようですので、それなら草津にも再訪してしまおうと。

一泊目は伊香保温泉、二泊目は草津温泉という、二泊三日の日程での、群馬への温泉旅行にしちゃいました。

僕たち夫婦はいつも旅行先でも、ついついかなりの距離を歩き回ってしまいます。あちこち行きたいところだらけなので。故に、たまに修行のようなスケジュールになってしまうんですけどね。

しかし今回は、いつもに比べるとだいぶのんびりな、温泉三昧の旅行になりそうです。

旅先では各地にある神社を参拝するのも常ですが、このたびは伊香保にて伊香保神社、草津にて白根神社と穴守稲荷神社、その3か所を参拝予定に組み込みます。

まずは旅の初日。

バスタ新宿より「上州ゆめぐり号」というバスに乗り約2時間半。

伊香保温泉に到着し、石段の続く風情のある景色の前へと立ちます。

伊香保神社はその石段街の頂上です。

 

ご由緒

ご祭神は、大己貴命(おおなむちのみこと)少彦名命(すくなびこなのみこと)の二柱です。

大己貴命は、国造りの神である大国主命の別名で、素盞嗚命の子孫神です。少彦名命は、温泉、医薬、知識、酒造の神など、様々な性質を持った神様です。大己貴命の国造りに力を貸したのが少彦名命です。

創建は平安時代の前期と考えられています。吉岡町にある三宮神社が旧本社とされていて、かつては「いかほ(榛名山も含むこの地域の旧称)」の山々を「いかつほの神」とする山岳信仰であったと考えられています。

その後時期は不明ですが、現在の地に山宮として当社が創建され、温泉神社とも称されます。三宮神社が里宮、当社が山宮です。(後に三宮神社は衰微してしまい、現在は里宮と山宮の祭祀関係はありません。)

明治6年に、現在の伊香保神社へと改称されています。

明治11年に火災により社殿が全焼してしまいますが、その後再建され、数度の改修を経て、平成から令和にかけて大改修が行われ、現在に至ります。

伊香保温泉を象徴する石段街の頂上に鎮座し、温泉の守護神として崇敬されてきた神社です。

 

境内案内

こちらが石段街の一番下になります。この石段を365段上がらなければなりませぬ。

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石段を一歩ずつ。じょじょに温泉街っぽい、いい感じの景色に。

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途中、右手にはアヒル神社。神社と呼んでいいのかどうかわかりませんが…射的の景品でもらったアヒルを、皆さんがこちらに置いていくそうです。

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アヒル神社の辺りから石段を振り返りますと、こんな景色です。

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石段街は多くの人で賑わっています。

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石段の途中には、与謝野晶子が伊香保を訪れた際の歌も刻まれていました。

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全365段の石段には、ところどころに現在の段数が表示されています。

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300段近くまで上がりますと、ようやく伊香保神社の鳥居が姿を現します。ちなみにこの左手、フェンスの向こう側は、昨年(2020年)の火事で全焼してしまったホテルの跡みたいです。

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一の鳥居の前には、社号碑と狛犬さん。

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こちらが左の狛犬さん。子供もいます。

伊香保神社の狛犬

 

こちらが右の狛犬さん。

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一礼して鳥居をくぐります。左の狛犬さんの後方が手水舎です。お清めをします。

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右が社務所です。こちらは土日祝日しか開いていないようです。後ほど御朱印を頂くことに。

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石段はあと少し。二の鳥居が終点です。

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ついに365段まで来ました。

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石段の頂上、一礼して二の鳥居をくぐります。拝殿は右手に位置してます。参道に対して右が正面ですね。

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二の鳥居のすぐ左手には、石灯籠と石碑。

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反対側、右手にも石灯籠。脇にはこの燈籠に関する由来が書かれています。白石栄左衛門という方が、江戸時代から明治にかけて60回の入湯を達成した記念に建立されたものとのこと。

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まずは拝殿へ。参拝者の行列ができています。

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拝殿の手前にはご由緒書き。

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拝殿は茶色と白を基調にした建物です。平成から令和にかけ、大改修が行われたとのことで、新しい建物に見えます。

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参拝させて頂きます。扁額は、群馬県知事だった清水一郎氏の書です。

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拝殿を振り返りますと、こんな景色です。神楽殿や石灯籠、休憩所などもあります。

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拝殿に向かい左手に境内社。三峯神社、八坂神社、八幡宮、稲荷神社と書かれています。

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神楽殿の足元には、注連縄の巻かれた石碑と、石灯籠。

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神楽殿の一階部分には、昔の伊香保神社の写真や、宝物などが展示されています。

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境内の一番奥まで行ってみました。そちら側から見る境内の景色です。右が石段です。味噌おでんや甘酒の売店もありました。

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売店の奥には、石祠がいくつも並んでいます。

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売店の向かいには、石灯籠と句碑です。句碑は江戸時代の俳人、東海坊烏明のものになります。

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句碑の前にも大きな石碑。この手前が休憩所です。

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休憩所の脇にも石碑が二つ。右は二十世紀最後の年(2000年)を記念した碑、左は昭和の俳人、鈴木真砂女の句碑です。

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さらに鳥居側にも碑が並びます。右が万葉歌碑、左は松尾芭蕉の句碑、その間にあるのが、群馬出身の歌人、高山彦九郎が腰掛けたといわれる「腰掛けの石」です。

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鳥居の脇には、立派な松が聳えています。

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こちらは社殿を右斜め前から。

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社殿の右手奥には、神輿庫と石碑です。

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こちらは反対、社殿の左手側からの本殿です。

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本殿の後ろは開けていて、紅葉の山の景色が楽しめます。ここから少し先に、伊香保の観光名所の一つである、河鹿橋があります。

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ひととおり境内を散策し、社務所にて御朱印を頂き、伊香保神社を後にしました。

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参拝を終えて

憧れの伊香保石段街を経て、伊香保神社に無事参拝できました。

テレビでしか見たことがない石段街を歩けるというのは、それだけで嬉しいものがありますね。

石段の途中で玉こんにゃくを食べたり、土産を見たり、楽しみつつの365段でしたので、辛いというのは全くなかったです。自分の足腰がまだ丈夫でいられることに感謝です。

365段を上がり切った先が伊香保神社の境内でして、いっきに視界が開けました。

社殿もそこまで大きくはなく、境内もそこまで広いわけではありませんが、全体的に開けていて、気持ちのいい境内でした。

社殿の後方に見える、紅葉の山の景色も素敵でした。

また、境内には句碑がいくつもありまして、伊香保というのは、歌人や俳人にも縁のある場所なんだな~と。

僕たちが訪れたのは日曜だったためか、石段街はかなり多くの人で賑わっていまして、場所によってはかなり混雑していました。コロナもだいぶ落ち着いて、皆さんいっせいにお出掛けしてるのかもしれないですね。僕たちもですけど。あとは、群馬県民対象のGo Toみたいなのもやってたので、その影響もあったかもしれません。

僕たちは石段街からも近い宿をとっていましたので、伊香保神社には昼間に一回、夕方にも一回、そして翌日の早朝にも一回の、計三回も参拝してしまいました。

夕方の参拝時には、社殿の後方から数分歩いた、河鹿橋にも行ってきました。

河鹿橋

また、石段の途中にあった薬師堂にも参拝。

伊香保の薬師堂

それぞれの時間帯で石段街の雰囲気が違っていますので、そういった変化を楽しむこともできました。

特に早朝はほとんど人の姿はなく、また格別な景色でした。

早朝の石段街や伊香保神社がとっても綺麗でしたので、そのときの写真を追加で何枚か載せておきます。

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早朝の伊香保石段街

昼間の多くの人で賑わう景色も、温泉街っぽくていいんですけどね。早朝の誰もいない石段街も、神秘的といいますか、ちょっと不思議な感じで美しいんですよ。

そしてやっぱり神社参拝は、早朝が一番気持ちいいですね。

伊香保に宿泊される際には、早朝散歩をぜひお勧めします。

宿泊した旅館でも、茶色く濁った温泉に何度も浸かり、美味しい料理とお酒を堪能し、伊香保を満喫させて頂きました。

また伊香保の石段街を上まで登れるように、日ごろから足腰をちゃんと鍛えておこうと思います。

伊香保神社、参拝できてよかったです。

続いて翌日は、温泉のはしごで草津温泉へと向かいます。

 

御朱印

こちらが伊香保神社の御朱印です。

伊香保神社の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。社務所が開いている土日祝日のみで、それ以外は拝殿(お賽銭箱の脇)に書置き(日付のないもの)が置かれている形です。上記の鶴と亀のイラストが入った御朱印も、土日祝日のみの授与になります。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は群馬県渋川市伊香保町伊香保1です。

伊香保神社の公式サイトはありません。

 

電車とバス

JR「渋川駅」からバスで25分、徒歩で10分。

渋川駅より伊香保温泉行きバス(Suica、PASMO利用可能)に乗り、「伊香保温泉」バス停下車で徒歩10分ほどです。

都内から直接向かう場合は、新宿から伊香保温泉行きの高速バスが便利です。所要時間は約2時間半です。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。近くに駐車場がいくつかありますので、そちらを利用してください。

石段を上がるのが厳しい方は、市営河鹿橋駐車場という無料の駐車場がありますので、そちらに駐車すれば石段を上がらずに徒歩10分ほどのアクセスになります。渋川市の観光情報に伊香保の駐車場ガイドがありますので、そちらも参考にしてみてください。

 

周辺のパワースポット

 

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