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宝登山神社・奥宮(秩父郡長瀞町)の御朱印と見どころ

宝登山神社奥宮の紹介

秩父郡長瀞町にある宝登山神社・奥宮の参拝レポートです。

読み方は「ほどさんじんじゃ・おくみや」です。秩父三社の一社である宝登山神社の奥宮で、宝登山の山頂に鎮座しています。ロープウェイで行くことができます。社殿を守る狼や、ツツジやロウバイの名所としても知られています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

秩父長瀞の「宝登山神社・奥宮」へ

嫁と二人で都内より秩父に出掛けてきました。一泊二日で冬の温泉旅行も兼ねての、秩父の神社巡りです。

初日のこの日は、早起きで電車を乗り継ぎ秩父まで辿り着き、その後は秩父鉄道にて長瀞駅へ。

長瀞には、秩父三社の一つに数えられている「宝登山神社」があり、駅からも徒歩で10分くらいです。また、奥宮が山の上にあり、そちらにはロープウェイで行くことが可能です。

計画としては、午前中に宝登山神社とその奥宮に参拝し、長瀞にて一杯飲みながら昼食。入るお店も事前にリサーチ済みです。

その後秩父鉄道の和銅黒谷駅まで行き、和同開珎(わどうかいちん)と関わりの深い「聖神社」に参拝し、夕方にはこの日の宿へ、という流れです。

計画は完璧だったのですが、唯一心配なのは天気でした。

日付は2月1日の冬真っ盛り。この前後一週間は晴れマークが続いていたのですが、ちょうど僕達の旅行日程にあたる2日間だけが、見事に雪マークなんです。なぜここだけピンポイントで…。

降り始めは夕方くらいからのようですが、午前中の時点でかなり雲行きは怪しいです。

できれば雪が降り始める前までに、宝登山神社、奥宮、聖神社と三ヶ所回ってしまいたい。できれば降って欲しくない。

そんな気持ちを抱えながらの旅行初日です。

まずは宝登山神社に参拝します。その様子はこちらの記事で詳しく紹介しています。

初めて訪れた宝登山神社は、独特の張り詰めた空気が漂っている、神秘的な神社でした。

続いて僕たちが目指したのが、この記事でも紹介する宝登山神社の奥宮です。

奥宮は宝登山という山の山頂近くにありますので、徒歩で登山という形で行くことも可能ですが、ロープウェイでも行けるんです。徒歩ですと1時間掛かるとのことで、しかも2月で雪も積もっていましたので、迷わずロープウェイを選択します。

ロープウェイで奥宮に行く際には、宝登山神社の社務所にて御朱印を頂くと、そちらでロープウェイの割引券を頂くことができますので、どうぞお忘れなく。僕たちもばっちり割引券を手に入れました。

宝登山神社の境内からロープウェイ乗り場までは少し歩かないといけないようですが、遠くはなさそうです。

事前に奥宮を少し下調べしたところ、どうやら奥宮は狛犬ではなく「狼」が社殿を護っているそうなんです。秩父にはオオカミ信仰があって、他にも狼が社殿を護る神社がいくつもあるとか。僕はまだ神社で狼を見たことがないので、期待も膨らみます。

また、山頂ではちょうどロウバイ(蝋梅)が咲いているようですので、ロウバイ園にも立ち寄ってみたいです。

ロープウェイ、ロウバイ園、狼への憧れなど、まだ見ぬ奥宮への想いを膨らませ、ロープウェイ乗り場を目指します。

 

ご由緒

ご祭神は、日本で最初の天皇である神武天皇の別称、神日本磐余彦尊(かんやまといわれひこのみこと)、山を司る神様である大山祇神(おおやまづみのかみ)、火を司る神様である火産霊神(ほむすびのかみ)の三柱になります。

創建は110年と伝えられています。第12代景行天皇の時代です。日本武尊が東征の帰途、山の美しい姿に惹かれ、遥拝しようと禊ぎをして山頂を目指しました。その途中、山火事に遭い身動きがとれなくなってしまいますが、道案内に現れた巨犬が火を消し助けてくれたため。無事に山頂に辿り着くことができました。その後巨犬は姿を消してしまいますが、日本武尊はその巨犬が大山祇神の神犬であったことを知り、神日本磐余彦尊と共に大山祇神、そして防火守護のため火産霊神を祀られたのが起源とされています。

奥宮は現在、そんな日本武尊が神霊を祀った宝登山山頂のゆかりの地に鎮座しています。

「宝登山」という名前も、神犬が火事を鎮めたことから「火止山」の名が起きたそうです。のちに宝珠が光り輝き山頂に飛翔するという神変が起こり、「宝登山」と表記されるようになったそうです。

1960年(昭和35年)に山頂近くまでロープウェイが開通し、奥宮にも参拝しやすくなりました。

毎年5月2日(八十八夜)には、下の宝登山神社境内にある摂社「日本武尊社」からお神輿で御心霊を奥宮にお迎えする、奥宮祭も行われます。

山頂付近のツツジやロウバイでも知られていて、多くの参拝者が訪れる場所でもあります。

遥か昔より宝登山の頂に鎮座し、崇敬されてきた神社です。

 

境内案内

宝登山神社への参拝を終えた僕たちは、ロープウェイ乗り場を目指します。

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雪が残り少し凍った道をてくてくと登ります。

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まだ登ります。

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歩き始めて5分ほどでしょうか。乗り場が近付いてきた様子。

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無事ロープウェイ乗り場に到着です。

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切符売り場の列に並びます。ここには土産物屋さんもありました。

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ロープウェイ料金は往復で大人一枚820円。宝登山神社の社務所にて割引券を頂いていたので、一割引で購入します。

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いざロープウェイに乗車。「もんきー」と書かれていました。

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生憎の曇り空ではありましたが、ロープウェイからの眺めを満喫します。

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無事に上まで到着です。ロープウェイは満員でした。

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ロープウェイを出たところに地図がありましたので、奥宮への道のりを確認します。奥宮に正面から行くなら右から。ろうばい園を通って行くなら左から。僕たちは正面から行きたかったので、右から行くことにします。

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こちらはロープウェイ乗り場(降り場)からの眺望。

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奥宮目指して歩き始めます。

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真っ直ぐ進んだ先には動物園もあるようです。

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2~3分歩きますと、左手の山の上に鳥居が見えてきます。奥宮の鳥居です。

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こちらが奥宮へと続く石段。

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石段はところどころ凍っていましたので、慎重に登ります。

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見上げると白い鳥居です。宝登山神社は鳥居が白ですね。

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一歩一歩転ばぬように登ります。

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石段を上り切り、鳥居の前に到着です。その向こうには社殿の姿も。

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一礼して鳥居をくぐります。

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境内は開けていますが、周囲は木々に囲まれた森になっています。

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右手には社務所も兼ねた売店があり、休憩もできるようになっています。

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正面に小さな鳥居があり、その奥に社殿です。手前には一対の狼さんがいるのが見えます。

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僕は社殿を守る狼を見たのは、ここが初めてです。こちらが左の狼さん。

宝登山神社奥宮の左の狼

 

こちらが右の狼さん。どちらも一見すると可愛らしいのですが、角度によっては牙が鋭く見え、かっこ良くもありました。

宝登山神社奥宮の右の狼

 

社殿の前へと進みます。手前にはご由緒も。

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山の澄んだ空気の中、参拝します。

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参拝を終え、少し周辺を歩いてみることに。こちらは社殿を左斜め前から。

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社殿を背にして入口の鳥居を見ますと、こんな景色です。

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こちらは上ってきた石段を上から。上から見ると思ったよりも急でした。

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売店が奥宮の社務所を兼ねていましたので、売店にて書き置きの御朱印を頂きました。

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社殿の周囲はご神域とされていて、立ち入り禁止と書かれています。山頂まで約2分という案内も出ていましたので、山頂に向かってみます。

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雪を踏みしめ山頂へ。途中、ものすごくねじれた木もありました。

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宝登山山頂に到着。たまには嫁を載せてみます。

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山頂からは、来た道とは逆のロウバイ園を通るルートで下りてみます。黄色い蝋梅(ろうばい)が咲き始めていました。これが満開になったら、一面黄色になって綺麗なんでしょうね。

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途中、奥宮の社殿裏も遠くに見ることができました。

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この後は再びロープウェイに乗り宝登山を下山し、宝登山神社を後にしました。

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参拝を終えて

ロープウェイにて訪れた宝登山神社の奥宮。

道のりも含め、素敵な場所を訪れることができたのですが、思った以上の人の多さにびっくりしました。

最初に立ち寄った宝登山神社の方は、まだ朝だったせいか人もまばらでした。2月の平日ですし、参拝者の数はかなり少ない方だったかと思います。

それに対し、ロープウェイの乗り場まで到着しますと、何故かやけに人が多いんです。

ロープウェイ乗り場のすぐ近くには駐車場があり、そこには大型バスが何台も停められ、続々と爺ちゃん婆ちゃんたちが…。

ほぼ間違いなく山頂のロウバイを見に行く目的だと察することはできたのですが、ロウバイとはこんなにもジジババに人気なのかと、驚かされました。

しかも皆様とってもお元気なので、もう賑やかで賑やかで。素晴らしいことですけどね。

そんなんですので、当然ロープウェイも満員電車状態で、とっても賑やかです。普段は30分おきに出ているとのことですが、この日はロウバイ園が盛況なためか15分間隔で出ていました。

長瀞の地にて、四方をぎゅうぎゅうに高齢者の方々に囲まれてロープウェイに乗るなんて、全く予想してなかったです。

ロープウェイを降りますと、予想通り爺ちゃん婆ちゃんたちはロウバイ園の方へ。

そんな光景に少々安堵しながらも、僕達は地図を確認しつつ、奥宮の参道と思われる石段がある側へと回ります。

奥宮の雰囲気といいますか、一対の狼の後ろに社がある風景は、事前に画像検索で僕も嫁も把握していました。「宝登山神社 奥宮」でググりますと、神秘的な画像がたくさん出てきます。深い山の中にひっそりと社が佇んでいる絵はとても魅力的です。

そんな神秘的な景色がもうすぐ見られるんだと、そんな期待を抱きつつ石段を上り切りますと…。

そこには大勢の爺ちゃん婆ちゃんが…。ロウバイ園の延長で、皆さん奥宮まで足を運ぶようで、とっても賑やかな奥宮になっていました。

想像していた静寂と神秘的な空気とはほど遠いものになっていました。

正直ちょっと残念ではありましたけれど、こればかりはタイミングですからね。賑やかな奥宮というのも、また一興だと思うことにします。

そうは言っても、社殿を守っていた狼さんもじっくり見ることができまして、これには大満足です。

まず神社で狼というのは僕も嫁もこれまで見たことがなかったので、それだけでも新鮮でした。さらにはその容姿がとても魅力的で、角度によっても可愛く見えたり凛々しく見えたり。

狼さんに出会えただけでも、奥宮まで来た価値がありました。

宝登山の山頂にも登ることができましたし、ジジババに混じってロウバイも楽しむことができ、なんだかんだ楽しい時間を過ごさせて頂きました。

今度は是非、人の少ないときに行ってみたいですけれど。

ロウバイもまだ咲き始めたばかりでしたので、満開になり一面が黄色に染まる景色も見てみたくなりました。

奥宮への参拝を終えた僕たちは、再びロープウェイに乗って下山し、徒歩にて長瀞駅へ。

ちょうどお昼時だったため、事前に調べて目をつけていた、長瀞駅近くにある「たじま」というお蕎麦屋さんに入ります。

このお蕎麦屋さん、天ぷらの量がハンパないことで有名みたいです。そして僕は天ぷらで一杯やるのが大好きなんです。

そんな「たじま」の天ぷら蕎麦がこちら。

長瀞たじまの天ぷら蕎麦

これはヤバかった。

たじまをナメてました。やられました。

たじまさんについては、僕が別で書いているこちらのブログでも書かせて頂きました。

苦しい闘いでしたがなんとかメガ盛りの天ぷら蕎麦を完食。

そんな闘いの最中に、いつの間にか外は雪が降り出しています。

おなかも苦しいし雪も降り出すし…しかしせっかくの旅行ですので、こんなところでダウンするわけにはいきません。

苦しい体を引きずりつつ、雪が降る中、次の目的地に決めていた聖神社を目指します。

 

御朱印

こちらが宝登山神社奥宮の御朱印です。

宝登山神社奥宮の御朱印

 

御朱印の受付時間

奥宮の御朱印は、社殿の前にある売店にて書き置きのものを頂くことができます。御朱印と御守りを頂ける時間は、9時半から16時までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は埼玉県秩父郡長瀞町長瀞2209です。

宝登山神社の公式サイトはこちらです。
http://www.hodosan-jinja.or.jp/

 

電車

宝登山ロープウェイ 「宝登山頂駅」から徒歩5分。

下にある宝登山神社からはロープウェイ乗り場までは5分ほどです。駅から直ですと、秩父鉄道の長瀞駅より徒歩で15分~20分掛かります。長瀞駅からロープウェイ乗り場の駐車場まで無料シャトルバスも出ていますので、そちらの方が歩かずには行けます。シャトルバスの時間はロープウェイの公式サイト(http://hodosan-ropeway.co.jp/)のトップページに案内が出ています。

 

駐車場

ロープウェイ乗り場の駐車場がありますので、そちらに車を停めてロープウェイで山頂に向かう形になります。

 

周辺のパワースポット