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荒立神社(高千穂町)の御朱印と見どころ

荒立神社の紹介

高千穂町の三田井にある荒立神社の参拝レポートです。

読み方は「あらたてじんじゃ」です。猿田彦命と天鈿女命が結婚し、住まわれた地といわれている神社です。芸能の神様としても知られ、多くの芸能人も訪れています。境内には、7つの願いが叶うとされる七福徳寿板木や、幸福を呼ぶ未来板木があります。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

高千穂の「荒立神社」へ

4月の中旬、嫁と二人で4泊5日の高千穂旅行にやって来ました。

荒立神社は、その二日目の最後に訪れた神社です。

高千穂のみで4泊5日という日程を組む奴も、そうはいないんじゃないかと思います。行きたい神社をピックアップして予定を立ててみたところ、4泊5日くらいないでしたので、そんなスケジュールになってしまったんです。

漠然と高千穂旅行を考えていた頃は、まぁ2泊3日くらいで、と考えていたんですけどね。実際にいざ高千穂に行こうとなって色々調べ始めますと、行ってみたくなる神社ばかりでして、とても2泊3日では足りませんでした。むしろ行きたいところが多過ぎて、いったん行くのを止めようかとも思ったくらいですし。

初日は東京から飛行機で阿蘇くまもと空港に降り立ち、そこからはレンタカーで高千穂へ。

で、片っ端から神社を巡り、9か所に参拝した後、ホテルに到着です。初日の神社巡りの締めは高千穂神社でした。

二日目は早朝にホテルを出発し、天岩戸神社の東本宮から神社巡りをスタート。

お昼を挟んでここまで13か所に足を運びました。

そしてこの日の最後の締め、14か所目が荒立神社です。

荒立神社は、高千穂の他の神社と同様に、日本神話に縁の深い神社です。

日本神話に登場する神様の宮居跡といわれる神社が高千穂にはいくつかありますが、荒立神社もその一つで、猿田彦命と天鈿女命の夫婦が住まわれた地といわれています。

もうそれだけでワクワクしてしまいます。

高千穂というのは、神話の世界と繋がることができる場所ですので、多少なりとも予備知識を携えて訪れると、なお感動が大きいのではないかとも思います。

13か所目に訪れた天真名井から、荒立神社はすぐでした。

鳥居のある小路を入って行きますと、二の鳥居があり、その先に三の鳥居と森が現れました。

到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、猿田彦命(さるたひこのみこと)天鈿女命(あめのうずめのみこと)の二柱です。

猿田彦命は、天孫降臨で道案内をした神様、天鈿女命は、天照大神が天岩戸にお隠れになったとき、岩戸の前で舞を踊った神様です。猿田彦命は道開きや旅の神様、天鈿女命は芸能の神様としても信仰されています。

創建の年代は不明です。夫婦となった猿田彦命と天鈿女命が住まわれた地といわれ、切り出したばかりの荒木で急ぎ宮居を造ったため、荒立宮と称されたそうです。

明治には高千穂神社に合祀され廃社となりますが、後に復社され、現在に至ります。

古くより神像4躯(令和に国の重要文化財にも指定)を所蔵していましたが、高千穂神社に合祀された際に移され、現在は高千穂神社の所蔵となっています。

県の指定有名文化財に指定されている、宮崎県では最古の銅鰐口を所蔵しています。

境内には、7つの願いが叶うとされる七福徳寿板木や、幸福を呼ぶ未来板木などがあります。

芸能の神様としての知名度も高く、多くの芸能人が訪れるともいわれている神社です。

 

境内案内

こちらが荒立神社の入口です。木の鳥居の左右には、少し変わった灯籠です。この右手が駐車場になっています。

 

鳥居に向かって左に、ご由緒書きがありました。

 

一礼して鳥居をくぐります。扁額には「元宮 荒立宮」と書かれています。

 

鳥居の先、参道が左に少し折れたすぐ先が拝殿です。手前には大きな杉も。

 

左に手水舎。変わった形の手水石です。後ろに掛けられているのはご由緒書きです。

 

拝殿へと進みます。

 

拝殿前には狛犬さん。子供もいます。そしてその後ろには梟の姿も。

荒立神社の狛犬

 

こちらは右の狛犬さん。狛犬さんは比較的新しいものに見えます。

 

右の狛犬さんの足元にも梟。

 

参拝させて頂きます。拝殿の中には、天孫降臨の道案内をする猿田彦命と、岩戸の前で舞を踊る天鈿女命の絵が、左右に掛けられていました。

 

書き置きの御朱印がセルフサービスで置かれていましたので、初穂料をお賽銭箱に入れ、頂くことに。日付もセルフで記入します。

 

拝殿を振り返りますと、こんな感じです。

 

こちらは社殿を右斜め前から。

 

拝殿の右脇が授与所です。閉まっていますけれど。

 

拝殿に向かい右手に境内社と石碑です。境内社の鳥居には「歳神」とあります。

 

境内社の手前、右手には木の板が二枚。その下には小槌も。

 

板の脇には案内書きがありました。板木を七つ打つと、七つの御神恵みを拝受できるとのこと。七福徳寿板木(しちふくとくじゅばんぎ)です。小槌にて七回打たせて頂きます。

 

続いて、境内社の鳥居をくぐり、歳神さまへ。

 

歳神さまの鳥居の左には、角川春樹さんの詠んだ句碑です。「高千穂の大根を引きに猿田彦」と。

 

授与所と句碑の間に石段があり、境内の奥へと行けるようになっていますので、行ってみます。

 

奥は開けた感じになってます。ところどころに木板が下がってるのも見えます。

 

右手はこんな感じです。

 

こちらは左側。小路が奥へと続いています。

 

ハート型の板木が二枚あり、未来板木と書かれています。「七ッ打って幸福になろう」と書いてありましたので、嫁とともに七つずつ打ちます。

 

正面の板木には芸道進栄とあります。この後ろには、相川七瀬さんご夫婦の植樹記念の碑がありました。

 

左手、奥の方へと進んでみます。社殿の裏手ですね。

 

杉が立ち並ぶ中に、祠と猿田彦命と思われるパネルが見えます。

 

やはりパネルは猿田彦さんでした。その前にも板木がありましたので、打ちます。こちらは六回。

 

猿田彦さんの前の石祠にも参拝。脇には「荒建宮宮跡建立」との碑がありましたので、かつてはこの場所にお宮があったんですね。

 

後ろは完全な杉の森です。

 

山の方に小路が続いていまして、ところどころに板木が見えます。

 

板木をコンコン打ちつつ、杉の森を歩きます。

 

ひととおり裏の山を散策し、社殿に向かい左手側より戻ります。社殿をぐるっと一周した形です。

 

拝殿の左、こちらは神楽殿でした。

 

参拝を終え、荒立神社を後にします。

 

参拝を終えて

猿田彦命と天鈿女命が暮らしていたという荒立神社は、杉の森の中にある、静かな神社でした。

天孫降臨の地といわれる槵觸神社も杉の森の中でして、ここから距離も近いので、おそらく二社は同じ山の中に鎮座しているものと思われます。

社殿の裏手には、見渡す限り杉が連なっていまして、なかなか凄い景色でした。

そんな杉の間を縫うように遊歩道が整備されていまして、小槌で打つ板木がたくさんありましたので、コンコン打ちつつ散策させて頂きました。

また、社殿のちょうど後ろ辺りには石祠がありまして、宮跡とのことでしたので、もしかしてここで猿田彦命と天鈿女命が暮らしていたのかな~と、イメージしてみたり。

杉の中に猿田彦命のパネルがあったのは、ちょっと新鮮でした。いっきに猿田彦命を身近に感じられた気もします。

拝殿の中には、猿田彦命と天鈿女命の神話の中の1シーンが描かれた絵が、それぞれ左右に掛けられていました。

僕たちはこの日、荒立神社の前に13か所もの神社に参拝しているにもかかわらず、狛犬さんを見たのは荒立神社が初です。前日は何か所かで見ていますが、この日は気付けば狛犬さんのいない神社ばかりでした。久しぶりの狛犬さんで、ちょっと嬉しい。狛犬さんだけではなく、左右ともに梟もいましたし。

鳥居の扁額も、縦長の一枚の板という変わったものでしたし、鳥居の左右の灯籠も、他では見ないタイプのものでした。境内社の灯籠も同じくです。

あとは、高千穂の神社ではそれぞれ個性的な手水石を目にしていますが、こちらの手水石もまた独特で、ここにしかない唯一無二の形状のものでした。

こうしてみますと、荒立神社では、他では見ない珍しいものをあれこれと目にしていますね。

相川七瀬さんのお名前が入った碑なんてのも、他では見れませんし。

相川さんの碑を見つけたときは、ちょっとテンション上がっちゃいました。相川さんは國學院大学に入学して神道を学んでいるという、筋金入りの神社好きでもあります。やっぱり高千穂にも、そしてこの荒立神社にもいらしているんですね。碑には「夫婦植樹」と書かれていましたので、ご夫婦でいらして植樹されたんだと思います。

猿田彦命と天鈿女命の夫婦が暮らしたといわれる神社に、僕も嫁と二人、夫婦で仲良く参拝することができたというのは、とっても幸せなことだな~と。

荒立神社、参拝できてよかったです。

この日の神社巡りは、こちらの荒立神社で終了し、ホテルへと向かいました。全部で14か所回ったことに。

ホテルに行く前に、前日に参拝した高千穂神社にもう一度寄ってますので、正確には15か所ですけれど。

初日はコンビニ飯でしたので、二日目のこの日はホテルにてようやく豪勢な食事にありつけました。食事もお酒も美味しかったです。

そして夜には高千穂神社の夜神楽を観に出掛け、そちらも楽しませて頂きました。

夜神楽については、こちらの記事でまとめてあります。

こうして4泊5日の高千穂旅行の2日目がようやく終了です。

これだけ神社を回ったのに、まだ全日程の半分も終わっていないというのが、嬉しくもあり恐ろしくもあります。

この日も早めに就寝し、翌日もまた朝から神社巡りです。

 

御朱印

こちらが荒立神社の御朱印です。

荒立神社の御朱印

 

御朱印の受付時間

荒立神社の御朱印は、拝殿に書き置きのもの(日付は自分で記入)が置かれていますので、初穂料をお賽銭箱に入れる形で頂けます。

(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井667です。

荒立神社の公式サイトはありません。

 

駐車場

20台ほど停められる駐車場があります。

荒立神社の駐車場

 

トイレ

駐車場内にあります。

 

周辺のパワースポット

 

高千穂の神社巡り

高千穂の神社マップや神社巡りについては、こちらの記事でまとめてあります。

 

高千穂町の神社一覧

著者が参拝した高千穂町の神社の一覧です。