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【牛天神】北野神社(文京区)の御朱印と見どころ

牛天神北野神社の紹介

文京区春日にある北野神社の参拝レポートです。

読み方は「きたのじんじゃ」です。「牛天神(うしてんじん)」として親しまれ、「牛天神北野神社」とも称されています。東京ドームや後楽園の氏神様であり、後楽園駅、春日駅、飯田橋駅の中間辺りに位置しています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

春日にある「牛天神北野神社」へ

この日は飯田橋近辺の神社巡りに出掛けました。季節は10月の初旬でして、そこそこ暑い日ではありましたが、真夏に比べればはるかに散策が気持ちいい時期です。

朝イチで自宅を出発し、まずは一人で靖国神社に参拝。で、その後に用事を終えた嫁と飯田橋駅で合流し、地下鉄を乗り継いで半蔵門にある平河天満宮へ。

そこから飯田橋に再び戻り、駅の北側をいくつか歩いて回るという、そんなルートでの神社巡りです。

前日までにある程度のルートを決めておくのですが、ここで一つ問題が生じます。

こちらの記事で紹介する北野神社は、近隣にある諏訪神社と出世稲荷神社の本務社でもありまして、その二社の御朱印を頂けるのも、北野神社の社務所になります。

御朱印というのは参拝の証のようなものですので、僕たち夫婦は通常、参拝していない神社のものは頂いておりません。まず参拝をさせて頂き、その後に御朱印を頂くと、そういう順序はできるだけしっかりと守るようにはしているんです。

しかしながら…この日巡るルートをあれこれ考えておりましたところ、諏訪神社と出世稲荷神社のどちらにも参拝してから、北野神社を目指すというのは、どうにも具合がよろしくなく。つまり、諏訪神社と出世稲荷神社の中間に北野神社があるような感じですので、行ったり来たりしないといけないわけなんです。

他にもその三社の他に、小石川大神宮と金刀比羅宮東京分社にも立ち寄る予定でしたので、できれば行ったり来たりはしたくない。

そんな自分の都合で…ズルをすることにしました。はい、すみません。

諏訪神社に参拝した後、そのまま北野神社に向かい、しれっと三社の御朱印を頂き、その後に出世稲荷神社へというルートにしてしまったんです。つまり、出世稲荷神社のみ、先に御朱印を頂き後から参拝するという、ルール違反を犯すことに。

神様もわかってくれるはずだと、言い訳をして。

こういうこと書くと、コメント欄にて怒られたりすることがあるんですけどね。

多少の緩さはお許し頂ければと。

諏訪神社への参拝を終えた僕たちは、そんな少々の後ろめたさを抱きつつ、北野神社を目指すことに。

諏訪神社からは、歩くこと5分ほどだったかと思います。北野神社の入口と、山の上へと続く石段が見えました。

到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、菅原道真公(すがわらのみちざねこう)です。平安時代の類まれなる才能の持ち主だった学者で、人々からも厚い信頼を得ていた人物です。死後に天満天神として神格化されました。学問の神様としても知られています。

創建は平安時代の末期、元暦元年です。源頼朝がこの地にあった岩に腰掛け休憩し、まどろんでいた際に、牛に乗った菅原道真公が夢の中に現れ、「二つの喜びがある」と告げられたそうです。その後、同年の秋には長男の頼家が生まれ、翌年には平家を西に追い払うことができるという、二つの喜びが訪れたため、頼朝が岩を奉り、牛天神を創建しました。

頼朝が信託を受け奉った岩は、牛によく似た形だったため牛石と呼ばれ、現在も境内にあり、撫で牛の元祖とも言われています。

当初は現在の場所よりも東に鎮座していましたが、江戸時代初期の水戸藩邸造営に際し、現在の場所に遷座しています。

東京ドームや後楽園の氏神様でもあり、東都七天神の一社にも数えられている神社です。

 

境内案内

こちらが牛天神北野神社の入口です。手前には社号碑、後ろには梅鉢紋が刻まれた神門、その向こうに石段が見えます。

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一礼して神門をくぐり進みます。石段の左右は木々が茂り、森のようになっています。

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石段を上がります。緑が気持ちいい、素敵な参道です。

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石段の上に石鳥居です。境内が少し見えてきました。

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一礼して鳥居をくぐり境内へ。参道はこの先で左に折れています。

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鳥居のすぐ左手が授与所です。後ほどこちらで御朱印を頂くことに。

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正面には牛の形をしたおみくじ結び所。この左手が境内社の太田神社と高木神社です。右にある石碑には「文海堂號山先生」と刻まれていました。

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参道を進みます。中央にある木は木斛(もっこく)と書かれていました。御神木としては珍しいのではないかと思います。心をこめてお願いすると、願いが叶うといわれているそうです。

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左手が社殿になっていまして、その手前に手水舎です。

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花びらが彫られた珍しい手水鉢です。鉢と花びらには御影石が使用されているとのこと。お清めをします。

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手水舎の脇には狛犬さんです。こちらが左の狛犬さんになります。

牛天神北野神社の狛犬

 

こちらは反対側、右の狛犬さん。子供がいてお乳を飲んでいます。

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右の狛犬さんの向こうに、ご由緒書きです。目を通します。

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そしてこちらが拝殿の正面です。社殿の周囲には梅の木がたくさん。

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拝殿へと進みますと、左手に「ねがい牛」。頼朝公が腰掛けたといわれている、当社の縁起にもなっている石です。撫でると願いが叶うといわれ、撫で牛の元祖ともいわれています。

牛天神北野神社の撫で牛

 

拝殿の前には一対の神牛さん。こちらが左の神牛さんです。

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こちらが右の神牛さん。どちらも可愛い容姿をしています。

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拝殿前へと進みます。拝殿は木の茶色と白を基調とした、優しい印象の建物です。

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参拝させて頂きます。

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拝殿を振り返りますと、こんな景色です。

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境内を散策してみます。社殿の右手は駐車場になっていました。参拝者用の駐車場ではなく、月極の駐車場のようです。

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駐車場の側に回って社殿を見ますと、こんな感じです。梅の木が連なっていて綺麗です。

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さらに駐車場をもう少し奥まで行きますと、本殿の姿も見ることができます。

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再び境内の中央まで戻ります。こちらは境内後方。石碑が並んでいます。

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こちらの碑は、明治の歌人、中島歌子の歌碑です。中島歌子の門下は千人を超え、門弟には樋口一葉などもいたそうです。

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歌碑に向かって右手、社殿に向かって左手側も、木々が多く森のようになっています。

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鳥居の近くにある、こちらの桜の木も立派です。

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社務所前にある境内社へ。

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鳥居の脇には境内社のご由緒書きです。境内社は太田神社と高木神社です。

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ご由緒書きの先には、庚申塔がありました。「道祖神」と書かれ下には三猿が彫られています。

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太田神社、高木神社にも参拝させて頂きます。天鈿女命(あめのうずめのみこと)と猿田彦命(さるたひこのみこと)がお祀りされています。

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参拝を終え、授与所にて御朱印を頂きます。こちらは授与所に貼られていた限定御朱印のご案内。

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御朱印を頂き、北野神社を後にします。

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参拝を終えて

牛天神北野神社は、とっても静かな神社でした。

近くには東京ドームや遊園地もありますし、東京のど真ん中なのですが、境内は緑も多く、森の中のようでした。

そんな中でも一番森の中感が強かったのが、鳥居へと続く石段です。左右は深い緑が茂っていまして、とっても素敵な参道でした。こんなふうに山の上へと続く神社の石段って、それだけで魅力を感じてしまう景色です。

山の上まで上がりますと、境内の構造がどうなっているのか一瞬迷うのですが、すぐにわかります。石段は拝殿に向かって左手からの参道でした。

境内の中心には御神木の木斛(もっこく)がありまして、御神木としてはかなり珍しいのではないかと思われます。僕の知識不足ではあるのですが、モッコクという木の名前も初めて耳にしました。ツバキ科の樹木で、江戸時代には江戸で重視された貴重な造園木とのことで、「庭木の王」とも呼ばれているそうです。

で、参道からモッコクまで進み振り返りますと、社殿の正面側になります。

天神さまならではの景色ですが、社殿の周囲には梅の木がたくさんありまして、梅の咲く時期ではないにも関わらず、斜めから見た社殿の絵など、とっても綺麗でした。梅の時期にはまた格別な景色が見られることと思います。白と茶の社殿も、優しい色合いで素敵でした。

そしてこちらの北野神社ならではの、特別なものが一つ。

天神さまに参拝しますと、撫で牛さんが境内にいらっしゃる神社が多いですけれど、なんとこちらの北野神社が、その発祥だといわれているそうでして、撫で牛さん第一号である「ねがい牛」がいらっしゃるんです。しかも創建のきっかけとなった、頼朝公が腰かけた岩が、その撫で牛さんなんです。

撫で牛第一号としても貴重ですし、頼朝公が腰掛けたという意味でも貴重でして、ありがたいものに触れることができました。

手水舎の花も珍しかったですし、狛犬さんと神牛さんもそれぞれ可愛らしかったですし、全体的になんとなくほんわかしたような、そんな空気が漂う神社でした。

ひととおり境内を散策してから、授与所にて予定通り、こちらの北野神社と参拝済みの諏訪神社、そしてこれから参拝の出世稲荷神社の御朱印を頂きました。

しかしです。

ちゃんと調べたつもりだったのですが、なんと境内社の太田神社・高木神社の御朱印も常時頂けるということを見落としておりまして、頂かぬままに北野神社を後にしてしまい…そのことに気付いたのは後日です。別に頂かないと死ぬわけではないですけど、なんだか悔しい。

横着をして参拝前の神社の御朱印を頂いたため、罰が当たったのだと思うことにしました。反省です。

次回、また近辺を訪れる機会を得たならば、再度参拝させて頂き、太田神社・高木神社の御朱印も頂こうと思います。

御朱印の頂き漏れはあったものの、素敵な神社に参拝できましたので、大満足でございます。

牛天神北野神社、参拝できてよかったです。

続いては、近くにある小石川大神宮へと向かいます。

 

(追記)

後日、嫁が改めて参拝し、境内社である太田神社と高木神社の御朱印も、無事に頂くことができました。

次項にて追加で掲載させて頂きます。

 

御朱印

こちらが牛天神北野神社の御朱印です。

牛天神北野神社の御朱印

 

こちらが境内社の太田神社の御朱印です。

太田神社の御朱印

 

こちらが境内社の高木神社の御朱印です。

高木神社の御朱印

 

その他、兼務社である近隣の諏訪神社と出征稲荷神社の御朱印も、こちらの授与所で頂くことができます。

また、季節や日にちにより限定御朱印が多数ございますので、北野神社の公式サイト公式Twitterにてご確認ください。

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から16時までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都文京区春日1-5-2です。

牛天神北野神社の公式サイトはこちらです。
http://www.ushitenjin.jp/

 

電車

丸ノ内線/南北線「後楽園駅」から徒歩10分。

1番出口から地上に出て、目の前の道路を右に進みます。「牛天神下」信号を右折し、最初の路地を右折した先です。

三田線/大江戸線「春日駅」から徒歩12分。

A3出口から春日通りに出て、後楽園方面(西)に進み、「富坂上」信号を左折し坂を下った先です。

各線「飯田橋駅」から徒歩12分。

飯田橋駅からですと、駅の北側になります。牛込小石川線(都道434号)を渡った先です。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。近くにコインパーキングがいくつかあります。境内に隣接した駐車場は月極駐車場ですので、ご注意ください。

 

周辺のパワースポット

 

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